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1783年のマリー・アントワネット
今日7月14日は1789年に起きたフランス革命から234回目の「
フランス建国記念日/パリ祭
」でフランス革命と言えば真っ先に思い出すのはやはり王妃「マリー・アントワネット」です。「民衆が食べるパンが無いと嘆いています」との陳情に「パンが無いならケーキを食べれば?」と答えた王妃も革命軍に捕らえられ夫の国王ルイ16世の処刑から9ヵ月後の1793年10月の処刑前日には美しいブロンドの髪が一晩で真っ白になっていたと遠藤周作著「マリー・アントワネット」で読んだのがずっと記憶に残っています。そして政治よりも機械いじりが好きだったルイ16世が刑の痛みを軽減するために考えたギロチンで自らと妻が犠牲者になったという事にも運命の皮肉を感じます。
フランス革命が起こった当時は財政がひっ迫し王政に不満を持つ「ブルジョワジー(中産階級/有産階級)が革命の主体となり
「バスチーユ牢獄襲撃」に端を発して王の処刑の前年の1792年には約200年続いたブルボン王朝は実質的に終わりを告げます(中断の後1814-1830存続)
フランス革命については小説や学校の歴史で習った細切れのような知識しかないですが、今年読んだ「的場昭弘」著「20歳の自分に教えたい 資本論」の終章「資本主義のその先」の中に「フランス革命が隠蔽していたもの」というタイトルで革命時には5つあったスローガン「自由・平等・博愛・私的所有・安全」の5つのうちの「私的所有」と「安全」が革命を遂行するためには目立たなくした方が得策であると考え外されたというフランスの社会主義者「プルードン」の説を紹介しています。実は革命の主導者ブルジョアジーにとって一番大切な理念は私的所有とそれを守るための安全であったが、それを上手に自由や博愛に盛り込んでいったというのには納得がいきます。
そして革命の成功により私的所有を国が認めた事が「資本主義の始まり」にも頷けます。フランス人権宣言はアメリカのイギリスからの独立戦争(1776-1783)中に出された「アメリカ人権(独立)宣言」の内容をある程度引き継いでいるようで資本主義発展の歴史の流れが分かる気がします。
先日NHKのニュースで今年起きたアメリカでの銀行破綻もあり、資本主義の未来を危惧するアメリカの若者達の間にもマルクスの「資本論」がブームになっているというのを見ました。私自身は資本論に関する本というのは久し振りに読みましたが、人類にとって未来のより良い社会というのがどんな社会なのか考えるヒントになる一冊でした。
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