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サン・ガーデンの東側はプレーリー・ガーデンと小道を挟んで対になっています。去年までは大きく育った銅葉のフォロミウムが植わっており、南側には銀色がかった葉をもつラベンダーとジャーマン・アイリスがありました。カラーリーフは自己主張が強く、良い組み合わせを考案することが難しく、既存のカラーリーフに注目しつつ新しい植栽を考えるという点でチャレンジングでした。既存のラベンダーの付近にはリクニス・コロナリア・プライベートヘブン (Lychnis coronaria 'Private Heaven') を選びました。シルバーリーフでピンクの花を咲かせるため全体のカラースキームにも合致していました。ライムグリーンの葉が美しいアガスターシェ・ルゴーサ・ゴールデンジュビリー (Agastache rugosa 'Golden Jubilee') は西側のブラックアダーの近縁種で、カラーリーフのコンセプトに合致するため起用しました。ラティビダ・レッドミジェット (Ratibida columniferaf.pulcherrima 'Red Midget') もやや銀色がかった枝葉を持ち、銅に近い花色をしています。ルドベキア・チェリーブランデー (Rudbeckia hirta 'Cherry Brandy') もラティビダと同様にダークレッドの花を持っています。カラミンサ・ネペトイデス (Calamintha nepetoides) は白色の細かい花を咲かせます。エキナセアなどのデイジー系の花ともよく合います。初期のスケッチプランです。結果的にフォロミウムは取り除くことになりましたが、全体のコンセプトは既存のカラーリーフをどうやって新しいサン・ガーデンに融合させるかということでした。フォロミウムのあった場所にはパニカム・チョコラータ (Panicum virgatum 'Chocolata') が入り、その隣には細かな葉が魅力的なアムソニア・フブリヒティ (Amsonia hubrichtii) を移植しました。右端からリクニス、アガスターシェ、その背後にはバーベナ・ボナリエンシスが見えています。今回の植物ラティビタ レッドミジェットアガスターシェ ‘ゴールデンジュビリー’アムソニア フブリヒティルドベキア チェリーブランデーカラミンサ ネペトイデス EXPERIMENTAL GARDEN
2018.07.15
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今年から始めた二種類のプレーリー・ガーデンの一つプランティング・ベッドCでは幾つか新しい植物を試しています。テウクリウム・ヒルカニカム (Teucrium hircanicum) はベロニカとよく似た垂直に伸びる花穂を持ち、暑さによく耐えるということで取り入れました。順調に育っているようで、一年目から多くの花を咲かせています。バーベナ・ハスタータ・ブルースパイヤー (Verbena hastata 'Blue Spires') はやはり垂直に伸びる花穂を持ち、高さ1.2mほどになるやや背の高い品種です。バーベナ・ボナリエンシスと似ていてやや枝葉が疎なため背の高さの割に透視性が高く、花のインパクトも少ないため背景の素材として良い品種ではないかと思います。モナルダ・ラベンダー (Monarda didyma 'Elsie's Lavender') も順調に来ています。ラベンダーと言うよりはピンクに近い色合いをしています。2mほどの高さになるルドベッキア・マキシマ (Rudbeckia maxima) も起用しています。こちらはスペシメンとしての効果を狙っています。このエリアはミックス・プランティングと言う配置を採用しているため、単一種の塊はありません。そのためより自然な見た目になっています。(デザイン過程はこちら)ブロック・プランティングを採用しているサン・ガーデンと比べてみると視覚的効果の違いがよくわかると思います。このように単一品種のグループを配置しているのでインパクトは大きいです。植栽は同じ植物を使っていても配置と数量によって印象が大きく変化します。様々なパターンを試してみるとこれまで違った景観が生まれるかもしれません。今回の植物テウクリウム ヒルカニカムバーベナ ハスタータ ‘ブルースパイヤー’ルドベキア マキシマ EXPERIMENTAL GARDEN
2018.07.14
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7月2日ウィンブルドン開幕。今年もこの季節がやってきました。趣味としてですが真剣にテニスをしている筆者にとって庭園の芝生で行われるテニス大会をテーマにしているウィンブルドンはランドスケープとテニストーナメントが融合した、ある意味究極の場所と言えます。今年は大会二日目に観戦しに行きました。気温は30度に迫りイギリスの夏としてはかなり暑い日が続くようです。ウィンブルドンと言えば度々テレビ中継で見かけるのがヘンマン・ヒルだと思います。第一 コートの巨大スクリーンと丘の上のザ・チャンピオンシップスのロゴと年号はウィンブルドンの象徴的な場所でもあります。会場内には至る所に植栽が施され、スタジアムの壁は通称ボストン・アイビー (Parthenocissus tricuspidata 'Veitchii') に覆われ、テラスの縁はウィンブルドンカラーの紫とドレスコードである白のウェアを思わせる白色の植栽で埋め尽くされています。中央にあるのはハイドランジェア・マクロフィラ (Hydrangea macrophylla) で右にあるのはアガパンサス・アフリカナス・アルバ (Agapanthus africanus 'Albus') です。センターコートの第一試合は前年度チャンピオンのガルビネ・ムグルザ対地元出身のナオミ・ブロディー。ムグルザはスピンの効いた安定したショットをコート深くに丁寧に集め、対するブロディーはフラット系のストロークで力で押すスタイル。芝コートは他のサーフェスよりもバウンド後に低く滑るため低い打点からのフラット強打はややリスクが高くアウトが増えていました。試合はムグルザが 6-2, 7-5 で勝利。センターコート第二試合は第二シードのラファエル・ナダル対ドゥディ・セラ。2度の優勝を誇るナダルですが2012年以来4回戦が最高成績で芝では満足な成績を残せていません。これには幾つか理由があると思いますが、回り込みフォアハンドを武器にしているナダルにとって芝のコートは滑りやすく、膝の怪我の影響で完璧な打点に入ることが難しいことが理由の一つだと思います。ただ今日の試合はナダルの状態の良さを印象付ける試合でした。コート上で俊敏に動き回り武器である回り込みフォアハンドをしっかり打てていましたし、インタビューでも語っていた通り所々でサーブの精度を上げてショートポイントが取れていました。ショットも全体的に深く今年はベスト8以上の良い成績を残せるかもしれません。今回の植物ハイドランジア ‘アドリアブルー’アガパンサス アフリカヌス ‘アルバ’ EXPERIMENTAL GARDEN
2018.07.06
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夏になりサン・ガーデンの植物も大分出揃ってきていてガーデンニングの成果が最も顕著になる季節になりした。平面図の記事やイメージボードの記事でも紹介したエリアですが、今年も順調に育ってきているようです。(昨年のサン・ガーデンの様子はこちら)サルビア・ネモロサ・カラドンナ (Salvia nemorosa 'Caradonna') は春先の鮮やかな紫もいいですが、やや時間が経ち少し色が褪せてきた頃の方が他の植物と調和して見えると思います。手前にあるスタキス・モニエリ (Stachys monieri) はピンクの花穂を沢山立ち上げています。紫からピンクまでの近縁色同士を組み合わせて視覚的な統一感を出す狙いがあります。アガスターシェ・ブラックアダー (Agastache 'Blackadder') は紫の明暗がついた大きな花穂を持っています。去年は前線に配置されていましたが、枝葉が疎で地面が露出して見えやすいためサルビアをとの位置を入れ替えました。サルビアやスタキスの密な枝葉でアガスターシェの足元を隠しています。また、後方にエキナセア、前方にスタキスを配置することで、ピンクが繰り返し現れます。繰り返しの要素は全体を調和して見せる効果があります。ベロニカストラム・ヴァージニカム・ファッシネーション (Veronicastrum virginicum 'Fascination') は二年目になり株が成長してきました。薄い紫色の花穂群は遠くからでもインパクトがあります。シードヘッドも独特の形をしておりウィンター・シルエットの素材としても用いることができます。エキナセア・パーピュレア (Echinacea purpurea) の株もとても充実していて数え切れないほどの花をつけてきています。ある程度背が高く視覚的なインパクトも大きいのでグループにして植えるとインパクトが大きくなります。エキナセア・パーピュレアの隣には園芸品種のエキナセア・パーピュレア・プロフュージョン (Echinacea purpurea 'Profusion') が植えられています。やや小型でコーンの部分の色が濃く、茎の色もダークレッドになっています。背後のグラスはカラマグロスティス・アクティフローラ・カールフォスター (Calamagrostis × acutiflora 'Karl Foerster') で初夏には透き通った穂を出していましたが、時間の経過とともに茶色に色づき直立性が増してきました。去年は株がの成長段階にあったためか穂はほとんど出ていませんでしたが今年は本来の姿を見せています。今回の植物スタキス モニエリベロニカストラム ‘ファシネーション’サルビア ネモローサ ‘カラドンナ’エキナセア パーピュレア EXPERIMENTAL GARDEN
2018.07.02
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バービカン・センターはロンドンのシティにある複合文化施設です。コンサートホール、シアター、劇場、図書館、展示場そして集合住宅が統合されたブルータリズム建築として知られています。2015年に屋上庭園部分の改修を行い、ロンドンオリンピックパークの植栽デザインを手がけたことで知られるナイジェル・ダンネットが植栽計画を担当しました。ナイジェル・ダンネットの植栽デザインは生態系の分析に基づくもので、ワイルドフラワー・メドーでも紹介しましたが、維持管理を最低限に抑えつつ長期的に存続しうる植栽デザインを追求しています。そのためにはグラスの配合率はどの程度で多年草の割合はどうするべきなのか、複数の植物を混植すると年月の経過とともにそれぞれの植物の割合はどのように変化していくのか、植物の競合に勝つのはどの種類か、どの種類の組み合わせだと競合を避けて長期に渡って共存し得るのかを試験し続けて確立されてきたスタイルです。プレーリー・ガーデンと呼ばれるスタイルで灌漑は行われておらず、水も雨水のみで賄われているため耐乾性の高い植物を中心に構成されています。上の写真は6月中旬のものでかなりグラスが多くワイルドな印象を受けると思いますが、長期的に安定する混植の割合を突き詰めた結果を形に表現した結果自然の風景に近づいてできた、ある意味デザインされた生態系なのです。大部分を占めているのはメリカ・キリアタ (Melica ciliata) で小型のグラスですが成熟すると多くの穂をつける魅力的なグラスです。球体状のシードヘッドの一団はアリウム・パープルセンセーション (Allium hollandicum 'Purple Sensation') で、かなり多めの配合ですが球根植物は地表近くに根を張り栄養を蓄えるため、地中に根を伸ばす宿根草と競合を避けることができ高密度でも生存することができます。白色の小さな花を咲かせているのはリクニス・コロナリア・アルバ (Lychnis coronaria 'Alba') で水はけの良い土壌を好みます。中央にある青い球状の花はエキノップス・リトロ・ヴェッチスブルー (Echinops ritro 'Veitch's Blue') で痩せた水はけの良い土壌を好み夏にはたくさんの花を付けます。春先から活躍しているユーフォルビア・キャラシアス・ウルフェニアイ(Euphorbia characias subsp. wulfenii) は地中海地域原産のため乾燥に強く、常緑であることから冬の植栽としても用いられます。赤い点のように見えているのはサウスバンクの記事でも紹介したリクニス・カルセドニカ (Lychnis chalcedonica) です。中央に大きな花穂を立ち上げているのはニフォフィア・タウニーキング (Kniphofia 'Tawny King') で前方にはサルビア・ネモロサ・カラドンナ (Salvia nemorosa 'Caradonna') が見えます。完成から数年が経過しそれぞれが大株になってきてかなり高密度になってきていますが、これだけ多くの植物が生存しているという点を考えると造られた生態系が正常に機能していると言えると思います。 今回の植物バーベナ ボナリエンシスフロミス ルッセリアナサルビア ネモローサ ‘カラドンナ’メリカ キリアタユーフォルビア ウルフェニー EXPERIMENTAL GARDEN
2018.07.01
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