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死亡小4女児「父からいじめ」アンケ、父に渡す1/31(木) 7:34配信 読売 千葉県野田市の小学4年栗原心愛(みあ)さん(10)が自宅で死亡し、父親の栗原勇一郎容疑者(41)が傷害容疑で逮捕された事件で、心愛さんが「父からのいじめ」があると回答した学校のアンケートのコピーを、市教育委員会が栗原容疑者に渡していたことが30日、分かった。虐待について調べていた児童相談所には相談していなかった。専門家は「リスクが高まる行為」と問題視している。 市などによると、心愛さんは2017年8月、母親の実家がある沖縄県糸満市から一家で野田市へ転居し、最寄りの市立小学校に転入した。同校は同年11月、いじめに関するアンケートを行い、心愛さんは自由記述欄に「父親からのいじめ」があると手書きで回答した。このニュースは昼食時にテレビで見て、怒りで頭に血が上った。「問題視する」程度でいいのか? この教育委員会を訴えることができないものか。「掲示板で…騒がれて殺した」女子大生不明1/31(木) 10:44配信 去年11月から東京・葛飾区の女子大学生が行方不明になっていた事件で、女子大学生と最後に接点があった男の供述をもとに茨城・神栖市の畑を捜索したところ、女子大学生とみられる遺体が見つかった。警視庁は死体遺棄の疑いで35歳の男を逮捕した。死体遺棄の疑いで逮捕されたのは茨城・神栖市の無職・広瀬晃一容疑者。この事件は去年11月から、東京・葛飾区の女子大学生が行方不明になっていたもので、警視庁は女子大学生と最後に連絡をとっていた広瀬容疑者の自宅を捜索し、任意で事情を聞いていた。その後、30日になって広瀬容疑者が遺体を埋めたなどと供述したため、31日未明から神栖市の畑を捜索したところ、頭部を発見したという。調べに対し、広瀬容疑者は「掲示板で知り合った女性に騒がれてしまい、殺してしまった」「死体を土の中に埋めた」などと供述しているという。警視庁は、遺体で見つかったのは行方不明の女子大学生とみて身元の確認を進めている。 亡くなった女子大生を冒涜する気はないけれど、若い女性たちには他山の石として学んでほしい。ネットなどで知り合った人の誘いに、一人で出かけてはいけません。「男はみんな狼」とまで言う気はないけれど、若い男性から誘われた時に無防備になってはいけません。かつてはそれが常識だったと思うけれど、どうしてこんな性善説行動をする人が増えたのかとクラクラしそうです。政治家や官僚の世界はごまかしや嘘がまかり通り、なんでも「遺憾」の一言で誰も責任を取ろうとしない。私達はそんな中で通される政治のごり押しに、呆れ続けて腹を立てるのにも疲れて面倒くさくなってしまう。いやいや、腹を立てているのは少数派にすら見える不思議な流れ。こんな中で、日本人は少しずつまともな感覚を失っているんではないかとすら思ってしまう。
2019年01月31日
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もう、かれこれ15年以上もつながりのある青年がいる。幼い頃から、両親の不和や家族・親族のことで不安や緊張の中で育ち、そのことも多分要因となったはずだが転校後のいじめなどで中学時代は不登校。当時は今のように不登校後の進学の選択肢も少なく、進学可能だった農業高校から関連の大学へ進学。その後、一旦は就職したけれど自分の経験を生かした仕事につきたいと、大学院に入って臨床心理士となり、現在もその職で働いている。彼の家族はその間も様々なことがあり、ストレスと不安の中で臨床心理士となった彼を、私はずっと心配してきた。仕事柄様々な精神的な疾患等で苦しむ人と対峙し続けることは、想像以上に苦しいことがあるのではないかと思ったし、そのことが彼を必要以上に苦しめ傷つけることがなければいいがと危惧していたのだ。彼は、とても真面目で誠実で心優しい青年だったし、現在は中年になりつつあるが、その性格は初めてであった時からほとんど変わらない。それだけに、自分の家族の問題、出会って結婚した人との関係にも、心を砕き続けてきた。しかし、結婚の方はお互いの結婚観の違いもあり、一年前に離婚することになってしまった。客観的に見たら、彼が元妻に合わせすぎているのではないかと感じていたので、離婚は残念ではあったが私は「長い目で見たら貴方にとっては良かったのかもしれないよ」と、決して自分を責めないようにと言ってきた。その彼と、数日前に久しぶりにメールのやりとりをした。この約二年間は、彼にとっては大変な時期だった。その間に、「公認心理師」試験を受けることになり、その結果はまだわからないが自信がなさそうである。(本州ではすでに結果が出ているが、北海道は地震のために延期になっている)私から見たら、そんな状況で仕事をしながら試験勉強を続けるなんて超人的で、「落ちて当然」と思えるのだが、彼自身は「自分の力が足りないから。強くないから」なんて感じるようだ。私は、「そうじゃないよ。あなたは私から見たらチャレンジャーだし、サバイバーだよ。誰でもできることではないことをやり続け、その中でも自分の人格を損なわず、むしろ向上させてきた稀な人だと思う」と返信をした。すると彼が、「そんなことを言われたのは初めてです。でも、その言葉でPTG(トラウマ後の成長)ということを思い出しました。自分がそうだとも思えませんが、そのような人間になりたいです」と返事が来た。私はその単語を知らなかったので、さっそくネットで調べてみた。「PTG(トラウマ後の成長)とは?」PTSDとPTG〇PTSDという言葉を聞いた事があるだろうか?私がこの言葉に注目し出したのは、1995年の阪神淡路大震災の後だった。私も被災したその災害で、被災者の多くがPTSDの症状で悩んでいるという新聞記事を目にした。私は幸いその症状はなかったが、それ以来PTSDがニュースで報道されるたびに注意を払うようになった。1995年3月の地下鉄サリン事件、2001年の9.11テロ事件、さらには2011年の東日本大震災、世界各地での災害...。「心的外傷後ストレス障害(Post Traumatic Stress Disorder)」、それが正式な名称だ。危うく死ぬまたは重症を負うような出来事の後に起こる、心に加えられた衝撃的な傷が元となる、様々なストレス障害を引き起こす疾患のことだである。PTSDと診断されるまでには一ヶ月を待つ必要がある。震災などにより心にトラウマ(心的外傷)が残った場合、それが原因となって過度の不安や不眠、フラッシュバック(追体験)などの高いストレスを伴う症状が発生した場合、PTSDとなる。震災後、かなりの年月を経てポジティブ心理学を学ぶようになるが、その中でPTSDと真逆とも思える研究を目にした。それがPTG(心的外傷後の成長)である。〇逆境体験の痛み後に訪れる、ポジティブな成長 マーティン・セリグマン教授が1998年にポジティブ心理学を提唱するまで、心理学の多くの研究はストレスやネガティブな感情に関するものが中心だった。うつ病、不安症、統合失調症、そしてPTSD...。人の幸福度などに関する研究の割合が1だとすると、その21倍もの研究が、ストレスやトラウマがもたらすネガティブな影響に関するものだったという。逆境体験は、心に傷を残し、感情をゆさぶり、血管や心臓に負担となり、健康を害する。これが常識だった。だからこそ、治癒・治療できる方法の研究が求められていた。しかしながら、近年の研究では、ストレスやトラウマの経験は、人々にとって良い側面もあることが考えられている(Haidt, 2006)。その一つがPTGであり、この研究の第一人者が米・ノースカロライナ大学シャーロット校心理学部教授のリチャード・テデスキ博士だ。博士はポジティブ心理学が生まれる前から、人生における大きな危機的体験や大変な出来事を経験するなかで、そのつらい出来事からよい方向、成長を遂げるような方向に変化する人々の調査を行っている。「危機的な出来事や困難な経験との精神的なもがき・闘いの結果生ずる、ポジティブな心理的変容の体験」これがPTGの定義である。PTGの始まりは、実はトラウマのみに限定されていない(Tedeschi & Calhoun, 2004)。人生を変えてしまうようなつらい出来事(自然災害、ガンや心臓病の闘病、事故や怪我、事件や投獄、戦争体験)はもちろん、心の傷にはならないけれども高いストレスを伴う体験も含まれる。その意味で、PTGの研究はより多くの人に知ってもらいたいと私は考える。とくにポジティブ心理学に興味関心のある人には。「過去に何かつらい出来事はありましたか?」と聞かれたら、ほとんどの人が「はい」と答えるのではないか。テデスキ博士に師事し、米・オークランド大学でPTG研究を行っている宅香菜子博士の調査によると、日本の学生に上記の質問をしたときに、多くの若者が「受験」と答えたそうだ。また、人によっては両親の離婚、仲間からの裏切り、失恋や離別、解雇や倒産も逆境体験となりうる。長い人生やキャリアにおいては、逆境はつきものであり、避けて通ることはできない。そうであれば、困難を乗り越える力(レジリエンス)を身につけ、たとえ耐え難い経験に直面してもその後に成長がもたらされるかもしれないと考えるほうが将来に希望がもてる。〇PTG 5つの成長テデスキ教授は、カルホーン博士とともに「外傷後成長尺度」(PTGI)を開発した(Tedeschi & Calhoun, 1996)。これは何か困難な出来事を経験せざるを得なかった人が、それをきっかけにどう変わったと感じているかを測定するために作られたものだ。この尺度を使用した研究の結果、主に5つの成長を経験した人達がいることががわかった(Tedeschi & Calhoun, 2004)。1)他者との関係:より深く、意味のある人間関係を体験する。2)精神性的変容:存在や霊性への意識が高まる。3)人生に対する感謝:生に対しての感謝の念が増える。4)新たな可能性:人生や仕事への優先順位が変わる。5)人間としての強さ:自己の強さの認識が増す。私の人生で大変な経験は、先に挙げた阪神淡路大震災での被災だった。好運にも大きな怪我もなく、その後のストレスで視力が急激に低下して眼鏡が必要になったくらいだが、震災直後に悪夢のような光景を目撃したショックは忘れられない。家屋が倒壊し、電柱がへし折れ、アスファルトの道路がひび割れし、乗用車が転倒していた。その体験はトラウマにはならなかったが、その数年後に「数千人が亡くなった東灘区に住んでいながら元気でいられたことはとても恵まれていた」ことに突然気づかされた。大げさではないが「自分は天に生かされていた」と強く感じ、深い感謝の念を感じ、霊性への意識が高まったのはたしかだ。PTGは衝撃的な体験から年月を経て経験すると言われているが、これが私のPTGだったかどうかは定かではない。しかし、それから「価値ある人生とは何か、意義ある仕事とは何か」を自問するようになった。「あなたを殺さないものは、あなたを強くさせる」これはニーチェの言葉である。この逆説的な言葉は「人は内面の強さを見いだし、真の充足を発見し、成長するためには、逆境や困難を必要としている」という仮説を示している。PTGは楽な体験ではない。つらく痛みを伴う体験なので、ポジティブ感情よりもネガティブ感情のほうが多くなると考えられる。その意味ではヘドイズム的な幸福度は期待できない。しかしながら、その痛みを経て有意義な人生へとつながる可能性がある。ユーダイモニア的な幸福度が高まるのではないだろうか。経営の世界でも「一皮むけた経験」(金井、2002)や「クルーシブル(試練)を経たリーダーシップ」(Bennis, W. and etc., 2003)が研究されている。人生やキャリアの節目で、過去の体験を振り返り大変な体験を内省することで、人との関わりや自己の強みを考え、優先順位を確認する。そのような貴重な学びのプロセスを経て、私たちは成長が得られるのだろうと考える。彼はまさにそのような人ではないかと思う。彼自身はまったくその自覚がないのだが、それがまた彼の潜在力だと私は感じたい。そして、この言葉を教えてくれた彼に感謝したい。前回ブログで紹介した「親に傷つけられた心」の回復に関する本二冊と重ね合わせ、私はとても希望を持つことが出来た。現在苦しむ人たちに必要なのは、このポジティブ心理学のような気がする。《追記》 彼が自信がないと言っていた「公認心理師」の資格試験は、無事に合格したとの連絡が入った。私は、臨床心理士としての約10年の経験があるのだから大丈夫ではないかと思いたかったのだが、彼のこの一年間のことを考えると試験勉強に集中できなかっただろうと、一抹の不安もあった。ともあれ、これで彼も一安心して不安の日々から脱出できるだろう。私もホッと一安心である。
2019年01月31日
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シネマ歌舞伎「沓手鳥孤城落月/楊貴妃(ほととぎすこじょうのらくげつ/ようきひ)」すっかり恒例となったシネマ歌舞伎鑑賞の日。玉三郎が出演するものは、全部見ておきたいと思う。歌舞伎は日本の宝物だと思うし、好きな役者も期待している役者も何人もいるけれど、彼はとびっきりの日本の宝物だと思う。彼がいつ人間国宝になったのかと確認したら、下記の記事を見つけたのでコピーしておこう。結構若い頃に受けていたんですね。玉三郎が重要無形文化財保持者各個認定(人間国宝)に 2012年07月20日 坂東玉三郎が重要無形文化財「歌舞伎女方」保持者の各個認定(人間国宝)を受けたことが発表され、南座で取材会を行いました。「皆さんのおかげで、ありがたいと思っております。それに恥じないよう、なおなお充実した作品、舞台づくりに励みたいと思います」との挨拶とともに、認定に当たって思うところを玉三郎が語りました。後輩の指導のために 立女方として重要無形文化財にと打診され、「自分にふさわしいものではないと思いました。が、後輩のために受けてほしいと言っていただき、後進の指導と歌舞伎の将来のためには、お引き受けせざるを得ない」と思った玉三郎は、今後に向け、その指導について次のように話しました。 「私どもの若い頃は江戸言葉があって、世話物なら自分たちの使っている言葉の速度でお芝居が進みました。ところが、古典ということで言葉が形式的になり、この20年、芝居が伸びてくるようになりました。きちんと整理、演出していかないと、皆さんがご覧になりにくい歌舞伎になってしまうと思います」。父(十四世守田勘弥)たちの時代には、演技が揃わないときは演出的な修正が行われていた、と語る玉三郎が実感しているところです。 さらに、女方の育成については、「女方というのは、しっかりした修行と生活がなければできない。品格というものも大事で、それはやはり、私生活やお稽古ごとをする姿勢、俳優としての姿勢からでき上がってくるものだと思います。昔のような師匠と弟子が一緒の修行の場がなく、今は女方が生まれにくい時代です」と話し、ある時期に詰め込んだ修行をしなければ、「技量、品格が揃い、お客様が認めてくださる女方になるのが困難」とのこと。そして、そういう女方をつくっていく気持ちを持っていることを力強く述べました。新しい作品を残す これまでの節目になった役としては、「15歳の『忠臣蔵 八段目』小浪(昭和40年12月歌舞伎座)、17歳での加賀山直三先生演出の『時鳥殺し』(昭和42年12月国立劇場)、三島由紀夫先生の『椿説弓張月』白縫姫(昭和44年11月国立劇場)、当代の團十郎さんとの『鳴神』(昭和45年9月歌舞伎座)が大きかったと思います。後年ですと、『伽羅先代萩』政岡(平成7年10月歌舞伎座)、阿古屋、八ツ橋...」、そして鏡花作品への取組みを挙げました。 これまで、昆劇や泉鏡花、有吉佐和子作品を手がけたのは、「歌舞伎でできればと考えて」のことだったと明かし、「新しい作品をつくらなければ、残さなければならないと思っております。現代における古典的な手法を持った脚本が生まれない時代ですが、3作でもあればいい」と、新作に取組む強い意思を語りました。立女方としてこれからの舞台 「私は姫が似合わない性格、体つきで、役柄的に姫がたいへん苦手と言われた役者です。それを制覇しなければと勉強してまいりました。これからは、老け役としても納得していただける役者となれるよう修行していきたい」。役の大小や年齢にかかわらず、「自分が十分に納得できる役づくりならどんどんやりたい」と、今後の舞台への意欲を見せました。 「私が心がけているのは、役を通して向こう側の世界を、お客様に感じていただくこと。華やかな女方の見た目や書割の舞台の"向こう側"を感じていただける俳優になるのが一番の望みです」。50歳を過ぎてからは、「舞台やものをつくることに時間をかけ、丁寧に」と心がけ、「睡眠を十分にとることが一番重要。寝足りないと舞台で情感が出せないので」という舞台裏の話も披露しました。▼ 現在、歌舞伎部門の人間国宝は、坂田藤十郎(平成6年認定時は三代目中村鴈治郎)、澤村田之助(同14年)、尾上菊五郎(同15年)、中村吉右衛門(同23年)の4人で、玉三郎が5人目。田之助は歌舞伎脇役、藤十郎、菊五郎、吉右衛門は歌舞伎立役としての認定で、歌舞伎女方としては、昨年10月に中村芝翫、今年2月に中村雀右衛門が相次いで没したため、現在は玉三郎一人となります。 この日の鑑賞後のランチは、大丸レストラン街の「なだ万茶寮」で。以前にも覗いてみたのだが、ちょうど昼食時のために満席で諦めたお店。この日は、映画が終わっていった時には午後一時半くらいだったので入ることが出来た。ランチとしてはちょっと高めだけれど(私たち庶民にとっては)、今年初めてのことだったので「たまにはいいよね」とお互いに確認して入店。期待に違わず、どのお料理も心を込めた丁寧な仕事と感じたし、何よりもとても美味しかった。美味しいもの食べて、良い映画や音楽を聴いて、楽しいおしゃべりをして、今年も何とか良い一年にしようねとTさんと約束をした。
2019年01月28日
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大坂なおみ 第2セット失った後、思い起こしていた“クビトバへの敬意”1/27(日) 9:59配信 スポニチ テニスの全豪オープン女子シングルスを制し、28日に発表される世界ランキングで日本選手初の世界ランク1位となることが確定した大坂なおみ(21=日清食品)が激闘から一夜明けた27日、優勝インタビュー会見を開き、決勝戦を振り返った。 ペトラ・クビトバ(28=チェコ)との決勝戦。7―6、5―7、6―4で2時間27分の激戦を制した。第2セットで1度は勝利に手が届きかけたが逆転された。「マッチポイントで気が散ってしまった。勝つ前に勝ってしまったと思ってしまった」とコート上でもいら立ちをあらわにした。 それでもトイレットブレイクを挟んだ最終セットでは別人のようなプレーの連続。「(休憩中に)私は世界で1番強い人と戦っていると考えました」とクビトバへの敬意の念を思い起こすことで気持ちを切り替えたという。再びつかんだマッチポイントでは「2セット目は失敗してしまったという思いがあった。とにかく自分の感情を抑えて同じ間違いをしてはならないと思った」と冷静に勝ち切った。 大坂は自身の成長した点に「メンタル面」を挙げ、「一番の改善点。成熟してきた部分だと思う」と自信も見せた。加速度的な成長曲線に、記者からは「どのような練習をしているのか」と質問が飛ぶと、「(ツアー前は)とにかく走りました。単純なトレーニングでした。とても大変だったけど、頑張ればこのトロフィーが手に入るのではないか、と自分に言い聞かせました」と明かしていた。さほどテニスに興味のない私も、この試合は全部テレビ観戦して応援してしまった。第二セットを落とした時には、立て直せないのではないかと思ったのだが、本当に見事に自分の気持ちを切り替えたと思う。それも、「私は世界で1番強い人と戦っていると考えました」とは、素晴らしい気持ちの切り替え方だと感心する。これからは、なおみちゃんの時代になるのかな?日本国籍で戦っている理由の記事も見た。二重国籍の大坂なおみが日本登録で出場する理由とは1/27(日) 5:34配信 日刊スポーツ大坂なおみは北海道出身の母・環さんとハイチ出身の父フランソワさんとの間に大阪で生まれ、3歳で米国に移住した。二重国籍で、日本語は話す方が苦手。それでも、日本登録で出場し、「日本人」として初の快挙を成し遂げた。大坂が日本登録で出場する理由とは? ◇ ◇ ◇大坂が準決勝を戦う前、1人の米国女性記者が「彼女は本当は米国人よ」と言ってきた。その記者は、昨年10月のツアー最終戦WTAファイナルの時にも、米国の元世界女王キング夫人に「なぜ大坂を日本に持って行かれたのか」とかみついていた。3~4歳時、生まれた大阪から米国に移住した大坂は、日本の記憶はおぼろげだ。米フロリダ在住で言葉も英語の方が流ちょう。日米の二重国籍なため、米国記者が、米国を選んだ方がいいと思うのも当然かもしれない。ならば、なぜ大坂一家は、なおみをいまだに日本登録にしているのか。13年9月の東レ・パンパシフィック大会の時だった。日本テニス協会の女子代表コーチだった吉川真司氏(40)は、日本登録で出場していた選手をくまなくチェックしていた。予選1回戦で敗れたが、1人の初めて見る選手に、目がくぎ付けになった。それが15歳の大坂だった。「すごい才能だと思った」。すぐに当時の女子代表監督だった村上武資氏、植田実強化本部長に大坂の存在を報告。それ以来、日本に来たときは、味の素NTCで練習できるように取りはからうなど、地道な支援を続けてきた。吉川氏も代表コーチとして大会に派遣され、大坂が出場していれば必ずコンタクトを取り続けた。大坂は米国テニス協会のジュニア大会に多く出場しているが、目立った成績は残していない。米国では完全に埋もれた存在だった。大坂一家は米国協会に支援を申し込んだが、大して取り合ってもらえなかったという。しかし大坂が16年全豪で予選を勝ち上がり本戦で3回戦に進むと、米国協会は強烈なアプローチを仕掛けてきた。日米争奪戦の勃発だった。米国は女子代表監督が自ら乗り出し、多額の支援を約束したと伝えられる。だが大坂の父フランソワさんは、無名の時から娘を支援し続けた日本の恩義を尊重したという。だからこそ、いまでも大坂は日本で登録し続けるのだ。吉川氏は「僕は代表コーチとして手助けしただけ。コーチはバイン氏」と遠慮する。確かに、あくまで大坂の専属コーチはバイン氏だ。彼の手腕が卓越した大坂の才能を開花させたことは間違いない。母環(たまき)さんが、日本の文化や料理を娘に伝え続けなければ、大坂自身が「私のメンタリティーは日本人に近い」と認識することもなかっただろう。ただ、吉川氏がいなければ、大坂が「日本人」として4大大会の優勝杯を掲げることがなかったのも事実だろう。【吉松忠弘】彼女の性格の善さは、このご両親のもとで育ったからなのだろうと思う。日本国籍を選んでプレーしてくれて、本当にありがとうございます。
2019年01月27日
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「子どもの脳を傷つける親たち」 (NHK出版新書 523) 新書、友田明美《商品の説明》一生懸命な親ほど子どもを傷つけてしまう行為「マルトリートメント」とは?暴言や体罰など、明らかな虐待のみならず、日常、どの家庭にも存在する子どもを傷つける行為が、強度と頻度を増したとき、子どもの脳は物理的なダメージを負うのだという。「マルトリートメント(不適切な養育)」と呼ばれる振る舞いの恐ろしさに、静かに警鐘を鳴らした新書が話題だ。「『脳科学の視点から子どもの健全な発達を見つめ直す』という研究を紹介していますが、高校生でも読める内容になっています。子育てに対する一生懸命さが空回りして、マルトリートメントをしてしまう可能性は、どんな親にでもあります。ですから本書では、ひとりの母親として、読者と同じ目線に立って書いてくださるよう、著者にお願いしました」(担当編集者)親子関係をテーマにした本の読者は通常女性が中心だそう。しかし本書は男性読者にもリーチしている。「NHK出版新書のメインターゲットは40代から60代の男性です。『マルトリートメントで傷つく子どもをなくしたい』という著者のメッセージを、女性だけでなく男性にも届けるべく、あえて新書として刊行しました。親御さんだけでなく、児童福祉や医療に関係する職業の方からも予想以上の反響をいただいています」(担当編集者)マルトリートメントは親だけの問題ではなく、広く社会で考えられるべき。そんな本書の視点が、多くの読者に響くのかもしれない。脳が変形していく『子どもの脳を傷つける親たち』を著した友田明美は、子どもの発達に関する臨床研究を30年近くつづけてきた小児精神科医。彼女によれば、日本語で「不適切な養育」と訳される「マルトリートメント」によって、子どもの脳が物理的に変形することが明らかになったらしい。添付された何枚もの脳の写真が、その悲惨な研究成果を証明している。問題となるマルトリートメントには、暴力的な虐待だけでなく、無視、放置、言葉による脅し、威嚇、罵倒、そして子どもの前で行われる夫婦喧嘩も含まれると友田は指摘する。これらは子どもがいる家庭ならあってもおかしくないが、強度や頻度が増したとき、子どものこころは確実に傷つく。こころとは脳のことである。脳はマルトリートメントによるストレスを回避しようとし、その結果、変形していくのだ。傷ついた脳はその後、学習意欲の低下や非行、うつや統合失調症などを引きおこす。大人ですら過度なストレスは脳に大きな影響を与えるのだから、発達過程(乳幼児期、思春期)でマルトリートメントに晒された脳がどうなるか、素人でも理解できる。では、どう予防すればいいのか、傷ついた脳を回復させる方法はあるのか、脳が傷ついたまま親になっている場合はどう救うのか。友田は愛着形成の重要性を説きつつ、具体的な対策を紹介する。ケーススタディも豊富で、多くの人の参考になるだろう。〈子どもに必要なのは、安心して成長できる場所です。それを与えることができるのは、われわれ大人だけです〉この本を読んでいる間、私は何度も亡き両親に感謝した。《内容紹介》脳が損傷するという衝撃の事実不適切なかかわりが、子どもの脳を変形させる脳科学が明らかにした驚くべき事実「子どもの前での夫婦喧嘩」、「心ない言葉」、「スマホ・ネグレクト」に「きょうだい間の差別」──。マルトリートメント(不適切な養育)が子どもの脳を「物理的」に傷つけ、学習欲の低下や非行、うつや統合失調症などの病を引き起こすことが明らかになった。脳研究に取り組む小児精神科医が、科学的見地から子どもの脳を解明し、傷つきから守る方途と、健全なこころの発達に不可欠である愛着形成の重要性を説く。◆目次序 章 健全な発達を阻害する脳の傷つき第一章 日常のなかにも存在する不適切な養育第二章 マルトリートメントによる脳へのダメージとその影響第三章 子どもの脳がもつ回復力を信じて第四章 健やかな発育に必要な愛着形成終 章 マルトリートメントからの脱却 昨年末、NHKの番組「プロフェッショナル 仕事の流儀▽傷ついた親子に幸せを~小児神経科医友田明美」を見て、友田医師のことを知り、虐待などによる心(脳)の傷の回復の可能性を知り希望を抱いた。しかし、このような取り組みをする医師はそれほど多くはないのではないかと思うと、同時に少し無力感も抱いた。それでも、可能性や治療の方法があるのだとすれば、それをもっと知りたいと思ってこの本を購入した。友田医師は、虐待とは言わず「マルトリートメント(不適切な養育)」と呼んでいる。しかし、マルトリートメントという単語は一般的にはあまりなじみがないので、この考え方が一般化されるのには少し時間がかかる様な気がする。だとしても、もっと多くの人たちにこのことを知ってもらいたいと思いながら読んだ。時期を同じくして、下記の本を読んだ。「親に壊された心の治し方 「育ちの傷」を癒やす方法がわかる本 」(こころライブラリー) 単行本(ソフトカバー) – 2017/1/24 藤木美奈子著《内容紹介》トラウマを乗り越え、博士号まで取得した女性による書き下ろし。NHKなど各メディアでも話題となった、「親から受けた心の傷」を癒やす確かな方法がここに!親から不適切な養育(愛情の薄い子育て、厳しすぎる“しつけ”や、暴力、性的虐待なども含む)を受けて育つと、体が傷つくだけでなく、心にもトラウマが残ります。そのトラウマ(著者は「育ちの傷」と呼んでいます)は、まるで呪いのように、生涯にわたって被害者を苦しめ続け、社会生活を難しくします。著者もそのひとりで、●そもそも生きているのがつらい●なぜか暴力的なパートナーを選んでしまう。●逆に、パートナーや自分の子どもを虐待してしまう●感情が安定しないなどの“症状”に苦しんできましたが、最初は我流で、後に大学院で心理学を研究、育ちの傷を癒やすプログラム「SEP(Self-Esteem Program:自尊感情回復プログラム)」を開発し、多くの人を支援してきました。SEPは認知行動療法などをベースとしたプログラムで、確実に効果が出ると科学的に証明されています。本書はそのプログラムを実践的なかたちで活字にした、初めての書籍です。 《内容》(「BOOK」データベースより)どんな家に生まれようと、人は生まれ変われる―不適切な養育によってもたらされたトラウマ=「育ちの傷」は、必ず回復させられます。傷ついた心を癒やし人生を好転させる方法が、この本のなかにきっと見つかります。 どんな家に生まれようと、人は生まれ変われる―不適切な養育によってもたらされたトラウマ=「育ちの傷」は、必ず回復させられます。傷ついた心を癒やし人生を好転させる方法が、この本のなかにきっと見つかります。 《著者について》藤木 美奈子大阪市生まれ。一般社団法人WANA関西代表理事、元龍谷大学准教授。貧困家庭に生まれ児童虐待やパートナーからのDVを経験する。女子刑務所刑務官、会社経営などを経て、2008年に大阪市立大学大学院で博士号(創造都市)を取得。現在は家族暴力の当事者を支援する独自の自尊感情回復プログラム「SEP」を、WANA関西(1995年創立)、児童相談所、福祉施設などで展開。さらに全国で講演や研修活動を行い、その支援活動歴は20年におよぶ。実績はNHKなど各メディアでも紹介された。自らの被虐待体験を綴った『傷つけ合う家族 ドメスティック・バイオレンスを乗り越えて』(講談社文庫)など著作多数。 こちらは、自らが不適切な養育(友田医師の言うマルトリートメント)によるトラウマで苦しんだ著者が、自分の体験をもとに独自の回復プログラムを見つけ、それを同じような体験で苦しむ人の支援活動をしている人の著書。彼女は、不適切な養育によってもたらされたトラウマを「育ちの傷」と称していて、私にはこちらの方がスッと心に入り納得しやすかった。何よりも、ご自分の経験がベースにあるので、とても説得力がある。今まで、様々な「不適切な養育」により苦しむ人たちと接する機会があり、それが世代間連鎖にもつながることを見聞きすると、ともすれば無力感を抱くことが多かったけれど、この二冊の本で希望が見えたような気がする。さらに、治療や支援実践の方法が多くの人に共有され、時には自分自身の心の癖の原因を見つめて乗り越えることになるように願っている。子育ての多くは、失敗の繰り返しともいえる。失敗や反省の中で親子で育ち、乗り越えて、自分の糧にしてゆくものだと思っている。だからこれらの本は、結婚してもしなくても、子どもがいてもいなくても、誰もが理解しあえるものにつながるはずだ。完璧な親なんていないし、そう思う人がいたら少しばかり心配なくらいだ。先日書いた小山内美智子さんが、面接のときに「尊敬する人は誰?」と聞いたときに、「両親や父・母」と答えたら「ダメだね」というのは、そんなことも関連あるだろう。自分自身や家族、両親を客観視することが、大人への成長の最初の一歩だと思うから。
2019年01月25日
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日ロ首脳だけで50分間会談 条約問題「率直に議論」1/23(水) 5:04配信 共同通信 【チューリッヒ共同】安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領は22日の3時間余りの会談の中で、同行者を含めた会合のほか、通訳だけを交えた「1対1」の話し合いを約50分間行った。首相は会談後に「平和条約締結問題について相当率直な意見交換ができた」と同行筋に述べた。首相は政府専用機でモスクワをたち、次の訪問先スイスに入った。 北方領土問題を含めた日ロの平和条約締結交渉は、トップ同士による合意で基本的な方向性が決められる。昨年11月の会談では日ソ共同宣言を基礎にした交渉加速で一致した。今回も領土問題を巡り突っ込んだやりとりをした可能性がある。日露首脳会談 共同記者発表要旨 1/23(水) 8:25配信 モスクワで22日午後(日本時間同日夜)に始まった日露首脳会談と会談後の共同記者発表の要旨は次の通り。 【平和条約締結問題】 安倍晋三首相 じっくりと時間をかけ、胸襟を開いて話し合った。戦後70年以上残された課題の解決は容易ではないが、やり遂げなければならない。 プーチン大統領 この問題に多くの時間を割いた。両国の多面的関係の発展により、両国国民が受け入れ可能な解決策を見いだせる。 両首脳 1956(昭和31)年の日ソ共同宣言を基礎とした平和条約締結交渉を加速させる方針で一致。北方領土問題で相互に受け入れ可能な解決策を見いだすための共同作業を両首脳のリーダーシップの下、力強く進める決意を確認。2月にドイツ・ミュンヘンで開かれる国際会議で、外相間の交渉を前進させるよう指示。 【日露関係】 首相 両国において、さらなる飛躍の年となるよう努力したい。 プーチン氏 会談が定期的になってきて、積極的に意見交換することができてうれしい。 【経済・貿易】 首相 2023年には両国の年間訪問者数をそれぞれ約10万人から倍増させ、計40万人とする目標を提示。 プーチン氏 今後数年間で両国の貿易高を1・5倍の年300億ドル(約3兆3千億円)規模に引き上げることを提案。 両首脳 北方四島での共同経済活動の早期実現に向け、共同作業を適切かつ迅速に進展させるよう関係者に指示。 【人道的措置】 両首脳 北方領土への元島民の航空機墓参を今年夏にも実施する方針で合意。 【北朝鮮問題】 両首脳 北東アジアの平和と安定という目的を共有し、連携を確認。話し合いは大切です。でも、会談は「領土問題」に踏み込んだ話はなく、その前段の確認程度だったのではという感じ。小室圭さん、突然の「声明FAX」母の元婚約者と食い違う主張1/23(水) 8:33配信 この方、本当に法律の勉強をしているのでしょうか。「日本政府の対応は”武士の情け”」「韓国政府の説明に納得する軍人は一人もいない」日韓協議”打ち切り”関係修復は困難?1/22(火) 22:24配信 武士の情けが通用しますように。仏財務相、世界的な格差が資本主義の崩壊招く可能性を警告1/23(水) 8:26配信 [パリ 22日 ロイター] - ルメール仏経済・財務相は、フランスが今年議長国を務める主要7カ国(G7)会合に関する演説で、世界的な格差が今後も拡大すれば、資本主義は崩壊する可能性があると警告した。ルメール氏は、G7は共通の最低法人税率を設定することを検討し、巨大な多国籍企業の影響力に対応策を講じるべきだと主張。「資本主義を作り変える必要があり、さもなければ世界的な格差の拡大によって存続できなくなる」との見方を示した。社会的な格差は先進国でポピュリスト(大衆迎合)政党が台頭している主な理由とされており、仏政権に抗議する「黄色いベスト運動」の引き金になったとも考えられている。ルメール氏は「グローバル化の恩恵を受けていないと主張する人々が発している警鐘」に各国政府は注意を向けなくてはならないと語った。また、中国が発展途上国の主要な資金源としての地位を強固にするなか、特定の国が外国の経済力に支配される事態を回避するためにG7が国際的な投資規則で合意することを望んでいると述べた。さらに、最富裕層と最貧困層の所得差が拡大している問題についてもG7で検証する考えを示した。私は経済のことはよくわからないのだが、この件名だけで「そうなるような気がする」と感じる。世界各国のリーダーの皆さん、「自国ファースト」ではなく、世界的な視野で真剣に考えてください。
2019年01月23日
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「こんな夜更けにバナナかよ」の映画が公開されている。主人公の鹿野靖明さん(故人)を演じているのが、北海道出身俳優の大泉洋ということで多くの人が劇場に足を運んでいるようだ。しかし、私はまた見ていない。誰かに誘われたら観に行くかもしれないが、まだその予定はない。でも、できるだけ多くの人に見てもらいたいと思っている。彼の名前を知ったのは、ずいぶん昔のことのように思う。彼が所属していた「札幌いちご会」の活動を知り、衝撃と感動を受けたのである。そういえば、はっきりとは覚えていないが、それより以前に「青い芝の会」という脳性麻痺者を中心とする会の集会にも行ったことがある。当時の私は、小さな心身障害児訓練室の指導員であった。私が関わっている障害児は学齢前だったが、やがて彼らも成長し大人になる。その子たちの将来のことを思うと、現在障害を持つ人たちがどのように暮らしているのかを知りたかったのだ。とにかく、私には決定的に知識や経験が不足していたから、そのような集まりにはできるだけ出かけていたような気がする。そんなこともあり、「青い芝の会」や「札幌いちご会」の集まりにも顔を出したりしていた。その当時、まだ重度の障害児は「就学免除」がされていて、公立小学校ではよほど軽度でなければ義務教育さえ受けられなかった。重度のハンディを抱えて生まれた子どもたちは、親が頑張れる間は在宅で家族と暮らせるけれど、将来は施設に入所して生涯を終える道しか想像できなかった時代だ。だから、「この子ができるだけ早く施設で馴染めるようにすることが、幸せにつながる」と思い、学齢時期になった頃に施設に入所させるのが珍しくなかった。私自身も、「重度の障害を持つ人は最終的には施設で暮らす」という発想で、ハンディを持つ子や保護者と向き合っていた。そんな私は、障害者自身の集まりに行って本当に驚いた。そのような会では、障害を持つ人(多分脳性麻痺)が「これから自立生活に向けて闘う!」などと発言していた。言語障害を持つ人の言葉は聞き取りにくかったけれど、叫ぶように全身で発言する姿は、「私たちだって人間らしく生きたい。自分の意志で生きたい」という魂の叫びのようだった。そんな発言を聞きながら、私は感動と共に複雑な気持ちも抱いていたと思う。「できるだけ他人に迷惑をかけないで生きる」ことが人としての道のように考える日本社会において、彼らの主張は「人の世話をあてにしながら、自分の思い通りに生きたい」という、わがままのように感じられるということだ。一言でいえば、それまでの障碍者観をひっくり返すようなことにもなり、ご本人たちもそれを十分自覚しながら、そんな世間に戦いを挑むような気負いが感じられた。私はなぜ彼らに感動したかと言えば、冷たい世間の目に負けずに自分の気持ちをはっきりと表明し、かつ行動しようというその勇気にであった。それまで、先天性障害や病気や事故で障害を持つようになった人たちは、社会で発言することは少なかった。発言しているのは、戦争で傷痍軍人になった人たちくらいで、当時の障害者団体はそのような人たちの集まりだったように思う。障害を持つ人たちへの偏見も、今とは比べられぬほど強かったのではないか。私自身、障害を持つ人たちを対等な人間として見ているというよりは、「気の毒な人。お世話をしてあげなくてはならぬ人」という見方だったと思うし、自分が我慢していることをその人たちが主張したら「わがままだ」と感じていたはずだ。しかし、彼らの発言を聞いていると、「わがままというより、当然の願いだ」と私には感じられるようになったのだ。しかし、同行した障害児父母の会の人は、「あの人たちに批判的な障害者もいるんだよね」とも言っていた。当時の私には、多少はその批判も上記のことから理解も出来た。つまり、それまで是としてきた「障害者としての生き方モデル」を否定しているようにも感じられるからだ。詳細は記憶してはいないが、これからのいちご会の道のりは「山あり谷あり、波乱万丈だろう」と思い、どこまで頑張れるだろうかと少し危惧したような気がする。しかし、いちご会の人たちは強かった。いちご会の中心メンバーとして今も頑張っている小山内美智子さんがいる。最初に彼女を知った時から、私は彼女のパワーに圧倒された。私には決定的に欠けている積極性や明るさがあった。脳性麻痺なので言語障害もあり、顔をゆがめながらも一所懸命に話すのだが、その笑顔はとても魅力的だった。私は、自分が関わっている何人もの脳性麻痺の子どもたちを思い浮かべ、ハンディはあってもそれを自分の個性として、堂々と生きて行ける、彼女のような人になってほしいと思った。いちご会のメンバーは、協力者と共に次々と新しい取り組みをはじめ、社会の偏見という壁をブルドーザーのように打ち壊していったという印象だ。その後私は、結婚や子育てと仕事に精一杯で、あまり彼女たちの活動を応援する力になることはできなかったが、障がい者関連の大会等で彼らの姿を見ることがあったし、その中に鹿野さんもいたと思う。彼らの活動は、多くのハンディを持つ人たちに勇気を与えたと思うし、ボランティアや支援者として関わる人たちに、本当に様々な学びの機会を与えてくれてきたと思う。直接関わってはいない私も、彼らの行動力、組織力、周りの人たちを巻き込む信念など、常に考えさせられて来た。きっと、「こんな夜更けにバナナかよ」も、多くの人に様々なことを感じさせるものだろうと思う。小山内さんは今どうしてるかなと検索したら、彼女のブログがありました。ぜひ読んでみてください。小山内美智子のブログ息子さんの大地君も結婚したんですね。私が仕事をしている頃、福祉関係の大会や集会で、元気な大地君がいつも小山内さんのそばにいたことを思い出しました。彼女が子どもを産むと知った時、正直なところとても複雑な気持ちになりました。小山内さんが恋をして子どもを産みたいと思うのは理解できる。でも、子どもにとってはどうなのだろうと。私のその時の思いは、まったく杞憂でした。多くの人に支えられ、愛されて育った大地さんは、本当に素晴らしい若者になりました。きっと小山内さんは、子どもにとって多くの人に愛され、可愛がられることが子育てに一番大切なことだと確信していたのでしょうね。あの時の私の危惧を、今の私は恥じています。
2019年01月19日
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四島は固有の領土「交渉進まぬ」/ロシア領認めれば「世論持たぬ」 首脳会談へ日本苦慮01/16 05:00 北海道新聞 安倍晋三首相が「終止符を打つ」と意欲を示す北方領土問題を含むロシアとの平和条約締結交渉は、歴史認識を巡って日ロが対立する難しい局面に入った。 ラブロフ外相は14日の外相会談で、北方四島のロシア領有が「大戦の結果」だと認めるよう要求。首相は15日の政府与党連絡会議で「(プーチン大統領と)胸襟を開いてじっくりと話し合い、できるだけ交渉を進展させる」と22日の首脳会談での事態打開に意欲を示したが、乗り越えなければならない壁は高い。 「ロシア側が提起したあらゆる論点について、わが方の立場を説明した」。菅義偉官房長官は15日の記者会見で、前日の日ロ外相会談で「真剣な議論」が行われたと強調。「政府の法的立場に変わりはない」と強調したが、具体的な内容については口をつぐんだ。 北方領土は「日本固有の領土」であり、ロシアが不法占拠を続けているというのが日本の原則的な立場。ラブロフ氏の主張とは真っ向から対立するが、菅氏や河野太郎外相が明言せず、会見などで反論しないのは「ロシアを刺激せず、早期の交渉進展を目指す」(政府高官)との思惑がある。 首相は1956年の日ソ共同宣言で平和条約締結後の日本への引き渡しが明記された歯舞群島と色丹島の早期返還を実現し、国後、択捉両島では共同経済活動や自由な往来を可能にする「2島返還プラス共同経済活動」を想定。四島返還から大きくかじを切ったが、四島がロシア領だと認めることは、戦後日本が国際社会に訴えてきた主張を自ら撤回することになる。 官邸筋は「ロシアの要求を受け入れたら、国内世論が持たない。ただこの問題が整理されない限り、前には進めない。厳しい立場に追い込まれた」と漏らす。 ラブロフ氏は会見で、四島を「固有の領土」と明記した改正北方領土問題等解決促進特別措置法を念頭に「日本の法律に『北方領土』と明記されていることは受け入れられない」とも主張。ロシア外交筋は「日本が2島引き渡しを求めるなら、四島を固有の領土とした北特法をどう整理するのかをただした」と明かす。 ラブロフ氏は歴史認識だけでなく、安全保障や経済分野でも日本に相次ぎ要求。パノフ元駐日大使は15日、ロシア側の主張は「首脳会談前にロシアの立場を強化するか、交渉を棚上げするつもりかのどちらかだ」と指摘。日本が交渉を進めたいなら「ロシアの主張を受け入れ、2島の引き渡しを求めることを明確にすべきだ」と語った。(モスクワ 小林宏彰、則定隆史)これは、現政権の戦略ミスだと思いますけど。つまり、安倍首相の認識の甘さと、その足元を見られたということではないでしょうか。現在の日本は、どの国からも少し軽んじられていると感じます。
2019年01月16日
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稀勢の里、昨夜「引退させてください」 田子ノ浦親方「ごくろうさん」 4日目は出場せず [ 2019年1月16日 09:04 スポニチ] 横綱・稀勢の里(32=田子ノ浦部屋)がついに現役引退を決断した。師匠の田子ノ浦親方(元幕内・隆の鶴)が16日、明らかにした。進退を懸けて初場所に臨んでいた稀勢の里だが、初日から3連敗。昨年秋場所千秋楽から不戦敗を除いて8連敗となり、1場所15日制が定着した1949年夏場所以降の横綱では貴乃花を抜いてワースト記録を更新していた。 田子ノ浦親方は「(初場所4日目は)出場しません。今日で稀勢の里は引退します」と発表。「本人から昨日話を聞きまして、本人が決めました」とし、「理由というのは深くは語っていないですけど、思ったような相撲が取れていないということ。全力では取っていましたけど」と稀勢の里とのやりとりを明かした。稀勢の里の「引退させてください」という言葉には「ごくろうさん」と答えたという。今後の身の振り方については「まだ話していない」とした。 看板力士として抜群の人気を誇り、相撲界を支えてきた和製横綱だが、ケガに泣き横綱在位は12場所。在位15場所だった入門時の師匠・鳴戸親方(元横綱・隆の里)同様、横綱の地位を長く務めることはできなかった。引退の決断の時期については「本人も思うところあったと思いますし、そう簡単に決断したわけではないと思う」と説明した。 悔しいだろうけれど、仕方がないですね。夫は、横綱になる前から「横綱になってしまったら、相撲人生を縮めてしまうだろう」と言っていたので、これに関しては夫の予想通りだった。それでも、引退は早まったけれど力士の頂点である「横綱」になり歴史を刻んだのだ。怪我をしてからの昨日まで、どれほど苦しい日々だっただろう。お疲れさまでした。
2019年01月16日
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今、パソコンを開いたら、1,000,251アクセスになってました。1,000,000番目に来てくださったのは、どなたかしら。今日は開設から5691日目で、日記記入率は43.2%。我ながら良く続いているなあ。これからもマイペースで気が向くままに書いていこうと思います。
2019年01月16日
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梅原猛さん死去=哲学者、独自の「日本学」-93歳 古代史の大胆な仮説を提唱するなど、独自の視座から幅広く日本文化を論じた哲学者で文化勲章受章者の梅原猛(うめはら・たけし)さんが12日午後4時35分、肺炎のため京都市内の自宅で死去した。93歳だった。葬儀は未定。 仙台市生まれ。旧制第八高等学校(現名古屋大)を経て、1948年京都大文学部哲学科卒。大学教員の道を進み、立命館大教授、京都市立芸術大教授、同大学長を歴任した。 西洋哲学から日本文化論に転じ、古代史や仏教を中心に、既存学問の枠を超えた幅広い視点から研究。法隆寺を聖徳太子一族の怨霊鎮魂の寺とする「隠された十字架-法隆寺論」(72年刊)、万葉歌人の柿本人麻呂の刑死説を唱えた「水底の歌-柿本人麿論」(73年刊)など数々の著作を発表。縄文から近代までを視野に収めた独創的な論考は「梅原日本学」と呼ばれ、通説を覆す大胆な論は学界の枠を超え、大きな反響を呼んだ。 「地獄の思想」(67年刊)以降、法然や親鸞らにまつわる仏教関連の著述も多い。国際日本文化研究センター(京都市)の設立に尽力し、87年から95年まで初代所長を務めた。近年は自然と共存する文明への回帰を見据えた「人類哲学」にも取り組み、出雲神話の成立に関するかつての自説を見直した「葬られた王朝-古代出雲の謎を解く」(2010年刊)が話題を呼んだ。 現代風に演出したスーパー歌舞伎の第1作「ヤマトタケル」(1986年初演)の台本を書き下ろすなど、伝統芸能の世界にも新風を吹き込んだ。 97年から6年間、日本ペンクラブ会長。「脳死」段階での臓器移植や原子力発電に批判的立場を取り、護憲派を結集した「九条の会」の呼びかけ人にも大江健三郎さん、瀬戸内寂聴さんらと共に加わった。東日本大震災後に発足した政府の復興構想会議には特別顧問として参加した。 92年文化功労者。99年文化勲章受章。(2019/01/14-09:14)梅原猛さん死去 疑い、仮説立てる「勇気」と「好奇心」1/14(月) 8:32配信 産経新聞 梅原さんが頻繁に利用していた京都市内のホテルを訪れたのは、平成18年の師走だったように思う。著書「歓喜する円空(えんくう)」を書き上げたばかりの梅原さんに会うためだ。 江戸前期の僧、円空は、無学で民衆をたぶらかしたという従来の説を、梅原さんはその著書で見事に定説を覆した。 「愛嬌いっぱいの円空仏を見たとき、僕は絶対に違う。仏像には人柄がでる。円空はそんな悪人じゃないと思ったんだ」 梅原さんは約3年間、円空仏を求め、北海道、青森、秋田、三重など50カ所にも及ぶ山村、漁村を調べ歩き、約1700首もの和歌を見つけ出した。そこからは、子供を売る親の苦悩などを冷静に認識し、人間の「闇」を詠もうとする円空の姿が浮かび上がった。 「円空は、まつばり子(私生児)。僕も赤子の時に母が死に、養父母に育てられた。まつばり子のようなもの。だから円空の孤独な気持ちが痛いほどわかる。円空が僕に乗り移り、書いてくれ、書いてくれというんだ」。手を何度も自身の胸にたぐりよせるようなしぐさをしてみせた。 梅原さんの視座は、常に定説への疑問から始まっていた。 戦後、大学では西洋の学問を研究し、発展させる「祖述学」が一般的だったが、梅原さんは疑問を抱き、自分で仮説をたて体系化することを考えるようになる。 一族を殺害された聖徳太子の怨霊を鎮めるために法隆寺は建立されたという「隠された十字架」(昭和47年)、宮廷歌人の柿本人麻呂は、不比等と対立したことで流罪人となり刑死したと論じた「水底(みなそこ)の歌」(48年)を相次いで発表。法隆寺建立や人麻呂の死の謎に迫った。 現在では、高く評価されるが当初は、古代史や国文学の研究者からは反発、黙殺される。だが、時間とともに徹底した現地調査と資料研究に基づいた梅原さんの説を多くの学者が受け入れるようになる。 「学問とは西洋の学説を紹介することではない。勇気を持って仮説を打ち出し、実証することだ」。梅原さんの口癖だった。 その知的好奇心は森羅万象に及んだ。西洋哲学から始まり、日本古代史、アイヌ思想史、宗教、そして、歌舞伎と多彩な世界を最後まで縦横無尽に駆け抜けた「知の巨人」だった。(文化部長 丸橋茂幸)一昨日、梅原さんと瀬戸内寂聴さんの対談集、「生ききる。」を読んだばかりだった。その頃に、梅原さんがこの世から往生されたと知り、少しばかり不思議な気持ちになった。ご高齢だからその日は近いのだろうと思いながら、できれば日野原さんのように100歳越えをしてほしいと思っていた。梅原さんの著書は何冊も読んでいるが、今調べたらブログにはほとんど書いていない。書きたくても自分で消化できないことが多くて書けなかったのだろうと思う。ただし、書いてあることがわからないというよりも、その時々の私の疑問やモヤモヤにフィットして、梅原さんに肯定してもらったような気がすることが多かった。論理を重視する哲学者というよりは、色々考えているうちにひらめいた直感を検証するために、研究したりフィールドワークを重ねるような思想家だったと思う。「怨霊」とか「霊魂」などを軸に置いたような学説は一つ間違えれば宗教になりそうな話だが、人間は理屈では説明できないものに突き動かさることが多いのだから、科学とは違う視点での研究もとても重要だし、「日本人論」という意味みで示唆に富むものが多いと思う。Amazonで梅原猛で検索するとおびただしい著書が出てくるが、結構読んでいることに驚いた。印象に残っていて、読んでいて面白かったと思い出せるのは、「日本の深層」「呪の思想」「歎異抄入門」「最澄と空海」「親鸞の告白」などがある。そのほか、色々な人との対談集などもあったと思うが、梅原氏の知識は底なしのような感じで、どの人と話したものでもとても面白いし話の広がりがすごいという印象がある。私は、「脳死論争」があった頃にも梅原氏の本を読み、どうしても脳死を死と受け入れられない自分の考えは、日本人だからなのだと思った記憶がある。また、アイヌ民族と琉球の人々との共通点や、彼らが縄文文化の伝承者であるような説も、とても納得できた。最初に梅原猛を知ったのはいつ頃だったか忘れてしまったが、その時その時で本当に様々な気付きや励ましを受け続けてきたような気がする。本当にありがとうございました。またすぐに生まれ変わって「還相廻向」されますように。
2019年01月14日
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勤労統計不正 政府統計の信頼失墜 毎日新聞 1/11(金) 21:26配信 厚生労働省の「毎月勤労統計」の一部調査が不適切な手法で行われていた問題を受け、菅義偉官房長官は11日、勤労統計を含め56ある政府の基幹統計を一斉点検する方針を示した。勤労統計のデータを使った統計で見直しが必要なものも出ているほか、エコノミストからは批判の声も上がっており、信頼回復は容易ではなさそうだ。 政府は、統計法に基づき、勤労統計のほか国勢調査や国民経済計算、法人企業統計など特に重要な統計を基幹統計と定めている。 基幹統計は、調査を受けた側が虚偽報告した場合は罰則があるなど、一般的な統計よりも厳密とされており、政策立案や学術研究にも活用されている。そのため、政府としては基幹統計全体を点検することで信頼回復を図りたい意向。政府統計を統括する総務省の統計委員会も17日に臨時会合を開く予定で、厚労省から報告を受けて具体的な対応策の検討を急ぐ方針だ。 一方、問題は他の統計にも影響している。国内総生産(GDP)と同時に発表される、全雇用者にどれだけ報酬が支払われたかを示す「雇用者報酬」は、勤労統計の給与などのデータを使用している。茂木敏充経済再生担当相は11日の閣議後記者会見で「雇用者報酬は改定が必要になる。今月中にも改定値を公表できるよう準備をさせたい」と話した。 統計を使って分析を行うエコノミストからは、政府統計の信頼性について懸念の声が上がっている。第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミストは「何を信じてよいのか分からなくなる。海外投資家からも日本の統計が疑いの目で見られる恐れがある」と指摘。「一斉点検で、他の基幹統計に問題がないとの結果が出ても、『本当に信用していいのか』という疑念は拭えないだろう」と話している。【井出晋平】調査を受けるものがごまかしたなら、多分厳しいおとがめがあるのだろうと思うが、このように日本の信頼を失う事態となったのに責任を取る人はいるのか?この数年、政治家や官僚たちの嘘や改ざん、隠ぺいに嘘が次々と明るみになっているが、誰も明確な責任の取り方をしていないように思う。一応責任を取ってその職を辞した人も、いつのまにかどこかで次の職を得ているようだし。この日本の無責任体制は、どこまで蔓延しているのか。様々なことで世界の信頼を失いつつある日本の安倍首相は、海外でどんなにエラソーなことを言っても相手にされなくなるんじゃないか?
2019年01月12日
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昨年末に読んだ本。これは紹介しておかなくちゃ。学校の「当たり前」をやめた。 ― 生徒も教師も変わる! 公立名門中学校長の改革 ― 単行本 – 2018/12/1 工藤 勇一 (著) 《内容紹介》東京のど真ん中に学校の常識をみんなひっくり返している公立中学校長がいる! 宿題は必要ない。固定担任制も廃止。中間・期末テストも廃止。多くの全国の中学校で行われていることを問い直し、本当に次世代を担う子どもたちにとって必要な学校の形を追求する、千代田区立麹町中学校の工藤勇一校長。自ら学習し、将来を切り拓く力は「自律」。大人が手を掛けすぎて、挙句の果てに、何でも他人のせいにするようなことにならないよう、中1から中3までの授業や行事を組みかえる。生徒や保護者に強く支持される学校づくりの全貌がここに。【本書内容より】現在、取り組んでいる千代田区立麹町中学校での実践の多くは、ありがたいことに、注目を浴びつつあります。「宿題を出さない」「中間・期末テストの廃止」「生徒主体の体育祭」…。初めて聞く方は、おそらくびっくりされると思います。しかし、なぜこうした取り組みをしているのか、その考え方を話すと、皆さん、たいてい納得して下さいます。「目的と手段を取り違えない」「上位目標は何か」「自律のための教育」「進取の気性」私は、こうした言葉で麹町中学校の取り組みを説明しています(その一部は、学校のホームページにも資料として掲載しています。ぜひご覧ください)。これらは、昨日や今日、思いついたことではなく、山形で教員を始めた頃の考えや、その後、東京都の中学校の教員となり、目黒区、東京都、新宿区の教育委員会で指導主事等として経験してきた中で、ずっと考え続けてきたことでもあります。それは、自分自身の習慣や考え方を「剥ぎ取る」作業でもありました。(はじめにより抜粋) 内容(「BOOK」データベースより)「みんな仲良く」と教室に掲げても、子どもたちは仲良くなりません。他者意識のない作文、目的意識のない行事すべて、やめませんか。宿題は必要ない。クラス担任は廃止。中間・期末テストも廃止。何も考えずに「当たり前」ばかりをやっている学校教育が、自分の頭で考えずに、何でも人のせいにする大人をつくる。 著者について1960年山形県生まれ。東京理科大学卒。山形県中学校教諭、東京都中学校教諭、目黒区立目黒中央中学校副校長、新宿区教委指導課長を経て、2015年4月より現職。教育再生実行会議委員、経産省「ed-tech委員」、文科省若手有志による「教育長・校長プラットフォーム発起人」等、公職を歴任。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)工藤/勇一1960年山形県鶴岡市生まれ。東京理科大学理学部応用数学科卒。山形県公立中学校教員、東京都公立中学校教員、東京都教育委員会、目黒区教育委員会、新宿区教育委員会教育指導課長等を経て、2014年から千代田区立麹町中学校長。教育再生実行会議委員、経済産業省「未来の教室」とEd Tech研究会委員等、公職を歴任。『学校の「当たり前」をやめた。―生徒も教師も変わる!公立名門中学校長の改革』が初の著作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 昨年末、新聞広告でこの本を知り、Amazonで購入した。千代田区立麹町中学校の校長先生の本である。以前のブログにも書いた、大阪市立大空小学校と同じ、公立の中学校である。この二つの学校の実践を知ると、「公立だから難しい」というのは単なる言い訳に過ぎないということがよくわかる。もちろん、地域や諸々の条件でこのような取り組みがどこでも可能というわけではないだろうが、校長をはじめとする管理職が、子どもの成長には何が必要かというはっきりした教育目標や理念を持ち、学校はそのために何を取り組めばいいのかと教職員に納得させて取り組めば、少なくても学校現場で起きている悲しい状況は変えることが出来るように思う。私は、学校や教育委員会と話し合う機会が多かったのだが、どうしても子どもを一番の中心に据えて取り組んでいるという信念が感じられず、何とも歯がゆい思いを何度もしてきた。学校の先生たちも、子どもの未来のためになるのだという確信を持ちながら教育に携わりたいはずだ。長年の学校の常識を、教育関係者だけではなく保護者一人一人も考えなくてはならないだろうと思う。
2019年01月09日
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今年はどのような嘘や詭弁を重ねるのか。辺野古埋め立て 首相が「あそこのサンゴは移植」と発言したが…実際は土砂投入海域の移植はゼロ琉球新報 1/8(火) 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に伴う埋め立てに関し、安倍晋三首相は6日に放送されたNHKのテレビ番組「日曜討論」で事実を誤認して発言した。安倍首相は「土砂投入に当たって、あそこのサンゴは移植している」と述べたが、現在土砂が投入されている辺野古側の海域「埋め立て区域2―1」からサンゴは移植していない。 埋め立て海域全体では約7万4千群体の移植が必要だが、7日までに移植が終わっているのは別海域のオキナワハマサンゴ9群体のみにとどまっている。 沖縄防衛局は、土砂投入の海域付近にあった準絶滅危惧のヒメサンゴ1群体を当初移植する方針だった。県から移植に必要な特別採捕許可が得られなかったことから、特別な装置を用いてサンゴを囲み、移植を回避するよう工法を変更した経緯がある。 首相の発言について玉城デニー知事は7日、ツイッターに「安倍総理…。それは誰からのレクチャーでしょうか。現実はそうなっておりません。だから私たちは問題を提起しているのです」と投稿した。 サンゴの生態に詳しい東京経済大学の大久保奈弥准教授は「発言は事実と異なる。サンゴを移植しても生き残るのはわずかで、そもそも環境保全策にはならない」と指摘した。 沖縄防衛局は、サンゴの移植は1メートル以上の大きさを対象とし、1メートルより小さいサンゴは移植していない。 これまでに移植したオキナワハマサンゴ9群体はいずれも「埋め立て区域2―1」ではない場所に位置していた。 移植に向けて沖縄防衛局が県に特別採捕許可を申請している約3万9千群体のサンゴも現在の土砂投入海域にはない。県は申請を許可していない。 首相は「砂浜の絶滅危惧種は砂をさらって別の浜に移す」とも発言した。沖縄防衛局の事業で、貝類や甲殻類を手で採捕して移した事例はあるものの、「砂をさらって」別の浜に移す事業は実施していない。この人の嘘や詭弁や誤魔化しにはうんざりしている。その積み重ねで、私は彼の言葉を全く信用できなくなっている。トップがそうだからなのかどうかはわからないが、官僚や政治家の言葉も信じられなくなっている。文書の改竄、隠滅などが次々と明るみに出た結果、私は政治や行政を信じられなくなってしまった。もちろん、みんながそうだとは思っていない。精一杯自分の仕事の使命を果たそうとして頑張っている人だって沢山いるに違いない。でも私には、その区別がつかない。韓国海軍の駆逐艦が海上自衛隊の哨戒機に火器管制レーダーを照射したという件では、私は勿論日本の主張を支持したいけれど、日本側の映像が出た時点で、「これは信じられるものなのか?」と思ってしまった。信じられるということを、できれば利害関係のない海外の第三者機関に証明してほしいとすら思った。そう思いつつ、これほど日本の政治や報道への不信感の塊になっている自分自身にガッカリもしている。
2019年01月08日
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昨年、長倉さんの「山の学校報告会」前後に読んだ本を記録しておくのを忘れていた。図書館で借りた本もあるし、自分で購入した本もある。とりあえず、羅列。「微笑みの降る星」「世界のともだち 1(ルーマニア)」「世界のともだち 13(メキシコ)」「シルクロードのこどもたち」」「アフガニスタン ぼくと山の学校「西域の貌―SILK ROAD」長倉さんの写真を見ていると、その表情の穏やかさや笑顔にこちらも笑顔になってしまう。彼らは、長倉さんに笑顔を見せてしまうのだ。長倉さんは大人であろうと子どもであろうと、その人への信愛やリスペクトをしているからだろう。人間関係は相互作用だと思っているのだが、長倉さんはカメラを向けながら彼らの何倍も笑顔と声掛けをし続けているから、彼らはあれほど素敵な笑顔で返してくれるのだと思う。写真を通して、私はその人たちの人間性と共に、長倉さんの人間性を感じている。多分、素晴らしい写真家はみんなそうなのだろうな。
2019年01月06日
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今年何を作ったのか忘れてしまいそうなので、備忘録。《年越し料理》手打ちそば。天婦羅。大根と生ハムのサラダ。稲荷寿司。オードブル(各種ハム・ソーセージ・サラミ、ローストビーフ、鶏肉北京ダック風、マッシュポテト、岩農特製チーズ)このうち、稲荷寿司とローストビーフ、鶏肉北京ダック風は妹作。例年通り、高齢の母も参加して我が家で年越し。《正月料理》太字は手作り。うま煮、昆布巻き、栗きんとん、きんぴらごぼう、高野豆腐かまぼこ、数の子、黒豆、、いくらバラ寿司、キンキの飯寿司、生寿司。揚げ物(鶏肉のザンギ、エビフライ)、伊達巻、生野菜サラダ。←以上は妹作。そうそう、もちろんお雑煮はいただきましたが、今年は息子一家の地域が大雪で除雪作業に追われ、当然私たちも行くことが出来ず、私は生まれて初めて「餅つきをせずに正月を迎える」という初体験。今では、杵と臼で餅つきをする家は少数派でしょうし、私自身「面倒だな」と随分昔から思ってはいるけれど、実家で昔から使っている臼と杵がある限り続けたいというのは息子たち。ちなみに、お餅つきは4日に息子たちとその仲間や孫の友達で搗いたようです。一昨年までは私が何となく餅つきを仕切っていたので、昨日はそれが終了するまで息子やお嫁さんからの問い合わせの携帯が何度もなりました。やはり、見ているのと自分でやるのとでは違うようですが、自分たちだけで餅つきができたようなので、次からは私はお手伝いに回れることでしょう。とにかく我が家の伝統行事を次世代に引き継ぐことができて、これが一番めでたいと思います。
2019年01月05日
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この日はお餅つきの予定だったが、息子たちの都合で次の日になったため、急遽札幌シネマフロンティアにシネマ歌舞伎を観に行くことにした。9時15分からの上映だったのだが、お正月休みの最終日のせいかものすごく混んでいて、その上「野田版 鼠小僧」の残席わずかの表示が出ている。ひょっとすると見れないかもと思ったけれど、何とか残席5席の状態でチケットを購入することが出来た。しかし買えたのは最前列で、座ってみるとスクリーンを見上げる状態。まあ、見ることが出来るだけでよしとする。『野田版 鼠小僧』作品紹介作・演出:野田秀樹平成15年8月歌舞伎座において大ヒットとなった舞台です。現代演劇界を代表する奇才、野田秀樹の作・演出で、中村勘三郎を始めとする豪華で個性的な俳優たちの競演です。 あらすじ正月、江戸の町では鼠小僧の芝居が大人気。見物客の中で、棺桶屋の三太(さんた)がずる賢く金稼ぎに励んでいます。金にしか興味のない三太は、実の兄が死んでも棺桶屋の出番と喜ぶ始末。その上遺産があると聞いて大はしゃぎ。ところが遺産は善人と評判の與吉(よきち)が相続することに。他人には渡すものかと一計を案じた三太は、兄の死体の替わりに棺桶の中へ忍び込みますが・・・江戸町奉行から幽霊まで、個性溢れる登場人物達を、豪華な顔触れが賑やかに楽しく演じます。 配役稲葉幸蔵/棺桶屋三太:中村 勘三郎若菜屋後家お高:中村 福助與吉:中村 芝翫大岡妻りよ:片岡 孝太郎目明し清吉:中村 勘九郎辺見娘おしな:中村 七之助長屋の娘お新:坂東 新悟辺見勢左衛門:中村 獅童番頭藤太郎:坂東 彌十郎辻番人與惣兵衛:坂東 吉弥辺見妻おらん:中村 扇雀大岡忠相:坂東 三津五郎今は亡き中村勘三郎が、舞台を八面六臂の大活躍。最前列で見ているので、その汗のしぶきが飛んでくるのではないかと思うほど。もともとの鼠小僧の話はよく知らないのだけれど、クリスマスの時期に上演されることを考えてだろうが「三太」をサンタにかけていたり、あちこちにユーモアとペーソスと風刺満載で息つく暇もない。あらためて勘三郎の凄さを感じるとともに、三津五郎や獅童もとてもいい味を出していたし、福助や七之助も素晴らしい演技を見せてくれている。私は特に、七之助の芸幅の広がりを感じて、これからがいよいよ楽しみと思った。いずれにせよ、どの役者もとても生き生きと楽しんで迫力ある舞台を一丸となって作っていることが伝わってきた。私が気になったのは、子役として出ていた清水 大希君。どうも歌舞伎役者の家の子ではないなと帰宅してから調べたら、現在の中村鶴松君。どのような経緯で歌舞伎の舞台に立つことになったのかわからないが、昨年末の中村屋のドキュメンタリー番組で彼の必死の修行風景を見て、今後が楽しみだなと思った鶴松君である。シネマ歌舞伎で勘三郎や三津五郎の元気な姿を見るたびに、本当に惜しい人を亡くしたと思うけれど、着実に若手が成長していることに希望も感じている。中村勘九郎は今年の大河ドラマ「いだてん」の主役に抜擢され、その兄役で獅童も出演。二人とも大好きなのでとても楽しみだ。
2019年01月03日
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年末からは息や孫たちが集まり、無事に年末年始を過ごすことが出来ました。今年はどのような年となるのかわかりませんが、世界も日本も北海道もそして我が家も、あまりひどいことがなく穏やかな年であってほしいと願うばかりです。これを読んでくださっている皆様にとっても、平和で穏やかな年でありますように。
2019年01月02日
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