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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2011.01.30
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カテゴリ: 経済・ビジネス

 1.本当の自分を「隠したい」欲求
 2.自分を「アピールしたい」欲求
 3.他人の隠したいものを「知りたい」(暴きたい)欲求

 本著は、このことについてヒット商品の数々を示しながら、
 人々の「建前」と、その裏側に隠された「ホンネ」に迫る。
 それは、スーパーのATMの三つ目のボタンや、
 指紋認証・シークレットモードが充実したF携帯等々。

本著は、最後のページのナンバリングが186。

まとめや再確認のため、同じ内容の繰り返しも多く、
結論として言えば、第四章と「おわりに」の約20ページが、その内容の全てである。

これだけのことに838円の価値があるかどうかは、読者各々の判断を待つしかないが、
私としては、「はじめに」の中で語られる、彼女の「ホンネ」を聞き出すエピソードで、
「今まで、まきちゃんが好きになった人って、どんな人だったの?」と男性に聞かれ、
元彼のことをペラペラと喋ってしまう、まきちゃんには、大いに首を捻ってしまった。

だから、これで彼女の「ホンネ」が見えてきたのでは?
などと、得意げに語る著者に対しても、
出だしから、何か胡散臭さを感じざるを得なかったのである。
「この本、本当に大丈夫なのか?」と。

しかし、この件については、さらに先を読み進めていったところで、

著者が「ホンネ」を聞き出そうとしていたのは、
そういう類の女性に対して、そういう状況でのものだったのかと、すっかり納得。

そんな本著だが、アンケートについての記述には、大いに感心させられた。

  このように、商品開発の基になるデータには、
  「自分の理解していることしか答えられない」と

  実際、データを基に作られた商品には、「はずれ」がとても多いのです。
  科学的で、確実さにたけたように見えるアンケートという手法も、良く考えると、
  非常にあやふやであることがわかっていただけたのではないでしょうか。(p.32)

アンケートが万能でないことを、見事に言い尽くしている。
その実施に当たって、質問項目の設定が、いかに大事で難しいものあるか、
また、実施後の分析が、どれほどの注意深さを要求するものであるか、
さらに、他者が行った結果を見る際、どんな姿勢で臨めばよいかを、改めて感じさせられた。

  ユーザーから出てきた言葉から、キーワードを200ほど拾い上げ、
  そのうち特に重要で「恥じらい」や「見栄」に関わるものを50~80選び出し、
  それらをキーワードのタイプ別に四つに分けます。
   1.機能的な価値(価格が安い、店が便利な場所にあるなど)
   2.感情的な価値(自分がカッコよくなった気持ちになれる、安心感が得られるなど)
   3.目に見えるブランド力(店員の制服が上品、お店の外観が斬新など)
   4.目に見えないブランド力(海外資本、業界のリーダー的な存在など)(中略)
  普通のアンケートでは、あらかじめ企業側が評価項目を用意しますが、
  「心のレントゲン」では、ユーザーから評価項目を浮かびあがらせ、
  それをすくい取るようにします。(p.48)

これこそ、本著のエッセンスである。





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Last updated  2011.01.30 11:28:38 コメントを書く


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