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茶の間に行くと、父が両耳にイヤホンをしてテレビを観ていた。静かだ。私に気づくと、テレビを指さしながら、ノロウイルスがどうのこうの言いだした。返答しないでいると、イヤホンを外して、あ、これしてたんじゃおれの声聞こえないか、と言った。--------------------------------------<ほっと一句>ケータイをピコピコしながらチャリダッシュ--------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「沽券にかかわる」の「沽券」ってもともとなんだ?解答:土地や家屋の売買の際に 売主から買主に与える売り渡し証文のこと。参考:「懐かしい日本の言葉 ミニ辞典(宣伝会議)」藤岡和賀夫
2010年11月30日
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学生のとき、通学電車の線路沿い(田んぼの手前)に畳4枚分くらいの看板があった。下地が白で、文字は無く、一見錆びのような色の不思議な水玉模様があった。それは毎日少しずつ変化しているような気がした。ある日、なにかの事故で電車が止まって、その看板をじっくりみることができた。その水玉模様は電車が飛ばしたビチグソだった。-------------------------------------------<ほっと一句>愛犬が糞して きょろきょろする飼い主-------------------------------------------<健康ひとくちメモ>昼寝はアルツハイマー病の予防になる。発病率が1/5になる。食後すぐに、15~20分間くらいがよい。午後2時以降は体内リズムが狂うのでダメ。参考:「吉田健康の~」文化放送、朝8時
2010年11月29日
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11月に入って、少しずつ家の掃除をしている。毎朝30~60分くらい。昨日はトイレ、今日は脱衣所の上の窓。やっても、誰に褒められるわけでもない。ただ気分がよくなる。掃除は嫌いだ。嫌いなことは長続きしない。すぐいやになる。だから毎日少しずつ地道にやる。最近やっとわかったことがある。それは、『嫌いでもやらなければならないことは習慣にしてしまえばいい』ってこと。あすは下駄箱だ。------------------------------------------<ほっと一句>すれちがいざまに咳するいやなやつ------------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「あられもない」の「あられ」ってなんだ?解答:存在を表す動詞の「ある」に、可能を表す助動詞の 「れる」がついた言葉を名詞化したもの。 つまり、「あられもない」は、 「あるはずがない、あるべきでない」の意。参考:「日本語に強くなる本(省光社)」大久保典夫
2010年11月28日
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今年の夏、むかいの空手道場の師範のやーさんと、言い合いをした。夜7時半ごろ、あいだの路上で。30分くらい。わたしがねじ込んでいったのがきっかけだ。理由は、道場内で、窓を全開にして、子供らを無秩序に暴れさせていて、うるさかったから。7年くらい、この師範の所業を観察している。(詳細は過去日記ご参照)。最初、10人ほど大人の弟子がいたが、今はろくでもないのが3人。腰巾着だ。子供の弟子は3~8人と増減を繰り返しているようだ。以下、路上でわたしがこのやーさん師範に言ったアドバイス。「あなたは協調性がないですねえ」「あなたは調和がとれない人ですねえ」「ここは野中の一軒家じゃないんですよ」「なにごとも限度ってもんがあるんですよ」「あなたは度し難いですねえ」「まわりに配慮できるように、 子供たちを教育しなきゃダメなんじゃないんですか」「伸び伸び育てるのと野放図に育てるのは違うんですよ」「わるい伝統ですねえ」「侮辱だなあ、それは」「どうすればあんたみたいな人格が形成されんの?」「処置なしだなあ、あんたは」「なんなんだ、そのくちの利き方は!」「どっちがきちがいだこらあ!」「あ、今わたしの肩どつきましたね」近所の人に聞こえるように、わざと大きな声を出した。足はがくがく震えていた。口げんかが収まるころ、近所の人が110番したそうだ。パトカーが来たときには口論は終わっていた。その後何日か、パトカーが近所を巡回していた。道場の方はその後静かになった。いつまで続くやら。このやーさん師範、くちのまわりに髭をはやしていて、やたら威張っている。わたしの一番嫌いなタイプだ。中身に自身がないから外見を飾り、威張り散らして威厳を保とうとするのだ。本物は謙虚であり、黙っていても人が寄ってくる。(ちなみにわたしの周りには誰も寄ってこない)。単純な、または純情な人間はこういうやからに騙される。ちょっと言葉を交わせば、こいつが如何に、張ったりだけで生きてる、空っぽ人間かってことくらい分かりそうなものだ。おもうにこのやーさん師範、まだ人を見る目がなくて善悪の判断がつかないいたいけな子供たちに担がれて、小山の大将になって、いい気分になりたいのだろう。子供たちが可哀想だ。その親はアホだ。みなさんへのお願い: わたしが不慮の死を遂げたときは、このやーさん師範を疑ってほしい。-------------------------------------------<ほっと一句>池の淵子らを見守る鵜のつがい-------------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「てんてこ舞い」の語源は?解答:「てんてこ」は太鼓の音。 「てんてこ舞い」は「里神楽の音に合わせて舞う」から来ている。死語になりつつある言葉ですね。参考:「懐かしい日本の言葉 ミニ辞典(宣伝会議)」藤岡和賀夫
2010年11月27日
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車で父を歯医者に連れて行くときに坂道を通る。そこでいつも思い出すことがある。幼稚園児のとき、姉の小学校の運動会に母と行って、帰ってきて、家でわたしは泣き出した。母の自転車の荷台にのって帰ってきたのであるが、そのとき、手にしていた、運動会の出店で買ったスーパージェッターのお面のゴーグルがなくなっていたのだ。わたしは、あの坂のあたりで風に飛ばされたんだと言い張った。母と姉は、もともとゴーグルなんて付いていなかったと言った。わたしが承知しないので、しかたなく、姉は学校の行き帰りにしばらく坂の周辺をさがした。しかし見つからなかった。あのとき、スーパージェッターのお面に、最初からゴーグルは付いていなかったのか、いまだに気になっている。おでこにゴーグルをしていないスーパージェッターって、まぬけな顔なのだ。--------------------------------------------<ほっと一句>ストレッチじろじろ見るやつ腹出てる--------------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「棒読み」のもともとの意味は?解答:もともとは漢文を返り点などを使わないで、 上から下までまっすぐに音読することを言った。高校生のとき、漢文は苦手科目でした。もうかんぶんしてって感じ。参考:「懐かしい日本の言葉 ミニ辞典(宣伝会議)」藤岡和賀夫
2010年11月26日
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よくいくスーパーのレジのオバハンが、「今日はいっぱい買ったねえ」と言った。------------------------------------------<ほっと一句>夜干され月とおしゃべりするパンツ------------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「独壇場(どくだんじょう)」の大元は?解答:正しくは「独擅場(どくせんじょう)」。 「独壇場(どくだんじょう)」は「独擅場(どくせんじょう)」の 誤読から生じた言葉。 「擅(せん)」は、ほしいままにする意。参考:「懐かしい日本の言葉 ミニ辞典(宣伝会議)」藤岡和賀夫
2010年11月25日
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うちの2階の窓、よく野鳥が衝突するんです。めったに拭かないので汚れていて見分けられるはずですが。ぶつかった野鳥は、脳震盪をおこしてベランダや庭に落ちます。それを近所の猫が捕獲することもあります。今年は6度ごっつんこしました。家や窓が、野鳥を誘い込むような念でも発しているのでしょうか。たまに自衛隊機が轟音を響かせて上空を飛んでいきますが、あんなものが突っ込んでこないことを祈っています。-----------------------------------------<ほっと一句>小雨の日ベランダ手すりざっと拭く-----------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「のっぴきならない」の語源は?解答:「のっぴき」は「退き引き」の縮まった言葉。参考:「日本語に強くなる本(省光社)」大久保典夫
2010年11月24日
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子供の頃住んでいた社宅はおんぼろだった。四畳半の茶の間のとなりが板敷きの台所、その横にとってつけたような1坪弱の厨房があった。厨房も板敷き、屋根と壁はトタン、雨が降るとバチバチ鳴った。厨房と言いながら、調理用コンロのちかくに洗濯機があった。火を使う料理と洗濯をおなじ場所でやっていたわけだ。そこへは、わたしが小さい頃は、行くことを禁じられていた。台所と厨房のあいだが土間になっていて、跨がなければならず、危なかったからだ。間隔・高さ(というか深さ)ともに30センチくらいあった。3歳だったとおもう。母が3つ上の姉に、そろそろいいだろう、おしえてあげな、と言った。そして姉はわたしを台所に連れて行き、厨房とのあいだの土間をぴょーんと跳んだ。やってみ、と姉は言った。わたしは怖かったけれど、おもいきって跳んだ。やったあ! とべたあ!それからわたしはうれしくなって、半日くらい、ずっと、ぴょんぴょん、ぴょんぴょん、台所と厨房を行ったり来たりしていた。-----------------------------------------<ほっと一句>蠅あせる窓と網戸に挟まれた-----------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「夜もすがら」の「すがら」ってなんだ?解答:初めから終わりまで、ずっと、という意味。備考:「すがら」の意味として、 1.ずっと。「夜も~」 2.ついでに。「道~」 3.~だけで。「身~」名月や池をめぐりて夜もすがら 松尾芭蕉参考:「懐かしい日本の言葉 ミニ辞典(宣伝会議)」藤岡和賀夫 「集英社ポケット国語辞典」編:徳川宗賢
2010年11月23日
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小沼くんは近所の駄菓子屋の息子だ。同じ病院で産まれた。誕生日はわたしと1日違い。わたしが先。母親が産気づいたのはほぼ同時。わたしはオギャアとなかなか出てこないので、けっきょく帝王切開でこの世に産まれた。小沼くんはわたし以上にしぶとかった。不安になった小沼くんのお父さん、わたしの父にいっしょに付き添ってくれるよう頼んだ。父は、だいじょうぶだいじょうぶ、うちの坊主も難産だったけど無事産まれたんだから、と小沼くんのお父さんを励ました。だけど、小沼くん、なかなか出てこない。怖くなったうちの父、小沼くんのお父さんがトイレにいっている隙に家に逃げ帰った。翌早朝、帝王切開のすえ、小沼くんはやっと産声をあげた。小沼くんは今、コンビニの店長。わたしに似てはずかしがりやだ。---------------------------------------------<ほっと一句>枯れた葉を涙みたいに落としてる---------------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「管を巻く(酒に酔ってくだくだつまらないことを言うこと)」の由来は?解答:管は糸車の部品だが、 ここに糸を巻き取るときにぶんぶん音がすることから。参考:「懐かしい日本の言葉 ミニ辞典(宣伝会議)」藤岡和賀夫
2010年11月22日
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父は気に入ったテレビ番組をよくDVDに録画する。(機器の操作は私がやるのだが)。時代劇や歌謡番組など。そのくせ録ったものをもう一度観ることは、めったにない。恐らく観ないままあの世へいくだろう。老い先短いのだ。などと不謹慎なことを考えている私ではあるが、そういう私も、読んだ本を処分できずにとっておく。再読するつもりなのだ。しかしめったにしない。ただ、本に囲まれていると安心する。父も同じ心境なのか。---------------------------------------<ほっと一句>鼻の下鼻くそじゃないぞかさぶただ---------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「指切りげんまん」の「げんまん」ってなんだ?解答:約束を守らなかったときに「げんこで一万回」殴ることから。参考:「懐かしい日本の言葉 ミニ辞典(宣伝会議)」藤岡和賀夫
2010年11月21日
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私より先に係長代理に昇進した1年後輩のS(専務の娘婿)は、辞令をもらったその日から、手のひらを返すように、私のことを「くん」付けで呼ぶようになった。--------------------------------------------<ほっと一句>目を凝らし芸人探す砂被り--------------------------------------------<ちょっと早口言葉>しからば、しばらく、しらばくれる (3回言う)
2010年11月20日
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卵焼きをつくろうと、ボウルに生卵を割り入れたら、黄身が3つあった。お、めずらしい、3つ子だ。2つ目の卵も3つ子。3つ目はイクラみたいにちっこいのがウジャウジャ。にわとりに何食わしてんだ。----------------------------------------<ほっと一句>キッチンでため息ついた炊飯器----------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「鼻持ちならない(嫌味があって我慢し切れないこと)」 の「鼻持ち」ってなに?解答:臭気に堪えること。参考:「日本語に強くなる本(省光社)」大久保典夫
2010年11月19日
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小学5年のとき、書道の本を忘れると陰険な処罰がありました。その時間ずっと、書道の白い半紙に自分の似顔絵を描かせるのです。墨と書道用の筆を使ってです。(書道の道具は、たいてい家に持ち帰らずに うしろのロッカーにしまっておくので、忘れることはないのです)。わたしは1度この制裁をうけたことがあります。屈辱的でした。子供心にも、どんでもないお仕置きだなあ、とおもいました。まわりのクラスメートは習字の練習をしているのに、自分だけ絵を描いているのです。みんなの視線を感じます。さらし者です。まだ10歳やそこらの子供に、こんなツライおもいをさせていいのでしょうか。この陰湿な懲罰を考え出したのは、当時28歳の女性教師Nです。Nはけっこう美人なのに容赦がないのです。冷たいのです。氷の女なのです。ああ、Nのあのとどめの一言。忘れられません。Nは絵を描いているわたしの斜め後ろに立って、しばらく様子を見てから、はき捨てるように言ったのです。「けっ。うまいなあ。そっくりだよ」幼い心は、深く深く傷ついたのです。--------------------------------------<ほっと一句>羽根突きの羽根のように散る枯れ葉--------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「堂々めぐり」の由来は?解答:もとは仏教用語で、正しくは「行道(ぎょうどう)めぐり」。 僧侶が祈願のために経を読みながら、列をなして 仏堂のまわりを何度も回ること。参考:「日本語に強くなる本(省光社)」大久保典夫
2010年11月18日
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小中学生の頃、なにかの都合で授業がとつぜん自習になると、地図帳をとりだして、近くの席のやつと地名探しごっこをやった。2人でかわり番こにやることもあったし、4,5人で競いあうこともあった。探す範囲は見開きの2ページ。55,56ページのなかの‘チャタズーガ’ね。はい始め! といった感じ。なかなか見つからないと、右ページだよとか、Jの4だよ、などと範囲を絞るようなヒントをあたえる。それは中学1年の2学期に起こった。自習の時間、前の席の岡島と地名探しごっこをやっていた。わたしが探す番で、なかなか見つからず、降参した。ここだよ、ここ、と岡島は得意げに地図帳のある地点を指先でとんとんとやった。次の瞬間、岡島は消えた。おおさわぎになった。5日後、岡島は帰ってきた。彼が言うには、気がつくと、指をさしていた地図帳のなかの町の駅前に立っていたのだそうだ。日本国内だったのは不幸中の幸いだ。それからしばらくして、年表による事件探しごっこが流行った。やろうぜとわたしが何度さそっても、岡島は帰ってこられなくなるからイヤだ、と断りつづけた。----------------------------------------<ほっと一句>人も葉も土から生まれ地に返る----------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「おたんこなす」の「なす」ってなんだ?解答:野菜の茄子ではない。 「おたんこなす」「おたんちん」などは、 江戸時代寛政の頃吉原遊郭の流行語で、 好かぬ客のことを呼ぶのに使った。 「なす」は遊女の言葉で「する」という意味。 「ぼけなす」の「なす」も同意。 「おたんこなす」は「間抜けなことをする」といった意味。復活させたい、しゃれた言葉ですねえ。参考:「懐かしい日本の言葉 ミニ辞典(宣伝会議)」藤岡和賀夫
2010年11月17日
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書斎で読書していた雅美は、突然後頭部に衝撃を受け、たちまち意識が遠のいていった。うしろできちがいじみた笑い声がする。「だ、だれ……」「おれだよ。亭主の紀雄。 さんざんおれを無視しやがって。気に入らねえから殺すんだよ」「……じゃなくて……読みかけの推理小説の……犯人……」---------------------------------------<ほっと一句>ジーンズの捲くったすそでもみじ狩り---------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「犬も歩けば棒にあたる」のもともとの意味は?解答:ぶらぶらと町中を歩いていた犬が 棒で追われる光景をいったもので、 もとは「余計なことをすると、つまらない災難にあう」の意味。参考:「目からウロコ! 日本語がとことんわかる本(講談社+α文庫)」日本社
2010年11月16日
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むかし、近所の農家の裏庭に牛の墓があった。ひざくらいの高さの小ぶりな墓石が1基、竹垣のむこうにあって、毎日通学時にみていた。小学5年のとき、学級新聞で取り上げたことがある。わたしと友だちの2人で取材した。93歳の半分耄碌したお爺さんが縁側で話してくれた。それによると、その墓はお爺さんが生まれるちょっと前、江戸時代の終わりごろのもので、主に田植えにこき使った牛のものだそうだ。冷害や干害が何年か続いて飢饉に陥ったとき、まだ元気だったそいつを屠って家族で食べたという。その牛に名前は無い。墓碑銘は『牛之墓』だ。---------------------------------------<ほっと一句>リモコンの操作忘れた老父かな---------------------------------------<ちょっと雑学>解説:「要領」の語源は?解答:「要」は着物のすそ、「領」はえりのこと。 着物を持つときは、この二点をとるところから、 主要な点をさすようになった。参考:「日本語に強くなる本(省光社)」大久保典夫
2010年11月15日
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携帯のモバイルゲームでもやっか。どれにすっかなあ。あ、『介護ちゃん』だって。おもしろそう。やってみっか。スタート、ペチッと。だせえ、寝たきりの婆さんだってよ。え、「ノドかわいたあ、水くれえ」だって。はいはい、あげますよ。水差しでちょちょちょっとな。あ、やりすぎた。むせてやんの。へへへ。あれ、なんだこの点滅。なになに、『オムツ交換』だって。はいはい、わかりました。げっ、きたねえ。べちょべちょだ、下痢してやんの。あ、また点滅。こんどはなんだ?なになに、『痴呆症が進み、要介護4にレベルアップ』へえ、そうなんだ。で、どうすんだ?『ただちに老人ホームへ。入居手続きせよ』なんだ、めんどうだなあ。やーめた。ペチッと。あれ、強制終了できないぞ。え、『婆さん、死亡』だって。それでなんだよ、このちゃっちいパトカーは。うわ、ポリ公が家に入ってきたよ。『介護義務放棄で逮捕』だって!ふざけんなよ。あ、リアルな世界でもパトカーのサイレンが聞こえてきた。近づいてくる。やべえ、そういえば母ちゃん、蒲団んなかで死んでんだっけ。------------------------------------------<ほっと一句>ゴミゴンも裸足で逃げる冷蔵庫の上------------------------------------------<ちょっと雑学>質問:花の「撫子(なでしこ)」の名前の由来は?解答:「愛しい子」を表す「撫し子」から。参考:「色の名前(角川書店)」
2010年11月14日
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近くのコンビニのアルバイトの悪ガキは、レジで、指摘されたおつりの不足分千円を、即行で返した。-----------------------------------------<ほっと一句>丸まったままの今年のカレンダー-----------------------------------------<ちょっと雑学>質問:数えるときの「~度」「~回」の違いは?解答:「度」は繰り返されることが予想しにくい場合に使う。 例:「一度会ったことがある」「二度目の優勝」 「回」は繰り返されることが予想・期待される場合に使う。 例:「三回忌」「第三回大会」なるほど。初耳。いままで意識してなかった。参考:「数え方の辞典(小学館)」著:飯田朝子、監修:町田健
2010年11月13日
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しょっちゅう、知らず知らずのうちに、手の小指の爪がとなりの薬指の第一関節の外側を引っかいている。だからその部分に傷ができ、なかなか治らない。左右とも。童謡で、薬指はお姉さん指、小指は赤ちゃん指になっている。赤ちゃんである小指は、単にお姉さんである薬指にあまえているだけなのかもしれない。薬指にとってはいい迷惑だ。おイタしちゃだめよ、といさめたいところだ。が、そうしたくてもできないなような不利な位置関係だ。薬指はどんどんストレスがたまっていく。ある日、トイレのドアを閉めたとき、「ぎえええ!」右手の小指を挟んだ。涙が出た。痛みが治まってから振り返ると、取っ手を握っていた薬指が不可解な動きをしたように思う。小指をパシッと払いのけるようにしたのだ。これは反撃だ。そうに決まっている。次は左だ。以来、左手の薬指の動きに注意している。----------------------------------------<ほっと一句>朝一のトイレ掃除は開店前に (字あまり)----------------------------------------<ちょっと早口>おやおや、八百屋の親並みにお悩み? (3回言う)
2010年11月12日
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よくいく公園にはいろいろな木が植えてある。幹に名称入りのプレートが巻きつけてあり、それを見ながら歩くのは楽しい。トチノキ、クスノキ、シラカシ、ケヤキ、ハクモクレン、コブシ、モッコク、ユリノキ、サルスベリ、スダシイ、ソメイヨシノ、うぎゃああ! 犬の糞、踏んじまったあ。一気に不愉快になる。砂場横の手洗い場にいき、靴の裏を洗う。油断していたのがまずかった。ひどいときには3日連続で踏むこともある。みんな平気で犬を散歩させている。入口には、『犬の散歩ご遠慮ねがいます』の看板があるにもかかわらずだ。それから、タバコの吸殻もけっこう落ちている。まったく、どういう神経してるんだ。はずかしくないのか。と憤慨していると、奇妙なことに気づいた。落ち葉がほとんど無いのだ。いまは秋。抜け毛の、じゃなかった、落ち葉の季節だ。仕事の都合で最終電車で帰宅したとき、公園の前を通って謎が解決した。公園内の木々が、深く腰を折っておじぎをするようなかっこうで、自分が落とした葉っぱを掃き清めていたのだ。----------------------------------------<ほっと一句>サイレンに誘われて鳴く犬っころ----------------------------------------<ちょっと雑学>質問:鳥の「ヒバリ」の名前の由来は?解答:晴天の空でさえずるから。「日晴」→「ヒバリ」。参考:「野鳥(永岡書店)」真木広造
2010年11月11日
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2階の窓ガラスを拭く。まずは部屋側から。きれいな雑巾で水拭きしてから、ぼろタオルで乾(から)拭きする。けっこう重労働だ。汗が出る。むこうに網戸。ガラスに自分が映っている。わたしが腕を1回上下させるうちに、そいつは2回上下させた。そ、そんなバカな!ベランダに出る。だれもいない。網戸をのけて窓を確認すると、拭かれたようにきれいになっている。---------------------------------------<ほっと一句>繰り返すおニャン子モーむすAKB(忘れた頃に流行るネズミ講みたいですね)。---------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「浴衣(ゆかた)」「丹前(たんぜん)」の語源は?解答:「浴衣」は、 昔の上流貴族が入浴時に着ていた「湯帷子(ゆかたびら)」。 「丹前」は、 「‘丹’後守上屋敷の‘前’(江戸神田)にある風呂」。水谷浴衣、丹前燃焼。なんてな。参考:「目からウロコ! 日本語がとことんわかる本(講談社α文庫)」日本社
2010年11月10日
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会社の定期健康診断で心音確認時、私が服の前をまくりあげると、女医はのけぞりながら「うっ」と呻いた。胸毛が意外だったようだ。そんなに生えてないのだが。-------------------------------------------<ほっと一句>ちょうどいい温度にならぬ掘りごたつ-------------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「のべつ幕無し」の「幕」って何の幕?解答:芝居の幕のこと。 「幕無し」は、幕を引くことなく芝居を続けること。 「のべつ」は「延べつ」で、ひっきりなしの意。 同じ言葉を重ねて強調したのが「のべつ幕無し」。参考:「日本語に強くなる本(省光社)」大久保典夫
2010年11月09日
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学生時代の友達Y口は、喫煙を始めた頃、知らずに、煙をごっくんと飲み込んで胃に送っていた。----------------------------------------<ほっと一句>ひたひたと落ち葉が後をつけてくる----------------------------------------<ちょっと雑学>パソコン作業中は、ドライアイ防止のために、意識してまばたきの回数を増やしましょう。参考:文化放送、朝8時、「吉田健康の~」
2010年11月08日
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目の前に朽ち果てた平屋の家がある。ドアも窓も板が打ち付けてあって、入ることができない。せっかく遠いところから来たっていうのに、これじゃあくたびれもうけだ。といっても、わたしは泥棒じゃない。廃屋探検で生計をたてているフリーライターだ。25年前に少女が強盗に惨殺された廃屋が壊されずに残っていることを人づてに聞いて、取材にやってきた。家の周りをぐるりと歩いてみる。どこにも入り込めるようなすき間はない。根気強く探っていくと、玄関よこの窓の下に、飼い猫用の出入り口らしき小さい窓をみつけた。よつんばいになり、そのちいさな窓を指で押し開け、顔を近づけて覗いてみる。いっしゅん息が止まった。まさか、そんな……。なかは整然としている。テレビやたんすやテーブルがある。そして人がいる。お下げ髪の、5つくらいの少女。畳の上でお人形さんあそびをしている。「おーい」呼んでみる。すると少女はびくっとしてから、きょろきょろしだした。「こっちだよ、こっちこっち。窓のした」少女はこちらをみた。そしてやってきた。少女がのいたむこうの柱に日めくりのカレンダーがあって、1985年5月13日を示している。たいへんだ、少女が惨殺される当日の日付だ。少女は猫用窓に顔を近づけた。「えー、どこどこ、どこなのぉ」舌っ足らずな声。少女からはこちらはみえないようだ。声だけが聞こえるのだろう。「外だよ、窓の下に──」とつぜん、よこのドアががちゃがちゃ鳴り出した。外では鳴っていない。室内で鳴っているのが聞こえるのだ。「ねに、ねえ、どうしたのぉ」「いいかい、ぜったいドアをあけちゃダメだよ」こんどは真上の窓ガラスがバンバン叩かれる音がしだした。「逃げるんだよ。裏口から逃げるんだよ。はやくはやく」少女は窓から離れた。「はやく逃げるんだあ。裏口だよ。ちかくの人のおうちにいくんだあ」窓ガラスが割られ、畳の上にとび散った。少女は家の奥に走っていった。ドスッと震動があって、足が畳に降り立った。わたしは猫窓から片手をさし入れ、その足首をつかんだ。「ぎゃああ」と上の方で男の叫び声がした。なにか訳のわからないことを喚きながら足をばたばたさせている。わたしはしっかりと足首をにぎって放さない。男はパニックに陥ったように叫び続けている。狂ったようにジャンプしたり回転したりしている。手から足首が放れた。再び窓ガラスがガシャンと鳴って、次の瞬間喚き声がふっつりと途絶えた。わたしはめまいに襲われた。「あなた、なにやってるの?」頭上で、舌っ足らずな妻の声。「え、いや、その、あの……」「猫窓に腕つっこんじゃって」そうだ、きょうは息子をつれて、妻の実家にあそびにきたんだっけ。-------------------------------------------------<ほっと一句>小春日に猫は車上でまるくなる-------------------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「目白押し」の由来は?解答:地名の「目白」から。というのはウソ。 鳥の「目白」から。 目白は、まるで押し合っているように 並んで木に止まる習性があることから、 先を争って並ぶことを、「目白押し」というようになった。参考:「日本語に強くなる本(省光社)」大久保典夫
2010年11月07日
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友だちと3人で喫茶店にいってサンドイッチを注文した。ウェイターがサンドイッチの載った皿を2枚持ってきたので、友だち2人にゆずった。わたしのはなかなかこない。友だち2人はもう食べ終わった。しびれをきらしてウェイターにまだですかと聞いた。するとやつは、ふた皿で3人前です、皿が足りないもんで、と答えた。最初に言え。-------------------------------------------<ほっと一句>窓拭きと網戸洗いの季節かな-------------------------------------------<ちょっと雑学>質問:四月の呼び名「卯月(うづき)」の由来は?解答:温かい陽気に、気持ちが浮き立つから。梅雨時がわたしにとっての卯月です。古傷がうずくもんで。参考:「目からウロコ! 日本語がとことんわかる本(講談社α文庫)」日本社
2010年11月06日
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中学1年生のとき、ヤンボーというあだ名のクラスメイトがいた。あだ名の由来は、ヤン坊マー坊天気予報だ。深い意味はない。ヤンボーは明るさだけがとりえだった。勉強はできなかった。通信簿はほぼ1か2か3で、唯一体育が4だった。アホなうえに超がつくほどドスケベだった。一番前の席だったヤンボーは、教壇で女性教師がうしろをむくと、そのお尻をえんぴつでつついたり両手でもみもみするしぐさをしたりした。そのとき、今にもよだれを垂らしそうな顔をしていて、息が荒い。ああいいにおい、とか、たまんねえ、などとささやいていることもあった。本気で興奮していたのかもしれない。ドスケベというより早熟だったのだろうか。ヤンボーは中学を卒業すると進学せず、親戚の大工さんに弟子入りした。あれから30数年。いまヤンボーは大工の棟梁として働いている。活き活きとしていて、同窓生のなかでは出世頭といっていいだろう。-----------------------------------------<ほっと一句>食パンの7枚切りがあったらなあ-----------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「Pacific Ocean(太平洋)」という名前の由来は?解答:マゼランが1520~21に初めて横断した時に、 無風状態で穏やか(pacific)だったことから。参考:「広辞苑一日一語(岩波書店)」
2010年11月05日
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なんなんだ突然。不快な音。うるさいうるさいうるさああーーい!テスト中だっていうのに、がんべんしてくれえ。教室内がざわめきだす。さかりがついた猫の鳴き声のような、老人がうがいしているような、ジェット機のエンジン音のような、紙やすりをこすりあわせたような、神経を逆なでする気持ち悪い音だ。どこからだ? 外か? そうだ、空の上からだ。クラスメートとともに教室をでる。先生もいっしょ。校庭に立って空をみる。七色の雲が渦を巻いている。時折火花が散ってちかちかしている。台風の目のようだ。その中心から音が発せられている。ああ、うるさいうるさいうるさい…………うるさいうるさいうるさい、ほんとうにうるさい。目が覚めた、自分の鼾(いびき)で。----------------------------------------<ほっと一句>ランナーとカメラの虚をつく牽制球塁審と走者の虚をつく牽制球----------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「へなちょこ」の由来は?解答:もとは「変な土製の猪口」。参考:「目からウロコ! 日本語がとことんわかる本(講談社α文庫)」日本社
2010年11月04日
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よくいくスーパーのレジの若い女性は、はきはきしているが、そっぽをむいて応対する。-----------------------------------------<ほっと一句>タコ死んで「亡くなった」と言うアナウンサー-----------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「業績」という言葉を作った人は?解答:森鴎外参考:「六の宮の姫君(創元推理文庫)」北村薫
2010年11月03日
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晴れて気持ちいい。いつのまにか散歩にでていた。公園の隣に墓地があって、道がつながっている。500ほどの墓所が整然と並んでいる。1つが半畳ほどで、そこにまな板ほどの大理石の墓石が立っている。故人が生前に考えたのであろう、墓石には様々な文字が刻んである。『心』『情』『和』『道』『天翔』『夢』『無』など。『心』という文字が一番多いだろうか。なかには『絆』というのもあるが、その墓石は苔むしていて、遺族はめったにおとずれない。わたしは苦笑してその墓所に足を踏み入れる。ここはわたしの寝床。成仏できない。-------------------------------------<ほっと一句>秋風が雲を飛ばして波平晴れ(波平晴れ……サザエさんの父親の波平の頭髪のように、 地平線のあたりにだけ雲があるような晴天)。-------------------------------------<ちょっと雑学>質問:映画の「封切り」の由来は?解答:もとは新刊本の入った袋の封を切ることから。 昔(江戸後期頃)は、新刊本は袋に入っていた。参考:「目からウロコ! 日本語がとことんわかる本(講談社α文庫)」日本社
2010年11月02日
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子供のころ住んでいた社宅の敷地内に診療所があって、大型犬が1匹放し飼いにされていた。風邪やちょっとした怪我の治療をうけにいくと、門をくぐるなり犬が突進してきて、あわてて逃げて転んで、ひざやひじに擦り傷をつくったことが何度かある。診療所には若い女医さんがふたり交替でつめていた。すこし大人になって、あれは寄ってくる軟派な男どもをけん制するために飼ってたのかなあ、と思うようになった。----------------------------------------<ほっと一句>友だちといえば水虫くらいかな----------------------------------------<ちょっと雑学>質問:「懇(ねんご)ろ」の由来は?解答:もとは「根も凝ろ」。 根が入り組み、凝り固まっているという意味。 それが転じて、仲むつまじいことをいうようになった。古風だけど使ってみたい言葉ですねえ。参考:「日本語に強くなる本(省光社)」大久保典夫
2010年11月01日
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