Terroir
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
全1件 (1件中 1-1件目)
1
このところ更新が滞ってましたが、今日はちょっと違う話題で久しぶりのエントリーです。 日本もBA5が上陸し、毎日感染者数更新が続いていますが、私も東南アジア某国滞在中にBA5株だと思われるコロナに罹患しました。マスクをし、手の消毒もきちんとして密の機会も少なかったのでどこで感染したか全く覚えがなくBA5の感染力の強さを再認識しました。朝起きた時の喉の何気ない違和感から始まり、日中から夕方にかけて倦怠感、発熱による頭痛、激しい咽頭痛、大量発汗、翌日クリニックですぐ抗原検査、陽性判定でコロナ確定となりました。ここからが日本とは違うと思うのですが、Molnupiravir(モルヌピラビル)5日間1クールを処方されタイレノールと併用して飲んだところ24時間後には解熱し、咽頭痛が大幅緩和、48時間後には咽頭痛消滅、72時間後には抗原検査陰性と劇的な回復でした。wiki読むと今までの薬とは全く違う作用機序でRNAウイルスの複製を阻害する画期的な薬で、米での二重盲検でプラシボ飲ませてるグループと回復があまりにも違うので途中でFDAから(プラシボ飲ませるのが)人道的でないという事で盲検中止を言われたとか。(真偽は不明ですが)この薬、今年当初に市販が始まり日本にも160万人分特例承認で入っているらしいのですが、管理が厳しく発熱外来やって陽性診断してても中々処方出来ないとのことです。正規品は600ドル位するので確かに多数の人に出すと財政的に厳しいかもしれません(アメリカでも同様みたいです)。私の飲んだのはインド産のジェネリック(米メルクが人道的に特別に承認している)で価格はその10分の1位ですがきちんと効きました。これがあればただの風邪というのも判ります。この国ではこの薬は薬局で普通に売ってるのでコロナの症状が出たら自分で抗原定性検査をして陽性ならおこの薬を買って速攻で治すのがスタンダードになりつつあるとの事でした。アメリカでもファイザー経口薬が承認され抗原定性検査からファイザー経口薬という流れが確立しつつあります。 翻って日本を見てみると、どうもこの流れから遅れているようで主にワクチンに頼り(これは感染、重症化予防という意味で大事ですが)、一旦罹患した患者に対しては解熱剤や咽頭痛緩和薬、咳止め、果ては漢方等対症療法に限られ、ウイルスに特化した経口薬の投与が為されてなく思います。加えて患者の過去行動の追跡から濃厚接触者を特定、自主的強制隔離と疫学的管理に主眼を置いていてBA5の感染力を考えたらこのようなアプローチは早晩破綻してしまうのではと危惧しています。何となくですが、BA5に対応するにはパラダイムシフトが必要なのに今までの成功体験でやり方を変えず突き進んでいるような気がします。 さて、この薬、日本でもネットで六千円弱で個人輸入できるみたいで備えても良いような気がします。禁忌も有り、あくまでも自己責任ですが、国産の経口薬に拘りまだ数ヶ月はコロナに特化した経口薬の承認、製造、一般処方はまだしばらくかかるでしょうから自分の緊急用備蓄として押さえておくのも一つの考え方だと思います。これはあくまで個人の意見で、繰り返しますがくれぐれも自己責任です。 このコロナですが、自分の場合も味覚喪失が起こり、やはりコロナは只の風邪ではないと感じました。発症3日目(薬を服用して2日目、回復途中)、昼の時は何とも無かった味覚が夜完全に無くなりちょっとパニックになりました。色々体験談を読むと5日目位から戻るみたいでしたが、この経口薬による急速な回復も有ってか翌朝にはほぼ戻りました。ただ回復後1ヶ月程経ちますが、前と違う点は二点、まずは同じ味を何度も味わっていると(例えば丼物)味がしなくなる点(漬物を齧って丼に戻るとまた味がする)と、もう一つは以前から不快に感じていた味の不快感が増幅するという点です(これはコロナ味覚障害を経験した友人の一人も同じ経験をしています)。特に赤ワインのブショネ、ブレット、マデラに関しては非常に敏感になり、5%程度の劣化でも果実との乖離、濁りを感じて飲めなくなりました。果たして良かったのか悪かったのか難しいところです。さて、コロナから回復して最初のワインです。綺麗な酸で瑞々しさが有り、あどけない童女を思わせるような純粋な果実、何気ない普通のワインですが、娑婆に出て飲む最初のワインは心に沁みました。改めてワインを飲め味わえる幸せを感じた次第でした。ワインファンが味覚障害って全く洒落にならないですよね。
2022/07/23
コメント(2)