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これは・・・
私が手を出しちゃいけない作品だったかなっと(^^;
全てにおいて「?」が残る作品だったというか・・・
最初、男の子二人だけでプルトニウム(と思われていた)を盗み出し、スピンクス
と名乗って謎かけをし、犯行声明をだしていたあたりは何が始まるんだろうと
ワクワクしたのですが・・・
大筋はわかりますよ。
日本再生のために身寄りのない子どもの中から知能の高い者を集め、人工的に
天才を作り出す非人道的な実験をしていた施設があって、そこから抜け出した者が
自分たちの身に起こったことやこの国が何をしようとしているのかを摘発するために
テロ行為を行い注目を集めようと試みた。
でもね、これ何を描きたかったの?
この国がアカンってこと?
まず、戦後の問題を出してくるにあたって、時代がズレ過ぎてる。
40年くらい前の話だっていうんだったら若干分からないでもないけど、この現代で
そんな施設に子供らが集められてやってることが随分と昔のエスパー研究みたいな
ことだし・・・
そこから始まり、ナインとツエルブが子供だけで生き残ってきたっていうもの、あまりに
現実的じゃないし。
いくら知能指数が高くてもそれだけで生きていける社会じゃないよね。
いや、生きるだけなら出来ますよ。
でも、彼らのようには成長出来ないと思う。
学校へ行かなくても賢いからいいって話ではないと思うし、社会のシステムを知るだけ
でも大人と関わらなくてはね。
彼らをバックアップする大人がいたってことなら分かるんですけども。
子供だけで食べていくだけでも無理な話で。
盗みとか詐欺とか何らかの犯罪に関わるようなことでもしなくちゃとても無理。
どこか新しく施設に入っていたというのならわかりますが、そうであれば彼らが育って
きた記録が残りますし、そういうことは無かった設定みたいでしたよね。
あのツエルブを籠絡するためだけに現れたリサとか何がしたかったのかわからなかった
ハイヴとか出してるより、もう少しリアル感を得られる背景が描かれていれば主役の
二人にも感情移入できたかもしれないし、警察と二人の関係が敵対だけでなく、共闘に
変わっていく形もスムーズにみれたんじゃないのかなと。
スピンクスとオイディプスの関係もシンプルにわかりやすく完結させられただろうし。
なんか中途半端なんだよね。
もっと「他の人も謎を解いたけど、柴崎だけは特別だった」って彼の特異性も欲しかった
かな。
「彼にしか解けない」では安易過ぎて、警察無能もいいところ。
この作品はとにかく至るところで警察が無能過ぎて哀しかった。
アメリカとの関係もありえんやろwwwってなことになってたし・・・
柴崎に拳銃持たせてるし、あんたが不法所持だよって感じで(^^;
警察官として動けない無い状態なら逮捕だってできる立場じゃないのにね。
それに権限があったとしても無抵抗の人間にいきなり銃を向けるのはまずいんじゃ?
それに電磁パルスで電子機器の大半が破壊されたら日本の国としての機能は完全に
麻痺するし、これによって間接的に死者が確実に出るし、これ以上の身勝手な話は
ないと思うわ。
ほとんどの企業のデータが消えるわ、仕事はできないわで多くの企業が倒産、事故は
起こるだろうし、病院は機能しないしでちょっと考えただけでも大パニック。
放射能で被爆しなくてもこれによって生活奪われた人が間接的に亡くなることもある
だろうから大量殺人と一緒。
個人的な怨みは個人的に晴らすならともかく、全く罪のない人までも巻き込むのは
完全に無差別テロだし、何が理由であっても擁護されることじゃないと思う。
自分たちが怨みの元に変わるだけだよ。
最後には原発まで出しちゃってるし・・・
で、リサは普通に学生に戻ってるし、日本の日常は回復されてるみたいだし、あの後そんな簡単に戻れるの?
日本中の電子機器が破壊されることって大したことじゃなかったの??
ああ・・・なんとも後味が悪いというか、あまりにいろいろとあり過ぎて・・・
もうちょっと持っていき方で面白い見せ方も可能だったと思うのですが。。
これはちょっと評価しにくい作品でしたわ。
ただ、作画だけはすごく良かったと思う。
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