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2022.01.06
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我的宠物少将军 be my cat
第6話

風月無辺(フウゲツムヘン)で倒れた落日(ラクジツ)の南飛徳(ナンヒトク)王子。
王子が使った部屋には争ったような跡があり、蘇小荷(ソショウカ)は琵琶弾きの女子2人と王子の他にもう1人いたはずだと訝しんだ。
すると窓枠に落ちている鱗を見つける。
妓女はそう言えば水盤の鯉が1匹、減っていると気づいた。
そこで小荷は南屏晩(ナンヘイバン)公主が持って来た紅魂珠を化粧箱から取り出して確認、しかし錦鯉は戻っていない。
その時、突如、妓女の1人が小荷に襲いかかった。
莫修染(バクシュウセン)は魂珠を奪おうとした妓女を撃退したが、小荷は手の甲に傷を負ってしまう。

布偶(フグウ)は莫家に弟を訪ねた。
咕咕狸(ココリ)は主とすっかり同じ傷を負ったが、自分が怪我をしても小荷には何も起こらないと知り不公平だという。
すると布偶が手立てはあると意味ありげに微笑んだ。
「ふふふ…血の契りを交わして生死を共にすれば?」
「お断りだ」
それにしても錦鯉の力はすごかった。
しかし布偶はその妓女が錦鯉ではなく玉狸星域から来た魚星人だという。
実は魚星で料理を学んだ布偶は魚星人に詳しかった。

修染が姐を見送りに出ると、ちょうど小荷が訪ねて来たところだった。
小荷は少将軍と布偶が親しいと知って驚いたが、ふと修染の手の傷に気づく。
「あなたも傷を?…まさか主従契約のせい?」
すると布偶は小荷にも傷薬を渡し、帰って行った。

修染は猫屋敷で小荷の手の傷に薬を塗ってやった。
すると小荷は修染が莫羽寂(バクウジャク)の呼んだ医者を断り、布偶に傷を見せたことを訝しむ。
「何か隠しているでしょう?」
そこで修染は話をそらし、実は妓女が錦鯉ではないと教えた。
紅魂珠に引き寄せられるのは何も鯉だけでなく、魚星人の特性だという。
錦鯉は男の精気を吸って人型を保っていた。
男が多くて水に近い場所と言えば風月無辺、錦鯉は必ず妓楼の近くに隠れているだろう。
小荷はならば妓女たちに紅魂珠を近づけて正体を暴こうと提案したが、咕咕狸のように主従関係がなければ変身しなかった。
「じゃあ変装して探りに行きましょう?」
しかし修染は小荷が怪我をすれば自分も無事でいられないと教え、引き止めた。
また聖旨が下り、3日で曲者を見つけねば莫一族が刑に処されてしまう。
「お前は屋敷にいろ、邪魔をするな」

小荷は仕方なく羽寂を頼った。
すると羽寂も独自にこの事件をまとめていたという。
実は最近、王子とよく似た事件が起きていた。
どうやら曲者が動き出したのは半月ほど前で襲われたのは王子が5人目、被害者は男ばかりで、場所はいつも風月無辺のそばだと分かる。
犯行は3日おきで時間は必ず亥の刻から子の刻、次に動くのは七夕の今夜だ。

小荷と羽寂は錦鯉を捕まえるため、七夕祭りで賑わう市場へ出かけた。
しかし市場には恋人同士しか入れないと止められ、小荷は思わず羽寂の腕に手を回して寄り添う。
一方、修染は女装した洛風(ラクフウ)を連れて市場にいた。
その時、偶然、小荷と羽寂の姿を目撃する。
小荷が気になり錦鯉どころではなくなる修染、そうとは知らず小荷は羽寂と夜店を楽しみながら付近を警戒していた。
するとどこからともなく女の歌声が聞こえて来る。
「この歌声…聞いたことがあるわ」

小荷と羽寂は歌声に導かれて歩いている男に気づき、あとを追いかけた。
2人は男が裏道に入ったところで捕まえたが、そこへ錦鯉が現れる。
「よくも邪魔をしたな」
小荷は咄嗟に羽寂をかばい、錦鯉の一撃を受けた。
そのせいで修染も打撃を感じ、小荷が襲われたと分かる。
急いで駆けつけた修染は錦鯉に襲いかかり、面紗(メンシャ)が落ちた。
「念夏(ネンカ)!」
羽寂に顔を見られた念夏は驚いて逃げ出してしまう。



錦鯉はかつて羽寂の侍女だった念夏に取り憑いていた。
当時を知る乳母の話では、念夏が羽寂に想いを寄せていると知った夫人が前途の妨げになると追い出したという。
しかも行き先は風月無辺だった。
念夏は必死に抵抗していたが、結局、半年前に客を取り、湖に身を投げたという。
玉夫人に紅魂珠を売った駿宝斎(シュンホウサイ)に確認したところ、修染の予想通り半年前に輸送中、紅魂珠を湖に落としていたことが分かった。
恐らく水のせいで封印が解け、錦鯉が身を投げた念夏に取り憑いたのだろう。
話を聞いた公主はあの紅魂珠が本物だと知った。

羽寂は謹慎する母を訪ね、兄に毒を盛り、念夏を妓楼に売ったと責め立てた。
すると玉夫人は思わず羽寂を引っ叩き、全て羽寂に家督を継がせるためだったと訴える。
羽寂は自分のこと理解しない母に落胆し、財産などいらないと言って出て行ってしまう。

一方、修染は急に小荷を抱きあげ、猫屋敷に連行した。

「な、何よ!私には魂珠があるんだからね!」
「他の男と気軽に出かけたな?…他の男に笑いかけるのは許さん!」
「どうして?!」
小荷は怒って帰ろうとしたが、修染に引き止められてしまう。
「お前は私のものだ」
すると修染は小荷の手首に鈴のついた腕輪をはめた。
「危険な時はこの鈴を鳴らせ、十里以内なら駆けつける」



修染は錦鯉を捕まえるため、公主に紅魂珠を借りたいと頼んだ。
そこで公主は自分も仲間に入れて欲しいと頼む。
修染は了承し、早速、街に告示を貼った。
…駿宝斎は明日、紅魂珠の競りを行う…

予想通り駿宝斎の倉庫に曲者が現れた。
曲者は鍵のかかった化粧箱から魂珠を盗んで倉庫を出たが、網に捕らわれてしまう。
そこへ公主が駆けつけた。
物陰から様子を見ていた念夏は思わず悔しがり、うっかり物音を立ててしまう。
「錦鯉はあそこよ!」
公主に見つかった念夏は慌てて塀を飛び越えたが、すでに修染と小荷が待ち構えていた。
しかし念夏が術を放ち、修染が小荷をかばっている隙に逃げられてしまう。

難を逃れた錦鯉だったが、羽寂に行手を阻まれた。
しかし羽寂は錦鯉に突き飛ばされ、危ないところで修染が受け止める。
「ありがとう、大哥」
すると錦鯉は塀を蹴って飛び上がり、山へ逃げてしまう。

修染は洛風に小荷の足止めを頼んで林へ入った。
しかし錦鯉を見失ってしまう。
すると錦鯉の怪しい歌声が聞こえて来た。
「子悠(シユウ)?」
咕咕狸はかつて怪我をした自分を助け、可愛がってくれた子悠の幻覚を見てしまう。

一方、小荷は洛風に足止めされていた。
そこで隙を見て洛風の頭を殴りつけ、林へ入ってしまう。
錦鯉の歌声を耳にした小荷は咄嗟に破いた手巾で耳をふさぎ、魂珠の光で修染を探し始めた。

小荷はふらふらと歩いている修染の後ろ姿を見つけた。
しかしそこへ念夏が現れる。
小荷は仕方なく念珠を放り投げ時間を稼ぎ、その間に修染を起こそうとしたが、紅魂珠ではないと気づいた念夏が現れた。
小荷は突き飛ばされ木に激突、同時に修染も打撃を受け、それがきっかけで幻覚から目覚める。
そこで修染は落ちていた魂珠の力で反撃し、錦鯉を撃退することに成功した。

修染は意識を失った小荷を連れて慌てて帰った。
すると遅れて羽寂と公主がやって来る。
その時、念夏の意識が戻った。
念夏は最期に愛する羽寂の顔を見られたと笑顔を見せ、事切れる。
こうして念夏に取り憑いた錦鯉は公主が持っていた紅魂珠に戻った。

つづく


(  ̄꒳ ̄)魚星人って…謎のB級SFかw
ただどうもねえ〜女主が好きになれないわ(←いや顔じゃなくてキャラ設定が





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最終更新日  2022.01.19 21:38:19
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