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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2011.07.30
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カテゴリ: 文芸

 この本を手にした理由は、村上さんの 『1Q84』 との関連を探るため。
 そして、もう一つの理由は、伊坂さんの 『ゴールデンスランバー』 に出てきた
 「ビッグブラザー」とは一体何者かを確認するため。

 結果、『1Q84』との関連は、直接的なものではないようで、
 ストーリー自体に、大きな疑似性は見出せなかった。
 一方、「ビッグブラザーがあなたを見守っています、みたいな世界」については、


それにしても、本著は、最近読んだ本の中では超難敵であった。
物語の背景となる社会の澱んだ空気の重たさ故か、
ページを捲るスピードが一向に上がらず、苦労した。
ストーリー自体も、ページを捲れど捲れど、なかなか進展してくれない。

それでも、一部から二部、二部から三部へと進むにつれて、
少しずつページを捲るスピードも上昇、ストーリー展開もピッチが上がっていった。
元を正せば、早川文庫という名前から、気楽に構え、作品に臨んだことが間違いだった。
読後の今になって、本著は思想的で難解な作品であると気付いた次第。

   ***

  「分かるだろう。
   ニュースピークの目的は挙げて志向の範囲を狭めることにあるんだ。

   なにしろ思考を表現することばがなくなるわけだから。
   必要とされるであろう概念はそれぞれたった一語で表現される。
   その語の意味は厳密に定義されて、
   そこにまとわりついていた副次的な意味はすべて削ぎ落とされた挙句、
   忘れられることになるだろう。(後略)」(p.82)


何でもかんでも「カワイイ」や「ムカツク」ばかりで事足りる言語活動を続けていると、
その後に待っているのは、思考なき社会。
ことばによって、人はつくられ、社会もつくられる。





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Last updated  2011.07.30 10:45:57 コメントを書く


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