ーーー 記事 ーーー
EVで化石燃料の時代は終わるか
2017年12月05日 15:07
池田 信夫
石油がまもなく枯渇するという「ピークオイル」をとなえたアメリカの地質学者ハバートは、1956年に人類のエネルギー消費を「長い夜に燃やす1本のマッチ」にたとえた。人類が化石燃料を使い始めたのは産業革命以降の200年ぐらいで、現在の消費量が史上最大である。化石燃料の埋蔵量は物理的には有限なので、向こう数百年を考えると、このマッチがいつか燃え尽きることは自明だ。
問題はそれがいつかということだが、この点で専門家の意見はわかれる。ピークオイル論者は50年前から「あと50年で石油はなくなる」といい続けてきたが、現実には化石燃料の埋蔵量は次の図のようにアメリカの石油の埋蔵量は2000年以降に59%、ガスは94%も増えている(Covert et al.)。
この大きな原因は、シェールオイルやシェールガスのような非在来型資源を採掘する技術が開発されたからだ。この推定が正しいとすれば、少なくとも向こう数十年は化石燃料が物理的に枯渇する心配はない。化石燃料の時代はあと100年ぐらい続くかもしれない。炭素税のような形でCO2に課税しても、化石燃料は十分安いので、途上国では化石燃料の消費がすぐ減ることは考えにくい。
「1本のマッチ」が燃え尽きたあとも長期的に使えるエネルギーとして期待されているのが原子力だが、その価格は安全規制の強化で上がり続けており、短期的には化石燃料と競争することはむずかしい。再生可能エネルギーは化石燃料の代わりにはならない。特に日本では太陽光や風力は立地条件のいい場所にはすでに建設されており、限界は近い。
一つの未知数は、電気自動車(EV)によって内燃機関が代替されるかどうかだ。次の図はEVと内燃機関(ICE)が同等になる価格を示したものだが、DOE(米エネルギー省)の推定している現在の電池の価格325ドル/kWhでは、原油価格が420ドル/バレル以上でないとEVが有利にならない。2020年にDOEの目標としている125ドルになるとしても、原油価格は115ドル以上だ(現在は57ドル程度)。
リチウムの埋蔵量や電池技術の限界でEVの価格が急速に下がることがあまり期待できないとすると、よくも悪くも人類が化石燃料を卒業する未来はすぐには来ないだろう。化石燃料を使い続けることで地球が温暖化することは確実だが、それが破局的な気候変動をもたらすかどうかは不明だ。
先進国や中国ではEVへの転換が進むとしても「脱化石燃料」で価格が下がると、途上国の消費量はしばらく増え続けると予想される。これによって人類の「1本のマッチ」が燃え尽きる日も早まるが、それを防ぐしくみは残念ながら、価格メカニズムにも民主主義にもない。
ーーー 私の意見 ーーー
憂鬱なテーマである
人類に未来は無い、と言う事実の確認だからである
「人類の一本のマッチ」
とは、もちろん、あのアンデルセンの童話の
「マッチ売りの少女」が
最後の一本のマッチをともして、死んで行くストーリーの比喩である
人類はエネルギーとして、製品の原料として化石燃料、とりわけ、石油を必要としていて、その資源は有限である
現在の人類の科学技術では、石油に変わる現実的なエネルギー源は、みあたらない
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原子力も、日本では、福島の事故以来、ほぼ完全否定されていて、新しい原発が建設される可能性は無い
福島の原発事故による直接の死者は、ひとりもいない
このことは事実であるにもかかわらず、これを言い立てると、袋だたき遭う(笑)
戦前の軍国主義にも似た全会一致の世界である(笑)
原発に反対することが、良心の証であり、インテリである証左
これに疑問を挟んではいけない(笑)
改憲問題も、似た様なものである
日本は、そういう世界なのである
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自然エネルギーは、規模的に、とても、全人類を、現在の文明社会を維持できる様なオーダーのものでは無い
もっとも、楽天にも自然エネルギー信奉者がいて、原発肯定派の私を
「今まで見たことの無いような馬鹿者」と罵倒してきて、私は、そのブログへの投稿をやめた(笑)
そやはり原発反対の、そのブログ主は、車のエアコンさえ使わずに我慢したそうである
こういう人達のバランス感覚
いったいどうなっているのだろう
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日本海に豊富に埋蔵されているというメタンハイドレートの開発も、意図的なものなのかどうか、遅々として進まない
原発反対・禁止は、現在、日本では、暗黙知のごとく扱われているが、現実には、細々と、原発再稼働も始まっている
ただ、これも、当然、少数にとどまるし、原発の新設など、日本では、とんでもないことなのである
その一方で、韓国・中国では、数十・数百の原発が計画中
また、地球温暖化の原因となっている、大気汚染の原因となっている化石原料発電は、世界の潮流と反して、日本では全盛である(笑)
一本のマッチも、もう、数十年、あるいは長く持って百年前後の命である
もちろん、われわれ自身の命は、百年も持たない
だから、われわれ自身の存命中に、人類の阿鼻叫喚のエネルギー切れの悲劇は見ないですむ
ただし、われわれの子供、子孫は、そうはゆかない
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化石燃料が尽きればどうなるか?
単純に言えば、
使用可能なエネルギー量と比例した人口しか生き残れない
おそらく、人類は、半ば絶滅して
幸運に生き残った生存者も、乏しいエネルギーで、原始的な生活を余技成されるだろう
現在全盛の電気文明、都市文明は、当然崩壊して
大都会はゴーストタウンと化する
人々は、食料を求めてさまようことに
日本で言えば、縄文時代、弥生時代へ、逆戻りか?
良くて、徳川時代の農業社会である
もう、石油は無いから、電気も無いから
夜は、囲炉裏と菜種油の燭台の明かりだけである
自動車も無いから、歩くか、牛馬が主となる
航空機はもちろん、船も無くなり
帆船と小型の舟の世界
大量の輸入は無いから、自給自足の社会である
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