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終幕が迫りつつある『高校事変』のシリーズの 『優莉凜香 高校事変 劃篇』、『優莉結衣 高校事変 劃篇』、 『伊桜里 高校事変 劃篇』に続くスピンオフ第4弾。 『高校事変』開幕時までの、謎だった優莉匡太の素顔が描かれます。 ***周囲から見下げられた冴えない大学1年・笹霧匡太は、3年・唐辺丈城から声をかけられ、海賊版ビデオレンタル業のバイトを斡旋されると、やがて店長となり、5号店まで業務を拡大。さらに、丈城が営む闇ビジネスの本部である銀座のクラブ店長となるが、藪壺組に葬られる。その戸籍を乗っ取り、笹霧匡太へと名を改めた唐辺丈城は、藪壺組に仲間を皆殺しにされるが、たった一人で迫りくる敵を壊滅させ、唐辺丈城の名を知る者を一掃することに成功する。その後、匡太は銃器類製造のスペシャリスト5人を集め、自らはスーダンへ射撃訓練に飛び立つ。帰国後、暴走族・出琵婁を支配下に置くと、大阪南船場にアシダカ建設株式会社を設立、震災後の神戸再開発で利益を上げ、麻薬密輸業も再開、東京の首都連合とは激しく衝突する。”桜を見る会”で 矢幡内閣官房副長官の妻・美咲に絡む首都連合を2度に渡って叩きのめし、後日一人で現れた美咲と交わると、以後密会を重ね、やがて長男・架禱斗が誕生する。首都連合を傘下に収めた匡太は、クラブ・六本木オズヴァルトを開店。保育士が架禱斗を虐待していたと知ると保育園に乗り込み、園長たちを血祭りにあげたのだった。そうしていると、3人の男がオズヴァルトにダイナマイト持ち込み、架禱斗たちを人質に。匡太が射止めた3人は、こめかみに銃創に似た傷痕があった。匡太は東京晴海医科大付属病院で友里佐知子と強引に交わると、以後”優莉”姓を名乗ることに。友里は、智沙子・結衣の双子の姉妹を出産後、やがて正体が露見し命を落とす。その他の女との間にも次男・篤志が、中学生だった市村凜との間には娘(凜香)が、ホステスの岸本映見との間には娘・弘子が生まれるが、匡太は架禱斗を鍛え上げていく。が、つれない態度をとられた美咲が全てを密告、匡太は警視庁捜査1課の蒲生に捕らえられる。そして死刑執行の日、刑務官と教誨師を懐柔した匡太は、東京拘置所長を身代わりに脱獄した。 ***そして、ラストシーンは『高校事変』開幕の舞台・武蔵小杉高校。匡太の側には、既に日登美がいます。今回のお話で、匡太が圧倒的な力を誇る大悪党であることが示されましたが、その唯一とも言える弱点も垣間見えたような気がしました。
2025.05.12
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ジョイボーイが鉄の巨人・エメトの体内に封じ込めた覇気が解き放たれ、 ルフィたちはエッグヘッド脱出に成功するが、ベガパンク本体は脱出できず、 リリス(悪)だけがルフィたちと共に、巨人族の国・エルバフを目指すことに。 そして、エジソン(想)は「パンクレコーズ」の奪回に成功する。 一方、ガーリング聖はヨーク(欲)を直属の部下とする科学防衛武神となり、 サターン聖は、イムによって亡き者とされてしまう。 また、シャンクスは、赤髪の海賊旗を燃やしたバルトロメオの船を沈め、 ティーチは、ガープと三つ目娘を捕らえていた。眠霧地帯を通過する際、すっかり眠り込んでしまったルフィたちは、ハイルディン率いる「新巨兵海賊団」の航海士・ロードのカラスにさらわれ、「ブロックの国」の中に閉じ込められてしまうが、力づくで突破し外の世界へ。そこはエルバフの戦士の王国ウォーランドで、呪いの王子「ロキ」が磔の刑にされていた。エルバフの下層「冥界」でロキと出会ったルフィは、シャンクスもここに来ていたことを知る。そして、シャンクスのことを知りたがるルフィに、ロキは……その後、ルフィたちは「新巨兵海賊団」のゲルズとゴールドバーグに導かれ「陽界」の村へ。ドリーとブロギーの「巨兵海賊団」グレート・エイリーク号に乗ったロビンたちも合流する。そこで、ルフィは、傘下となったハイルディンと、昔の髪形に戻したロビンは、恩人・サウロとの再会を果たしたのだった。 ***エルバフを舞台とするお話が始まりました。気になるのは、やはりルフィがロキとどんな約束を交わしたのかですね。それにしても、毎度のことながら一読しただけでは何が何やら分からない……こんなに多くのキャラたちを把握して読み進めているファンの人たちって、本当にスゴイです。
2025.05.09
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これじゃあ まるで 音の喧嘩だな ただひたすらに楽譜の線路を走り抜けていく暴走列車のような佐伯の演奏に、 挑発を感じ取ったハジメは歩み寄ることを放棄。 海幕高校オケ部コンマス・原田蒼がふと漏らした言葉の通り、 互いに譲り合わない演奏を繰り広げるが、二人はそこに楽しさも感じていた。 全国1位!!! どっかで見たことあるなーって思ったら、 君、青野ハジメくんだよね!?2ndヴァイオリン・米沢千佳の言葉によって、父・龍仁がプロのヴァイオリニストで、不倫騒動で世間を騒がせたことまで皆に知られてしまい、ハジメは激しく動揺する。 下向いてんじゃないわよハジメの背中を思い切り叩いた律子は、自ら志願して「カノン」を引き始める。 今の嫌なことより、これからの楽しいことを考えるようにしたの律子の奏でる音を聞きながら、かつて彼女が口にした言葉を思い出し、またしても、ハジメは救われたのだった。 聴けばわかる原田蒼が2,3年生と共に演奏を始めると佐伯が言った言葉の通り、ハジメは悔しさと恥ずかしさを覚えると共に、自分がどこを目指して弾けば良いのかに気付く。そして、律子やハル、山田、佐伯に後押しされ、オケ部入部を決意するのだった。 ***ここまでが、「第8曲*それぞれの音」と「第9局*憧れ」の概要。5月3日(土)に再放送されたのは、この2話分でした。そして、ここから先「第10曲・始動」から「第14局・先輩」は、次回以降放映されるお話。一足先に、原作を読み進めていきます。 *** みんなの足 引っ張ってるのがわかんないの同じ2ndヴァイオリンの1年生・立花静の言葉に、律子は逆に闘志を燃やし、より熱心に練習に励むように。 雨は嫌いだ。 ヴァイオリンの音色はにごるし… 車に思い切り水をかけられるし。 …覗き疑惑かけられるし。オケ部顧問・鮎川広明が指揮する練習でも上手くいかないハジメは、原田から明るく声をかけられた後、雨の中をハルと一緒に帰ることに。 いつか一緒に弾けたらいいね。ハルが小学2年生のコンクールの日、落選して泣いている時に1位のハジメが声をかけ、いつか入賞者発表会でブルッフを一緒に弾こうと約束したのだが、ハジメは覚えていなかった。ある日の部活後、律子が他の友人にご飯を誘われると、ハルは一緒について行くことを遠慮。そして帰途、ハルは一人寂しさに沈み込んでいたが、その手を律子がぎゅっと握りしめる。 もう大丈夫だよ。ハルが学校を休み始めて、授業にも定演メンバー選抜が近づく部活にも集中できない律子は、その言葉をまた発したハルに、「嘘つき!」と頬を張る。中学2年の時、ハルをいじめる生徒たちに律子は強気に立ち向かっていったが、それが逆に彼女を追い詰めることになりハルは転校、その後は律子が標的になったのだった。 ちなみに今回のオーディションでは 「第3楽章」を中心にテストします。2年の次期1stヴァイオリンパートリーダー・裾野姫子の言葉に、瀧本かよが言葉を重ね、1stメンバーの2年生たちは、いきなり夏の定演のメイン曲・ドヴォルザーク9番の合奏を始める。そこに現れた2年の羽鳥葉は、コンマス席に陣取ると、1年生を圧倒する演奏をしたのだった。 ***後半は、ハルと律子がメインのお話でしたね。律子が保健室登校をしていたことや、ヴァイオリンを弾き始めた理由が明らかになりました。
2025.05.06
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前巻発行から半年、いつものペースで最新刊。 今回のテーマは、「お酒」「ダイエット」「トランスジェンダー」。 誰にとっても身近で、知っておくべき内容です。 そして、小野塚との関係に気まずさをぬぐい切れない葵は…… ***第66話「茄子の花」では、非喫煙者でお酒も飲まない冠攣縮性狭心症の中嶋忠保が、ベニジピンを処方されるも、あまり発作が収まらず困っていました。葵は、忠保の息子で、妻・栄美が切迫早産で入院中の中嶋晴樹との会話の中で引っかかりを覚え、剣持と羽倉に相談、忠保がALDH欠損型による硝酸薬耐性が懸念されることが判明します。第67話「美しい暮らし」では、体重が気になり、3か月前から漢方ダイエットを始めた福山芽依(27)が、1ヶ月で4kgの減量に成功するも、手が震えたり、足が攣りやすくなったりしてしまいます。そしてある朝、体に力が入らなくなってしまい……第68話「良薬は数あれど。」では、芽依が救急搬送され「偽アルドステロン症」との診断。これまで飲んできた漢方薬の服用を続けたいと懇願する芽依に、葵は危険性を丁寧に説明、瀬野と羽倉にも相談し、今回のケースを報告、薬剤部内でも周知することになります。それでも、他の漢方薬服用について質問する芽依に、葵はさらに丁寧に語りかけるのでした。第69話「不安」では、小野塚が久し振りに会った葵に、今の自分の素直な気持ちを伝えます。一方、スタッフがトランスジェンダーのバーで働く店員・皆川優斗(23)は、テストステロン療法を受けていたメンタルクリニックでの血液検査で肝臓の数値が高く、萬津総合病院の消化器内科を受診することになりますが、そこでの対応に不安を覚えることに。第70話「初めての患者」では、優斗が肝機能よりも重度の貧血のほうが深刻と診断され、産婦人科としても、葵にとっても、初めてトランスジェンダー男性に関わることに。月経再開により子宮筋腫による過多月経・貧血が生じた優斗は、子宮全摘手術を希望します。不用意な一言で優斗を傷つけてしまった葵は、小野寺の言葉に思いを馳せるのでした。 *** だから私たちの社会では、体脂肪は17%、 体重は48kgでなければ不健康とされ、 明るくて控えめな性格で、 一流大学を出て大企業に勤めなくてはならなくなった。(p.99)これは先日読んだ『私は私のままで生きることにした』の一節で、韓国の状況について述べたものですが、日本でも同じようなことが起こっています。今巻の中でも描かれていましたが、厚生労働省の「2023年国民健康・栄養調査」によると、BMI18.5以下と定義される「やせの人」の割合は、20~30代の女性に限れば20.2%とのこと。欧州では、若年女性のやせ志向に大きな影響力をもつメディアに対する規制が進んでおり、やせすぎモデルを規制する立法措置がとられています。また、SNSプラットフォームに対しても、有害なコンテンツの削除を義務づけており、美容整形や過剰なダイエットを勧める商品などの宣伝を禁止しているそうです。
2025.05.02
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先月、リビングでPCに向き合っていると、 TVではアニメが放映されており、知らず知らず視線はそちらの方へ。 そして、エンドロールの中に発見したのが「ヒラリー・ハーン」の文字。 俄然、関心が高まり、取り敢えず10巻までまとめ買いしてしまいました。 ***松戸市立立山乃中学校3年の青野ハジメは、父・龍仁がプロのヴァイオリニストで、自らも幼少期からヴァイオリンを学び、数々のコンクールで優勝を果たしていた。しかし、母と離婚して家を出て行った父を許すことが出来ず、もうヴァイオリンは弾かないと決めていた。ある日、ハジメは体育の授業中に顔面にボールが当たり転倒、保健室へ運ばれてしまう。そして、そこでヴァイオリンを弾く、隣のクラスの秋音律子と出会う。ハジメが中1の時にコンクールで優勝したのを、会場で見ていた担任の体育教師・武田は、高校生の時はオーケストラ部でセカンドヴァイオリンを務めていたが、律子はその高校のオーケストラ部でヴァイオリンを弾こうと、練習を始めたのだった。武田はハジメにヴァイオリンを律子に教えてやってくれと頼むが、ハジメは気乗りしない。しかし翌日、律子はヴァイオリンの弦が切れたので直してくれとハジメに迫り、家に押し掛ける。ハジメは、律子の姿や「あんたの父親、ヴァイオリンとは関係無いと思う」という言葉、さらに、母の「またハジメのヴァイオリンが聴きたいなぁ…」という言葉に心が揺れ始める。そして翌日、律子がいじめられていた友人を助けようとして周囲との関係が悪くなり、保健室登校をしていると知ったハジメは、預かったヴァイオリンを律子の家まで届けに行く。川原でヴァイオリンの練習をする律子に付き合わされたハジメは、律子に促され、久々にヴァイオリンを手にし、日が沈むまで音を奏でたのだった。ハジメは、武田から自身の出身校である千葉県立海幕高校への進学を勧められ、律子と一緒に図書室で受験勉強に励み、その後のヴァイオリンの練習にも付き合うように。そして二人とも見事に入試に合格、クラスも同じ1年18組になる。新入生の中のは、かつて一緒にコンクールに出場していた山田や小桜ハルもいた。部活動紹介でのオケ部の演奏に衝撃を受けたハジメは、律子たちと一緒にオケ部の見学に。弦楽器希望者の中には、武田から聞いていた「すげーヴァイオリニスト・佐伯直」の姿もあった。そして、パート分けの試験も兼ねて、希望者は2人ずつ演奏することになるが、ハジメは佐伯と一緒に弾くよう、3年生の2ndヴァイオリン・米沢千佳に指名される。 ***私が初めてTVでアニメを見たのは、再放送の第2回で、まずは、初回がどんな内容だったのかを知りたくて、コミックスを読み始めました。そして先週放映された第4回は、ちょうど今巻の最後までの内容。いよいよ佐伯との演奏対決が始まる直前というところで、次巻に続くことに。学生オケを扱った作品としては『のだめカンタービレ』を、バイオリンを扱った作品としては『四月は君の嘘』を、また、NHKアニメとなった作品としては『ピアノの森』を、私は思い出します。どれも本当に素晴らしい作品でした。中でも『のだめカンタービレ』3巻のベートーベンや、『四月は君の嘘』2巻のサン=サーンス、『ピアノの森』24巻のショパンは圧巻で、紙面から音楽が湧き上がって来るようでした。『青のオーケストラ』でも、そんなシーンが描かれることを期待しています。
2025.05.02
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韓国でベストセラーとなった、キム・スヒョンさんのエッセイ。 2019年に日本語訳が発行されると、日本でも大きな反響が湧き起こりました。 頁数は287ですが、手にするとずっしりとした重みを感じます。 読んでいると穏やかに、そして心が落ち着いてくる、 そんな風に感じながら、肩の力を抜いて読み進めていましたが、 ページを捲る毎に、著者が社会に対して抱いている想いが伝わってくるように。 ***著者は、「世の中が決めた正解に屈してはいけない」(p.97)で、韓国人は、朝鮮戦争の後遺症である「6・25心性」と反共主義の影響で、集団に強要される画一的な生活スタイルと答えに甘んじるようになったと述べています。数字で表された目標に突き進む国家のやり方が、個人の生活スタイルとしても定着したのだと。高いハードルの先には、ひとつの正解が用意されており、正解すれば病的なまでに褒めたたえられますが、間違えたらとことん侮辱されてしまう。そんなスタイルは、正解とされた少数派の傲慢と、誤答とされた多数派の劣等感が凝縮された、病み切った社会を生み出すことになったのだと言います。 みんながスリムになることはできない。 みんなが愛される性格になることもできない。 みんなが名門大学を出て大企業に就職することもできない。(中略) もしも社会が、そして世の中が、 あなたにひとつの正解を押しつけてくるなら、 その理由を聞いたほうがいい。 不合理な採点に屈してはいけない。 その正解の前におじけづいて、自分の価値を下げてはいけない。(中略) 私たちは自分なりの答えを持つ権利がある。 それは誤答ではなく、各自にとっての正解だ。(p.100)「すべての人に理解されようとしなくていい」(p.157)「身軽に生きよう」(p.244)「人生にもっと多くの風景を」(p.248)「みんながそれぞれに幸せになる」(p.255)における記述にも、大いに心を揺さぶられます。
2025.05.02
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