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今日のまとめ中国のオーバーナイトのインターバンク・レートが急騰した中国の銀行は相互不信に陥っているシャドー・バンキングを抑制するため、見て見ぬフリをしたという説明がある信用追加と名目GDPの成長との関係が崩れてきている新しい信用の追加が、借金の借り換えに使われている形跡がある中国のインターバンク・レートの急騰このところ中国のオーバーナイトのインターバンク・レートが急騰しています。インターバンク・レートとは、銀行間で資金を融通し合うことを指し、このレートが跳ね上がることは銀行が相互不信に陥っていることを暗示します。普通、それが酷くなる前に中央銀行が流動性を提供し、信用のひっ迫を是正するのですが、今回は中国人民銀行の動きは鈍かったです。これは一説には近年、中国に横行している「シャドー・バンキング」を抑制するため、中国人民銀行が銀行間信用の枯渇に見て見ぬフリをしているからだとされています。シャドー・バンキングとはそれではシャドー・バンキングとは、何を指すのでしょうか?中国では大手銀行の融資の総量は厳格に規定されているし、銀行が直接、地方政府に融資することは出来ません。そこで地方政府はある種の特別目的会社を設立し、そこへ融資するわけです。この融資は投資利回りを確約した、一種の信託商品として、フィナンシャル・アドバイザーなどを通じて裕福層などへ販売されます。このような商品が去年は5.87兆人民元も販売されました。 すると上のグラフの青の部分に見られるように、折角、ローンの総量を規制しても、銀行のバランスシートの簿外に存在する信託商品が出る事で、規制がしり抜けになってしまうのです。昔は上のグラフのように信用が追加されると、それに呼応するかたちで中国経済の名目GDP(=インフレを割り引く前)も、ほぼ同じペースで増加しました。 しかし最近は両者の関係が崩れてきています。 この現象に対する、ひとつの説明として、2009年以降、信用の追加が名目GDPを押し上げにくくなった一因は、新しい信用が、すでに存在する借金の借り換えに向けられ、実態経済に投入されないからだという説があります。
2013年09月04日

今日のまとめFOMCで引き締めが見送りになる可能性が出て来たBRICsの方がアセアンより株価水準が低いリバウンド妙味はBRICsの方が大きい但しあくまでもトレーディングと割り切ることいいとこなしのBRICsにチャンス到来?このところBRICsの株式市場が冴えません。とりわけ5月22日にバーナンキFRB議長が「次の2、3回の連邦公開市場委員会(FOMC)で現在行われている毎月850億ドルの債券買い入れプログラムを縮小するかもしれない」とコメントして以来、新興国株式は下げ足を速めています。しかし短期的にはFRBが引き締めに転じることがかなり織り込まれてしまっているため、逆に引き締めが見送りになった場合、安堵から市場が反発する可能性も出てきました。投資家はアセアンに逃げ場を求めたなおBRICsとそれ以外の新興国(たとえばアセアン諸国)では、状況が少し異なります。先ずBRICsの株式市場は中国経済の鈍化を嫌気して、ずっと人気離散していました。投資家は「BRICs以外に、何か良い投資先は無いだろうか?」という発想から、アセアンの株式市場に物色の矛先を向けました。政策金利からインフレ率を引いた実質政策金利では、BRICsの中央銀行は引き締め気味、一方のBRICs以外の新興国の中央銀行は緩めの政策を採ってきました。これは緩めの金利政策を採用した国々にバブル的な資産価格の上昇が起こる余地が大きかったことを意味します。従って目先的にはアセアン市場などのBRICs以外の新興国株式市場にダウンサイドリスクが大きいです。これとは対照的に株価の位置の低いBRICsはリバウンド余地が大きいと言えます。水曜日のFOMC次第BRICsの株式市場が反発できるかどうかは、水曜日の連邦公開市場委員会(FOMC)次第だと思います。このところ世界の市場が荒れ気味なので、バーナンキ議長は慎重に物事を進めるという姿勢を確認すると思います。若しそうなった場合、世界の市場が反発することが期待できます。但しその場合でも、長期に渡るバイ&ホールドではなく、あくまでもトレーディングのチャンスでしかないと考えます。その理由は、仮に今回、債券買い入れプログラム縮小が延期されても、いずれ近いうちにその手仕舞いに着手しなければいけないからです。下は比較的出来高が多く、トレードしやすいBRICs関連の投資対象の例です。銘柄ティッカー説明アムベブABVブラジル、ビール会社ペトロブラスPBRブラジル、石油会社ペトロチャイナPTR中国、石油会社マーケット・ベクトル・ロシアETFRSXロシアインフォシスINFYインド、ITアウトソース
2013年09月03日

今日のまとめ5月の輸出は市場予想を大幅に下回った5月の輸入も同じく市場予想を大きく下回った1月以降、持ち直していた中国の貿易パフォーマンスに再び懸念が生じた貿易統計中国の5月の輸出は前年比+1.0%の1,828億ドルでした。市場予想は+7.3%でした。因みに4月は1,870.6億ドルでした。輸出の増加率(前年比)は2012年12月+2.9%2013年1月+25.0%2013年2月+21.8%2013年3月+10.0%2013年4月+14.7%2013年5月+1.0%ということになります。中国の5月の輸入は前年比-0.3%の1,623億ドルでした。市場予想は+6.0%でした。因みに4月は1,689億ドルでした。輸入の増加率(前年比)は2012年12月+6.0%2013年1月+28.8%2013年2月-15.2%2013年3月+14.0%2013年4月+16.8%2013年5月-0.3%ということになります。 1月以降、中国の貿易統計は昔の安定を取り戻しつつあるように見えましたが、今回の数字が悪かった事で中国の貿易パフォーマンスに対する懸念が再び高まるものと思われます。
2013年09月02日

今日のまとめブラジルは欧州からの受注の落ち込みが目立ったロシアは比較的悪化のペースが緩慢であるインドは国内からの新規受注の弱さが足を引っ張っている中国は米国からの受注が低迷しているBRICs全体に景況感は悪化の一途を辿っているブラジルブラジルの5月の製造業購買担当者指数は50.4でした。これは4月の50.8から悪化しました。 ブラジルの製造業購買担当者指数は1月に53.2のピークを付けて以来、ずっと減速しています。新規輸出受注は4月に落ち込んだ後、5月も低迷を続けました。とりわけ欧州からの引き合いが弱いです。新規の注文が低水準なので、企業は手持ちの受注残を消化することで生産を続けています。受注残は3カ月連続して減少を見ました。雇用は4月に続いて5月も減少しました。生産そのものは未だ拡大しています。仕掛品ならびに完成品の在庫はともに減少しました。ロシアロシアの5月の製造業購買担当者指数は50.4と4月の50.6から若干下がりました。 落ち込みを見せていた新規輸出受注が安定したことで新規受注全体も若干持ち直しました。しかし生産には余り反映されませんでした。雇用は7カ月連続で縮小しました。しかし縮小幅は小さくなっており、底打ちの兆しが見えています。仕入れ価格は上昇しています。インドインドの5月の製造業購買担当者指数は50.1と4月の51からさらに弱まりました。 これで3カ月連続して指数が弱まったことになります。新規輸出受注は堅調で、1月以来、最も強い数字でした。その半面、国内からの受注は弱く、全体の新規受注の足を引っ張りました。生産高は2009年3月以来、はじめて50を割り込みました。仕入れコストにはインフレ・プレッシャーがありますが、最終製品の価格への転嫁は上手くいっていません。雇用は若干拡大しています。中国中国の5月の製造業購買担当者指数は49.2と弱かったです。これで4月の50.4に次いで、2カ月連続で指数が弱まったことになります。 新規輸出受注は2カ月連続して下落しました。米国からの受注が弱かったことがその原因です。これを受けて新規受注全体も下落しました。一方、生産の方はまだかろうじて50以上となっています。これで7カ月連続して生産が拡大したことになります。雇用は縮小しています。新規購買も縮小しており、仕入れ価格も下落しています。納期は短縮しています。これらは全て経済が弱いことを示す兆候です。まとめBRICsの全ての国々がモメンタムの鈍化を経験しています。このところBRICsの株は冴えない展開が続いていますが、上に見たような経済の停滞から考えて、これは不思議ではないと思います。
2013年09月01日
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