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さっきまで、年賀状を書いていました。合格した年に書く年賀状です。ちょっとはちゃんとしなくちゃ、と思いました。実家に戻ってから、年賀状を出す数は激減していました。別居や離婚のことを説明するのが何とも億劫だったのです。私の住所が変わっているし、あちらからは連絡の取りようがなくなっているのです。何年も前の年賀状を眺めて、「きっと心配してくれているよなあ」と思いました。どうしよう。今さら年賀状なんて出したら何て思うだろう。もしかしたら、引っ越ししているかもしれません。でも、やっぱり書こうと思いました。もう、今しか書くチャンスがないよ。一瞬、宿題が気になりましたが、書き出したらハガキがなくなるまで止まらなくなりました。離婚のことを一言書いて、合格したことを一言書いて、またよろしくお願いしますって一言書きました。これでわかってもらえるでしょうか。ハガキは全然足りませんでした。明日、もうちょっと書こう。約五年の空白を埋める作業は、何だか切ないです。でも、やっと連絡する気になれたのですから良かったのだと思うことにしました。これも、合格のおかげなのです。人生の懸案事項を1つ1つクリアしながら、新年も頑張って行こうと思います。でも、全部書き終わるのはいつのことになるかなあ。
2009年12月31日
昨日は、刑事裁判修習の問研起案でした。午前10時から午後4時半まで、お昼もおにぎりをほおばりながら、ずっと答案を書いていました。ずいぶん問題が多いなあ、と思いました。事実認定と適条表だけじゃなかったの?導入起案よりも、ずっと難しく感じました。終わったら、とてもほっとしました。やれやれ、しんどかったです。相変わらずのヘボ起案を、年末年始で採点する教官もお気の毒ですが、クリスマスまっただ中、できていないとわかっていながらひたすら言葉を書き綴らなければならない私の状況も結構な気の毒さだと思います。お正月早々、お年玉ならぬお小言を頂戴しそうです。やだなあ。25日で、修習は事実上、年内の御用納めです。裁判官や書記官のみなさんにご挨拶をして、打ち上げに出かけました。試験は大変ですが、私は、最初に刑事裁判修習でとても良かったです。みなさん一生懸命教えてくださる方たちで、修習していくうちに、私のように刑事系が苦手な者でも苦手意識がどんどん薄れていきます。このままここにいられたら、ひょっとして刑事系が得意になれるかも!なあんて幻想も抱いてしまいそうです。お正月休みの宿題も出ています。検察の問題は、全員に出ていますが、私たちには裁判官からの宿題もしっかりあります。これが今まで考えたこともない問題ばかりで手ごわそうです。打ち上げは、修習生全員で集まりました。刑事裁判組は試験が終わった解放感ではじけまくっていました。どうやら、私たちの班が水戸で一番元気が良いみたいです。男性5人、女性2人ですが、男性陣の飲み会の勢いがものすごいです。良くいえば天真爛漫、悪く言えばはしゃぎすぎ。でも、若いうちはこのくらい許されるかな。同じ班の人たちは、みんなとても明るくて親切です。私のようなババアを目の前にしても、意地悪なんてしないし、いろいろ教えてくれます。飲み会も誘ってくれます。やる気もあって、優秀だし、一緒にいると「勉強しなくちゃ!」という気持ちになります。良いグループに入れて良かったです。毎日が楽しいので。今日は、祖父母のお墓の掃除に行ったくらいで、一日ボケボケしてしまいました。ちょっと気が抜けました。明日は、あと少しだけがんばって勉強しなくちゃなあ。今年は、まだあとちょっとあります。年内に、もうちょっと勉強しておかないと。御用始は4日です。宿題の締切もすぐです。
2009年12月26日
導入起案の講評がありました。研修所から教官が来て下さって、解説してくださった後、一人ずつ講評を聞きました。刑事裁判の教官を一目見た瞬間、「本物が来ちゃったよ!」と感動しました。あのDVDの教官が、私たちの担当教官だったのです。こんなことがあるなんて!DVDの中では、ひときわ際立っていた刑事裁判修習の事前説明でした。「この教官は、すんごくおもしろそうな人だけど、本当はどんな人なんだろう」と、思っていました。導入起案の解説では、DVD以上のパワーで、ざっくばらんに、でも、ちょこちょこ私たちを気遣いながら、講義してくださいました。DVDは、決して演技ではなくて、どうやらこの教官の持ち味らしいです。全然退屈しませんでした。緊張感あり、笑いありで、とても充実した講義でした。私のように、起案に慣れないヤツにも、なんとかついていけました。個人面談では、教官は、私のいろんな状況を心配してくださっていました。「お母さんのがんばりを、子供さんはきっとわかってくれますよ。」と優しく励ましてくださったのです。その一方で、ピシりと「起案は、作法を守って、細やかにすること。」というアドバイスもくださったのです。そういう指導をする時の教官は、ちょっと厳しい顔をしていました。そのあたりは「さすが教官」という感じでした。メリハリをつけるのがモットーとおっしゃっていましたが、まさにそのとおりでした。そのアドバイスを手がかりにして、その後の起案をしてみました。それで、ようやくいくらかピントが合ってきたように思えます。まだわからないことだらけでも、問研起案で、少しでも良くなった答案を書きたいものです。懇親会では、教官のパワーに押されて、私たち修習生はあっけにとられて見ていました。すごい裁判官がいるんだなあ、裁判所って懐が深いんだなあ、と感動しました。この教官の絶妙なバランス感覚は、誰にでも真似できるというものではありません。和光の集合修習が断然楽しみになってきました。教官に押されてばかりもいられません。
2009年12月20日
平日、毎日決まった時刻(しかも世間並みの出勤時刻)に決まったところへ出かけていくのは、法律事務所勤務をやめて以来ですから、10年ぶりくらいです。ロースクールでも、1限の講義をとりはしましたが、毎日ではありませんでした。規則正しい生活とは言える状態ではありませんでした。そんなダラけた生活から、いきなり柄にもなく、裁判所というおカタい場所に行って、裁判官という高尚なお仕事の方たちと一緒にいるのです。起案も慣れなくてピンとこないしあせります。そんなわけで、1週間が終わると、結構疲れています。自分の全神経が、びっくりしているのがわかります。土曜日は土曜日で、雑用がたまっていて、平日よりも朝早かったりします。これで、日曜日に子供の行事で1日つぶれると、休みはほとんどありません。ようやく今日になってゆっくりできる時間ができました。本当は、ゆっくりしている場合じゃありません。25日には、問研起案という、導入起案に続く、試験第2弾が待っているのです。さっさと勉強しないと手続き問題に対応できません。髪の毛もボサボサだし、白髪も染めたいし。ヒマしてる場合じゃありません。だけど、ついついのんびりしてしまっています。息子は、ばあちゃんに買ってもらった新しいベイブレードで夢中になって遊んでいます。今のベイブレードは、分解することができて、改造できるのだそうです。横で見ていると、「大変です!非常事態が発生しました!」「よし!改造で切り抜けよう!」とか一人でブツブツ言いながら、鼻歌まじりでベイブレードを分解しては組み立てしているのでした。3時まではいいや。ちょっと休もう。コーヒー飲もう。この2週間で、書きたいこともありすぎです。今から、ちょびっとずつ書いていきます。
2009年12月20日
修習が始まって、あっというまに2週間がすぎました。 裁判官室は、とても落ち着いた雰囲気なのですが、修習生はスケジュールがなんだかんだあって、落ち着いて席に座っていられる時間がありませんでした。講義や研究会もありました。公判もたくさん傍聴しました。 でも、ほんのちょっと裁判官といるだけで、「裁判官ってやっぱりすごい!」というのがわかります。 起案用の事例問題には、証人尋問や被告人質問で、裁判長がするどい質問を最後にチラッとするシーンがよく出てきます。 このチラッとする質問が重要なことが多いのです。これは、練習用の問題だから、裁判官をカッコ良い役にしているのだと私は思っていました。実際は、こんなに上手いわけないよ、と。 でも、そうではないみたいです。裁判官は、公判で初めて見る証拠をしっかり見たり聞いたりして、ある方向性をもって判断しているみたいです。 だから、補充質問も弁護人や検察官とは違う、聞いた瞬間にハッとするようなするどい質問が出てくるのだと思います。実際、すごいんですよ。 裁判官たちは、難しい仕事をしているのに、実に何気ない風情です。さらりと、でもドンドン仕事をこなしていきます。 本当に、頭脳のレベルの違いを感じます。裁判官は、修習生の中でも、成績が特に良くないとなれないのだそうです。カッコ良いなあ。 不思議に思ったのは、法廷という場所です。あの証言台に立つ人を前から見ると、その人のそれまでの人生が透けて見えてくるようなのです。 その人がどんな気持ちで言っているのかもわかってしまうようなのです。 「嘘って目に見えるものなんだ!」という妙な発見をしました。 だから、緊張であがってしまったとしても、一生懸命嘘をつかずに答えれば、それなりにわかってもらえるのではないかと思いました。口下手でも、大丈夫だと思います。 もっとも、最初の印象なので、まだこれから変わるかもしれません。 当分の間は、法廷の不思議に注目です。
2009年12月11日
修習開始1週間。見る物聞く物初めてのものばかりです。裁判所の庁舎内は、迷路みたいになっていて、実質初日の月曜日なんかモロ迷子になってしまいました。総務課があるのは、本館だっけ?本館ってどの建物だっけ?どっちへ行けば書記官室にいけるんだっけ??金曜日に、人の後についていくだけで、何も考えていなかったので、方向音痴対策が何もできていなかったのです。遅刻するかと思って半泣きでウロチョロしました。おかげで、建物の道順(?)はわかりました。しかし、1週間たっても、建物全体の東西南北はわかっていません。木曜日は、模擬裁判をしました。例によって、検察官役です。ガイダンスの時に、「台本ができているから大丈夫。」と言われたので、みんなお気楽に考えていました。でも、やはり、世の中そんなに甘くありません。渡された資料は、修習生たちにとって、「台本、ないじゃん!」という状態なのです。やはり、わかっている方とそうでない私たちとでは、資料から得る情報とか基本的知識に格段の違いがあるのだと思いました。準備の時間は実質1日しかないし、もう1人の検察官役の人と前日の夜に相談して、尋問の内容などを決めました。でも、被告人(裁判官がやってくれます)は、ここにあるような返事をしてはくれないだろうなあ。さて本番。検察官は、いきなり冒頭手続きが見せ場です。私は、起訴状と冒頭陳述を朗読しました。後は、乙号証の要旨を読んで、被告人質問をしたわけです。後の、細かい手続きと甲号証の要旨の朗読、その中で被告人質問をやったり、論告など難しいところは、相棒にやってもらいました。しっかり勉強している人で、難なくやってくれたので助かりました。多少のまごつきはありましたが、案外あっさりと終わったというのが実感でした。そして、講評。乙号証の要約の仕方を笑われてしまいました。「心証をとってもらいたいところを要旨にしないとね。」私は、乙号証の書面全体を要約したので、立証に必要な部分を全くとばしてしまったのです。証拠を見ていない裁判官からすれば、「どこが事件と関係あるんだ??」という謎の印象を受けたわけです。この辺が、いかにも素人という感じで、「わかってないなあ。」と思い知りました。でも、「細かいところはいろいろあるけど、でも、全体として見れば良くできています。」と言っていただけました。あー、よかった。やれやれ。そして、「検察官は、声が大きくて聞きやすくて大変良かった。」とも言われました。声の大きさと聞きやすさだけは、どこでも好評のようです。問題は、発言の中身です。中身もGOサインが出るように、勉強しようと思います。他にも、講義があったり、いろんな資料を読んだり、慣れないことをしています。1週間で、脳細胞はだいぶ活性化してきた気がするけど、疲れも感じました。今日は、早起きする気も起らなくて、息子の音楽教室でも「だら~」っと気が抜けた感じでした。でも、小学校の学校広報の原稿があがってきたので、今からこれを入力しなくちゃいけないのです。広報委員でありながら、編集会議に出席できない私は、事情を話して、原稿の入力係りにしてもらったのでした。だけど、今日は気合いが入らないよー。先が思いやられます。でも、修習が楽しいという意味も何となくわかってきました。私は、メンバーに恵まれた班に入ったみたいです。その辺も、来週になればもっとよくわかりそうな感じです。
2009年12月05日
いよいよ、最初の裁判傍聴をしました。いきなり判決です。でも、これには珍しい手続きがちょっとはいるということでした。そして、この裁判には、テレビカメラが入るということでした。すんごく緊張しながら、法廷に入り、検察官の斜め後ろにある修習生席に座りました。すでに、検察官は着席していました。そして、弁護人も後から来て座りました。傍聴席の一番後ろの列の真ん中に、テレビカメラがセットされていました。黄色い腕章をした記者と思しき方々も着席しました。裁判官が入廷してきた瞬間、「起立してください。」と書記官が言ったので、みんな一斉に起立し、礼をして着席したのです。さあ、いよいよ始まるぞお!と思いました。しかし。法廷内は静まり返っています。誰も、咳払いひとつしません。私は、検察官の影に隠れている感じだったので、傍聴席の様子はよく見えませんでした。法廷内は、まだ静かです。相棒の修習生は、様子がよくわからずきょろきょろしていました。私も、状況は全くわかりませんでしたが、みんなが固まっているので、一緒に息をひそめて固まっていました。その時、「あと30秒です!」と総務の方が大きな声で言いました。何があと30秒なんだろう??とおろかにも思いました。あと30秒で被告人が入ってくるのかな??しばらくすると、「時間です。撮影終了です!」という声がかかりました。私は、それでようやくわけがわかりました。裁判官が入ってきてからずっと、カメラが回っていたのです。後から聞いた話では、2分間、裁判官が入廷してきたところを含めて撮影するのだそうです。入廷するところを入れた方が動きのあるシーンになって良いというテレビ局側の希望だとのことでした。そっかー。そうだったのかー。2分ってずいぶん長いんだなー。などという、アホな感想を持ってしまいました。あのシーン、放送されたんだろうか。なんだかカッコ悪いよなあ。後で、その話をしたら、裁判官に「被告人がテレビに映っているのを見たことある?」と聞かれてしまいました。「ありません…。」映るわけないよね、まったく。そうか。ああやって、国民の知る権利とか、報道の自由とかを保障しているわけか。とても、重要なことなのはわかります。でも、2分もの間、そこに居合わせている人たちが、全員そろいも揃って息を潜めて固まっている姿は、なんともすごいです。多分、法廷でしか見られない光景なんじゃないでしょうか。なんか、もっと良い方法がないものでしょうかね。難しいものですねえ。
2009年12月02日
今日は、民事裁判の試験です。ご存知要件事実というやつです。 私は、刑事より民事の方がはるかにマシなはずですが、昨日よりもさらに慌てました。 書いている途中で、勘違いとか問題文の読み飛ばしに気付き、芋づる式に直す羽目になりました。それで、書き直しがたくさんあったのです。 あー!あたしは、条文に鈍感だわ。危うく抗弁落とすとこでした。答案の書き順もダメダメになったし、これは大変だあ。 事実を見て、条文がピンと来ないなんて、あんたニブすぎよ! しばらく、刑事の心配ばかりしていたので、民事はすっかりお留守になっているのはわかっていました。それにしても、これはまずいぞ。 大いに反省して、問研起案までに、少しはマシにしとかないと、とんでもないことになりそうです。
2009年12月01日
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