この空のかなたに

 この空のかなたに

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Free Space

my favorite arts





March 6, 2010
XML
カテゴリ: 日々の素描
お財布の中にある十円玉を取り出して見る。

「10」という数字のある側を見ても、平等院鳳凰堂の下にある「十円」という文字を見ても、
おんなじ十円玉。
字の大きさからみるなら、「十円玉であること」のアピール度は、
平等院側よりも「10」と書いてある方が高いと思う。

でも、価値自体はどちら側でも変わらない。


このブログをはじめる前に働いていた会社で、
針の筵(むしろ)大会を開いてもらったことがあった。
非難の針のさす先は私にむいていて、主催者は十円玉の「10」の側みたいな人。


数人のひとから一度にワーワー言い立てられてる、なんて
それまで生きてきた中であまりなかったから、反論できないまま
「10」さんとその仲間の剣幕に頭が真っ白になりながら、宴は終わったのだった。

宴のあと「10」さんに、伝えたかったことはわかったか、と聞かれて
なんて返したのか今では全く思い出せない。
けど実のところ、私の仕事に不満があるのはわかったけれど、
それを話すことで何を果たしたいのか、という真意はさっぱりわからなかった。

ずっと、「わかんない…。」と思い続けていたのだけど、
先日十円玉を目にして、ふと「あ、そうか」と気付いた。
「10」さんは会社の中の自分を認めてほしかったんだ、と。
そして、一方の私も表現の仕方は違っても、思っていたことは同じだった。


誰かに認められることより何より大切なのは、自分で自分を認めることで、
そのままの自分に「YES!!」と言えるなら、誰にどんなふうに扱われるかは
二の次になる、ということ。
(○○ハラスメントとか、虐待、DVなど暴力行為はまったく別として。)

…結局、「認めてほしい」の闘いは、どれだけ遠慮したいと思っても、

なぜなら、中途半端な対応は、闘いたいひとの燃料になるだけだから。

「10」さんも私も同じ十円玉で、どこか幼稚なのはお互いさまだった、
と思ったら、妙にすっきりした気分になった。


このところ、「私はこういうひと」っていうのを言葉にすることが課題になっているんだけど、
苦手にしてきた時間が長いものだから、うんうん唸って挙句散歩に飛び出したりしている。

でも。苦手であまり手をつけてないことに時間がかかるのは当たり前で、
やってないけど得意、なんて大抵ありえない。
得意なことは試行錯誤がその前にあってのこと、というのがすっかり抜けていた。

そうした試行錯誤がどんな花や実をつけるかはわからない。
けど、根気よくつづけることはきっと、十円玉を磨くことにつながる。
「10」と大声で叫ぶのは私の趣味ではないけれど、
平等院の下で「十円」と言葉にする方なら、練習すればできるようになるだろう。
そんな予感のなかに日々を過ごしています。


三月は卒業式の季節。
学校によって式で歌ううたはそれぞれだと思いますが、どんなうたを歌いましたか。

私の行ってた学校では小学校では「仰げば尊し」で、中・高は「巣立ちの歌」。
大学は…何だったかな。大学の歌をうたったことしか覚えてないや。
「仰げば尊し」もいいうたなんですけど、「巣立ちの歌」の方が好き。
サビの歌詞はこんなです。

♪いざさらば~ さらば先生 いざさらば~ さらば友よ♪

そろそろ、針の筵大会のことは踏ん切りがつきそうだから、

♪いざさらば~ さらば10円 いざさらば~ さらば傷よ♪

って歌ってもいい気がしている。
卒業めざして論文書いて、指導教授にみせちゃうかな。
読んでもらって、D判定(不可)だったらどうしましょ。
でも、結果がどうであれ、締めはこんなふうに歌うのだ。

♪美しい~ 明日の日のため~♪ ってね。


よだん。春の気配を音で楽しむのに、こちらはいかが。
SOUR '日々の音色 (Hibi no neiro)'

音の作りも画像も楽しいのですが、冬を通り越したイメージの歌詞が素的です。
お時間が許すならぜひご覧くださいませ。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  March 6, 2010 09:57:19 PM
[日々の素描] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: