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I歯科医院の高楊枝通信。

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2023.08.03

1回で終わる根管治療3.0（CR壊疽？）

(8)

テーマ：歯医者さんや歯について～(5339)

カテゴリ：近未来の根管治療シリーズ

30代女性、左上1、Per、非細菌性歯髄壊疽

なんだか、鼻の下を押さえると違和感があるというのでこれは歯髄が失活（死んでいる）なと思って、根管を開けてみた。確かに麻酔もしていないのに痛みもなく、出血もしなかった。細菌感染しているとも思えず、細菌性特有の腐敗臭もない。

非細菌性の歯髄炎には外傷性の歯髄梗塞や出血によるものもあると思う。心筋梗塞や脳梗塞や脳出血と同じメカニズムによるものだ。

その他には30年程前に問題になったことを思い出すが、CR壊疽という事象があった。CR充填の後に歯髄壊疽を起こすというもので、当時からマイクロリーケッジ（微小漏洩）説、残留モノマー説とあって、結論は出ていなかったが、いつの間にかそういう現象は起こらなくなったので、議論も立ち消えになってしまった。

CRのモノマーはBis-GMAというもので、重合してしまえば問題はないが、未重合のものは細胞毒性があるので、これによる歯髄炎だった可能性が高いように思う。いつの間にか残留モノマー対策がなされていたのだろう。

今回の歯髄壊死がどの原因かどうかは分からないが、処置は同じだ。

根管内を拡大する必要もなく、超音波スケーラーのエンドチップで洗浄して3MIX+α-TCPの精製水練りと通常練りの２回法で根管充填するだけだ。しかも緊密充填など必要がない。勝手に埋まる。というかカチカチになる。α-TCPは歯質の構成成分のハイドロキシアパタイトそのもので、これと水分があれば、歯根内でハイドロキシアパタイトの再結晶化が起こるのだと思う。

この根管治療法は僕のオリジナルで術式は非常に簡単なので、これが普及すれば、歯科治療に革命が起こるはずだ。
今までの面倒なだけで予後不良な古臭い根管治療法は一掃されてしまうと思う。

歯髄にバーが到達

歯髄部分は除去する。

#20の超音波スケーラーのエンドチップで根管内を洗浄しつつ根尖口まで届かせる。

根管長は21mmと標準値に近い。

1回目は3MIX+α-TCPの精製水練りをディスポシリンジに入れて根管充填。
さらにエンドチップで根管内に押し込みつつ根尖まで行き渡らせる。

余分な水分を綿球に吸い取った後は3MIX+α-TCPの通常練りで覆う。

CRで充填して処置を終わる。信じられないかもしれないが、これだけだ。慣れれば15分で終わる。

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Last updated 2023.08.03 13:11:28
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■コメント

Re:1回で終わる根管治療3.0（CR壊疽？）(08/03)

マツイさん

先日、とある歯科医と重曹うがいについてネットで口論になってしまった
面白いことに頭ごなしに重曹うがいを否定しているのは男医が圧倒的に多い(口論になった歯科医も男医)
重曹を得体の知れない怪しい薬品と捉えている者までいて呆れる始末
義務教育レベルの化学も知らないらしい
女医は食品にも含まれる自然かつ安全なものと知っているからか頭ごなしに否定する者は見かけないし勧めている者も少なくないがそもそも母数が少ないのが残念だ

まるで地動説が理解されなかったガリレオ・ガリレイの現代版のようです (2023.08.07 06:18:03)

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Re:1回で終わる根管治療3.0（CR壊疽？）(08/03)

マツイさん

先生の唱える歯科理論を少しでも広めたいと思うものの口論で終わるとは自分が不甲斐ない
伝える事の難しさを痛感いたします
今回の記事の理論もせめて近くの歯科医にでも伝わればと思うのですが、3mixはともかく在庫限りとおっしゃられていたα-TCPはどう説明すれば良いのでしょうか？ (2023.08.07 06:31:34)

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Re[1]:1回で終わる根管治療3.0（CR壊疽？）(08/03)

mabo400 さん

マツイさんへ

人間の体液の緩衝作用は3つあってそのうちの1つが炭酸緩衝系（重曹のこと）。

歯科衛生士向けのテキストにさえ載っています。

その歯科医師さん学力に問題があるのでしょう。
もしくは洗脳されているか。

https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/200801170001/

(2023.08.07 09:39:39)

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Re[1]:1回で終わる根管治療3.0（CR壊疽？）(08/03)

mabo400 さん

マツイさんへ

α-TCPセメントは三金から発売されていましたが、会社自体が無くなりました。
僕は何十年も使っているのにどうしてくれる！と販売店経由でクレームをしたところ、液の成分を教えてくれました。しかし社外秘ということで念書を書かされましたので、詳細には語れません。
α-TCP自体（粉）は買えます。1kg15万円と結構値が張りますが。
大阪大学の研究論文に２次象牙質が速くできるというのがあって、そこで使われていました。固める方法もあったと思います。ある有機酸だったと思います。ちょっとググれば出てくるのではないでしょうか？
(2023.08.07 10:21:19)

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Re[2]:1回で終わる根管治療3.0（CR壊疽？）(08/03)

マツイさん

mabo400さんへ
最近流行りのAIツール『chatGPT4』に「重曹水に虫歯予防効果はあるか？」と質問したところやはり「ある」との事でした。
しかし「過度に行うと逆に歯を痛める」ともあったので、化学的な解説を求めると以下の答えが返ってきましたが、合っていますでしょうか？

￣￣￣￣￣￣
質問「歯に逆効果となる具体的な原理を化学的に説明してください」

chatGPT「歯エナメルは主にハイドロキシアパタイトというミネラルによって構成されています。ハイドロキシアパタイトの化学式はCa10(PO4)6(OH)2で、この構成物は比較的安定ですが、極端なpH条件下で溶解を始める可能性があります。
口腔内が酸性状態になると、ハイドロキシアパタイトはプロトン（H+）を獲得して溶解します。これが虫歯の一部を形成します。
それに対して、口腔内が過度にアルカリ性になると、ハイドロキシアパタイトは水分子と反応してヒドロキシルイオン（OH-）を放出しつつ、その一部が溶解します。これは化学的なアルカリ蝕と呼ばれ、一種の歯の脱灰（デミネラリゼーション）を引き起こします。この過程は通常は非常に遅く、通常の状態ではほとんど起きませんが、長期間にわたり過度にアルカリ性の環境が続くと明らかになる可能性があります。
そのため、重曹（NaHCO3）などのアルカリ性物質を過度に使用し、口腔内のpHを適切な範囲を超えて上昇させると、そのようなアルカリ蝕を引き起こすリスクが出てきます。このため、重曹の使用は適切にコントロールする必要があり、その方法と頻度については医療専門家と相談することが重要です。」 (2023.08.07 10:37:37)

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Re[2]:1回で終わる根管治療3.0（CR壊疽？）(08/03)

マツイさん

mabo400さんへ
なんと社外秘！それはもったいない…メーカーはそのまま貴重な情報を封印し消滅させてしまうつもりなのでしょうか。
mobo先生のブログを見て同じような治療がしたい歯科医もいるでしょうに機会の損失もいいところです。
メーカーは情報の販売でもすれば良いのにと思ってしまいます。 (2023.08.07 10:45:49)

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Re[3]:1回で終わる根管治療3.0（CR壊疽？）(08/03)

mabo400 さん

マツイさんへ

会社も消滅しましたからね。。どうなんでしょうか？
法的に問題なければ公開しますが？
(2023.08.07 11:27:45)

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Re[4]:1回で終わる根管治療3.0（CR壊疽？）(08/03)

マツイさん

mabo400さんへ
あるいは先生の方で商品化なさるのも手かと…
法的に問題なければですがw
レシピの公開にせよ何にせよ、この世からα-tcpセメントが消滅してしまうのだけは回避願いたく思います (2023.08.08 12:19:01)

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