ラッコの映画生活

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2007.11.15
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カテゴリ: 日本映画
沙羅双樹 aka SHARA

99min
(DISCASにてレンタル)

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河瀬直美というと『萌の朱雀』でカンヌ最年少カメラドール受賞、『殯の森』ではグランプリ(審査員特別賞)受賞で有名ですが、彼女の映画を見るのは今回がはじめて。今月末から桜坂劇場で上映される『殯の森』を見にいく予定なので、一種の下勉強としてレンタルしました。ある種の雰囲気を持っていて、それに合わせた適切なエクリチュールを持った映画だと思いました。故里性と、なんと言うのか素朴主義のようなところが、ある意味大林宣彦なんかに近いかも知れませんね。故郷奈良に対する自分の思いを語り、また生活観・人生観・生死観のようなものを語り、自らも出演して演じ、それを長回しの手持ちカメラで追い、ポエティックでもありまたドキュメンタリー風でもあって、とっても私的な映像が美しいのだと感じました。

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高校生の主人公 が幼馴染みの同級生 をモデルにデッサンをしているシーンがあります。最初スケッチブックを手にデッサンしている俊を正面から捉えているカメラは、俊が床に落とした鉛筆に下方にティルト移動し、そのまま床をなめながらまた上方にティルトしてモデルを務める夕を捉え、そのままパンして夕の後姿と俊のを前からやや斜めに画面に収める肩なめショットに移行する。冒頭の5年前のシーンで小学生の俊は双児の兄圭が迷路のような奈良の路地を走っていくのを後から走って追っていく。5分ぐらいの超長回しだけれど、その2人を実はカメラが追っている。同種のシーンは後に夕を乗せた俊の自転車を延々カメラがやや上方から追う長回し。この視点が独特です。この映画、誰の(感情的)視点で描かれているかがはっきりとしない。俊が感情的中心とも感じられるけれど、中心は夕でもあるかのようであり、また俊の両親や夕の母だったりもする。つまりこの感情的視点の不明確さは、実は感情的視点は監督(ないしカメラ)にあるからだと思います。自分が自分であって、でも外から見ている感じもある夢の中の視点に近いのかも知れません。そういう風にとても私的な語りの世界で、それが魅力的。

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(以下ややネタバレになりますが)
麻生家は伝統的墨職人の家で、両親と双児の兄弟の4人暮らしなのだけれど、5年前の夏のある日、一緒に遊んでいた兄弟の一人 圭 が突然走り出し、俊は迷路のような狭い路地を追っていくのですが、ある角を曲がったところで圭の姿が消えてしまう。この失踪が心理的に解決できずにいる麻生家。父は3年前に再開したバサラ祭といいう地域の祭の実行委員を積極的にすることで心の解決をしようとしている。俊は圭の等身大の肖像画を描くことで心を整理しようとしている。母は路地栽培で野菜等を作り、大地や自然の摂理に従っていて、夫や息子の2人よりはあるがままを受け入れている感じで、今新しい生命をお腹に宿している。ある日刑事が家を訪れ行方不明の圭の消息が分かったと知らせる(映画では詳細は何も明かされませんが)。

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Last updated  2007.11.15 22:30:57
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