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テーマ: いい言葉(574)
カテゴリ: 文学・芸術
▼メリ・ローラン2(マラルメ33)
次もメリ・ローランに捧げられたソネットです。便宜上の題名は「婦人よ、過度に激しく燃え上がるわけではなく・・・」。

Dame sans trop d’ardeur à la fois enflammant…
(婦人よ、過度に激しく燃え上がるわけではなく・・・)

Dame
sans trop d’ardeur à la fois enflammant
La rose qui cruelle ou déchirée et lasse
Même du blanc habit de pourpre le délace
Pour ouïr dans sa chair pleurer le diamant

婦人よ
過度に激しく燃え上がるわけではなく、
残酷な、あるいは引き裂かれた薔薇は、
権威ある白い服にすらうんざりして、紐を解く
その肉体の中でダイヤがすすり泣くのを聞くために

Oui sans ces crises de rosée et gentiment
Ni brise quoique, avec, le ciel orageux passe
Jalouse d’apporter je ne sais quel espace
Au simple jour le jour très vrai du sentiment

そうだ、露の危機も、そして雷雲が通り過ぎた後に
優しく吹くそよ風もなく、
感情が真実をむき出しにする、ただその日その日に
お前は何か得体の知れない空間をもたらそうとする

Ne te semble-t-il pas, disons, que chaque année
Dont sur ton front renaît la grâce spontanée
Suffise selon quelque apparence et pour moi

ねえ、このように思わないか、毎年毎年
お前の額には自然な優雅さが戻ってくる
私にとっても、どうやらそれで十分だと

Comme un éventail frais dans la chambre s’étonne
À raviver du peu qu’il faut ici d’émoi
Toute notre native amitié monotone.

部屋の中で広げたさわやかな扇のように私はハッとする
ときめきの中から、ここではわずかに必要とされる、
私たちが生まれ持った友情の単調さがよみがるのだから


詩句は難解ですが、「婦人」とは、またしてもメリ・ローランのことなんですね。1896年に発表されたソネットで、一見するとマラルメ夫人に捧げられた形式を取っていますが、1887年の大晦日にマラルメがローランの家に書き残したものだそうです。実際の二人の関係がどうであったのかはわかりませんが、少なくともマラルメの詩の世界では、二人は深く愛し合っていることになっていますね。

第一節に出てくる「薔薇」は、二人の愛そのもの。マラルメには妻子が、ローランにはアメリカ人医師の愛人がいます。それが「引き裂かれた」「残酷な」という表現につながったのではないかと考えます。「権威ある白い服」とは、社会的な地位や世間体のことでしょうか。それらの衣服を脱ぎ捨てて、ありのままの姿で二人は静かに愛し合ったと言っているように聞こえます。「ダイヤ」は、処女性や穢れないものの象徴でもあるようです。

二人の愛の生活は、夫婦生活とは違って、些細な喧嘩(露の危機)や大喧嘩の後の静寂(雷雲が通り過ぎた後に優しく吹くそよ風)もありません。会う度に刹那的になり、感情や本能がほとばしるままに過ごします。「得体の知れない空間」とは、非日常の空間なのかなと思いますね。

第三節では、自分たちの関係を整理していますね。お互いの生活を壊すことなく、毎年このように会うだけで十分だと考えるようにしようよ、とマラルメがローランに呼び掛けているのだと理解しました。

第四節に出てくる「扇」は、この詩が書かれた約2年後にマラルメがローランに贈った扇の伏線となっていますね。時々しか会わないのに、まるで昔から一緒に暮らしているかのような単調さを発見して驚いているマラルメの姿がそこにあるように思われます。
(続く)

メリ・ローランを見つめるマラルメ夫人・・・
二つの薔薇





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最終更新日  2008.02.27 12:32:34
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