KUROうさぎの『コンサートを聴いて』
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鑑賞日:2015年7月5日(日)14:00開演入場料:¥3,000 (D席:2階J列) 【主催】(財)日本オペラ振興会/朝日新聞文化財団 他藤原歌劇団2015/2016年公演オペラ「ランスへの旅」ロッシーニ作曲(全1幕:イタリア語上演/字幕付)会場:日生劇場スタッフ指揮:アルベルト・ゼッダ演出:松本重孝美術:荒田 良衣裳:前岡直子照明:服部 基舞台監督:菅原多敢弘合唱:藤原歌劇団合唱部演奏:東京フィルハーモニー交響楽団キャストコリンナ :佐藤美枝子メベリーア伯爵夫人:鳥木弥生フォルヴィル伯爵夫人:光岡暁恵コルテーゼ夫人 :清水知子騎士ベルフィオーレ:小山陽二郎リーベンスコフ伯爵:山本康寛シドニー卿 :伊藤貴之ドン・ブロフォンド:久保田真澄トロンボノク男爵 :三浦克次ドン・アルヴァーロ:牧野正人ドン・プルデンツォ:柿沼伸美ドン・ルイジーノ :真野郁夫デリア :山口佳子マッダレーナ :河野めぐみモデスティーナ :但馬由香ゼフィリーノ :藤原海考アントーニオ :立花敏弘感想: ロッシーニ「ランスへの旅」は、2006年に藤原歌劇団で初めて聞いた作品。今回は新演出で、4月大阪に続いて日生劇場での公演を見に梅雨空の下、有楽町まで出かけた。 13:15頃から公演監督の折江忠道さんから本作品の話があり、前回の公演監督だった岡山廣幸さんがお亡くなりになったとのことで、9年の時の流れを感じてしまう。 指揮者は前回と同じアルベルト・ゼッダで87歳になられたとのことだが、軽快な指揮でロッシーニ音楽を表現する。東フィルは近年ゼッタ氏指揮で定期公演も行っており、息はぴったり。今回の日生劇場はオケピット除くと1200人程度のキャパで、オケも小編成で歌手とのバランスも良く、ロッシーニ音楽には合っていたのでしょう。途中、騎士ベルフィオーレのアリアでのフルートのソロは完璧で素晴らしい演奏だった。 9年前は上野の東京文化会館大ホールだったのでハープがオケピットに入っていたが、今回は無く、吟遊詩人コリンナはどの様に歌うのか?と思ったが、序曲に合わせ幕が開くと、ホテル2階のバルコニーにハープが置かれており納得。第2部では、ホテルロビーと同じ位置に移動。ハープ演奏者も衣装をまとい、コリンナの歌に合わせて演奏することで、吟遊詩人に。 前回はイタリアから演出を持って来たためか、歌手達が動く度に海辺のバルコニーの床が軋んで鳴って、今にも壊れそうで心配したが、今回新演出で美しい色使いでホテルロビーを表現。2部の夜のパーティーも卓上の照明を使い、上品に表現されていた。 衣装もほぼ原作設定通りで、フォルヴィル伯爵夫人の衣装や帽子のデザイン、色使いが少々現代的かと思ったが、伯爵夫人の派手好きの性格を表されていたのでしょう。 歌手陣は9年前に歌ったベテランに若手が混ざった構成だったが、皆さん演技含め上手く歌われていた。1部最後の14重唱もバランス良く素晴らしい出来。 第2部のパーティーでは出演者が次々にお国自慢の歌を歌い、さながらのど自慢大会の様相。 その中でもフォルヴィル伯爵夫人役の光岡暁恵の歌声、表現が良く、余裕を持ってハイCで歌うところは素晴らしい。 リーベンスコフ伯爵役の山本康寛、シドニー卿役の伊藤貴之がホール中に響く声で演技も良かった。 原作は1幕ものだが途中25分の休憩を入れた2部構成、約3時間の公演にも係わらず、あっという間に過ぎてしまった印象。心から楽しくなる音楽を満喫することが出来た。 なお客席にTVカメラが入っていたので、後日TV放送される予定ありとのこと。End
2015.07.05
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