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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2013.11.10
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 最終ページのナンバリングは470と、かなりのボリュームがあることに加え
 本著は、米国で出版されたものを、日本語に翻訳したものであり、
 英文の構造を、日本語として読む際に、困難を感じることになったためだろう。

 著者は、精神科医でカウンセラーのM・スコット・ペック氏。
 彼は、診察室で出会った患者たちについて、その際立ったものを紹介し、
 「悪」というものを心理学的に分析していく。
 それには、個人の「悪」もあれば、集団の「悪」も含まれる。

まず、邪悪な人間の行動の特徴について。


  邪悪な人間は、自分には欠点がないと深く信じこんでいるために、
  世の中の人と衝突したときには、
  きまって、世の中の人たちが間違っているためそうした衝突が起こるのだと考える。
  自分の悪を否定しなければならないのであるから、他人を悪と見なさざるをえないのである。
  自分の悪を世の中に投影するのである。(p.134)

ストレスを受けているときの方が、悪に走りやすい。
それは、ストレスに直面したときには、退行を起こすのが普通で、
邪悪性やナルシシズムが、前面に現れ出てくるから。
では、善とストレスとの関係はというと、次のようになる。

  真の意味で善良な人とは、ストレス下にあっても自分の高潔さ、成熟性、
  感受性、思いやりを捨て去ることのない人のことである。

  苦痛に面して感覚を鈍らせることなく、苦悩に耐え、
  しかもそれによって影響を受けることのない能力である、
  と定義することができるかもしれない。(p.375)

私が、本著の中で最も興味深かったのは、ベトナム戦争にまつわるエピソード。
それらから導き出される「集団の悪」についての記述は、目から鱗であった。


  集団のプライド凝集性が損なわれる。
  そのため、国を問わず時代を問わず、
  集団の指導者は、その集団が失敗したときには、
  外国人つまり「敵」にたいする憎しみをあおることによって
  集団の凝集性を高めようとするのがつねである。(p.382)





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Last updated  2013.11.10 13:13:49 コメントを書く


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