この映画、オリヴェイラ監督がゲーテの『ファウスト』を下敷きにしたと解説などにあるのだけれど、ポルトガルの女性作家アグスティナ・ベサ=ルイスの『As Terras do risco』(=The Land of the Risk)という小説を原作としている。また映画の原題の意味は「修道院」だ。ポルトガルの(廃?)修道院にある古文書を調べるためにアメリカ人(たぶん)の学者マイケル(ジョン・マルコヴィッチ)がフランス人の妻エレーヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)とやってくる。マイケルはシェイクスピアが本当はイギリス人ではなく、スペイン系のユダヤ人で、異端審問を逃れてポルトガルからフィレンツェ経由でイギリスに渡ったという仮説を裏付ける古文書を探しているのだ。マイケルとエレーヌを迎えたのは修道院の管理人バルタール(ルイス=ミゲル・シントラ)だったが、古文書の司書として雇っている若く美しい清らかな女性ピエダーデ(レオノール・シルヴェイラ)を、研究の協力者としてマイケルにあてがう。しかしそれはエレーヌに一目惚れしたバルタールがマイケル/エレーヌの夫婦仲を裂こうという策略だった。