仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2016.06.05
XML
カテゴリ: 宮城
歌枕の小黒ヶ崎(おぐろがさき)は、大崎市の旧鳴子町と旧岩出山町にまたがる小黒ヶ崎山のこと。

地図で見ると、大崎市岩出山池月上宮(かみみや)小黒崎(おぐろさき)と、同市鳴子温泉黒崎(くろさき)が、小黒ヶ崎山の南と西のそれぞれ麓に位置する形で国道47号沿いに並んでいる。並んでいると言ったが、厳密にはその間に、鳴子温泉竹原という地名が挟まっているようだ。

『フォト・ガイド ふるさとの森と海 宮城の自然100選』(朝日新聞仙台支局、1987年)には、アカマツの景観がすばらしいと、地元鳴子町黒崎の中鉢さんが紹介している。

家の真ん前にあるので毎日眺めている。古来紅葉の名所で、急斜面にナラ、ヤマモミジ、カエデ、ツツジ、イチョウなどが露出した岩肌を避けるように生えている。その斜面を引き立てるのがアカマツで、すばらしい景観をつくってくれている。

昭和初期には紅葉時にわざわざ汽車を臨時停車させた風流機関士もいた。江戸時代に芭蕉も歩いて通ったが、新緑の初夏だった。紅葉の時期に通ったら小黒ヶ崎を必ず詠んだと思う。残念だった。古今和歌集にも読み人知らずで載っている。

自慢だが、息子の嫁が俳句で小黒ヶ崎を詠い朝日新聞の俳壇で最優秀賞(昭和61年)に選ばれた。「立春の雑木林がふとちがふ」

このような事を書いておられる。

古今和歌集巻二十の「東歌」の「陸奥歌(みちのくうた)」には、阿武隈、塩釜の浦、塩釜のまがきの島、 をぐろ崎 、宮城野の木の下、最上川、末の松山、のみが載っている。


■関連する過去の記事
歌枕だった小黒崎 (2013年3月14日)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2016.06.05 22:10:52
コメントを書く
[宮城] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

コメント新着

ななし@ Re:北のキリシタン聖地-旧大津保村を中心に(その3 大籠地域)(09/10) 『1917年(元和3)年頃の統計では、佐竹藩…
おだずまジャーナル @ Re[3]:水の森公園の叢塚と供養塔(08/03) 風小僧さんへ 規模の大きい囲いがあった…

プロフィール

おだずまジャーナル

おだずまジャーナル

サイド自由欄

071001ずっぱり特派員証

画像をクリックして下さい (ずっぱり岩手にリンク!)。

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: