フィリップ・パ～ロウ探偵事務所

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ウクバールにて－タコヤキ編

2006/08/10

タコヤキと話した翌日、いつも通り『ウクバール』のドアを開けた私は、一瞬にして白い霧に包まれてしまった。

私は少し驚いた時などに、たまに視界が白っぽくぼやけることがあった。
ストロボの照射時間が長すぎてハレーションを起こしてしまった。。。ような状態に近いだろうか。。。

カウンターのいつもマスターがいる場所に、なぜかレッドがいたからだった。

私が動揺している様子を楽しんでいるように見えた。
レッドのそんな少し意地悪そうな表情を見たのは初めてかもしれない。

「あ、探偵さん。今日は早いのね。」

この日はタコヤキの奥さんを夜なべで見張りをする初日で、確かにいつもよりは早い時間だった。

「やぁ、新入りだね。マスターは？」

カウンターの中での作業に熱心で、私の方を見もしないで答えた。
私はただなんとなくその動きをみていたが、気持ちが沈んでいるような様子ではなかった。

ほんの少し手の動きが止まりかけたところで、私は薄めのコーク・ハイを頼んだ。

朝まで起きていなければならないので仮眠をとってからやって来た。
起き抜けの目を醒ますにはこれがいい。

レッドが慣れない手つきでコーク・ハイを作り、カウンターを大回りして私の前に運んできた。

「マスターと知合いなのか？」

レッドの顔がほんの間近に来た時に突然そう声をかけると、不意を突かれて少し驚いたように顔がこわばった。

「ええ、まぁ。。。」

私のまわりには、まだ薄くもやがかかっているようだった。

レッドがカウンターの中に戻ると、私は何となく上着の内ポケットから小さな紙切れを取り出してみた。

裏では、頭にネコの耳が生えた女の子が、いつもこっちを向いて微笑んでいる。

問題はオモテだ。
書いてある文面がその時によって変わる。

『編み上げブーツ萌え～～！！』

（ブーツ？レッドが履いてた？）

カウンターの中に入ってしまったので、今は赤いカーディガンを着ていることしか確認できない。

私は店の中を入念に見まわしてみたが、やはりマッギーの姿はない。
昨日葬儀が終わったばかりだから当然といえば、当然だった。

to be continued...

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Last updated 2006/08/10　11:13:32 PM
コメント(4) | コメントを書く

■コメント

Re:非日常生活の冒険　2話(08/10)

怠子（るりこ）さん

今回のお話は『編み上げブーツ萌え～～！！』が主題ですね。
昨夜携帯で読んだけれど、インパクト有り過ぎで、その一文しか頭に残ってなかった。
（その次にネコ耳のネコレディの箇所が印象に・・・）

「編み上げブーツ」で真っ先に浮かんだのがお友だちのＡちん。似合いそう。 (2006/08/11　07:14:06 AM)

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お留守か。。

†アッテナ† さん

マスター居ないのか～。残念。 (2006/08/11　10:15:33 AM)

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Re[1]:非日常生活の冒険　2話(08/10)

ピピ♪(パ～ロウ) さん

怠子（るりこ）さん
＞今回のお話は『編み上げブーツ萌え～～！！』が主題ですね。
＞昨夜携帯で読んだけれど、インパクト有り過ぎで、その一文しか頭に残ってなかった。
＞（その次にネコ耳のネコレディの箇所が印象に・・・）
＞
＞「編み上げブーツ」で真っ先に浮かんだのがお友だちのＡちん。似合いそう。
-----
どうも構想の段階とは全然違う方向へいってるな。。。
不快な表現があったらスルーしなよ。

(2006/08/15　02:11:31 AM)

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Re:お留守か。。(08/10)

ピピ♪(パ～ロウ) さん

†アッテナ†さん
＞マスター居ないのか～。残念。
-----
残念か。。。
今回はマスターの出番は少ない予定だよ。
わからないけど。
(2006/08/15　02:12:51 AM)

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