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2023.08.11
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テーマ: 読書(8290)
カテゴリ: 本日読了


2023/08/11/金曜日/はあ、久々に涼しい朝





〈DATA〉 出版社 東洋経済新報社
著者 ジェイソン・ヒッケル
訳者 野中香方子


2023年5月4日    第1刷発行 
2023年6月21日  第2刷発行 



〈私的読書メーター〉 今夏の台風の暴虐と迷走、地球規模の酷暑、山火事、大雨。またぞろ復活のウィルス禍。地球環境異変が続く近年。かつてない難民の数、いつ終わるともしれないキャンプでの劣悪な暮らし。なのに世界の穀倉地帯での長引く戦火が食糧難を助長。この状況下で、1%の富豪らは彼らが保有する世界の富の40%を更に嵩上げすべく権力闘争を繰り広げる。資本主義成長神話。当に我ら火宅の人だ。「魂をモノに変えた産業」から再び「モノに魂を」授けられるだろうか。「なぜ二番ではいけないのか」を嘲笑するマチズモから自由で、ビリでもと笑っていられるか。〉


経済人類学、そんな分野もあるのね。著者は経済人類学者だ。

エスワティニ 、そんな国がアフリカにあるのね。著者はそこで育った。

もっとも当時は スワジランド と言った。あ、それはなんか耳にしたような。

本書は2部立て、
第1部  多い方が貧しい
第2部  少ない方が豊か

この切り口で第1部では
資本主義 の台頭とその思想的屋台骨である デカルト二元論 が語られ、自然を搾取の対象とみなす欧州人の価値に基づくテクノロジーの進歩、現状が今後地球にもたらす禍いを、統計やグラフで証明する。

ここで、ハタ、と思うのだが。

中東のユダヤ人青年、すなわちイエスが3年間説いた 初期キリスト教 ではなく、ローマ・カトリックによって権威付けられた方のキリスト教って、実はデカルトで完成したんだなぁ、ということ。

カーペンターズ兄妹が、高らかに トップオブザワールド を歌う、あの神が創りたもうた最高のクリエイチュアとしての、最高の白色人種の歌、がよぎる。
とってもアメリカ的的。


第2部では、デカルトではなく スピノザ の思潮が欧州で受け入れられていたら世界は別のものに、という著者の考えが述べられている。

スピノザは フランドル地方 ネーデルランドの ユダヤ人 で、厳格なキリスト者からは異端扱いされた哲学者だった、くらいの理解しか持たない私。

以前からその著作が日本ではブームと言ってよい状況が続き、周囲から読んでみたらプッシュが絶えぬ。 ラティオ の思潮をいつか捉えたい、とは思う。


またまた、ハタと思うのだが。

今度は 北方ルネサンス の地で、イエスと同じくユダヤ人青年スピノザによってアップロードされた筈の、ブラザーサン、シスタームーンの側の宗教観は結局、強固な権利システム構造の前に粉砕された、と。

しかし、そのカケラを集めて世界を再構築するトレンドがある。ということ。人類が生き延びるためにはそちらを目指すしかない。

ノースから見れば、地球の生命ネットワークは何とか平衡を保っているように見える。そしてそこで終末から目を閉ざし日々をやり過ごす茹でガエルとなる。

そういえば、この前露天風呂で四肢を伸ばして白いハラを見せ浮かんでいるアヤツを見た。私に視ることを強いるアヤツを。

が、サウスではもう始まっている。

引き戻すことのできない沸点に到達したときを想像できる人はどれだけいるのか。


著者は欧州言語で二元論を克服する語り部?として隘路に陥った現代文明を告発する、その原点は少年時代に夢中になった小さな生き物たち。


でもでも日本人の私からすれば日本は、アジアはとうにというか、元々 汎神論 が世界観のベースではないの?

身構える必要も無いくらいに、当たり前のように水道の蛇口からお水を飲むように ←世界のスタンダードでは当たり前ではない、 山川草木全てに同等の生命 を感じ、お天道さまが見てござるから人として間違ったことはできない、を身上として祖先を敬い生まれ変わりを信じ、生きてきたのではないのか。


生命のない石にさえ、亡くなった人でさえ、世界に張り巡らされた網の結束として私と一体で、その一つが破壊されるなら、世界そのものが消失する、という世界観


それはイデアでは無い。身体的な感覚だ。喉を潤す水と同等の、現実的な具体的な感覚だ。


またもやハタと思うのだ。

成長する、進化する、と言った所で、人類の中に100mを5秒切って駆け抜ける者は登場しない。
富士山を超えるビルディングは建たない。
生命体も物理体も限界があるのよ。


ビッグブラザー に洗脳、コントロールされたひ弱な現代人、わたし、はそんな限界はないと踊り狂う、マーヤの闇祭りの群衆、である。


現実を具に観察し、思考する人は現在の気候変動、 プラネタリー・バウンダリー は100年河清を待っていられる状況にない、と警告する。


渋谷の高級アパートに住むアメリカ人一家が夏休みで2ヶ月留守にする際、200m2の居室のエアコンをオンのまま帰米した。帰宅した時に部屋が暑いのがイヤだから、という理由で。

こういう人に付ける薬ってあるの?こういうムードを煽る建築を作る作家、ゼネコン、許認可役所に問題ないの?それで儲かっている人だーれ?

それは原発へ核燃料ウランへ、核戦争へとつながらないと言えるの?複雑で 暑い日本のパラダイス














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最終更新日  2023.08.11 10:13:17
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