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2015/05/23
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カテゴリ: 食・栄養
地中海式食事法と高血圧を予防する食事法「ダッシュ(DASH)」を組み合わせたマインド食事法はアルツハイマー病を予防する効果が大きい

「いくつになっても、食生活の改善には意味がある。抗酸化力の高い健康な食事で、加齢に伴う認知力低下の発生を遅らせることができる」と、研究者はいわれいます。

「マインド食」では、脳にとって健康的である食品10品目として緑黄色野菜、その他の野菜、ナッツ類、ベリー、豆、全粒穀物、魚、鶏肉、オリーブオイル、ワインを推奨し、健康的でないものとしては、肉やバター・マーガリン、菓子類、ファーストフードが指摘されています。


認知症で一番多いアルツハイマー病は、一言で言うと「脳内にゴミがたまる現象」で、そのゴミとして比較的知られているのが、βアミロイドと呼ばれるたんぱく質ですが、数年前くらいから注目を集めているのが、「タウ」と呼ばれるたんぱく質で、βアミロイド以上に悪さをすることが分かったそうです。


日本でも認知症は増加し、厚生労働省の2012年調査では認知症患者は462万人、認知症予備軍の軽度認知障害(MCI)患者は推計400万人、合わせると65歳以上の高齢者の4人に1人でしたが、別の調査では認知症患者の高齢者推計は550万人と65歳以上の18%となり、20年で6倍に増えていました。
2025年には認知症高齢者が700万人(5人に1人)に急増 し、軽度認知障害(MCI)患者と合わせると軽く1000万人を超えるわけです。

認知症将来推計2014.jpg

最も罹りたくない認知症は何種類かあり、その一つの アルツハイマー病は世界経済危機をもたらすと警告 されたり、 国際アルツハイマー病協会から認知症増大予測で対策強化の政策提言 が出るほど増えていますが、よい治療法がないので高齢化国を悩ませています。最もよい対策は個人が取り組む的を射た認知症予防策の習慣化です。

そんなことから厚生労働省は2012年に「 認知症施策推進5か年計画(オレンジプラン) 」が発表されたり、2013年12月に「主要国(G8)認知症サミット」、11月5日6日には「G8認知症サミットの後継国際会議」が日本で開催され、 認知症対策は重要な国家戦略 として「オレンジプラン)」を見直すことが決まりました。


2012年内閣府・高齢者の健康に関する意識調査によると、健康管理の行政への要望の1位が認知症でした。
また50~70代の脳に関する意識調査では、91%が脳の働きに老化を感じていますが、何か対策を講じている人は24%しかおらず、対策をしていない人の85%が対策を知らない・わからないと回答しているように戦後の日本人らしく自己責任意識が希薄です。


歩行速度は新しい認知症診断テストの鍵 とまで言われています。運動機能や筋力と認知症リスクに関する研究成果が数多く報告されていますが、運動することは重要ですね。

運動で得られるメリットはたくさんあり、いくつになってからはじめても遅すぎることはありませんが、やらない人はやりませんね。
今年の厚生労働白書によると 健康管理は「何もしない」派が46% もいるそうで、国民皆保険に甘えて世界一医療に依存する自己責任意識が乏しい日本人の一面です。
健康的な生活習慣を無視して好き放題の人は、やらない理由を探すのが得意だったり、「一寸先は病み」の現代で将来の健康がいかに蝕まれるかの想像力が乏しいとか、根拠のない自信を持ち過ぎの傾向があるようです。

終末期医療専門医の著書「 死ぬときに後悔すること25 」によれば、後悔の1位は「健康を大切にしなかったこと 」で、死ぬ時に気がついても後の祭りで間に合いません。
また、 55~74歳の男女1060人に聞いた「リタイア前にやるべきだった後悔」の健康部分の第2位が「スポーツなどで体を鍛えればよかった」 なので、後悔するなら今からやっても十分間に合います。


世界最大の医療研究機関、アメリカの国立衛生研究所(NIH)が提唱した認知症予防のための生活習慣は、

1.運動習慣をつける。
2.高血圧を改善する。
3.人的交流など社会認知活動を増やす。
4.2型糖尿病の改善する。
5.地中海食などバランスのいい食事を摂る。
6.適正体重の維持(生活習慣病の改善)。
7.禁煙する。
8.うつ状態の改善。

の8つをあげ、最大の予防策は運動習慣だと言っています。

国立長寿医療研究センターが認知症予防のために開発した、運動と頭の体操を組み合わせた「 コグニサイズ 」はよい方法だと思います。

コグニサイズ.jpg

ウォーキングをしている人はたくさんおられますが、十分な効果を得るにはインターバル速歩がおすすめです。


週刊文春2013年11月14日号に出ていたデュアルタスク・心拍数ウォーキングや 学習療法 がよさそうなので学習療法士の資格を取りました。

また、りそなHDが全社員1万6000人を「 認知症サポーター 」にしようとしていますが、認知症サポーターは全国に550万人おられるそうで、私もなりましたがこれもおすすめします。 ...

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介護が必要になった原因.jpg

しっかり予防するにはよい生活習慣が最善薬になり、 有酸素系運動が一番重要 と言われていますが、 日本人はWHOから65%が運動不足 と指摘されていますので、さらに患者が増える心配ネタの一つだと思います。


時代は進み、アルツハイマー病の原因と言われている細胞内異常タンパク質をうまく除去することが出来る革命的な発明がされ、これも活用しています。

認知症の予防もむずかしくないと思っていますので予防したい方は、お互いに明るく楽しく元気に笑顔で顔晴(がんば)りましょう。

**************************** 【以下転載】 ****************************

地中海食にオリーブオイルとナッツ類を追加することで、高齢になっても高い思考力と記憶力を維持できることが新たな研究で示された。地中海食は、果物、野菜、魚、全粒穀類が豊富で、赤身肉が少ないことが特徴。

「いくつになっても、食生活の改善には意味がある。抗酸化力の高い健康な食事で、加齢に伴う認知力低下の発生を遅らせることができる」と、研究を率いたスペイン、ホスピタルクリニック(バルセロナ)のEmilio Ros氏は述べている。

「JAMA Internal Medicine」オンライン版に5月11日掲載された報告によると、研究ではバルセロナに住む約450人(平均67歳)を対象に、2003年から2009年まで食生活に関する介入試験を実施。

対象を、地中海食に加えて週1リットルのエクストラバージンオリーブオイルを摂取する群、地中海食に加えて1日30gのナッツ類(クルミ、ヘーゼルナッツ、アーモンドミックス)を摂取する群、地中海食ではない低脂肪食を摂取する対照群の3群いずれかに無作為に割り付けた。対象者はいずれも心疾患リスクが高かったが、記憶力や思考力に問題はなかった。

知能面の変化は、記憶力、注意力、思考力をみる一連の検査で経時的に評価した。全対象のうち約350人で解析に利用できる完全データが得られた。被験者は中央値で約4年間、食事の指示に従っていた。

分析の結果、地中海食を摂取した2群ではいずれも、対照群に比べて記憶力および思考力における便益が認められた。

米ニューヨーク大学医療センター(ニューヨーク市)のSamantha Heller氏は、「ナッツやオリーブオイルなどの健康的な脂質は脳の機能と健康に重要な役割を担う」と説明する。ヒトの脳の神経細胞は、ひとつ1つが髄鞘と呼ばれるごく薄い脂肪と蛋白の層で保護されている。この髄鞘は食物由来の脂肪から作られるため、健康的な食品と脂質を摂取するほど脳も健康になると同氏はいう。

髄鞘に最も多く含まれる脂肪であるオレイン酸は、オリーブオイル、アーモンド、ピーカンナッツ、マカダミアナッツ、ピーナッツ、アボカドなどが優れた供給源となる。同様に脳の健康に重要なオメガ-3脂肪酸は魚、クルミ、大豆食品に豊富に含まれる。

Heller氏は、「これらの脂肪が精神機能と脳の健康を向上させ、アルツハイマー病リスクを低減させることが明らかにされている」と述べ、バターの代わりにオリーブオイルを、ポテトチップスの代わりにアーモンドを、ミートボールの代わりに野菜を摂取することを勧めている。

(出典:HealthDay News)





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最終更新日  2015/05/23 10:49:55 AM
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