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2016.07.17
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”粽”の話題を綴ってみましょう。


五月端午の節句に粽を食しますが、昔むかし、高辛氏の

子が水の神となって人々を悩ませたので、五色の糸で粽

を作って水に投げたら、水神の祟りが無くなった。


これは汨羅bekiraの淵に身投げした楚の賢人:屈原を

祀った中国の故事の模倣のようで、「公事根源」という

古書に記載されているようです。


京都ではこのほかに祇園祭に備えて粽を作り、玄関にか

けて魔除け、泥棒除けのまじないにしています。


粽を神に捧げる神事は全国的に行われていて、京では

一乗寺の八大神社での御供えや大山崎の小倉神社の還幸

祭でも大きな粽を宮年寄に捧げる”粽受取”の神事

があります。


面白い逸話を話せば、本能寺で信長を倒した明智光秀

が鳥羽に向かった折、一人の京童が「今日の御合戦大

利を得給ふように」と粽を献上しました。


ところが、光秀は気分が昂ぶっていたのか、「むきもし

侍らで」つまり剥かないでほおばってしまった。


これを見た京童は、大戦の前に天下取りの大将がこんな

状態では先が知れていると大急ぎで都へ帰ったという話。


あの周到な光秀にしては信じられない、なんとも哀しい

話ではないでしょうか。


(参考図書:奈良本辰也著「京都故事物語(上巻)」)







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Last updated  2016.07.17 10:30:01
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