I歯科医院の高楊枝通信。

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2012.10.15

ムシ歯をつくる実験（歯科の常識を覆すシリーズ4）

(2)

テーマ：歯医者さんや歯について～(5333)

カテゴリ：虫歯の電気化学説

2009/09/10と2009/09/22の記事の再掲です。

ムシ歯をつくろうと思ったが、歯が溶けちゃった。。という実験です。
でもまあ、歯がマイナスになるように（電子を奪うように）電圧をかけて電流を流すと歯が溶けるという「虫歯の電気化学説」を裏付ける実験結果が得られました。
歯をpH3の酸性水溶液に浸けただけでは、1ヶ月経っても溶けたりはしないのですが、0.1mAの電流を流すと3時間で溶けてしまいます。

ーーー引用開始ーーー

画像100 002-100.jpg

続きです。

虫歯は電気化学的な仕組みで起こるということを証明するために
簡単な実験装置を組みました。

基本コンセプトは歯牙から電子e-を奪い、
溶出したCa2+(カルシウム・イオン)を-電極に吸い寄せる、
それだけです。

まずは歯牙に＋電極を取り付ける作業、

歯冠だけを出して密閉容器に入れる、

電気的結合を密にするために、
心電図の電極とかに使う導電性ジェルを密閉容器に充填する。

虫歯を作る場所を決めるために象牙質に達する深さ2mm、直径1mmの穴を開ける。

ステンレス容器に歯牙の入った容器をセットしてpH3.0の希塩酸を注ぐ、
-電極が分極することを防ぐ為に熱帯魚のポンプで水流を作る。

これが肝の部分、

歯に触れないように、

ステンレス容器と歯牙との間に電圧を掛ける、約12Vで0.23mA流れる。
これで様子見。。
待ちきれないのでもっと電流を増やそうかな・・。

ーーーつづきーーー

実験再開！
外部電源は定電圧電源だと分極によるインピーダンス上昇による電流低下が起こるので、
定電流電源としました。
表題画像がそれ、オーディオやる人が見ればすぐに解る回路。

とりあえず、100.0μAに設定（テケトー）。

げげ、、、ネットで3時間遊んでいる間に溶けちゃいました。。
一回り小さくなって、クラック（ヒビ）がたくさん入っています。

これは実験前、

やはり、
電流が大きすぎでしょう。
エナメル質と象牙質のSUS（ステンレス）に対する電位を別々に計り、
その中間値での電位で実験すべきですね。
つまり、象牙質は溶けるがエナメル質は溶けない電位。

またpH3は低すぎますね、今度はpH6か、pH7でも良いかも、
単なる電解質ということで塩水でも良いかも。。

また、試料作りから始めます。
しかし導電性ジェルがもうない。。

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Last updated 2012.10.15 22:47:49
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■コメント

歯側を＋にして溶けましたが、

mabo400 さん

歯にはH+が流れ易いという研究結果と如何整合させるかが問題ですね。今のところ思い付いていません。 (2012.10.18 20:13:15)

返事を書く

Re:歯側を＋にして溶けましたが、(10/15)

mabo400 さん

歯に＋電圧をかけると、歯の電解質側（ー側に近いところ）にH＋が集まる。H＋がHA内のOH基に共有結合しているとされるが、それ以上のH+は近傍のCaから電子を奪い（イオン化傾向がCa>Hなので）、電子を奪われたCaはCa2+となって、溶出する。ってな感じでしょうか？

＞歯にはH+が流れ易いという研究結果と如何整合させるかが問題ですね。今のところ思い付いていません。
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(2012.10.21 17:54:30)

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