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スマートな体形で多くのファンを持つとされるアオアシシギ、8月から9月にかけてその姿を見かけます。ところが、その羽衣は同じ種類とは思えないほどバリエーションがあり、観察者を悩ませます。幼鳥、第一回冬羽、第一回夏羽などのポイントを整理してみました。(1)8月から9月にかけて渡来する幼鳥よく見かけるのが上面の褐色味が強く、白い羽縁がある幼鳥(写真1枚目)です。各羽に丸みがなく先端が尖り気味です。幼鳥は4か月ほど経過すると第一回冬羽の羽衣(写真2枚目)になります。(2)第一回冬羽肩羽は灰褐色で先端に丸みがあり、白い羽縁が目立ちます。第一回冬羽では部分換羽で、雨覆・三列風切に褐色の幼羽が残っています。(写真2枚目)(3)第一回夏羽頭から胸にかけて黒い縦斑があり、肩羽には黒い軸斑と白い羽縁の夏羽が出てきます。このほか、冬羽と摩耗した幼羽(褐色)が残っています。第一回冬羽と同様に部分換羽です。(4)成鳥冬羽上面が灰褐色で羽縁が白く丸みがあります。下面の白さも目立ちます。(写真4枚目)(5)その他8月から9月にかけて写真5枚目や写真6枚目のような個体を見かけます。写真5枚目は、頭から胸にかげて斑があった痕跡があり、摩耗した褐色の幼羽があることから第一回夏羽と考えた個体です、また、写真6枚目は、各羽に丸みがなく先端が尖り気味であり、上面の褐色味が強いことから幼羽であることがわかります。(写真)1枚目:2021年8月28日茨城県稲敷市、2枚目:2019年10月21日、茨城県稲敷市、3枚目:2017年8月20日千葉県習志野市、4枚目:2016年9月10日茨城県稲敷市で撮影5枚目:2014年8月24日東京都葛西、6枚目:2024年9月20日茨城県稲敷市で撮影
2026.08.06
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天気予報は曇りでしたが午前中早い時間から晴れ間が出てきたので船橋市三番瀬を訪ねました。小潮ながら干潮は14時30分前後で、公園に近い干潟に鳥の姿がありました。お目当ては、2026年3月に公表のレッドデータブックで絶滅危惧ⅠB類に区分されたコアジサシとの出会い、シギ・チドリとの出会いです。コアジサシについては、草地化による裸地の消失、卵や雛の捕食、造成工事やレジャーにより人為的攪乱を受けるなどで繁殖成功率は高くなく、姿を観察できるフィールドが激減しています。(コアジサシ親子の姿と再会)コアジサシの姿は、船橋港よりの干潟にありました。成鳥8羽、ヒナ3羽。キリィキリィと鳴き声が聞こえたので移動していくと、水たまりの縁で幼羽個体が餌を待ち焦がれている姿があり、成鳥が何とも餌の小魚を運搬していました。幼羽は。背、翼に褐色の斑があり、足と嘴が橙色に見えました。(シギ・チドリ)シギ・チドリは、ミヤコドリ、ダイゼン、ミユビシギ、キアシシギ、オオソリハシシギの姿を見つけました。ダイゼンは下面に白黒が混在している夏羽から冬羽に移行中の個体、ミユビシギは上面の軸斑を除くと冬羽とあまり変わらず、上面は黒色が目立ち羽色の地が白色の若鳥でした。キアシシギは、下面の横縞が目立ち、腹中央に横縞がない夏羽個体でした。(ウミネコの羽衣のいろいろ)ウミネコは、成鳥、幼鳥の羽衣のいろいろを観察しました。嘴が成鳥と同様の赤・黒・赤・黄色、虹彩が黄色で雨覆に褐色部のある幼鳥など、実にいろいろで見ごたえがありました。(写真)2026年8月5日撮影
2026.08.05
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先月まで見守りをしてきた林と別の場所にツミが営巣し、幼鳥が4羽誕生しました。先月22日には幼鳥は2羽、27日には幼鳥は1羽の姿が観察できるのみとなっています。ただし、28日には雄成鳥が近くの高圧線に止まり、カラスが林に接近すると鳴き声を出しながら追い払い行動を目撃しています。林のどこかに幼鳥が存在しているものと考えらます。(今朝は幼鳥2羽が餌を自力で捕獲・解体)今朝は、鳴き声を3回聞いたほか、自力で小鳥を捕獲し、高い枝に止まり解体をしていました。止まっていた位置が高く、葉に隠れてしまい私の方向をむいていましたが、思うように記録はかないませんでした。このため、脛毛の黒褐色の横斑や雨覆の色や模様から同一個体と思われる個体の写真をアップしました。(写真2枚目、3枚目)(いつ頃まで林の滞在するか)畑(2000)が「幼鳥のハンティング行動が見られてから1週間後には営巣林とその周辺では姿が確認できなくなった」と報告しているものもあれば、森岡ほか(1995)のように「8月末までに見かけなくなった例と春先までいて親鳥が繁殖行動をとるようになってから見かけなくなった」と報告しているものもあります。観察地の環境などの影響で幼鳥の行動を把握できる場合としにくい場合があること、採餌する場所が近郊にある場合と遠い場合など影響しているのではないかと思われます。見守りをつづいているツミを引き続き、注視していきます。(引用)森岡照明・叶内拓哉・川田隆・山形則男.1995.日本のワシタカ類.p118.文一総合出版.畑 隆弘.2000.東京都西部におけるツミの繁殖生態について.スタディレポートVOL6.pp32.(株)フレック研究所.(写真)2026年8月4日撮影(1枚目)、2枚目、3枚目は2026年7月23日撮影
2026.08.04
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3月17日に環境省が公表した「第5次レッドリスト(鳥類及び爬虫類・両生類)」の解説版である第5次レッドデータブックにコジュリンが絶滅危惧ⅠB類と区分され掲載されています。(レッドデータブック概要)環境省(2026)は、「本亜種は繁殖を可能とする生息地の条件が非常に限られていて、東北地方の岩木川流域、仏沼周辺、八郎潟、最上川下流域、新潟県福島潟、利根川下流域に個体群が分断化されている」「北日本(青森県、秋田県、新潟県)の個体群は夏鳥として繁殖し、関東以南から西日本の地域で越冬している。利根川下流域に分布する個体群は留鳥である。かつて存在した長野県霧ヶ峰、富士山麓、佐渡島の繁殖個体群は消失した。北海道では確実な繁殖記録がない」と報告しています。(存続を脅かす要因)環境省(2026)は、「河川敷などにおける撹乱の減少による丈の低い草原の減少。放牧・野焼きの中止、採草地の放棄等により草原から灌木林への植生遷移。また、メガソーラー建設による草地開発や耕作放棄により生息地が減少している」と述べています。(絶滅危惧種でありながら越冬地も把握されていない)第5次レッドデータブックには、コジュリンの繁殖地に関する記述はありますが、越冬地についてはまったく記述がありません。絶滅危惧ⅠB類に区分される種類でありながら、越冬地に関する知見を紹介するなど基礎情報の提供をすべきだと思います。次回のレッドデータブックに情報が盛り込まれるように期待したいと思います。(標識調査員のみなさんが明らかにした越冬地)環境省自然環境局(2020)に鳥類標識調査のメンバーによって確認された繁殖地は、7県、18地点、地点は8地域にまとめられると報告されています。また、山階鳥類研究所・環境省生物多様性センター(2023)に「主な越冬地は関東の太平洋側から九州にかけて広い範囲で確認され、主要な繁殖地である北日本の大半では越冬していない」と記されています。(引用)環境省自然環境局 生物多様性センター. 2022.2020年鳥類標識調査報告書.p39-40.山階鳥類研究所・環境省生物多様性センター.2023.バンディングかわら版(第6号).pp1-2環境省(編).2026.第5次レッドデータブック:絶滅のおそれのある日本の野生生物 鳥類.環境省.東京.911pp.(写真)2026年8月1日茨城県稲敷市で撮影
2026.08.03
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昨日、茨城県浮島でオオハシシギ夏羽を観察しました。復習をしていて気がついたことがあります。それは、夏羽でも春先と夏では細かい部分で違いがあることです。(春先の夏羽と8月の夏羽の違い)春先の個体は下面の各羽に横斑と白い羽縁が目立つのに、昨日の個体は各羽の横斑と白い羽縁がなく下面は一様赤褐色でした。調べてみると、氏原(2004)がこの点を報告していました。写真1枚目と2枚目は昨日の観察した個体、写真3枚目と4枚目は2013年4月28日に観察した夏羽個体です。(夏羽から冬羽への換羽)8月から9月にかけて換羽をします。写真6枚目は2018年10月6日に同地で観察した夏羽から冬羽に移行中の個体です。肩羽周辺に夏羽の名残がありますが、翼の大方が冬羽に移行しています。翼が最初に換羽し、他の部分はその後ということとみることができます。(上嘴が少し長く、案外しなやか)嘴で蓮田の土をつついていた際、上嘴が下嘴に比べて少し長くて、上嘴が上方向に反っているのを目撃しました。決定的瞬間を記録するにはかないませんでしたが、2018年10月にも同様のことを観察したことがあります。写真2枚目の個体の嘴に注目すると、上嘴が下嘴に比べて長いことがわかります。写真には記録できなかったのですが、嘴を開けていると上嘴が上方向に反りあがっていました写真4枚目は、2018年10月に同地で観察した上嘴が反り返っていた時のものです。以前、獣医の鳥友に嘴に関して教えてもらったことがあります。シギの仲間の嘴は、先端だけが硬い非常に特殊な構造をしているのが特徴で、嘴の先端部にはひだ状の真皮があり、神経が通った機能を持っています。この先端部(ヘルプスト小体)を触覚にして採餌します。先端部は振動に対して敏感で採餌する時に役立つものと教わりました。(尾羽)オオハシシギは腰から尾羽に褐色の横斑がありますが、下面が赤褐色で黒っぽい横斑があるのに気が付きました。近似種シベリアオオハシシギは腰から尾に黒褐色の横斑がありますが、脇から下尾筒は白く、黒褐色斑があり違いがありました。この点は、今井(2019)が同じ点を報告していました。オオハシシギは写真1枚目と2枚目、シベリアオオハシシギは2013年7月7日葛西臨海公園で観察した個体です。(引用)氏原巨雄・氏原道昭.2004.シギ・チドリ類ハンドブック.p37.文一総合出版.今井光昌.シギ・チドリ類の年齢・季節による羽衣の変化 ―連載第17 回 シベリアオオハシシギ―.日本野鳥の会三重会報.第110号.p10.
2026.08.02
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いよいよ、8月に入り、茨城県稲敷市浮島のシギ・チドリを探索する時期が到来しました。霞ヶ浦に注ぎ込む新利根川脇から広がる蓮田を甘田干拓地近く野田奈川の間を探索しました。例年と違って休耕している蓮田がほとんどなく、一見するとシギ・チドリが降り立つところがないように見えましたが、それでも昨シーズンタカブシギ、コアオアシシギが羽をやすめていたポイントに立ち寄ると、コチドリ、タカブシギ、コアオアシシギ、オオハシシギの姿を発見。(タカブシギ)タカブシギは胸と脇に縦斑があり、上面の淡色部が増えている成鳥夏羽と上面の白斑が擦れて白斑が小さい成鳥夏羽後期の個体の姿がありました。(クサシギ)頭から胸に縦斑があり、上面は暗褐色に見え、尾羽の横帯が3本見えました。嘴はタカブシギと比べるとやや細い印象でした。(コアオアシシギ)コアオアシシギは、幼羽から第一回冬羽に移行中と思われる個体を観察しました。(オオハシシギ)オオハシシギは、頭上が褐色色で眉斑があり、まっすぐ伸びた嘴、上面が黒味がかった褐色で、白い羽縁と横斑が擦り切れて下面が一様な赤褐色となっている夏羽後期の個体でした。(甘田観察地のコジュリン、オオセッカ)帰り道に甘田干拓に立ち寄り、コジュリン、オオセッカの姿を観察。複数の個体が生息し、見ごたえがありました。(備考)新利根川よりには蓮田の休耕田はほとんどない状態です。野田奈川沿いに限られた休耕田があるのみです。ただし、農作業の関係で農道への車両の乗り入れは厳禁、また。大人数で入るとシギ・チドリを飛ばしてしまいますので注意が必要です(写真)2026年8月1日撮影
2026.08.01
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