みきまるの優待バリュー株日誌

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Apr 19, 2025
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カテゴリ: 投資本書評
 さて今日は株式投資本オールタイムベスト147位





 身銭を切れ(ナシーム・ニコラス・タレブ著、2019年、ダイヤモンド社)







 の第6弾です。




 今日は、 第5部 生きるとはある種のリスクを冒すこと の中の、








 第5章 シミュレーション装置のなかの人生 から。










 ​
​  ある日のディナー・パーティーで、私は巨大な円卓を挟み、デイヴィッドという礼儀正しい人物の向かいに座った。



 ディナーの途中、デイヴィッドがおもむろにアイスピックを手に取り、手に貫通させた。私は彼が何を生業にしているのか知らなかったし、主催者のエドガーが大のマジック好きであることも知らなかった。そのデイヴィッドが実はかなり有名なマジシャンだということを知ったのは、あとになってからだった。



 私はマジシャンについてはからきし疎く、すべては目の錯覚の問題なのだろうと思っていた。。。ところが、パーティーの最後で、あることに気付いた。デイヴィッドが手荷物預かり所のそばに立ち、ハンカチで手から流れる血をぬぐっていたのだ。



 そう、彼は本当にアイスピックを手に貫通させたのだ。あらゆるリスクを承知で。その瞬間、彼への見方が変わった。こいつは本物だ。リスクを冒した。身銭を切ったのだ。



 数か月後、彼と再会すると、私は握手を求めた。アイスピックの貫通した傷跡が、まだくっきりと残っていた。



 次に、シグナリングの観点から、あからさまな欠点が持つメリットを考えてみよう。








 ​
あのドナルド・トランプが勝ったのは欠点のおかげ



 私はよくテレビを消音にして観る。共和党の予備選挙で、ほかの候補者と並んで立っているドナルド・トランプを見たとき、私は言動の内容にかかわらず、彼が予備選挙を勝ち抜くと確信した。なぜか? 彼には目に見える欠陥があったからだ。つまり、彼は本物だった。



 日頃からリスクを冒している一般大衆は、口先だけの人間ではなく、いつだってアイスピックを突き刺して血を流した人間のほうに票を入れるのだ。



 トランプが失敗した起業家だという主張は、仮に正しかったとしても、次の主張を裏づけるだけだ。成功した人間よりも、失敗した本物の人間の方が優れている。汚点、傷跡、性格上の欠点は、人間と幽霊の距離を遠ざけるのだから。



 傷跡は身銭を切っていることを示す一種のシグナルである。



 また、



 人々にはフロント・オフィスとバック・オフィスの人間を見分ける能力がある。









 このタレブのアイスピックの話は強烈で、本書中で最も印象に残りました。そして私は何故か、



 ​ マーケットの魔術師 大損失編 (アート・コリンズ著、パンローリング、2006年)






 の中の、



 大物トレーダー ​ リンダ・ブラッドフォード・ラシュキ ​ のインタビューを思い出しました。








 少し引用してみましょう。


 知り合いのプロフェッショナルのほとんどは、損や失敗トレードについて語ることはあっても、成功トレードについては絶対に口にしません。


 言ってみれば、戦争の古傷を見せ合うのに似ています。市場の剣闘士となる資格を得たことをそうやって証明しているんです。









 つまり、投資家として大損をしたことがある、深い傷跡があるということは、「身銭を切り、リスクを取って戦い、そして生き抜いてきた。」ことの証明であるということです。




 私は良く他の投資家に自分の ​ エスクリ事件 ​ などの大損した話の鉄板ネタを面白おかしく話した後で、「あなたが、これまでに一番損した投資はどんなものですか?」という質問をします。




 そして経験上、優れた投資家の損失話はべらぼうに面白いことが多いです。つまり、「体にたくさんの傷跡があり、同時に長く生き抜いてきた投資家はとても信頼できる。」ということなんですね。(笑)









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Last updated  Apr 19, 2025 08:10:09 PM


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