ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Oct 10, 2010
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「旧世界より」

 今日はカルテットの練習日。何年も前から弾きたかったドボルザークの作品51、ついにファーストで弾くときがやってきて、激しく感動ちゅう。Vn2 ピーター、Va マリー、Vc ジャン。

 これ、個人的には「アメリカ」よりも名曲かと思う。彼らしいというか。
 カルテットでファーストを弾く醍醐味を味わえる。ほかの三人を要所要所で「操る」感じ。

 ドボルザークは音域の処理が実に巧みで惚れ惚れしてしまう。それに、4楽章に一瞬ファーストとチェロとが4オクターブ離れたまま「平行移動」で旋律を奏でるとこがあって、この曲で僕が密かに気に入ってる箇所。上手い!

 アンサンブル的にはすごく難しい曲。テンポや調がころころ変わって、とにかく一瞬たりとも目が離せない。しかしドボ氏のわりにはそんなに理不尽ではないし、練習の苦労はちゃんと報われる。

 例えば2楽章、ビオラ弾きなら絶対に一度は弾きたいと思うはず。メリハリがあってかっこよい。(ちなみに、この楽章にはPrestoとVivaceが出てきて、果たしてどっちがより速いのか、僕らは激しく口論になってしまった。)

 一般に、ドボルザークって「アメリカに渡ってから大成し、晩年に名曲をたくさん残した」みたいな印象があるけれど、渡米しようがしまいが優れた作曲家であることに変わりはないわけで、この曲を含む数多くの名曲は渡米以前に書かれてることを再認識しておきたく。

 ってゆーか、彼のアメリカ潜伏期間は確か2年か3年だけのはず。(オレのほうが長いっ!)


praha.jpgスメタナホール楽屋から見たプラハ(今年5月)






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最終更新日  Oct 13, 2010 08:43:33 AM
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