2004.05.21
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たまには看護婦らしいテーマで書いてみようかと思う。
VURと言われても看護婦でさえピンと来ないかもしれないが、私も自分がこの病気です、と言われるまで知らなかった。
まぁ当時准看護学校を卒業したばかりだったので許してほしい。

VURとは、vesicoureteral refluxの略で、膀胱尿管逆流現象の事である。
私がこれと診断されたのは、20歳の時だから・・・
えぇと?
今から1年前だわ♪ (嘘)( ̄ー ̄)

繰り返す発熱に 「風邪」 と診断されて入院したりしたのだが、右側腹部から背中にかけての痛みを感じた時、
「なんとなく違う・・・?」

特に医師に何か言われたわけではないのだが、腎臓に関する発熱は高い熱が出るのが常なので、泌尿器の診察を受けてみる事にした。
そこで、VURの診断を受けたのである。

熱が出れば「風邪」と診断した内科の ポンコツ医師 はあの頃の私に感謝してもらいたい。

診断を受けた時私の右の腎臓はすでに、繰り返される圧迫により腎盃は全て反転し、 ありえない方向に 膨らみ腎臓自体萎縮してしまっていた。
尿管も同じく、圧迫により拡張していた。

少し説明すると、通常いったん膀胱に降りた尿は腎臓方向へ還る事はない。
無菌状態の腎臓へ、外気により近い膀胱から尿が逆流すれば、そこに菌が存在すればたちまち高熱の原因となる。

健常者では尿管膀胱移行部が逆流を防止するようにできているのだが、先天性、または後天性の原因によりこれが破綻すると膀胱から尿管へ尿が逆流してしまう。

子供さんが発熱を繰り返す場合、一度泌尿器の受診をされてみるのもいいかもしれない。


何が大変かというと、ある検査が とても恥ずかしかった のである。

恥ずかしいと言いながら書くが、
うら若き20歳の乙女が、 男性(医師) に、尿道から造影剤をカテーテル(管)で注入されて、それを排泄する検査があった。

そのテの趣味 はなかったので、20代とおぼしき素敵な先生( ちょっとタイプ )の前で
「それでは出してくださ~い。( ̄ー☆キラリーン」と言われても出るものじゃない。
20歳の私はどうしても 出す 事ができなかった。
出そう出そうと赤い顔でプルプル震えていたら、
「・・・もういいですよ」と、ちょっとタイプが言ってくれた。

今から思えば、それほど重要な検査でもないのでお断りすれば良かったのだが。
「出そう」と頑張るだけで逆流は確認できたのでOKなのだ(私が医者なら、もういいでしょと言うぞ)。

兎にも角にも、手術を受ける事になった。
診断を受けてから手術まで、数ヶ月の期間があった。
術前の再検査で「左側だけ手術しましょう」と言われ、そうする事にした。
この時の判断がいまだに私を悩ませている。

右の方が悪かったのに、再検査の時には左側の方が症状が強かったので見送ったのである。
どうせ腹を切る のなら、左右を一緒にやってもらえば良かった。
ついでに 盲腸も切って下さい」と、今なら言える。

そんなわけで、右の側腹部が何となく痛かったり、熱が出た時は 「もしや・・・」 と今でも心配しなくてはならない。

あの時の先生が、もしジャガイモのような顔だったら
「つべこべ言わずに左右やってよ」とすごめたかもしれない。

あぁ、あの頃は可愛かった♪ >

VURは、そんなに恐れる病気ではない。
放置すれば腎不全なども招く可能性はあるが、VUR自体は手術で治せる。
開腹しなくても手術が可能になってきたそうだ。

「ビキニを着た時に、手術の痕が見えないように切りますね。」
と言ってくれたちょっとタイプのセリフが懐かしい。
「ビキニを着て、一緒に泳ぎたい?」 と激しく勘違いした20歳の私も懐かしい。


術後の注意として、排泄を我慢しない事、膀胱炎を起こさないようにする事、などがあるが、ダリンと初めてデートした頃、それこそ 震えるほど 排泄を我慢した事があった。
「おトイレに行きたいの」と言えなかった私はもうどこにもいないよん♪

内股でうつむき加減でチョコチョコと歩く私 (おしっこ我慢中) は可愛かったはずだ。
たぶんね。

患者さんの立場になってみる事。少なくともそれは考える事のできた出来事だった。






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Last updated  2004.05.25 15:23:24
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