のぽねこミステリ館

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2013.10.05
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~河出書房新社、2012年~

 池上俊一先生は、現在、東京大学大学院総合文化研究科教授で、ものすごいペースで著書を刊行されています。そのテーマも、想像界や象徴、宗教運動、動物、食生活などなど、多岐にわたっています。
 本書は図版豊富な「ふくろうの本」シリーズの中の一冊です。
 本書の構成は次のとおりです。

ーーー
はじめに

第一章 騎士の誕生と活躍
第二章 騎士団

第四章 騎士道
第五章 武器と甲冑
第六章 もう一人の主役―「馬」の歴史
第七章 物語のなかの騎士
第八章 騎士身分の民主化と閉鎖化

おわりに
参考文献
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 騎士の起源としてのゲルマンの戦士から、十字軍での活躍などを通じて騎士たちが宗教的な色合いを強め、やがて衰退するものの、現在も勲章などに騎士道精神は残っているというところまで、1000年以上に及ぶ歴史をコンパクトにまとめた良書です。こうした通史的な面だけでなく、騎士たちの儀礼(騎士叙任式や君主への臣従礼など)や遊技(騎馬槍試合や狩り)、装備品の話もあり、興味深いです。

 特に面白かったのは、馬に一章が割かれていることです。私の手元にある関連文献としては、橋口倫介 『騎士団』 やデュ・ピュイ・ド・クランシャン『騎士道』などがありますが、馬については論じられていないようです。とても面白い論述のあり方だと思います。






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Last updated  2013.10.05 08:37:06
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Comments

のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 久々の再…
シモン@ Re:石田かおり『化粧せずには生きられない人間の歴史』(12/23) 年の瀬に、興味深い新書のご紹介有難うご…
のぽねこ @ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

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