この映画の中でも地方都市から出て来たジェシカが高級店のショーウインドー見て歩くシーンで、手袋550ユーロ(約9万円)なんて表示されていた。シャンゼリゼのロンポワンからこのモンテーニュ通りをアルマ広場に向かって下りて行くと、ちょうど中程フランソワ・プルミエ街を越えた辺りの左側にディオールのブティックがある。そこはある意味世界のファッションの中心と言ってもよい。そんな場所に「やむなく」一度だけ足を踏み入れたことがある。ディオール製品を置いている何軒かの店にはないもので、「それは Chez Dior に行かないと」と言われたのだ。店内は正に映画の世界。映画に出てくるようなホンモノのお金持ちの方々が御買い物。季節はちょうど春前でまだ寒かったのだけれど1千万は下らないだろうフォックスのコートをお召しの高級蓮っ葉お姉様、直径2cm近くあるから20カラットはあるだろうダイヤの指輪をされた奥様、制服を着た運転手さん運転の高級車で御来店のお客さま。そういう世界だ。