【不眠症カフェ】 Insomnia Cafe

【不眠症カフェ】 Insomnia Cafe

2016.09.19
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いつも読書ノートを盗用させてもらっている(笑)モモンガさんの記事に
コメントを書かせていただいた



モモンガさんの記事のタイトルは

佐藤優 「動員を探せ 中東発 世界危機と日本の分断」

ただし、ここで、かなり、加筆した 

なお
○ 「黄色いマーカー部分」 は、 原著の意見
○ 「水色マーカー部分」 は、  私の意見
【ピンク色マーカー部分」 は、私の「まとめ」




―――― 私のコメント ――――

私は、もう昔の事になってしまいましたが
湾岸を中心に中東には十年近く関係したプラント屋ですが


>「アラブの春」によって、体制を維持できた国家と、崩壊してしまった国家との違いはどこにあったのか?
それは、
○ 民族(ネーション)の形成度合いにあった
といいます

崩壊してしまったアラブ諸国のほとんどにおいて
○ 民族の形成ができていなかった

 (例えば)イラク、シリアという国家の器はできたが、イラク人、シリア人の複合アイデンティティにおいて、民族というアイデンティティは大きな位置を占めることにならなかった。
 部族や、スンナ派、シーア派、アラウィー派、キリスト教徒などの

宗教的帰属意識のほうが
民族よりはるか上位のアイデンティティとなった

----
いや、これは違う!!

佐藤優も、中東経験は無いから,こう考える様だが


宗教的帰属意識は、むしろ最近のものであって

○  部族的帰属意識・敵対意識の方がはるかに強い

そこがおおきな問題でもあるのだが


 国旗や国歌を制定するだけでは、民族は生まれない。
 独立から数世紀かけて、民族を形成する努力を、イラクとシリアの指導者は怠った、と指摘します。
----
専門家の私(笑)も
この指摘には,目からウロコ
そう言われれば,まさにその通りだ

なるほど、nation が key word か

また、さらに,私なりに考えて見れば

映画「アラビアのロレンス」で描かれていたのは
○ このアラブの部族主義・部族意識


これは、数十年経った今も解消されていない
さらに、近未来でも解消されないだろう

なぜならば
○ アラブは,最近まで中世世界であって
○ 部族世界がすべてだったからである

国家としての動きに見えるものも、内実、部族単位のものである

国家主義へのなにか新しく強い求心的なムーヴメントが出て来ない限り
(例えば、オスマン帝国の再興)
しばらくは、または長期、このまま(笑)
これが、アラブの限界・問題点


ナセルが初めて唱えだした「アラブの連帯」などと言う美しい言葉も
逆に、アラブの中にそれが無かったからこそ、
その必要性を強く意識して説いたもの
この実態を知れば、それが、空虚なものだとわかるはずであるし

また
アラブの分裂・混沌の原因の主なひとつがこれだとわかると
コーランだけでは、アラブの連帯は実現しない事がわかる

----

欧州に於けるイスラム二世世代のテロリズムへの帰依はここにもある

つまり

○ 彼等のルーツであるアラブのこの分裂の現実から来る焦燥感
○ それによるアンティティーの喪失感

このふたつが、大きな原因である、と言うのが、私の意見である
ISの発生も、同じ理由である

まだ、この学説(笑)は、世界からは、認められていないが(笑)
今に、歴史は、私が正しいとするはず(笑)

ただし、このアラブの分裂は、多分、世界にとっても不幸

----

今後は、ISよりも、 サウジアラビア が、国際情勢の攪乱要因となる。
 中東の政治、軍事、経済の危機、さらにエネルギー危機も
 サウジアラビアが震源地となる可能性が高い。

ーーーー
この点については,私も、何度もブログで力説しているが

サウジに,最近、来日もした「開明的かつ武闘派」(笑)の皇太子が出現
彼が当分、大きな波乱要因

軍事的にも,原油の分配的にも、革命的にも
湾岸のサウジをはじめとした王族独裁産油国由来で
近い将来、世界を揺るがす危機が訪れると思う

湾岸の王族はスンニ派、国民の過半数はシーア派
イランの影響もあり・・・

それは
油田と覇権をめぐる
独裁王室と国民の間で、将来おこる「革命」である
これは、アラブの春とはスケール的にも激烈さからも完全に異なる

その結果は、ほぼ間違い無く
世界的な、激烈で深刻なオイルショックに発展するする

中東油田のオーナーシップが
○ 米国と癒着した独裁王室から
○ まだ得体の知れない「革命湾岸国民政府」の手に渡るのだ

もう、原油の安定供給は約束されないし価格も暴騰
世界史上最大のエネルギー危機になる

この地球規模の最大危機の可能性を
十年前ほど前から予測し論じているのは
現在、私だけらしい(笑)

まあ、これは、現地経験が無いとわからないことかも知れないが


オバマ大統領による不十分で優柔不断な中東政策の結果
 米国の中東への関与が急速に消極的になっている。
 中東に政治的空白を作り出してしまった。

  ところが、国際政治は、空白を嫌う。

 この空白を埋めつつあるのが、ロシアである

----


その通り
さすがにプーチンは、無策・無能なオバマと違って
ヴィジョン、いや、邪悪な野望がある(笑)
やりようによっては、 ロシアが中東を二分する可能性もある

ソ連のアフガニスタン侵攻は大失敗だったが、こちらの方が、現実的
それに

もう、米軍はいないのだから、やりたい放題

これも、非常に恐ろしい話で

極めて大きな危機的状況へと発展する可能性があるのだが

まだ、世界の関心を,それほどには、引いていない



> 日本では報道されていないが
ISの中央アジア進出には要注意

 中央アジアのキルギス、タジキスタンは、事実上の破たん国家で
 国内におけるイスラム原理主義過激派の策動を封じ込めることができない。
 ウズベキスタンも、キルギス、タジキスタンと国境を接する

フェルガノ盆地を実効支配することができていない。
今後、このISの影響が、中国の新疆ウイグル自治区に及ぶ危険性がある。

かつて「東トルキスタン」と呼ばれたこの地に
 「第二イスラム共和国」が誕生する可能性が十分ある。

 そこからイスラム革命が世界各地に輸出されるような情況になると
 国際情勢は一層混乱する

----
これも、その通り
むしろ、この動きが私の予想より遅いのが不思議だ
ISおよびアルカイーダなどのキャパが、現在はまだ不十分なのだろうが
将来的に、さらに世界中から参加者が増えれば,これが現実になる

中央アジアは,資源国・産油国でもあり
既にウィグル人をはじめとして、ISで経験を積んで帰国している
最近、ゲリラ・テロ活動が顕在化してきた
IS・アルカイーダも密かに侵入している


ただ、イスラム勢力にとって
中国攻撃のインセンティヴが、まだ不足している
明確な利益が見えてこない


「イスラム vs 西欧十字軍」
と言う対決から抜け出していない

これが、私の予想より,動きが鈍い原因のひとつ
ウィグルの中国圧政への恨みは強烈なのだが

中国にとっての本当の近未来の脅威は

この「中央アジアのイスラム勢力」である


もし、イスラム世界を,本格的に敵に回すと
さすがの中国も,東アジアと中央アジアの二面作戦では
もたない可能性も(笑)

今後、最大の紛争の一つになるだろう

中国も,南沙・西沙どころじゃないはずなんだが
(笑)





―――― 私のまとめ ――――

○ アラブ世界は、部族意識で分裂、連帯・統一は困難

○ 米国の set back( 撤退)により、中東に力の空白が生じ
  その機に乗じて,ロシアが中東をハンドルしようとしている


○ 湾岸産油国での近未来の革命は
  アラブの春とは次元の違う本質的革命である


○ それによって原油の所有権が
  米国の庇護下にある独裁王族から

  まだidentifyされていない国民の手に渡り
  異次元の予測不可能なスケールと期間のオイルショックが起こる


○ 中央アジアでのイスラムの中 国への将来の本格的攻撃は
  中国の致命傷になりかねない




   ―――― 佐藤優 ――――

佐藤優の原著、そのものの内容について
某南米大河書店におけるレビユーでは
○ 佐藤優羽の著書は,粗製濫造にて、質が低下
○ 沖縄については、なぜか?過剰に感情的に擁護
とのこと

沖縄については,客観的な見方ができない男のようだな
佐藤優
あの容貌からして、沖縄にルーツがあると推測
沖縄は、感情の島
もとはと言えば、異民族だし



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最終更新日  2016.09.19 07:10:51
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