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Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
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Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2012.05.13
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カテゴリ: 経済・ビジネス

 時に、あまり関わりたくない人と、話をせざるを得ない場面に遭遇する。
 それどころか、仕事を離れた日常の生活においてですら、
 そういう場面に遭遇することは、ままある。

 常に、相手と穏やかに話ができればよいのだが、
 話をせざるを得ない場面というのは、相手と利害関係が対立していることが多い。
 それゆえ、自分の利益を守ろうと、双方共に対決姿勢が前面に押し出され、
 攻撃的な言葉の応酬になることも、実際には多い。 

  戦うことによって何かを生み出せるのなら、それはそれで意味のあることだ。

  戦ったら理解も解決も遠のく場合が多い。
  価値観の共有を期待できない国際コミュニケーションにおいてはなおさらのことだ。
  国際コミュニケーションは「相手のことはわからない」という前提で成り立っている。
  相手のことはわからないのだから、
  相手の主張を「絶対におかしい」と思うのも無理はない。
  自分の価値観では把握しきれないこともあるからだ。
  だから、まずは相手の主張をよく「聴く」。
  それでも「絶対におかしい」と思うなら、
  「なぜそう考えるのですか?」「どうしてそう言えるのですか?」と「訊く」。
  自分には理解できない。ゆえに納得できないのだから、
  「なぜ?」を問うのがいちばんなのである。

  まずは「訊く」、次に「訊く」のである。(p.55)

「相手のことはわからない」
これが、本著における著者の基本姿勢であり、私も大いに共感するところである。
そして、相手のことがわからないときには、「聴く」そして「訊く」。
この姿勢についても、大いに納得できるものだ。


  相手の意見で認められるところは認め、歩み寄りを目指すのが対話なのである。
  たとえ相手が攻撃を仕掛けてきたとしても、あくまでも自分は相手の話をよく「聴き」、
  理解できないところや納得できないところがあれば
  「訊く」(=質問する)ことが対話なのである。(p.118)

こちらが、問題の解決に向けて「対話」に穏やかな姿勢で臨んでいても、
相手が同じような態度を示してくれるとは限らない。
場合によっては、攻撃的な言葉を、これでもかと投げかけてくることもあるだろう。
そんな時でも、やはり「訊く」、そして「訊く」だと、著者は述べる。

  日本人同士だと、ここまで情と理を切り離して考えることができない。
  だからなるべく対立を避けようとするが、ひとたび対立すれば完全に決裂してしまう。
  だが、国際化する社会においては、対立は日常茶飯事であって放置できず、
  それでいちいち決裂していたらやっていけない。
  そこで情と理を切り離し、対立したことについては
  可能なかぎり理のみを用いて解決を目指すのである。
  情と理を巧みに使い分けること - 
  これこそ「わかりあえない時代」に人間関係を良好に保つコツといえるだろう。(p.127)

「情と理の使い分け」
これは、とても難しい課題である。
でも、これが出来るようにならないと、これからの時代はやっていけないのだろう。
それは国外においてだけでなく、国内においてですら。

  私たちは往々にして「わかりあうまで話し合うべきだ」と考えがちである。
  しかも「完璧にわかりあう」ことまで求めてしまう。
  もちろん完璧にわかりあうに越したことはない。
  だが、対話をしたからといって完璧にわかりあえるという保証はない。
  むしろ、あまり「わかりあえない」ままでも共存できる道を探るほうが
  対話的な態度といえよう。
  わかりあえない関係において必要とされるコミュニケーションの形態が
  「対話」なのだから。(p.156)

「わかりあえないままでも共存出来る道を探る」
これも難しい課題である。
しかし、これも出来るようにならないと、これからの時代はやっていけないのだろう。
それはやはり、国外においてだけでなく、国内においてですら。





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Last updated  2012.05.13 11:47:53 コメントを書く


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