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鑑賞日:2009年6月20日(土)14:00開演入場料:¥3,780 D席4階(3列24番)主催:新国立劇場新国立劇場公演G.ロッシーニ作曲オペラ「チェネレントラ」(全4幕・イタリア語上演/字幕付)会場:新国立劇場・オペラパレス指 揮 : デイヴィッド・サイラス演出・美術・衣裳:ジャン=ピエール・ポネル再演演出: グリシャ・アサガロフ演技指導: グリシャ・アサガロフ グレゴリー・A.フォートナー合 唱 : 新国立劇場合唱団管弦楽 : 東京フィルハーモニー交響楽団出演ドン・ラミーロ :アントニーノ・シラグーザダンディーニ :ロベルト・デ・カンディアドン・マニフィコ:ブルーノ・デ・シモーネアンジェリーナ :ヴェッセリーナ・カサロヴァアリドーロ :ギュンター・グロイスベッククロリンダ :幸田 浩子ティーズベ :清水 華澄感想 「チェネレントラ(シンデレラ)」は昨年のスポレート歌劇場来日公演で観たのだが、王子役シラグーザの歌声に魅せられたものの、シンデレラ役バルチェローナが代役に変更で物足りない公演となり、今回のカサロヴァに期待して梅雨の晴れ間の中、初台まで出かけた。本日は公演千秋楽に当たり、客席は満席。いつもより若い女性が多いのはシラグーザ人気のためか。家族連れも見られ、本オペラの判りやすさが影響しているのでしょう。今回新国立では初演出だが先日の「ムツェンスク郡のマクベス夫人」と同様に故ジャン=ピエール・ポネル演出のバイエルン州立歌劇場のプロダクションをそのまま持って来たもの。よって場面転換や人の出入りなど上手く流れが出来ている。原作通りの時代設定(と言ってもおとぎ話なのだが)で、舞台装置もマニフィコ男爵邸とお城の外壁、柱や扉は板に絵を描いて表し、その奥に実際の部屋を設けて奥行き感を出していた。序曲からしっかりとした演奏で男声合唱も良く歌えている。テンポが速い場面でもほぼ完璧。ただ昨年のスポレート歌劇場と比較すると少々生真面目過ぎる印象で、もう少しテンポに変化(緩み等)があった方が良かったように思うのは贅沢過ぎか。今回も王子役シラグーザが快調でスポレート同様に2幕アリア「きっと捜し出してみせる」では「ブラボー」のかけ声に続いて音程を上げてのアンコールがあり劇場内は拍手が鳴り止まない状況。最後まで張りのある明るい歌声を響かせていた。他の歌手もロッシーニ歌いを揃えて皆上手い。姉役の日本人2人もコミカルな演技含め良かった。シンデレラ役カサロヴァは少々声が暗めの印象だったが、一音一音を丁寧に歌詞の内容に合わせて歌っており、2幕フィナーレの難曲アリア「悲しみと涙に生まれ育ち」も完璧に歌えていたのは流石。特に今回良かったのは重唱で、2幕フィナーレ前の王子の「あなたですね」で始まる六重唱は絶妙のバランスとユーモアある歌声で観客を楽しさで包み込んでいる印象。これだけでもロッシーニオペラの素晴らしさを十分に楽しめた。千秋楽でお互いに慣れてきた影響もあるのでしょう。オペラは歌い手が揃うとこんなに楽しいモノになることを改めて認識し、劇場通いを続けようと思った次第。今後の公演も主役歌手に変更がないことを願う。End
2009.06.20
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鑑賞日:2009年6月13日(土)15:00開演入場料:¥1,500 E席3階(自由席)主催:NHK交響楽団NHK交響楽団第1650回定期公演Cプログラムベートーヴェン作曲ピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 作品15メンデルスゾーン作曲劇音楽「夏の夜の夢」作品61会場:NHKホール出演指 揮 :準・メルクルピアノ :ジャン・フレデリック・ヌーブルジェソプラノ:半田美和子メゾ・ソプラノ:加納悦子合 唱 :東京音楽大学語 り :中井貴惠感想自身の合唱練習が忙しく、また観たいオペラとスケジュールが重なり(高橋薫子のアディーナは、合唱祭本番と重なり泣く泣く断念)来週のカサロヴァ&シラグーザ「チェネレントラ」千秋楽までお預けと思っていたが、ふとネット検索で準・メルクルがN響定演でメンデルスゾーンの「夏の夜の夢」を振るのを見つけ直前に自由席を確保し、梅雨間近の蒸し暑い天候の中、渋谷の急坂を登ってNHKホールへ出かけた。ロビーコンサートはハイドン作曲「3台のチェロのためのディヴェルティメントニ長調」。平野秀清が8月で退職とのことで、第1チェロで演奏。チェロの落ち着いた響きに、今朝DVDで観た「おくりびと」のモッくんの演奏を思い出した。時間となって準・メルクルとジャン・フレデリック・ヌーブルジェがさっそうと登場。ヌーブルジェが座ると直ぐに演奏開始。当方初めて名前を聞いたピアニストだが、まだ23歳で国際コンクールで優勝し、2007年には日本でリヨン管と共演、ソロコンサートも開いたとのこと。フランス人だけあってその音はベートーヴェンの重々しさではなく、優雅できらびやかな響きで、まるでショパンのよう。準・メルクル指揮のN響も派手で明るい音色で、こんなベートーヴェンのコンチェルト表現もあるのだと認識させられた(当方好みの演奏だが、きっと反対派も多そう)。ピアニストへ4回のカーテンコールがあったがアンコールは無し。こうして世界中からどんどん優秀な若いピアニストが登場して来るのでしょう。20分の休憩を挟んで女声合唱80人が合唱雛壇に着いて、オケの後に、女性3人と準・メルクルが登場。白ドレスの半田美和子は下手側、黒ドレスの加納悦子は上手側で弦楽器の後方の木管メンバがのっている山台上に着席。語りの白ドレスを着た中井貴惠は指揮者の直ぐ横でマイクを使って物語の紹介から始まった。 その音楽は何ともきらびやかでロマンチック。また語りの中井貴惠と音楽との掛け合いが絶妙で登場人物?を声を使って語り分けるのは流石。ソリストの2人も実力者だけあり、上手く、女声合唱も美しい響きだった。結婚行進曲の盛り上がりも素晴らしく、N響からこんな明るい響きを引き出したのは準・メルクルの功績でしょう。会場は指定席はほぼ満席で自由席も8割以上の入り。女性が多いのは準・メルクルの人気か。機会があればぜひ準・メルクル指揮のオペラの方を聴きたくなった。End
2009.06.13
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