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昨夜の私とトラの会話。なぜだかもう忘れたけど、『日本には死刑がある』と私がポロッと言った。これに対してトラが突拍子も無い声を上げた。え?『死刑』?日本ってまだ『死刑』があるの?本当に?それはそれはものすごーい驚きぶりだった。あるよ。なに、私が間違った言葉を使ったとでも思っているわけ??信じられない。日本にまだ死刑があるなんて想像できない。先進国で、自由国家でいまだに『死刑』がある国があるなんて、考えたことも無かった。恥ずかしいことに、今まであんまり深く考えたことが無かったんだけど、先進国の中で法定刑としての死刑がある国は本当に少ないようだ。Wikipediaの地図を見る限り、死刑を行っているのは、アジア一体とアフリカの半分くらい。先進国では日本とUSAくらいだ。USAだって州によってはまだあるじゃない。いや、USAは『自由国家』じゃないから(笑)ドイツ人、というかヨーロッパの人々は、こうしてUSAをネタに(ブラック)ジョークを言うのがとっても好き。元を正せばヨーロッパ人なのに、我が道を行き、世界に君臨しているUSAに対する憎愛っていうんだろうか、、、。国家が人殺しをするなんて、そんなことがあって良いの?人殺しって、、、。日本にはまだ死刑があるけれど、実際に死刑が執行されることはすごく少ないよ。でも死刑囚はたくさんいる、、、。ちなみにWikipediaによると、「2004年に世界で死刑を執行されたと確認されている人数のうち、中国、ベトナム、イラン、USAで執行された人の割合が97%を占める。うち、90%以上が中国で3400人以上、2位がイランで159人。ついでUSAが59人で、これは先進国の中で最多。日本は2人」もちろん、人数が少ないから良いって問題じゃない。執行された人がいるってこと。トルコがEUに加入させるかどうかの争点はそこなんだよ。基本的人権を無視した拷問とか死刑とかが問題になってるんだ。それは私だって知ってる。これまたWikipediaによると、「EUは2004年に死刑を全面的に廃止する法律に署名が行われ、これをもって、新しく加入する国の前提条件とした。これを受けてトルコも2004年に法的には死刑を廃止している。ただし、違法な処刑がいまだに行われている」日本は憲法で基本的人権が保障されているし、民主主義に乗っ取って司法がちゃんと機能してるの(怒)トルコについては、時折ニュースやドキュメンタリーフィルムなどで、情報が入ってくる程度なので、それでトルコ全体を批判するつもりは全くない。でも、日本に死刑があるという事実だけを取り上げないで、社会の仕組みだってちゃんと判断材料に入れるべきだと、この時私は思った。単なる愛国心かも。地下鉄にカルト集団が毒ガスを撒いた事件覚えてる?あの集団の教祖の裁判がいまだに続けられているの。裁判をするっていう時に、私設の弁護士なんてもちろん誰もつかなかったから、国設の弁護士が、付けられたの。それは被告人の権利だから。訴状が多いし、資料も多いから裁判は何年も続いている。全部、税金で払われているの。どうせ死刑かそうでなくても無期懲役だから、税金の無駄遣いの裁判なんか省略しちゃえってわけにはいかないの。それが民主主義だから(怒)日本が民主主義なのは良く分かってるよ。でも、国家が例え相手が犯罪者であっても、人間の命を奪うなんて、一体何の権利があってそんなことを認めてるの?ドイツには死刑はないよ。少なくとも第2次世界大戦以降の法律では廃止されているはず。そりゃあ戦後のドイツは、ナチスのユダヤ人虐殺という過ちを生んだことへの反省をベースに成り立っているもの。廃止したでしょう。だからドイツは他の国に比べて外国人に対して寛大なのよね。これは別に嫌味でも何でもなく、事実である。昔は多分あっただろうけど。第3帝国時代にはあったんじゃないかな。あったりまえじゃないの。大体、大ー昔は市民にとっての唯一のアトラクションだったじゃない。アトラクションっていうとかなり語弊がある。響きがあんまり楽しそうでちょっと躊躇するけど、適当な言葉が浮かばない。しかし、中世どころか、ナポレオンの時代だって、誰かが処刑されるとなると、日時や場所が告知され、一般市民はわざわざ見物に出かけていったり、処刑の多くは町の中心部などで行われたから、周囲に見物人の人だかりができたのは事実である。中世の頃は人は残酷だったから。『中世の頃は人は残酷だった』?何言ってるの?人間はいつの時代だって残酷じゃない。でも現代社会では少なくとも、人が苦しめられているのを面白がって眺めるような人間はいないよ。社会がトラみたいな人ばかりだったら、どんなに心穏やかに暮らせるだろうか。現代社会には映画があったりビデオゲームがあるでしょ。どんどん人が殺されたり、血が流されたりするのを、みんな楽しんでるじゃない。現代の人はそうやってエキサイティングした映像を見られるけど、昔の人は娯楽が無かったでしょ。あれはフィクションだよ。それはそうだ。でも、刺激っていう部分では負けずとも劣らないくらい強いよ。もちろんそれが架空の話であると分かっているからこそ安心して観ていられるんだけど。大体、自分と同じ種類の別の個体が肉体的に苦しめられたり殺されたりするところを面白がって眺めるような動物居ないよ。ありえないよ、そんなの。私もそう思いたい。でも人間って好奇心を持っている動物でしょ。恐怖を感じる反面見てみたいって思うものなんじゃないの?イラクの刑務所でUSAの兵士が拷問した映像がニュースや新聞で報道された後、インターネットでそれ以上の映像や情報を検索して見た人がどれだけいたか知ってるの?どれだけ多くの人が見たのか、実際には知らないけど、でもインターネットを通じて驚くほどの速さであの残酷な映像が全世界に広がり、センセーションを巻き起こしたということは、ニュースで知った。中世の人だけじゃない。ローマ人だって、劇場で猛獣と人間を戦わせてどちらかが死ぬまで見物したじゃない。市民権を持っている人は誰でも観に行く事が許されていたし、その時代の娯楽だったでしょ。それはそうだけど、、、僕には考えられない。人間なんて、いつの時代も変わらないの。歴史から何も学ばない動物なの。そんなこと、、、イスラエルを見てよ。ナチスドイツに迫害されて、あんなに苦しい思いをしたのに、今、全く同じことをパレスチナ人にしてるじゃない。ナチスのユダヤ人迫害の話になると、皆こぞってドイツの国家的な責任を追及するけど、どうして彼らは自分達が味わった苦しみや募らせてきた憎しみを、今度は別の民族に与えるのか、私には理解できない。もちろん、イスラエルの状況に心を痛めているユダヤ人もたくさんいるだろう。ドイツ人だからといって毛嫌いされることも、時代とともに少なくなっているはず。そうだね。僕も理解できないよ。でも僕は、人間は歴史から何かを学ぶことができる、同じ過ちを繰り返さないように変わることができるって信じたい。彼に「人間なんて残酷で学ばない愚かな生き物なのよ」と挑発しながら、あぁ、私って、なんて悲観的で、冷めた、擦り切れた心の持ち主なんだろうと、反省。その反面、本当にまっすぐで優しい心を持っているトラと出会えたことが、とてもうれしかった。話は結局、最初の焦点からガーンと逸れてしまった。いつものことだけど。最後に、またまたWikipediaからの引用になるが、「死刑には犯罪を予定する者に対する威嚇としての意味があり、犯行を防ぐという目的がある。または、矯正不可能な犯罪者を社会に戻さずに排除するという目的がある」とされている。しかし、「この威嚇効果に関して、死刑があることによって犯罪発生が抑止されたという記録は存在していない」。
October 6, 2005
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歯が何かに触れた時に感じた、骨を貫くような痛みはなくなったが、小鼻の横を触ると痛みを感じる。ジーンと痛みが歯まで響いてくるような奇妙な感覚があった。「歯医者に行かなきゃ」と思いつつも、なぜか、重い腰が上がらない。気が向かない。こういう時は、何もしない。なんだか分からないけど、全然気が向かないから、、、。そして再び夏、8月のとある木曜日の昼下がり。天気の良い日の昼食に、研究室の同僚達と、大学の中庭でピックニックをした。バゲットをかじった瞬間、口の中に石のような物体を感じた。わざわざ見るまでもなく、また、同じ歯だった。今度もまた、何の抵抗も無く、根元からボロっと折れてしまった。しかもまたバゲット、、、。いや、それはどーでもいいんだけど。折れた後には、チタンの棒が虚しくも剥き出しになって刺さったままでいる。なんとも情けない状態だった。いや、情けないのはきちんと治療されたと信じていた歯が、バゲットごときの硬さに対して、抵抗もなくボロっと壊れてしまったことである。それは、風化して朽ちるの待っていた骨を想像させ、ショックだった。金曜日の朝一番に歯医者に電話する。、、、、、、、、、、。つながった、と思ったら流れて来るのは無機質なメッセージ。「Dr.△△は、休暇中です」また休暇中かよ!!!あぁ、このシチュエーションは体験済みである。「緊急の場合は、Dr.○○が代行して診察します。電話番号は×××、、、」代行の歯医者に電話するとすぐに、その日の11時にアポイントをもらえた。この間の経験から、代行はあくまで代行、応急処置以上はしてくれないだろうと思っていたの、「どうせまた接着剤でくっつけるだけなんだろう。で、また壊れるんだ」と、想像しただけでかなり憂鬱になりつつ、歯医者に向かった。
September 26, 2005
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バケット如きを相手に、ボロッと何の抵抗もなく折れてしまった前歯。それをあっさりと接着してくれた休暇代理の歯医者。「お気の毒に」と同情しつつ、チタンの棒を埋め込んで補強した私の歯医者・・・。あれから2年。この歯の付近の歯茎だけがどんどん色が悪くなり、熱い液体や冷たい液体を口に入れると痛みに近い刺激があったし、たまにズキズキ痛んだりした。そうじゃなくても半年以上歯医者との縁が切れることは滅多にないので、行ったついでにそんな話をしたこともある。しかし彼の答えは簡単だった。「神経の治療は終わっているから、痛むはずないんですよね。レントゲン写真で見ても、炎症も無いようだし。今、風邪引いてるんじゃないですか?体調を崩していたりすると、軽くうずいたりすることもあるんですよ。ちょっと様子を見てください」心配ない、と言われれば、そうか、と、安心してしまう素人である。今年の6月、所属している研究室が講義の枠で実施する1週間のエクスカーションに参加した。テーマが私の研究テーマに近いので、同行したのだ。私の指導教官であるK教授は疲れを知らないパワフルな人物で知られている。朝は9時前から出発し、夜は9時10時に宿泊先に戻りそれから食事、飲みという毎日だった。この強硬なスケジュールで疲れ果て、帰ってきた翌日、例の歯に激痛が走った。上の歯と下の歯が軽く触れ合っただけで、飛びあがるほど痛い。ただ座ってPCに向かっているだけでもズキズキと圧迫するような痛みが響いてくる。食べ物どころか、熱いお茶を飲んでも、冷たいジュースを飲んでも、しみると言う感覚を通り越して、激痛が走る。お腹は空くけど、痛みがひどくて食べる気はしない。室温の水を飲むくらいしかできなかった。それなのに、「きっと、歯医者の言う通り、体が疲れているから軽い炎症を起こしているのね。疲れが取れれば治るんじゃないかな」なーんて、痛みに耐えてしまった。このひどい激痛は、実際、次の日には軽くなり、数日すると通常の生活の中では痛みを感じないほどになっていた。しかし、そこで気づいたのだ。痛みがあったのは歯ではなかった。歯の付け根のずっと上の方、小鼻の脇、頬骨と上アゴとの境目よりも少し下あたりに痛みの中心があった。肌の上から軽く指で押さえただけで、飛びあがるほど痛かった。その日から「歯医者行かなきゃ」という思いはあった。でも行かなかった。行かなかったのは、ドクターに「少し炎症が見られるようだけど、治療は済んでますから大丈夫」と片付けられてしまうような気がしていたからだった。
September 26, 2005
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さてさて、私の歯医者遍歴はまだまだ続く。上の前歯の1本が食事の途中に突然欠けてしまったのは2年くらい前の夏。いや、欠けたなんてかわいらしいものではなく、根元付近からボロっと折れてしまったのだった。その日は、なんとも腹立たしいことに、友達の結婚式の日だった。近くの教会で執り行われる結婚式が始まる前、その頃彼らが住んでいたアパートメントのお庭に用意されたレセプションでシャンパンを飲み、軽い食べ物をつまみながら、集まった人々と新郎新婦が挨拶を交わしたり、写真を撮ったり、おしゃべりしている時にそれは起こった。バゲットを口に運んでかぶりついた瞬間、ほとんど何の抵抗もなく、ボロっと折れてしまった。実際に目の当たりにしたことが無ければ分からないかもしれないが、前歯がたった1本欠けているだけなんだけど、かなり間の抜けた感じになる。ピンと来なければ、前歯を1本黒い色で塗りつぶしてみると良い。普通に口を開けただけでも、ビックリするくらい面白い顔になるから。くどいようだが、友人の結婚式の前である。頑張って、普段は着ないような、ちょっと気取った服を着ている。それなのに、前歯が1本欠けてるだなんて、、、。もうみっともなくって、情けなくって、口を開けるのを控えてしまう。口を開けて笑う時は、ついつい手で口元を隠したくなる。しかし、ヨーロッパに来て、これをやると、周りからはかなり不気味に思われてしまうのだ。いちいち話し相手に口元を手で覆われると、口が臭うような気がすると、昔、知り合いが言っていた。こんな感じで、せっかくの楽しい結婚式が(人のだけど)、一気にやけに長ったらしい憂鬱な一日に変わってしまった。さらに、この結婚式の日は土曜日だった。土曜日も当番制でどこかの歯医者が開いている、なんていう知恵が働かなかった私は、憂鬱な気分のまま月曜日を待った。ちなみにこの折れた歯、少し前に神経の治療が終わったばかりだった。ドイツに来て、いつ頃からか、歯の色が悪くなり、おかしいなあと思いつつ、痛くもないので放っておいたのだが、虫歯が神経にいきつくほど悪くなっていた。そんなになるまで気づかないって一体どういうこと?!いや、くどいようだけど、治療する歯には困らなくて、常に歯医者には通っていたから、歯医者の方で何も言わないなら何でもないんだろうとタカをくくっていたところもある。他の歯の治療が終わり、恒例の点検をしているときに、歯医者が異常に気づき、すぐにその治療に取りかかってくれた。そして、治療が終わったばかりだったのだ、しつこいようだけど。月曜日、朝一番で歯医者に電話をする。、、、、、、。つながった、と思うと、耳に流れ込んでくるテープの無機質なメッセージ。「Dr.△△は、ただいま休暇中です。休暇中の急患については、○○歯科が代行します。電話番号は×××、、、」不思議なことに、歯医者に限らず、私が急に医者を必要とする時、決まって彼らは休暇中だ。ちなみに、ドイツの医者は、普通のお勤めの人達と同じく、最低2週間、通常なら3週間くらいの休暇を取る。それも、イースター、サマーバケーション、クリスマス、と、少なく見積もっても年に3回だ。しかし、ドクターが休暇で居ない時は、代行を町の他の医者に頼んで行くので、緊急の場合は、そちらへ行けば良い。緊急事態なので、その代行の歯医者に電話を掛け、アポイントをもらった。その代行の歯医者、歯医者と言うよりも、顎の外科専門医だった。私の口の中を覗き、持参した折れた歯を見たその歯医者は、心なしか顔を曇らせて言った。「私は代理人だから、今日は取り合えず、緊急措置としてくっつけてあげるけど、あなたの歯医者さんが休暇から戻ってきたら、何か手を打たないと駄目ですよ」本当に、持参した折れた歯を、ピタッとくっつけてくれた。えぇぇぇぇ、それだけ?「くっつけただけだから気をつけてね。その歯で硬いものを噛んだりしないようにね。この歯、ちょっと削って短くしておくから。そうしたらあんまり力が入らないでしょ」えぇぇぇぇぇぇ、そういう問題??それから1週間ほど経った後だろうか、私の歯医者が休暇明けで再開したので、すぐにアポイントをもらって、治療に行った。私の話を聞きいた歯医者は、ものすごーく同情のこもった顔をして、「それはお気の毒でしたね」と言った。これまで、ドイツに6年居るが、あんな風に同情されたのは初めてだったので、その時のドクターの顔がいまだに鮮明に焼き付いている。いや、しかし冷静に考えて見れば、のん気に同情なんてされている場合ではないのだ。治療が終わったはずの歯が根元からボロッと折れるって、かなりヤバイ事態なんじゃ、、、?ドクターは、すぐに治療に取りかかった。まずいつものようにレントゲン写真を撮り、「歯茎や神経には異常はないですね。歯は既にくっついているので、補強するためにチタンの棒を差しましょうね。神経の治療は済んでいるので、痛みはないですから」と言うと、麻酔無しで歯の裏側から歯に垂直に穴を開け、チタンの棒を差し込んで穴を閉じたようだった。それは、治療と言うよりも補強・修理に近かった。休暇中の代理で診てくれたドクターの表情や口ぶりから想像されたような深刻な事態ではなく、比較的あっさりと、穴を開けて棒を入て終しまい、正直言って拍子抜けしてしまった。
September 10, 2005
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これは私と彼女達の経験と独断に基づいて交わされた会話である。先日の夜、私と同居人のディと居候のソフィとディの親友ドロで、うちのキッチンでおしゃべりしていた。ディとドロはドイツ人、ソフィはコロンビア人だ。女が4人集まれば、当然話題は男にまつわる話。コロンビア出身のソフィとスペイン語ができるディは、サルサパーティやコンサートで知り合ったラティーノの知り合いが何人もいる。はじめはそんな話をしていた。ディは白人で髪はブロンド。彼女の好みは、ラテン系の肌の色も目の色も濃いタイプ。そんな彼女だから、どうしても見た目でカッコイイと気に入るのはラティーノが多い。しかし、「ラティーノって本当にどうしようもないサイテー男が多いの」っていうのが、彼女の悩み。サルサパーティに入り浸っているようなラティーノには、残念なことに、ヴィザを手に入れるために独女子と結婚しようと狙っていたりする輩がいるのだ。ソフィが言うには、大学に通っているようなラティーノは、夜遊びに出るとしても、友達と飲みに行ったり、ホームパーティをしたりするだけで、サルサパーティに行ったりはしないんだって。「サルサパーティに来ているようなラティーノは、学歴が低くて収入も低いマッチョーばかり」と彼女は言い切る。これはあくまでも、私と彼女達の経験と独断に基づいて交わされた会話である。中でもエクアドール出身のクリスはひどいらしい。背は低いけれど、典型的なインディアン系の整った顔立ちで、長髪が良く似合っている。見た目で言えば、『この町にいるラティーノの中で一、二を争う美形だと思う。ジョニー・デップの次にカッコイイ、もちろんジョニーには遠く及ばないけど』と、ジョニー命のディは断言する。「見た目はサイコーにカッコイイのに、中身はサイテーなのよ」そんなにカッコイイ彼だからもちろんすごくモテる。本人もそれを知っていて、相手をとっかえ引っ返しているらしく、態度がものすごーく自惚れているんだって。「それでも白人女性にラティーノはモテるから、彼らのほうでもそれをよく分かっていて、利用しているのよ。ラティーノってオープンですぐに話し掛けてくるし、じっと目を見つめて『今日は君と一緒に居られて幸せだよ』とか甘~い言葉を囁いたりするのが、やっぱり上手いもの。『私は特別なんだ』って思わせてくれるのよ。ドイツ人の男はそんなこと言ってくれないからね」独女子のディにとって、独男子の多くは恋に消極的で閉鎖的で退屈であるらしい。「へえええええ、そうなんだ。でもドイツ人っていうか、ヨーロッパの男はマシだよ。日本男子はもっと何も言わないもの。人前で肩を抱いたりとかキスしたりとかもしないし。だから日本には欧米男子が好きな女子がたくさん居るのよ。欧米男子の方が『キレイだよ』とか『その服すごく似合ってて素敵だね、センス良いね』とか、『愛してる』とか普通に言ってくれるもの」ソフィ&ディ&ドロが同時に悲鳴に近い声を上げた「えええええええええ、独男子よりもさらに何も言ってくれないの?そんなの想像できない!!!じゃあ私、日本に行っても絶対に恋人できない」「日本女子の中には、外国人としか付き合わないって子もいるんだから。当然日本に来ている外国人の中にはそういうの分かっていて、日本女子をとっかえひっかえしている輩も多いのね。それに社会の中ではまだまだそういう外国男子好きの女子を尻軽って決め付ける傾向もあるの。それに海外に留学している女子を外国人狙いって決め付ける人もまだ居る。私だって6年もこっちにいるから、日本人観光客のガイドなんかバイトでやったりすると必ずと言っていいほど、『金髪で目の青い彼氏が居るんじゃないの?』なんてアホな質問するオヤジがたくさん居るんだから」「でも日本ではね、決めの言葉は男が言うのよ。もちろん自分から積極的にアプローチしたいっていう日本女子もたくさん居るんだろうけど。告白は男子からされたいって思っている女子が多いの。日本では付き合う時にちゃんと『付き合おう』って言われるんだから。ドイツではそれがないでしょ」これがとーっても意外だったらしい、ドイツ人二人は目を丸くして質問してくる。「ホントにぃぃぃぃぃぃぃぃ??? それで言われた女子は『はい』とか『いいえ』で返事するのぉぉぉぉぉぉぉ????(爆)」あの、ここ、笑うとこじゃないんですけど、、、。「そうだよ。決めの言葉を男子に言わせようと思って、かけ引きしたりするんだよ。『今日こそは♪』と思って、デートは毎回気合入れて頑張って念入りに完璧にキレイにしていくんだよ」これにソフィがうんうんと大きく頷く。どうやらコロンビアも似たような状況らしい。ドロ&ディは「へぇぇぇぇぇぇ」と言いながら、よく分かんないって顔をしている。「最近知ったんだけど、北アメリカでもそうらしいよ。はじめのうちは複数の相手とデートをして、この人って決めたら男子が女子に、『もう他の男子とデートしないで欲しい』って伝えるんだって」ディ&ドロ「・・・・・・ぶ(爆)、ぶわーはっはっはっはっは、キャーーーーー(笑)、『もう他の人とはデートしないで欲しい』だって、やだーーーーーー、そんなこと言われたら、『頭おかしいんじゃないの』って言っちゃうーーーー、なんでそんなこと指示されなくちゃいけないの??デートしたい相手とデートするわよ(笑)」ここも笑うとこじゃないはずですけど、、、?私&ソフィ「・・・・・・へ?でも、女子はその言葉を待ってるんだよ?」あぁ、あんた達にデリカシーを期待した私がアホだったよ。なーんて言ってるディだけど、実はシャイで好きな人と楽しくおしゃべりすることができない。恥ずかしさのためにわざと素っ気なくしてしまうらしい。これって、独女子としては致命的(涙)なぜなら、独女子の押しの強さに馴れている独男子の多くは、恋に対して積極的になることがあんまりない。積極的に押してこない女子は、自分に気が無いと判断する傾向が見られる。じゃあドイツではどんな風に恋が始まるんだろう?例えば、パーティとかディスコで全然知らない人を『良いな♪』と思った時。ずーっと前に、韓国人の友達が半ば呆れながら話してくれたことがある。「独女子って信じられない。パーティとかで気になる人がいると、その人の至近距離まで近づいて、例えばテーブルの目の前とかまで行っちゃって、一言も言わずにジーッと相手の目を見つめるのよ?!相手が話し掛けてくれるまで、目をそらさずにただただ相手の目を見つめるの。あたし、そんなことできない」私もできない。いつかディ&トラ&ソフィと4人でキッチンにいた時に、そのことを思い出して話したことがある。正直言って私はネタのつもりで、「いや、それはいくらなんでもちょっと変、、、」という反応を期待していた。しかし、ディとトラの反応は意外にも「アイコンタクトでしょ。それは誰でもやるよね」え、、、『アイコンタクト』っていうと、チラッチラッと思わせぶりに視線を合わせたり流し目を送ったりっていうセクシーなイメージがあるんだけど、本人の視界に力技で入り込んで有無を言わせずに見つめ続けるのって、同じ次元かな、、、?逆に言うと、独男子を相手にする時には、そこまであからさまに仕掛けないと気付いてもらえないということなんだろうか?「でも、いくらずっと視線を合わせていても、その次の一歩がなかなか無いのよね」「独男子は恋に対して積極的じゃないからね」「そうそうそう」と女子達で盛り上がっていると、トラから『待った!』が掛かった。「そう言うけど、せっかくこっちから勇気を出して誘っても、『あんたと?! (笑)』なんてあしらわれるかもしれない思うと、なかなか声を掛ける気にもならないよ」てっきりトラのネタだと思って、それって一体どんな女なんだ(笑)と思いっきりウケていたら、「そうだよね、その点独女子って本当に傲慢だと思う」とディがマジメに相槌を打つではないか!そ、そ、そ、そうなんですか?独女子って、そんなにヒドイ奴等なんですか???(笑)私の心優しい同居人ディのためにも付け足しておくけど、独女子の中にも、ディも含めてシャイで気が弱くって優しい女性がたーくさんいる。これはあくまでも、私と彼女達の経験と独断に基づいて交わされた飲みながらの会話の再現。あまりに面白かったので書いてしまった(笑)
September 8, 2005
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例の詰め物を見せて、取れたと言うと、その奥歯の治療が始まった。詰め物をした周辺がまた虫歯になり、それが中まで進行していったので、ゆるんだ詰め物が取れたわけで、その詰め物をもう一度くっつけるなんてのは、解決策にはならない。奥歯は結局大きく削られ、柱のようになった歯に、銀色の冠が被せられた。「いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、おばあちゃんみたい(涙)」奥歯だからまあそんなに目立つわけではないが、笑うとキラッと奥歯が光るなんて、100年の恋も冷めるってもんだ。実は、日本で治療した時に既に奥歯の一本に銀色の冠が被せられていた。しかし、この歯は本当に一番奥にあるので、人目にさらされることはあまり無い、と、自分では思っている。しかし今度の歯は少し手前にあって、にっこり笑うと見えてしまう。、、、これは辛い。この半年か1年後、日本で詰め物をしてもらったもう1本の奥歯も、銀色の輝きを得ることになるのだ(涙)。歯医者にはさんざん通ってきたくせに、この治療をした時の私は、白くて目立たないセラミックの被せ物があることを知らなかった。これは、銀色の冠を歯に頂くようになってしばらくしてから、この歯医者を紹介してくれた友達と話をしていて、偶然に彼女の口から語られたことだった。「私も今度またあの歯医者行くんだ。日本で治療してきた銀色の被せ物が奥の方に入ってるんだけど、それを白いセラミックのに換えてもらおうと思ってるの。どこまで保険が効くのか分からないけど」歯みたいな目立たない色の被せ物があるのぉぉぉぉぉぉ?そんなことは、先に言ってよぉぉぉぉぉぉぉ(涙)アホである。しかし、当時ドイツでは、まだ自宅でPCを持っていて、インターネットにつなげている人はあまりいなかった。意外かもしれないけど、ドイツは家庭におけるインターネットの普及がすごく遅かった。その分大学なんかの公共の場の整備は日本よりも進んでいたけど。だから(?)当時の私は、今のように知らない言葉にぶつかるとすぐにgoogle検索なんていう知恵は無かった。私は医者にとっては旨みの少ない安い法定健康保険に加入しているから、セラミックの冠は保険が100%カバーしてくれない。貧乏学生にはどうせ負担できないだろうと思われたんだろうか、それともこの程度の語学レベルに説明してもどうせ理解できないだろうと思われたんだろうか、セラミックにするか、自己負担ゼロの銀色にするか、どうしますか、などの話は全くもって一切無かった。笑うとキラッと輝く銀色の2本の奥歯。近距離からフラッシュをたいて写真を撮られるのがとっても苦痛(涙)昔の少女漫画の『笑った時にキラッと光る白い歯』の、あの『キラッ』という輝きマークを自前で演出してしまう女、、、。せっかく美形の男性と知り合って、ちょっといい雰囲気で話をしていても、ついついこの奥歯が気になってぎこちなくなってしまう。相手を意識すれば意識するほど、笑った時に光る奥歯が情けなくて、顔をそらしたくなる。外国人と話をしていて、目や顔をそらしたり、ぎこちなく笑ったりするのは致命的だ。異性だろうが同棲だろうが、相手は自分に関心が無いか、果ては自分とは関わりたくないと思っていると受け取られてしまう。相手に好意を持っているなら、相手の目をしっかりと見つめて、笑う時は声を立てて、口元を手で隠したりしないで、大声で笑えば、好感度がグッと上がるってもんだ。『いつか、お金ができたらセラミックの冠に取りかえるんだ』というのが、今の私の励みである。
September 6, 2005
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日本で治療してきた虫歯の、銀色の詰め物が、ポロッと取れた。語学学校で紹介してもらった親切な歯医者さんは、貧乏学生をかわいそうに思ってか、お金も取らずに、取れた詰め物をそのままピタッと貼り付けてくれたが、その日から次に取れる日まで、新たな秒読みが始まったようなものだった。ドイツへ来て半年後、運良く大学のマスターコースへの進学が決まった。ドイツでは30歳未満の学生は健康保険に入らなければならないと法律で決められていて、そのため法定健康保険では格安の学生料金を設定している。当時で月々90マルクくらい(6000円くらい)だったから決して安くはないが、成人女性の場合一般なら230マルクくらはした。ちなみに、成人女性の健康保険の掛け金は、男性よりも高いらしい。聞いたところによると、女性には妊娠・出産の可能性があるから。そんなわけで、ドイツでは保険が利くので、出産にはほとんどお金が掛からないらしいのだが。後に、まだマスターの学生やっているうちに30歳になってしまった私は、保険無し生活か、高い掛け金か、の二者択一を迫られることになった。当時、妊娠・出産する可能性が全くもってありえなかった私は、「妊娠・出産の可能性がゼロに等しい人間には掛け金を安くしてくれー」と、友達相手に愚痴っていた(笑)。話が横道にそれてしまったけど、民間の健康保険なら学生向けの一番安いコースでも100マルクくらいが相場だったし、これで歯医者も保険が利くので、歯医者と縁の切れない私は、元を取る自信はあった。そんな感じで、大学に入れたし、保険にも入れたし、通い始めた大学では講義が全然分からないし、友達は同じマスターコースの外国人ばかりだし、毎日、夜中まで勉強しているのに受ける試験は片っ端から落ちるし、という日々が始まった。日本の大学では遅刻の常習犯、試験前にはマジメな友達のノートを全教科コピーさせてもらって、一夜漬け、それでも単位を落としたことなんかなかったのに、こっちでは、講義は遅刻もせずに全部出席、講義の後は自習と試験勉強という日々にも関わらず試験では玉砕されていた。当時の精神的な負担は、かなりのものだった。それはもう、今思い返してもゾッとする。次に同じような状況が訪れたら、精神的にも肉体的にも、もう乗り越えることは無理じゃないかという気がしている。午前中の講義に出て、昼ご飯を学食で食べたらそのまま図書館に直行。夜になったら部屋に帰って、ベッドの上で引き続き勉強。ご飯を作って食べる精神的余裕が無かったのと、ストレスが溜まっていたせいもあるだろう、毎日勉強しながら、板チョコレートを一枚、ピーナッツを一袋、たまには気分を換えて(?)ポテトチップスも一袋、食べる生活をしていた。そんな生活が影響したのか、例の詰め物がまた取れた。ガムを噛んでいる時に、なんとなーく嫌~な予感はしていたんだけど、その予感どおりあっさりと、まるでトリモチで溝に落ちたカギを拾い上げるように、『スポッ』と取れてしまった。働いて貯めた自分の貯金を切り崩しながら大学のマスターコースに通い始めたばかりの私には、わざわざ歯医者に行くために日本に帰るような財力ももちろん時間もなく、大体において日本の国民健康保険には入っていなかったので、大学で新しく知り合った友達に紹介してもらったドイツ人の歯医者に行くことにした。友達が紹介してくれた歯医者は、比較的若くて40代前半くらい、しゃべるときに目をつぶる癖のある人だった。友達も言っていたが、何を考えているのか分からない、ちょっと頼りない感じのする人だったが、まあ、さすがに治療中には目は開いているんだろうし、こう見えて、ドクターとしての腕は良いのかもしれない、と自分に言い聞かせておいた。
September 5, 2005
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嗚呼、いっそのこと、総インプラントにしてしまいたい。そうすれば見た目もきれいだし、虫歯にならないし。お金が空から降ってこないかなあ。面倒だからってたまに歯磨きをサボっているトラに虫歯がなくって、隙間ブラシやフロスもつかって歯磨きしている私が歯で苦労しているなんて、納得いかない、、、。これまで、2年と歯医者と縁が切れたことがない。子供の頃に歯列矯正をやらされて、それ以来我が家では「歯が痛い」が禁句だったから、10年くらいは歯医者から遠ざかっていたかもしれない。って言うのも、私が子供だった当時、歯列矯正はまだまだ世間一般に普及していなかった(あ、世代がばれる)し、費用がやたらと高かった。だから、「100万円も掛かったんだから、虫歯なんか作るんじゃないよ」と言う母の言葉の重圧で、「虫歯があるかも」なんてとても言い出せなかったのだ。そんなわけで大学を出て、就職し、自由になるお金が手に入るようになると、またしても歯医者との縁が復活した。日本で会社を辞めると決めた後、健康保険が利くうちにと、歯医者に通った。その時点で下の奥歯2本に虫歯が見つかり、削って銀色の詰め物をされた。それから約1年後、ドイツへ来てから3ヶ月か4ヶ月経った頃、この詰め物がポロっと取れた。語学学校に通っている最中で、海外旅行保険にしか入っていなかったから、歯医者は全額自己負担だ。どーんと落ち込みながら、語学学校の事務所で教えてもらった歯医者に行った。つたないドイツ語で、語学学校に通っていること、健康保険に入っていないことをなんとか説明すると、初老のドクターは、「それじゃあ応急処置でくっつけてあげるから、日本に帰ったらきちんと歯医者に行って治療しなさいね」と言って、取れた詰め物を本当にそのまんまピタッとくっつけてくれた。保険にさえ入っていないような、語学学校に通う貧しい留学生だから、すぐに日本に帰るんだろうと思ったらしい。治療費は取られなかった。しかし、この詰め物がいつかまた取れる日がやって来ることは、火を見るよりも明らかで、もうこの瞬間から既に憂鬱だった。
September 3, 2005
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「ドイツの歯医者はヒドイ」と、ドイツへ来てから半年くらい経った頃、その時はもう通っていなかった語学学校で知り合った日本人男子T君から聞いた。ドイツって言えば医療の本場と思い込んでいた私は(って、一体いつの時代の話だ?)とてもショックを受けた。T君は、「知り合いの日本人がみんな、ドイツの歯医者はひどいって言ってるよ。1人の子なんて、治療に行ったら歯を壊されちゃったんだって」と話してくれた。彼はその当時でもうドイツのこの町に半年以上居て、語学学校に通い続けていて、学校の中では中級クラスの一番上のクラスに入っていて、いつも自分のドイツ語がいかに素晴らしいかを自慢気に語ってくるんだけど、いつも日本人とばかりつるんでいて、「授業以外でドイツ語で話しているの聞いたことない」なんて、陰で噂されるような人だったので、彼が「日本人がみんな言っている」と言うのは、なんとな~くとっても説得力があった(笑)そして当のT君も、前歯の挿し歯が壊れたので、治療のために、語学学校の2ヶ月コースが終わってすぐ、次の2ヶ月コースが始まるまでの正味10日間ほどの休みに、わざわざ日本に帰るということだった。あれから早くも6年近くが経とうとしている。私の歯は、すごーく悪い。とっても恥ずかしいことなんだけど、あまりのひどさに自慢したくなってくるほどだ。歯は人並みに磨いていると思うんだけど、すぐに虫歯ができる。甘い物食べ過ぎと言われればそうかもしれない。しかし、知り合いの男性には、歯なんて面倒だからほとんど磨かないけど虫歯にはならない、という人もいるし、それを考えると、私は歯が人よりも弱いんじゃないかという気がしている。まったく、世の中不公平だ。とはいっても、今のところはなんとかまだ一応、自分の歯が全部残っている。いっそのこと、すべての歯を、セラミックの被せ物で被ってしまいたいくらいだ。そうすれば、もう虫歯にならないだろうし、見た目もきれいだし。、、、嗚呼、この私に、そんなお金があったなら(涙)。
September 2, 2005
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タイトルを書き入れた瞬間から、キャンディーズの年下の男の子が頭の中に反響している、、、。
August 30, 2005
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トラと出会ってから、毎日ドキドキを抱えていた私だけど
August 30, 2005
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そーんなトラが、最近ちょっとびびってる。
August 26, 2005
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「何年かしたら、トラがマイスターになるんだね」
August 26, 2005
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トラは、私と付き合い始めてすぐに日本語を勉強し始めた。トラが日本語を勉強することについて、私はまったく期待していなかった。というか、デートをするようになって間もないうちに、「日本語を勉強する」と、言い出したので、あんまり本気にしていなかった。さらに、トラに日本人の友達が居ないことや、日本語を勉強したことがないこと、日本について特に関心を持っていなかったことが、かえって私を安心させていた。最初は自分でテキストを本屋で買ってきて自習。その後すぐに市民大学の日本語講座に通い始めた。自分で買って勉強を始めたテキストがたまたま市民大学で使うのと同じテキストだったので、クラスよりもいくつか先の章を自習で突き進んでいる。なかなかの頑張り屋だ。しかし、この9月から職人修行に入るトラ。普段は朝の8時から夕方5時までだから、週1で市民大学に通うことに何ら支障は無いのだが、1年に2回、遠い町で行われる6週間の集中講義を受けなくてはならない。学校に寄宿舎があるらしく、そこに缶詰になって、読んで字の如く集中講義を受ける。週末には帰ってくるだろうが、市民大学に通うことはできない。昨日私と話していてその事実にようやく気付いたトラ。何の疑いも無く、また冬学期から日本語講座を取るつもりでいたのに、、、。集中講義が学期の間、休み中に入ってくれれば問題は無いのだが、その辺が良く分からない。「とにかく、9月に入ってすぐに親方に聞いてみないとね」というと、考えを巡らせていたトラが、一つの解決策を口にした。「市民大学の先生に頼んで、個人レッスンを受けようかな」今までほとんど協力的でなかった私も、ここで放っておくわけにはいかなくなった。だって、個人レッスンなんて高いじゃないの(怒)月々300ユーロしかもらえないから、両親の持っているアパートメントに引越しするなんて言っている人間の発想じゃないだろっ「・・・そんなら私が教えようか?私、一応ネイティブだし」今まであまり協力的でなかった私。だって、日本語を勉強し始めたばかりのトラと日本語で話すなんて不可能だし、私が日本語で話し掛けたら最後、もう一度ドイツ語で言い直し、さらに文法から単語から何から何までドイツ語で説明する羽目になる。だったら、最初っからドイツ語で会話した方が二度手間にならずにすむってもんだ。冷たいと思われるかもしれないけど、たまに会って1時間程度一緒に過ごすタンデム・パートナーならまだしも、週に何日も一緒に過ごす相手となると、それはかなりしんどい。一瞬、豆鉄砲をくらった鳩のような顔をして私を見ていたトラが、うれしそうに言った。「え、良いの♪そりゃあ、それが可能ならその方が良いけど、全然その可能性については考えてなかったよ」あぁ、言ってしまった、、、。「あ、でも、でもね、9月に入ったら集中講義の予定をすぐに確認してよね。それで学期の途中に入っちゃうようなら、市民大学に授業料払うのはもったいないから、だったら私が手伝うってことでね。だって、講座の先生は『語学の先生』だけど、私は『単なるネイティブスピーカー』だから、文法とか、分からないから」と、慌ててフォロー(?)を入れるも、「いや、でもテキストを自習する時に、手伝ってもらえれば、はかどるから」と、トラはとっても乗り気なのだった。付き合ってるんだから、日本語の勉強くらい手伝ってやれよって、思われるだろうが、単なるネイティブスピーカーの私に、日本語の文法や言い回しの説明などは、難しすぎるのだ。しかも最近はドイツ語で日常生活をしているので、日本語が壊れかけている。だから、起きている脳みそを100%動員した状態で、200%の集中力と、ひらめきを要求される。しかし引き受けた以上は、私のために日本語を勉強してくれるトラのため、精一杯頑張る。あぁ、日本語を教える日本人のためのマニュアルが欲しい。ドイツ語ミニ事典♪「母国語」をドイツ語ではMuttersprache(ムッターシュプラッヘ)という。Mutter(ムッター):母 と Sprache(シュプラッへ):語学で、母の言葉というわけだ。「ネイティブスピーカー」は、母国語を話す人(変な日本語だけど)ということで、Muttersprachler(ムッターシュプラッヒラー)となる。それが女性ならMuttersprachlerin(ムッターシュプラッヒラリン)である。長っ!それじゃあ、「母国」は?正解は、Vaterland(ファーターランt)。Vater(ファーター):父 と Land(ランt):土地、国 で父の国ということなるのか。
August 25, 2005
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期待に胸を躍らせた火曜日の午後、
August 18, 2005
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一体どこに居るんだ、トラ?!
August 18, 2005
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とりあえず、ZM(期間限定の又借り人)募集の張り紙を見て電話してきてくれたその女の子の電話番号を教えてもらって、彼から連絡させるからと言って、電話を切った。
August 18, 2005
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トラはほとんどこの部屋をあきらめかけていた、、、。
August 17, 2005
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トラは今、Zwischenmieter(ツヴィッシェンミーター)を探している。
August 17, 2005
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当初の予定をちょっと変更して月曜日に帰ってきた。トスカーナでは、月・火:スーパー快晴、水・木:朝雷雨、のち曇り、時々雨、金・土・日:夜-早朝雷雨、日中スーパー快晴という天気で、1週間、毎日十分に何かしらできた。トスカーナは乾燥している。ドイツも十分乾燥していると思っていたが、その比ではない。天気がよければカラッと晴れ上がり、日向は強い日差しでジリジリ灼熱地獄のようになるが、外でも日陰に入ればすっきりひんやりとしていて気持ち良い。雨が降るとなると、湿気が急激に上昇し、ゴウゴウと雷鳴が鳴り響き、そのうち滝のような大粒の雨が叩きつけてくる。南国なんだなあ。キャンプ場でテント生活だったので、雨が降り出すと一気に憂鬱になる。テントも借り物で、日よけ・雨よけなんて贅沢なものは持っていないから、雨が降ると、料理するにもご飯を食べるにも困ってしまう。土曜日の夜、雷鳴が不気味に響き、薄暗い雲が早いスピードで西の空から頭上に近づく中で、料理をしていた。「来る来る」なんて言っていたら、本当に5分もしないうちに降り始めた。トラが、料理している私の上に傘をさしてくれたが、それでも大粒の雨が二人の上に容赦なく降ってきた。頭上で雲がものすごいスピードで駆け抜け、降ったり止んだりを繰り返す中、気ばかりあせりながら、ご飯を炊き、ビーフシチューを煮込んでいた。まったく、なんでこんな天気の悪い時にそんな要領の悪いものを作り始めたんだか(笑)ビーフシチューを煮込むというよりは、とにかく材料に火を通した。調味しようという段階になって、今度こそ雨が本格的に降り始めた。あまりのドシャ降りにたまらず、車に逃げ込み、助手席に裸足で丸くなっていた私を見て、トラが大笑いしていた。飯盒で炊いたご飯、ビーフシチューの鍋、飲み物、ライトなどをテントに運び込み、テントの中で、テントをぶっ叩く雨の音を聞きながらご飯を食べた。食べ終わる頃には止んでいた。
August 17, 2005
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ちょうど今、トラから電話があった。
August 6, 2005
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ドイツ男子って、一般にどんなイメージで見られているんだろう?「まじめそう」「勤勉」?「声が大きくて事務的」?「恐そう」?「威圧的」「マッチョー」?ナチスドイツのイメージをそのまま抱いている人も多いんじゃないかな。そんなの居ないって?(笑)ヨーロッパでは戦後60年経った今でもドイツ人を毛嫌いしている人たちがいるらしい。そういう人たちは、「ドイツ人は馬みたいしゃべる」と、陰口を叩くんだと、ドイツ人の友達がちょっと哀しそうな目で話してくれたことがある。ナチスドイツの映画やドキュメンタリー映像で観ると、当時のナチスは、単語を一つ一つ区切り、本当にすごく大げさに抑揚をつけて、まるで興奮した馬が武者震いをして地面を蹴りながらいななくように、「カツカツカツ、バヒッ、ブヒッ、ブルルルル、ヒヒー」て感じでしゃべってる。今観ると笑っちゃうけど、実際こんな風に命令されたら恐いだろうなと思う。私はドイツへ来る前に日本で、ドイツ語の初心者コースの一番下のクラスだけ受講してきた。その時の、生まれて初めてのドイツ語の先生は、ドイツ人の男性で、しかも、ものすごいマッチョーだった。だから、大嫌いだった、今でも忘れらないくらい。ドイツへ来たばかりの頃は、「ドイツ男=マッチョー」と決めてかかっていた。その頃は、日本で待っていてくれた人もいたし、ドイツ人と恋をするなんて、想像もできなかった。もっともそんな偏見は、大学でいろんなドイツ人と知り合うようになると、あっという間に払拭されたけど。ドイツ人の男性は、少なくとも私が大学で知り合った男子のほとんどは、マッチョーとは程遠く、とても優しくって親切で礼儀正しい。料理はもちろん、パンやケーキを焼くのが好きな男子も多い。誰かのところでパーティをすれば、招かれた方、特に男子が、言われなくても皿洗いを進んでやってくれたりする。もちろんそういう「優しさ」が裏目に出る事だってある。恋愛に関して、ドイツ女子からの積極的なイニチアシブ(自己主張なら誰にも負けない)の元で生まれ育ち、女子からリードされることに慣れているマッチョーでないドイツ男子は、「恋愛において自ら歩を進めることができない」北米出身や日本人の友達から、「ドイツ男子は意気地なし」と、さんざん聞かされていた私は、自分がドイツ人と付き合うことは、まずないだろうと思っていた。
August 6, 2005
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「du、、、Hexe(ヘクセ)!」
August 5, 2005
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私は「ひとめぼれ」はしない人間だと思っていた。大体、それまでに付き合った人たちはみんな、第一印象がひどく悪かった。見た目が好みじゃない、遊んでそう、恐そう、ヘラヘラしていて気持ち悪い、といった印象で、最初は眼中に無く、しかし友達や同僚という関係で、日常的に接する機会に恵まれ、彼の言動を観察し、色んな話をする中でだんだんと相手の良さが見えてきて好きなるのがパターンだった。そして、はじめは「全然タイプじゃない」と思ったくせに、「よく見たら結構カッコイイかも」と、外見の評価まで変わったものだった。逆に、見た目で「カッコイイ」と思う相手は、知り合ううちに欠点が見えてきて「大嫌い」もしくは「どうでもいい」に変わるのが常だった。
August 5, 2005
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空手の話をきっかけにはじめて会話したけど、かといって、この日を境に急速に仲が良くなる、なんてことはなかった。
August 5, 2005
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「Karate?!空手やってるの?」これが、私とトラの初めてのまともな会話だった。
August 4, 2005
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今週はトラが試用期間に行っている。
August 4, 2005
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「手を出さない」
August 3, 2005
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「多分、23歳から30歳の間」
August 3, 2005
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こんなドイツ人が存在するなんて・・・。
August 3, 2005
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「そうだ、例のパン屋でチョコ・クロワッサンとコーヒーでちょっとくつろごう」
August 2, 2005
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私が彼と初めて出会ったのは、もう1年以上前のこと。
August 2, 2005
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登録してみたはいいけれど、使い勝手がまだ良く分からない(泣まあ、のんびり、ぼちぼちと。
August 2, 2005
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