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February 28, 2010
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カテゴリ: 本・TV・WEB×わたし
先日というには大分日がたってる話なのだけれど、


夏以外に履くと見た目に涼しすぎる物で、出したのは秋だったから、
「(混んでいるので)時間がかかりますが。」というお店の人に、
「なんでしたら、来年の夏でも構いませんから(笑)。」、とお願いしたのだった。

仕上がりに二、三ヶ月(だったかな)とか言っていたはずなんだけど、
できたという連絡は待てどくらせどやって来ず。

ちょっと忘れそうになっていた五ヶ月後くらいにお店に電話。
でも、お店の人は出てくれない。。。

代表のおねえさんも、「出ませんねぇ…。」と。
仕方がないので、直接かかる番号を教えてもらいかけなおしても、出ない。

あぁ、参った。弱ったなぁ。
と思いながら、日を改めて電話すること五回ほど。
やっと出ていただけて、どうなっているか調べてもらったんだけど、
「…まだ、できあがっておりませんで。」と。
「えぇっ?…。‥‥‥。」とさすがに絶句。

ひたすらガッカリしながら、ともかくやっとくれ、と頼み、
それを家族に話すと「何なのそれ。あまりにも酷すぎる!!」と怒りだす。
「うん、確かにひどいね。今度引き取りにいくとき、『あんまりです』って伝える。」というものの、
当事者の私は怒るよりも凹むのが先に来ていて、周りの方が怒っているのだった。



「ばかもーん!」といって怒りまくる人もいれば、私のように落ち込む人もいる。
感情や感覚の、怒りのスイッチが入りやすい人と、
悲しみのスイッチが入りやすいタイプの人がいるとするなら、
フィギュアの浅田真央さんは後者のように感じる。

あるとき浅田さんのコーチが彼女に「もっと怒りなさい。」と言っていた、というのを聞いた。


怒りのスイッチが入りやすい人には理解しにくいのかもしれないけど、
あまり怒れない人に怒れと言われても困る、というのもあるんじゃないか、と
印象に残ったのだった。


生きるとは、自分の物語をつくること 』という河合隼雄さんと、小川洋子さんの
対談本の中にこんな一節がある。

河合さん キリスト教は「原罪」が基本であるけれど、
       日本の宗教は「悲しみ」が根本になるのが多いです。

小川さん 情緒的というか感情的なんですね。

河合さん だから僕は、「原罪」に対して、「原悲」があるという言い方をしています。
       日本のカルチャーは原罪じゃなくて、原悲から出発してるから、と言っているんです。

「こうしなくちゃいけない」とか「これをしてはいけない」という原罪的な意識のひとは
さまざまな技術の向上に貢献することができる。

でも、原悲的な意識のひとは「したければするし、したくなければそれでもいい」なので、
原罪的な意識のひとの考えを受け入れすぎてしまうきらいがあるように思う。
(感覚的に受け入れられれば、客観的にどうであってもOK、といった感じだろうか)

だから、(まだ確定ではないようだけど)浅田さんの現コーチさんが総監督になり、
日本で指導する人を探すというプランはとてもいいアイディアだと思う。
側で精神面でも支える指導者としては、高橋大輔さんのコーチみたいなタイプの方が
合っている気がするので。


どこまでも推測の域を出るものではないけれども、
浅田さんの涙は、意地で金メダルを取りにいく、とがんばったのに、
という悲しみだったのではないかと思う。
彼女のことばを聞いていると、行動の原動力が「楽しい」「うれしい」という感情にあって、
そんな彼女の邪気のなさを、自身の意地で括ってしまったのかなぁ、と。

この先どうなるかは、彼女だけでなくみんなわからないものだけど、
できるなら「悲」が「美」になる日がくるといいなと思う。

もちろん、スケート靴をはいてジャンプしたら怪我しちゃうような人には、
銀メダルは十二分にまばゆく美しい。


オリンピックでスケートにも目線を送っていたのですが、
思いがけないくらい面白かったのはカーリング。
見るつもりじゃなかったのに、ついつい最終エンドまで見てしまった、なんてこともありました。
対英国戦はもうお年寄りみたくTVに向かって拍手してました。
たったひとつのショットで、ガラッと局面が変わることも変えることもできる、というのが、
目を奪われることの一つの理由じゃないかと思いました。

選手たちの姿は、市井の人には遠いものではあるけれど、
ひとりの人間として教わることがたくさんあると思います。
「感動をありがとう」なんてこっぱずかしくて言えませんが、
それぞれのスポーツの醍醐味をおすそわけしていただける機会はありがたいものですね。

これからの4年の歩みがどんな形で結実するか、楽しみにしていようと思います。


そんな話をはさんで、ふつーの人のふつーな話に戻りますが。
半年くらいかかったサンダルの修理は綺麗に仕上げてもらいました。

で、私なりに意見は伝えました。
「以前もお願いして、これからもまた何かあればお願いしたいのに、
商いの姿勢としていかがなものでしょう。」って。(実際はもう少し長かったけど省略)

ひとさまに手厳しい言葉をどんなふうに伝えるか、
考えるチャンスをいただけてラッキーだったと思います。
でも、何度も電話をするのは面倒でぐったりするので、
それよりも、いい状態で靴をキープすることに努めようと思うのでした。





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Last updated  March 1, 2010 07:53:28 AM
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