乱読・積んどく・お買い得!?

乱読・積んどく・お買い得!?

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Comments

chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2013.01.26
XML
カテゴリ: 経済・ビジネス

 そのため、インターネットについて書かれた本だと思って読み始めたのだが、
 しばらくして、これは経済について書かれた本だったのだと気付いた。
 出版元を見れば「ダイヤモンド社」、納得である。

 新書として出版されているものに比べれば、内容としてはかなり専門的。
 しかも、インターネットについて書かれていると思って読み始めたものだから、
 こちらの方に、それを受け入れる構えが出来ていない。
 そのため、「結構難しい……」と思いながら、読み進めることになった。

それでも、全体を16もの章に分けて記述してあるので、一つの章は平均15ページほど。

何とか、最後まで、一気に読了することが出来た。
この辺の構成は、とても上手いなぁと感じた。

そして、書かれている内容自体も、難しくとも興味深く面白いものだった。
シカゴやシリコンバレーの発展の様子や、ピッツバーグやIBMの栄枯盛衰、
モリスのワームやグリーンカード・スパム、アイスランドの金融危機、サブプライム問題、
新聞産業や音楽産業の変容、自動車普及の裏にあったもの等々。

第15章からは、インターネットでつながりすぎた社会が、
これからどうすればよいのかについて、著者が述べることになる。

  本著ではつながりすぎた社会に生じるさまざまな問題を仔細にわたって述べてきたが、
  ではいったいどうすればよいのだろうか。
  過剰結合と共存する術を覚えるべきか、それとも排除すべきか。

  過剰結合がもたらす変化に対処するべく行政改革を行うべきか。(p.209)

そして、私たちがなすべきことは三つあるという。

  1.正のフィードバックの水準を下げ、それが引き起こす事故を減らし、
   思考感染を緩和し、予期せぬ結果を全体的に減らす。
  2.より強固なシステムを設計し、事故が起きにくくする。

   より効率的かつ適応度の高いものにする。(p.214)

さらに、当初の段階から綻びの生じない、或いは生じても早期に問題をつぶせるような
堅牢なシステムを設計する必要があり、そのために打つ手は次のようなものだという。

  1.応急処置で大失敗が防げるという自己欺瞞に陥らない。
  2.安全域を広めにとる。
  3.不必要な結びつきをつくらないように注意する。
  4.そもそも本質的に危険なシステムをつくらない。(p.226)

中でも3と4は、誰もがもっともなことと認めるであろうはずのことでありながら、
現実には、そうならない、そうなっていないことが、色々なところで多々ある。
そのようなことになってしまう人間という存在の不思議さ、いい加減さを、
またしても、感じる機会となってしまった。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2013.01.26 12:47:30 コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: