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2008.02.02
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テーマ: いい言葉(574)
カテゴリ: 文学・芸術
▼フランスの薔薇9(マラルメ9)
昨日紹介した「不運」の後半部分です。

ところで、昨日は第九節を次のように訳しましたが、解釈を誤ったようです。

彼らはまた、かすれた声で、弔いの太鼓のように、
民衆の自主性のない哀れみを誘うことができたはずだ。
ハゲタカのいなくなった空を飛ぶプロメテウスよ!

ここに出てくる彼らとは、おそらく不運の詩人たち、詩作の途中でバタバタと倒れていった詩人たちのことですね。最初の二行はまあ、こんな意味で間違いはないと思いますが、問題は最後の「ハゲタカのいなくなった空を飛ぶプロメテウス」です。これだと、何か自由になったプロメテウスになってしまいます。直訳すると、「ハゲタカのいないプロメテウスと同じものたちよ!」となります。この解釈ですが、プロメテウスは天から火を盗んで人間に与えたため、ゼウスの怒りを買い、岩に縛られてハゲタカに肝臓を食われてしまいますね。どうやらここでは、ハゲタカに肝臓を食われる(哀れみを誘う)こともなく、たださらし者になって生き恥を晒しているプロメテウスのような者たちよ、という意味が込められているようです。

さて、後半部分に突入します。詩はますます難解になっていきます。

Amants, il saute en croupe à trois, le partageur!
Puis le torrent franchi, vous plonge en une mare
Et laisse un bloc boueux du blanc couple nageur.

恋人たちよ、共有を主張する小人が、あなた方が仲良く相乗りしている馬の背に飛び乗ってくる!
やがて早瀬を飛び越えるとき、あなた方二人を水溜りに投げ込んで、
白かったあなた方を泥だらけの塊にして、泥水の中で泳がせる。

Grâce à lui, si l'un souffle à son buccin bizarre,
Des enfants nous tordront en un rire obstiné
Qui, le poing à leur cul, singeront sa fanfare.

彼のおかげで、もし恋人の男の方がラッパを吹けば、
子供たちはお尻のラッパにこぶしを当てて、ファンファーレの真似をして、
しつこい笑いで私たちのお腹をよじらせる。

Grâce à lui, si l'une orne à point un sein fané
Par une rose qui nubile le rallume,
De la bave luira sur son bouquet damné.

彼のおかげで、もし恋人の女のほうが、色あせた胸を
一輪の薔薇で程よく飾り、薔薇が胸の炎をよみがえらせれば、
呪われた花束の上によだれが光るだろう。

Et ce squelette nain, coiffé d'un feutre à plume
Et botté, dont l'aisselle a pour poils vrais des vers,
Est pour eux l'infini de la vaste amertume.

その小人の骸骨は、羽飾り付きのフェルトの帽子をかぶり、
長靴をはき、本物の腋毛のかわりに腋の下にミミズを生やしているので、
彼らにとってその骸骨は、稀有壮大な苦悩の無間地獄となる。

Vexés ne vont-ils pas provoquer le pervers,
Leur rapière grinçant suit le rayon de lune
Qui neige en sa carcasse et qui passe au travers.

気分を害されても、彼らはその悪人に挑みかからないが、
彼らの決闘用の長剣は、きしみながら、月光を追い、
月光は骸骨の骸(むくろ)に雪を降らせ、斜めに横切る。

Désolés sans l'orgueil qui sacre l'infortune,
Et tristes de venger leurs os de coups de bec,
Ils convoitent la haine, au lieu de la rancune.

彼らは不運を罵る傲慢さもなく、落胆して、
骨をくちばしでつつかれても、反撃は物憂げ、
恨みの代わりに憎悪を募らせる。

Ils sont l'amusement des racleurs de rebec,
Des marmots, des putains et de la vieille engeance
Des loqueteux dansant quand le broc est à sec.

彼らは下手なバイオリン奏者の慰み者だ。
子供や売春婦からも馬鹿にされ、そして酒がなくなると踊りだす、
ぼろをまとった老人の群れにも笑われる。

Les poëtes bons pour l'aumône ou la vengeance,
Ne connaissent le mal de ces dieux effacés,
Les disent ennuyeux et sans intelligence.

施しや復讐をすることもできる詩人たちは、
消された神々の不幸については知らないので、
彼らのことを不愉快で知性がないと言う。

« Ils peuvent fuir ayant de chaque exploit assez,
» Comme un vierge cheval écume de tempête
» Plutôt que de partir en galops cuirassés.

「鎧で重くなった馬の駆け足で立ち去るよりも、
彼らだって、一つ一つの成功でもう十分だと思い、嵐の中、
泡を飛ばして疾駆する若い駿馬のように逃げることができるのだ」

» Nous soûlerons d'encens le vainqueur de la fête:
» Mais eux, pourquoi n'endosser pas, ces baladins,
» D'écarlate haillon hurlant que l'on s'arrête! »

「私たちは祭りの勝者を、香を焚いて酔わせよう。
しかし彼ら、あの道化師たちはなぜ、止めてくれと叫びながら、
真っ赤なぼろきれをまとおうとしないのか!」

Quand en face tous leur ont craché les dédains,
Nuls et la barbe à mots bas priant le tonnerre,
Ces héros excédés de malaises badins

人々がみな、彼らの顔に軽蔑のつばを吐いたとき、
何もできず、口ひげからぶつぶつと雷の念仏を漏らし、
その英雄たちは、他愛ない不安に嫌気がさして、

Vont ridiculement se pendre au réverbère.

愚かにも街灯に首をくくりに行くのだ。

なるべくわかりやすく訳したつもりですが、原文は本当に難解です。どちらにも解釈できる表現がたくさんあり、読み手の知識も試されます。ましてや、日本人がフランス人の文化を理解しながら読み解かなければならないので、苦労は倍増しますね。

明日は詳しくこの詩を見てゆきます。

薔薇
(続)






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最終更新日  2008.02.02 11:43:50
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