なりぽん@厭離庵
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記事としてはやや古いが読んでない人も多いと思うので紹介したい。週刊現代の‘意地とプライドが交錯するヤンキースのベンチ裏「老いた虎」イチローと「昇り龍」田中将大天才は並び立たず’は一読に値すると思う。上のリンクで飛んだ方が読みやすいが、念の為にコピペしておく。論文じゃないしソースを明らかにしているからコピペに問題はないでしょ・・・(^.^)日本の誇る天才二人が、ベテランそしてルーキーとしてヤンキースでプレーする。歳の差は15、年俸格差は3倍。勢いの差は明らかだが、老兵に静かに去る気はない。龍虎の戦いはもう始まっているのだ。近未来のエースと控え「遅えんだよ」ヤンキース入りを決めた2~3日後、挨拶の電話をしてきた田中将大への、イチローの第一声がこれだったという。「冗談だったのかもしれませんが、大人気ないですよね。かつての川崎宗則や松坂大輔のように、自分に尻尾を振ってこない田中が腹立たしかったのでしょうか……」(MLB関係者)日本が誇る新旧の天才プレイヤーが、ヤンキースでチームメイトとなった。かたや10年連続200本安打にメジャー年間最多安打記録、かたやシーズン24勝0敗。前人未到の記録を持つ二人が夢のタッグを組めば今年のヤン キースは敵なし—とファンの期待は高まるが、「残念ながら、ドリームタッグが誕生する可能性は限りなく低い」と夕刊紙デスクは言うのだった。「まず、二人の立場が違いすぎます。イチローは今年が契約最終年。ジ ラルディ監督は『偉大なキャリアに敬意を表する』と言っていますが、現在は外野の5番手で、スタメンを獲りにいかねばならない立場。3Aにアルモンテとい う三拍子揃った若手有望株もいますから、序盤で不振に陥ると解雇される可能性すらある」一方の田中は7年契約を結んだばかり。オープン戦の好投によって、早くも先発ローテーション3番手のポジションを確立しつつある、「近未来のエース」(現地紙記者)だ。落日の天才とまさにこれから飛躍する天才。対照的な二人の人生が今季、ヤンキースで交差していくのである。明暗がくっきりとわかれた二人の天才の間 には、当然、微妙な空気が流れている。たとえば、田中がヤンキースと総額161億円の契約を結んだ直後。イチローはこうコメントした。「このオファーを受けたことへの覚悟と自信に敬意が払われるべきだろう」褒めているのか、皮肉を言っているのか。報道陣はイチローが何を言いたいのか掴みかねていた。真意がわかったのは、それから約1ヵ月後のことだった。「いつもスタイリッシュなイチローが、ドル紙幣をバラまいたような柄がプリントされた下品なTシャツを着て、キャンプ地のタンパ(フロリダ州)入りしたんです」(前出・関係者)あれは「君はまだメジャーで一球も投げていないのに貰いすぎなんじゃないの?相当なプレッシャーがかかる中でやっていく覚悟はあるの?大丈夫?」と いうイチローからの痛烈なメッセージでしょうと、前出のデスクは分析する。そしてその後も、イチローと田中の間に距離を感じさせる出来事があったという。「二人の最初の顔合わせは、主将のデレク・ジーターの引退会見があった2月19日。田中は真ん中近くの椅子に座っていたのですが、イチローは会見場の出口近くに立っていた」彼らのチームでの立場を表しているようで興味深いが、問題はこの後、起きた。スポーツ紙メジャー担当記者が解説する。「報道陣はマー君とイチローのツーショットを狙っていたのですが、会見が終わっても二人は交わらない。田中がイチローに挨拶に行くまで、かなり時間がかかった。現地カメラマンに何度も『二人は仲が悪いのか?』と聞かれましたよ」わかりあえない双方ともに天才にありがちな気難し屋で神経質。常人とは違う風景が見えているから、メディアに対しても「どうせ、自分の真意は伝わらない」と考え、疎遠になっていく。たとえばマリナーズ時代、イチローに「拝謁」できる記者は数名しかいなかった。何年も密着取材した覚えのめでたい記者だけが、試合後のクラブハウス に入ることを許された。その‘代表取材’にイチローは背を向けて対応する。腰にタオルをまき、身体に保湿クリームを塗りながら、背中越しに質問に答えるの だ。的が外れていると感じた質問は、「はい、次」と無視する。ヤンキース移籍後、「どんな時でも取材には対応しなければならない」とするチーム方針に従 い、言葉を発する機会は増えたが、日本のメディアが取材しづらい状況はさほど変わっていない。気難しさなら、田中も負けていない。前出のメジャー担当記者が言う。「メジャー移籍が取り沙汰された際、『週刊文春』の記者が自宅の呼び 鈴を鳴らしたことに田中は怒った。なんと同じ版元が出しているスポーツ専門誌『Number』まで取材拒否にしたのです。25の若さでなかなかできること じゃないですよ。インタビューなど、してもらわなくて結構と考えているフシすらあります」イチローと田中。日本人プロ野球選手の中でも指折りの孤高の男二人が、気安く打ち解けること自体、無理があるのかもしれない。誰にもわかってもらえないという孤独は、天才であるがゆえの宿命でもある。それが同じ野球選手同士だったとしても。前出の現地紙記者によれば、キャンプ中、イチローと田中は夫人同伴で食事をしたという。「タナカ夫妻はイチローの奥さんに『わからないことがあったら、何でも聞いてね』と言ってもらったそうだ。ただ、『まい夫人のブログに私たちを載せることだけは絶対やめて』と釘も刺されたそうだが」これは一部記者の間で知られた話だが、マリナーズ時代にも、イチローが家族ぐるみで交際していた夫婦がいた。同世代で昔からの友達のように親しくしていたが、ある日突然、「あなたたちとの付き合いは白紙にしたい」と一方的に関係を解消されたという。「イチロー夫妻は二人とも超がつく神経質。何か逆鱗に触れる発言があったのでしょうが……。この手の話は他にもいくつかある」(前出・デスク)ぶつかりあっているのは、「若造が、メジャーで結果出してからデカい顔しろよ」「終わった人に偉そうにされたくない」という互いのプライドである。もちろん、互いの実力自体は認めているし、アメリカの地で大先輩のイチローが田中にプライベートでアドバイスすることもあるだろう。ただ、周囲の評 価という点では、すでに田中のほうがイチローを上回っている。もともと、二人が初めて同じチームでプレーしたのは'09年の第2回WBC。当時のイチロー の田中評はこうだった。「間違いなく素晴らしい能力を持っている投手だけれど、まだまだスペシャルじゃあないね」あれから5年、田中評は、「たたずまいというか、出ている空気というか、そういうところに好感が持てる」と変化した。他人を滅多に誉めないイチローにしては異例のことだ。「イチローさんは田中を気遣ってくれています。田中だって『僕が少年だったころから、スーパースターだった人。心技体すべてにおいて尊敬しなければならない人』と言っています」田中の知人はこう言うのだが、田中にしてみれば、イチローはもはや「尊敬できる」ではなく「尊敬しなければならない」という程度の存在なのかもしれない。そして、ヤンキースで活躍したもう一人の天才、松井秀喜の存在もイチローと田中の関係に微妙な影を落としている。入団を決めた際、「目指すべき」対象として、田中はあえて松井の名を挙げたのだ。「2月の下旬、ステーキ店でアメリカ人記者とタナカ夫妻の懇親会が開かれた。その席でタナカは『子供のころから巨人ファンだった』と話していた。彼が『マツイのようになりたい』と言ったのはそれが理由だろうね」(前出・現地紙記者)生き方も違う巨人、ヤンキースと球界の王道を歩み、個人記録よりチームの勝利を優先。何があっても囲み取材を受けた松井。他方、イチローはオリックス、マリナー ズと中堅球団を渡り歩き、勝利よりも個人記録を追求してきた。対照的な二人が合うはずもなく、10年以上前から松井とイチローは冷戦状態にある。田中はそんな状況をわかっていながら、またイチローがチームメイトになることをわかっていながら、松井の名を挙げた。イチローにすれば愉快なはずがない。そしてもう一人、二人の関係を微妙にしているのが、レンジャーズのダルビッシュ有である。田中と師弟関係にあるダルビッシュもまた、イチローとの仲は険悪なのだという。「一説には'09年のWBCのとき、チームリーダー的存在だったイチ ローと我の強いダルビッシュが言い合いになったのが原因だと言われています。『日本のプロ野球よりメジャーリーグのほうが上』と言ったイチローに、メ ジャーに行く気持ちなどサラサラなかったダルがキレた、ストッパーをやらされて文句を言っていたダルビッシュにイチローが『四の五の言うな!』と叱ったら 逆ギレされた……など、諸説ありますが、WBCから、溝が深まったのは事実です」(スポーツライター・臼北信行氏)昨年、アーリントンで行われたレンジャーズ対ヤンキース戦では、ダルビッシュとイチローが球場の廊下ですれ違うシーンがあった。ところが、二人は目すら合わせようとしなかった。「田中は高校時代からダルビッシュを尊敬していて、プロ入り後、ほどなく弟子入りしました。向上心の強い二人はすぐに意気投合。田中はダルを兄貴として敬い、ダルも田中を弟のように可愛がっています」(臼北氏)松井秀喜とダルビッシュ。イチローとソリが合わない彼らと親交を深める田中。それは「凄い選手だということはわかっているし、先輩だから最低限の敬意は払います。だけど、僕はあなたのような生き方はしたくない」という意思表示に他ならない。「田中がイチローのご機嫌取りをすることはないでしょう。メリットが ないですから。かたやイチローも外野のレギュラー争いを勝ち抜くことに集中している。天才は唯一無二の存在。二人いれば水と油の関係になるのは必定です。 天才同士だからこそ、相容れないのです」(メジャーリーグ評論家・友成那智氏)今季、日本が誇る投打の天才が抱き合って涙を流すような感動シーンにはお目にかかれそうにない。だが、口をきかず、目を合わさずとも、それぞれの持 ち場で最高のパフォーマンスを発揮できるのが天才の天才たるゆえん。せめてグラウンドで両雄が並び立つ日をファンは待っている。「週刊現代」2014年3月29日号より週刊誌の報じる姿勢は所謂大マスコミと違う。田中がヤンキースに入団した時は、チームメイトにイチローがいるのは心強いと断言し、ヤンキースのSTで松井とイチローが談笑する映像を嬉しそうに流すのがメジャーなマスコミだ。特に後者に関して、私は激しい違和感を覚えたがそれが妙な平和主義のマスコミの遣り口なのだ。その点週刊誌はスクープを狙う分、どこか破壊的であり波乱マニアだ。そこから生まれた歴史的意義のある真実の発掘も数多くある。今回紹介した記事がそこまでのインパクトがあるとは言わないが、真実或は本質という意味では正鵠を射ていると思う。それは取りも直さず私が何度も書いている野球観の違いであり、チームの勝利より個人記録に専心するイチローを否定的に扱うのは真っ当だということだ。
2014.04.13
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