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「あっちむいてホイホイやろうぜ」「おう」『じゃんけんポイ!』「あっちむいてホイホイ」「ぎゃっぎゃっ! あ、寝違えたのなおった」------------------------------------------<ほっと一句>できあいのおせち予約の季節かな
2012年10月31日
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歩道を歩いていると、自転車に乗った八十歳くらいのお婆さんがまえからやってきて、わたしのよこで止まった。スーパーの場所を尋ねてきた。ちょうどいまむかっているところだったので、いっしょにいくことにした。いったん自転車を降りると、ふたたび乗って走り出すのにたいそう手間がかかるようだ。三十秒くらいかかった。歩き始めた。最初はよこを走っていたが、気がつくと後方十メートルくらいのところにいた。そんなに速く歩いているわけじゃない。歩足をゆるめた。ハンドルがゆらゆら揺れていて危なっかしい。こころなし不安げな表情だ。いつもの五倍の時間をかけてようやくスーパーに着いた。安堵した顔でありがとうございましたと礼を言われた。では、と言って分かれた。母が生きていればこんなふうな感じなのかな。------------------------------------------<ほっと一句>そっぽむきよこめでこちらみてる鶴
2012年10月30日
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主審:「プレイ・ボール! カウント、ノーボール、ワンストライク」打者:「な、なんでですかあ!? 始まったばかりですよ」主審:「さっき始球式で空振りしたろ」------------------------------------------<ほっと一句>とつぜんに中島みゆきが聴きたくなる
2012年10月29日
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アフリカの奥地に、ヘボボ族の集落があった。そこにキキコカという女がいた。彼女には双子の息子がいた。最近キキコカは悩んでいた。それというのは、ふたりの息子へのおやつの分け方だ。きっちり半分にしたつもりでも、ふたりは多いとおもうほうを取るべくケンカをする。なんかいいアイデアないかしら……。そんなある日、アメリカのテレビクルーが、未開種族の取材のために村をおとずれた。クルーのひとりメアリーが、いいことをおしえてくれた。「たとえば丸いケーキ。 最初に、弟さんにナイフで自分の納得のいくように半分に切らせるの。 それから、お兄さんにふたつに切られたうちの好きなほうを選ばせるの」なるほど、グッド・アイデア。さっそくキキコカはふたりの息子をよび、おしえられた方法を実行させた。これならケンカをさせずに済むわ。キキコカは微笑んだ。しかし母親の安堵もつかのま、たちまち兄弟ゲンカが始まった。「ぼくは心臓のあるほうが欲しいんだあーい」「ぼくも心臓が食べたあーい」親子の足もとで、左右真っ二つになったメアリーも、これじゃあ浮かばれない。------------------------------------------ジャンル:ホラー、SF、ドタバタ。筆者談:わっはっは。
2012年10月28日
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●『それからの三国志(文芸社文庫 ほか)』内田重久吉川英治著の『三国志1~8(講談社文庫)』の続編だ。三国志好きの必読の書だ。吉川三国志は、劉備玄徳の死までをえがいている。この本はその後の、魏・蜀・呉の戦いと各国の行く末──魏の廷臣司馬懿仲達の孫の炎が中国を統一するまで、をえがいている。吉川三国志ほど派手な出来事はないが、読む価値はある。おもに蜀の国情を中心に物語は進む。人間の駆け引き、裏切りなどがおもしろい。筆者は勤め人を続けながら三国志研究を続けた。その知識は半端じゃない。読むべし。------------------------------------------<ほっと一句>紅葉をめでる野山にゴミが舞う
2012年10月27日
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歩いていてよく見かけるのだが、公園の近くに住んでいる人はよく公園を私用で使う。・金魚鉢を公園の水道で洗う、・日常の掃除や年末の大掃除で出た諸々を 公園の水道で洗う、・日常的にトイレは大も小も公園のを使う、・日常的に朝はトイレの洗面台で歯を磨いて洗面する、などなど。使うほうにとっての利点は、・水道代節約、・自宅のトイレや洗い場などが汚れないので、 掃除の回数が減って、時間や洗剤その他の節約、・自宅のトイレが浄化槽の場合は、 汲み取りの回数が減って、お金節約、といったところだろう。毎日のことだから、20年30年後には積もりつもりってばかにならない金額になる。公園は税金で運営されている。目立たないことだが、こういった公衆道徳が守れない、精神レベルの低いやからが、ニッポン人の主流になるつつある。どうにかしろ。------------------------------------------<ほっと一句>ユーミンをくちずさみながら散歩する
2012年10月26日
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父は何冊かノートやメモ帳を持っていて、地道に書き込んでいる。通院の記録、朝の血圧の記録、庭木の手入れの記録と予定、今日やること、買ったものの記録、などなど。ボケ防止にいい。遺伝だろうか、わたしもよく記録をとる。簡単な家計簿、読んだ本の中で気に入った言葉、おはなしのネタ帳(5冊目)、トイレのメモ帳、むかいの空手道場の活動日時とトラブル内容、などなど。書いたからってほとんど読みかえすことはない。空手道場のやつをちょっとのぞいてみよう。題名は『Torouble Diary』2007.11.10(土)からつけている。・2007.11.10(土) 夜9:30 まだ活動していた。 TELして帰ってもらうよう頼むが受け入れられず。 同日 夜11:10 いやがらせのようにガタンガタン……・2007.11.11(日) 交番に相談にいく。おまわりさん3人と話す。 「相手に強制はできない……」というような具合。ずっと読んでいくと、連中、だんだんマトモになってきたようだ。道場での逢引きらしきふるまいは4度記録されている。2011.7.31(日) pm2:40~pm4:30 男1、女1 あいびきか?それと、2012年の9.7(金)と9.18(火)と10.16(火) だ。こんなふうに細かく記録するわたしって、ちょっと変わってるだろうか?ま、いい。----------------------------------------<ほっと一句>とぼとぼとさびしそうだな秋の蟻
2012年10月25日
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うちの30メートルほど南に、東西に走る幹線道路がある。たまに、マフラーを改造したようなうるさいバイクやクルマが突っ走っていく。ぶおおおーーーん、ばばばばばああーーーん。あたまにくる。毎週土曜日の深夜(日曜日の早朝)2時ごろになると、決まって1台のバイクが、幹線道路からこちらに折れて、住宅地に入ってくる。ぶおおおおーーーん、ぶおおおおーーーん、……。そいつはごていねいに、住宅地を縫うように満遍なく走って、去っていく。たまにふためぐりする。首を絞めてぶっ殺したくなる。やつはきっとさびしいのだろう。おれはここにいるぞー! みんなあ、おれに注目しろー!とでも叫んでいるのだろう。こいつのことを、さびしん坊ライダーと呼ぶことにしよう。ちなみに散歩中、よこをうるさいバイクやクルマが通るとき、わたしは、「うるせえんだよ、このあほう!」と叫んでいる。------------------------------------------<ほっと一句>ぼくのこと覚えてくれた鶴逃げない
2012年10月24日
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定期健康診断の結果をもらいに、市役所の出張所へいった。結果は、はたして……すべて異常なし。ああよかった。健康維持に関して、これといったことはやっていない。歩く、間食しない、バランスよく多くの食材を摂る。それぐらいだ。グルメだ、ダイエット食品だ、フィットネスクラブだ、なんたらかんたらの雑多な健康法だ、……、いっさい関心なし。カネがかかることはやらない。理想はピンピンコロリンだが、どうなるかは分からない。癌で苦しみながら逝くかもしれないし、ボケてしぶとく生きるかもしれない。人は生きたように死ぬ、などというのはまったくの戯言だ。善行を積んだからって報われるとは限らない。(だから善行を積んでもしょうがない、といっているわけではない)。先のことは分からないのである。分からないなりに、そのときそのときを必死に生きればいいのである。あれれ、なんのはなしだっけ。-----------------------------------------<ほっと一句>どんぐりがボトリとおちておどかした
2012年10月23日
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おっす! 元気かあ、人間ども。おれ、釈迦如来。「ぶつぞー!」ってぐらいだから、仏像はみんな格闘技好きだ。そこでボクシングのトーナメント戦をすることになった。組み合わせはあみだくじで決めた。くじはもちろん、阿弥陀如来がつくった。ここ笑うとこ。さあてと、おれの初戦の相手はだれかなあ……、うわああ、勝てる気しねえ。千手観音かよ。-----------------------------------------<ほっと一句>さんぽみちときどき蛇がよこぎるよ
2012年10月22日
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ブルーの手術衣にブルーのマスク、そしてゴム手袋。外科医マキノは今まさに、手術にとりかかろうとしていた。「メス」助手から手渡されたメスを患者の下腹部にあて、手前にひいて切開する。血がほとばしり、マキノの手術衣にかかる。開業もせず、手術医としてこの大学病院に勤めて15年。今まで1757回、手術をやってきた。99.6パーセントは成功している。マキノは名医だ。しかし手術台によこたわる患者にとって、きょうは不運な日であった。そう、0.4パーセントの失敗は、きょうのような日に起きる。マキノの目は真剣だ。一心不乱に執刀しているようにみえる。しかし今の彼は、心ここにあらずの状態だ。現在マキノの心を占めているのは、読みかけの推理小説の内容だ。「あせ」助手に汗を拭かせながら、マキノは考える。(うんん……、被害者はどうして、犯人を……)切開した腹部から内臓が顔を出した。(おっ、膀胱がみえてきたぞ)「あっ!」「どうされました、ドクター!」「いや、なんでもない」(被害者は暴行されて、そして……)「ドクター、尿が逆流してます」(なに、逆流? 逆流、ぎゃくりゅう、ぎゃく……)「そうだ!」「ドクター!」「なんでもないぞ」(被害者は暴行されて、そして逆上したんだ! そうだ、きっとそうだ! これが動機だ)「ドクター、患部がだいぶ腐っているようで……」(なに! そうだ! 加害者の勤務している会社の幹部は 腐っていたんだ。だから……)マキノはいてもたってもいられなくなった。はやく続きが読みたい。自分の推理が正しいかどうか確かめたい。マキノは手術を急いだ。おおざっぱに患部を切ってとりだし、ひょいひょいひょいと膀胱を縫い合わせ、ちょんちょんちょんと切開部を縫い合わせた。「オペ、終了!」「ドクター、ハサミが一本足りません」「な、なんだと!」「おそらく腹部に置き忘れたと……」「あっ! きみぃ、なぜそれをはやく言わん!」マキノは回れ右し、走りだした。「ドクター! どこへ~!?」「あとは任せたあー!」マキノは手術室をでて、通路にいた患者の家族を突き飛ばし、夢中で走った。(そうだ! 凶器はハサミだ! 犯人は、犯行現場に置き忘れたんだ!)------------------------------------------ジャンル:純文学筆者談:たまにあるでしょう、こういうこと。あるわけねーだろ!
2012年10月21日
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一般の人が寄せた体験談のシリーズ本がいい。光文社文庫刊。「奇妙にこわい話」「奇妙にとってもこわい話」「とびっきり奇妙にこわい話」「ますます奇妙にこわい話」「やっぱり奇妙にこわい話」「またまた奇妙にこわい話」「ひたすら奇妙にこわい話」「もちろん奇妙にこわい話」「つくづく奇妙にこわい話」「すこぶる奇妙にこわい話」「奇妙におかしい話」「奇妙におかしい話 わくわく編」「奇妙におかしい話 どきどき編」以上、阿刀田高選「ちょっといやな話」井上ひさし選それぞれ30話くらい。定価500円前後。プロじゃないからおもしろい。いちばん印象に残ったのは、「奇妙におかしい話」所収の児玉鈴代さんの『月』という、以下のような内容の話。仕事に追われ、心身共にゆとりを失っていたある夜。だれかの呼ぶ声がし、ベッドを抜けだして庭にでた。裸足だ。月がきれい。いつのまにかわたしは踊っていた。月にむかって、ばんざいさせた両手をふらふらさせて。そのとき、先祖の存在を確かに感じた。祖先たちがわたしを見守ってくれている。その夜からわたしは、少し変わった。幻想的で、いいでしょう。これらの本は、ネットの古本屋さんで、安く手に入る。ぜひ、読んでみて。----------------------------------<ほっと一句>秋蒸(ふ)かし じゃがいもさといもさつまいも
2012年10月20日
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一発の、打ち上げ花火、みたいな人種。------------------------------------------<ほっと一句>ゴミ出し時懐中電灯持つ季節
2012年10月19日
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スーパーのちかくの交差点にて、車で信号待ちしていると、目の前の横断歩道を、右から左に、婆様が渡っていく。歩行補助用のカートを押しながら、とことこ、とことこ、と。渡り始めたときに信号はすでに点滅していて、途中で赤になっている。それでも婆様は急がず、同じペースで歩きつづける。おそろしく遅い。カタツムリみたいだ。こちらのことはいっさい気にしない。カートの物入れの中をじっと見つめたまま、一心に歩きつづける。わたしはハンドルを握ったまま辛抱強く待っている。婆様が渡り終えたとき、わたしの目の前の信号は黄色に変わった。後続車はいない。しゃあないなあ、一回待つか。この婆様、よく見かける。ふしぎにいつも、わたしが横断歩道の手前で信号待ちしているときに、目の前を横切っていく。相性がいいのか、わるいのか。「とことこ婆ちゃん」と名づけよう。------------------------------------------<ほっと一句>せんぷうき解体してる老父かな
2012年10月18日
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歩いて十分ほどのところに小学校がある。母校だ。ふと気づくと、夜中、キーンコーンカーンコーンと、風にのって聞こえてくる。その音を聞くたび、だれもいない校内をさ迷い歩いているような気分になる。校庭の東門の横にオオイチョウがある。高さ七十メートルくらい、太さは大人三、四人が両手をまわして届くくらい。創立当初に苗を植えたというから、樹齢百年弱ほどか。雄なのでギンナンは生らない。校歌に歌われている。♪光がふるよ 清らかに イチョウのこずに 小鳥がとびたつ 希望に胸を ふくらませ 明るく 強く 日ごとに伸びる ○○北小 かがやく われら六年間も歌ったので、卒業して四十年近く経っても、一番は覚えている。とにかくでかい。落ち葉の掃除が大変だ。ナイショだが、六年生のとき、植木屋のむすこのNくんが、イチョウの苗を六本、家から持ってきた。「これ植えんの、手伝ってよ」と言われ、昼休みにスコップを持って、オオイチョウのちかくにふたりで行って、植えた。勝手に植えていいのかなあ、とちょっと不安だった。さいきん散歩で近くを通るが、フェンス越しに覗くと、オオイチョウのちかくに高さ十五メートルほどのイチョウが四本みえる。あのとき植えたやつが育ったのだろうか。だったらうれしい。--------------------------------------------<ほっと一句>コンテナの廃棄の山で鳴るケータイ
2012年10月17日
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これいっぱいあってわかんないよ、と父から手渡されたのは、A4大の黄緑色の封書。年金なんたらかんたら機構からの定期郵便物だ。けっこう分厚い。中にはごちゃごちゃと30枚ほどの用紙。仕分けすると、必要なものは年金だより3枚と他1枚だけだった。あとは、すべて宣伝パンフレット。年金なんたらかんたら機構と提携している保険屋さんの資料。旅行、服、演歌のCD、食品、お年寄り便利グッズ……などなど。これ、おそらくみんなお偉いさんの天下り先でしょう。不思議なのは、お歳暮シーズンをあてこんだ丸大ハムのパンフ。数百万のお年寄りが見るわけだから、相当な宣伝効果だ。なんでニッポンハムや滝沢ハムじゃないのだ?丸大ハムは天下り先なのか? それともバックマージンでももらっているのか?どうせならいろいろなハム会社のパンフを見比べて、そこから選びたいもんだ。って、問題じゃなくて、はっきり言ってこれらのパンフレット、要らない。お役人や元お役人やそれら周辺の連中がやることは、納得のいかないことばかりだ。震災復興費の19億円の使い方からして、理解に苦しむ。------------------------------------------------<ほっと一句>コスモスが手をふっている花壇かな
2012年10月16日
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喫茶店にうら若き乙女ふたり。フルーツポンチをつつきながら、おしゃべりしてる。「ねえユッコ、例のいきさつ、おしえてよ」「あ、あれね。ほら、三三九度って、あるでしょ」「お酒だかなんだか飲むんでしょ」ここで。<三三九度>とは──神前結婚式で行われる三献(さんこん)の儀のことを、一般的に三三九度という。まず巫女(みこ)が三段重ねの一番上の盃に三回にわけてお神酒(みき)を注ぎ、新郎が三回にわけて飲む。同じ盃に注がれたお神酒を、今度は新婦が三回にわけて飲む。これを三回繰り返すが、二回目は新婦から、次は新郎からと、飲む順番が替わる。おめでたい数とされる三が三回重なることで、三×三=九で、三三九度というようになったといわれる。「そう。そん時さ、盃を旦那と使いまわしすんのよ」「ふ~ん。で?」「あたし子供んときから、ひとの食べかけ食べたり、 ひととおなじ食器を使うの、親から厳しく禁止されてんのよ。しつけっていうのかな」「まさかユッコそれで……」「でさ、それが我慢できなくて、『うへ~、汚い』って叫んで、 その場で結婚式ドダキャンして、式場飛び出しちゃった、ってわけ」「えええ! 婚姻届、済んでたんでしょ」「あいにくね」「おみごと! 離婚の最速記録、更新!」「からかわないでよお」参考:『常識脳トレーニング(大創出版)』(「大人の常識シリーズ」とは、一般常識をからめたタメになる ショートショート、なーんてほどのこともないんだけど、 つまり、まあ、そんなふうなことです。続くかなあ。よろしく)。-------------------------------------------<ほっと一句>えんがわでどんぐりごまがまわってる
2012年10月15日
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騒がしい教室に、赤ジャージの男が入ってきた。機関銃を持っている。教壇に立ち、天井に向けてダダダダダアアアアっとぶっ放し、オモチャじゃないことを示した。教室内はたちまち静かになった。「きょうからこのクラスを受け持つことになった、 新任の鬼塚健吾だあ!」教室内を上目遣いにねめまわした。「これからテメエらに守ってもらうことを黒板に書く。 むずかしいこといっても、どうせテメエらにゃわからねえだろうから、 簡潔に書く」黒板に向かい、チョークをとる。書きながら読み上げる。『1.人を殺すな! 2.人を傷つけるな! 3.人を犯すな!』「マジかよ~」「うそだろう」「そんなのありかよお」「楽しみなくなるぜ」「かんべんしてくれよ~」などと、生徒達がブツクサ言い出す。『うるさいぞ。ムダ口たたくな。 4.ものを壊すな! 5.ものを盗むな! 6.嘘はつくな! まっ、こんなとこか』チョークを置き、ふりむいた鬼塚は目を丸くした。生徒らは全員、舌を噛み切って自殺していた。--------------------------------------------ジャンル:純文学筆者談:ああ、スカッとした(でしょ?) 教育はむずかしいですねえ。
2012年10月14日
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以前も書いたが、また書く。二十分も本棚を探したがみつからない。おまけに腹が減って死にそうだ。だからうろ覚えの知識でちゃっちゃと書く。●『千日の瑠璃(上)(下)』丸山健二上・下巻それぞれ五百頁あまり。一頁一話。各頁の始まりが「わたしは空。」「わたしは山。」といった擬人法。ある街やそこに住む主人公である知恵遅れの少年のようすが、読み進むにつれ徐々に浮かび上がってくる。計千話。これだけの物語を構築するのに、筆者は相当な根気を要しただろう。そして読むほうも、あたまをフル回転させて想像力を発揮しなければ、なにが書いてあるやら分からない。筆者は裏切らない。苦労して読んでいって、読み終わって、「ああ報われた」といった気持ちにさせてくれる。これぞ文学。しかし、この本、出てしばらくして絶版。増刷予定なし。売れないから。すぐれた内容の本が、必ずしも売れるとは限らない。本を売って儲けたいとおもったら、殺人犯の手記かアイドルのフォトエッセイか歴史上の人物や出来事を美化したエンターテインメント本でも出版してりゃいいのである。おっと、先週に続いてまたもや失言。こりゃ失敬。この本、ネットの古本屋さんでもなかなか手に入らない。なんかの機会に手に入ったら、ぜひ読むべし。-------------------------------------------<ほっと一句>ママゴトにむかしつかったナナカマド
2012年10月13日
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どこやらで、近隣トラブルが原因で、爺様がむかいの女性を日本刀で殺害して、自殺したそうな。爺様のほうは認知症または脳動脈硬化症だったにしても、むかいの女性っていうのは、うちのはすむかいの原色ババアみたいなオバハンだったのではないだろうか。父が庭に水をやっていると、風で飛んできた水がうちの庭にかかったと、文句を言いにきた原色ババア。じゃあ、雨が降ったらどうすんの? とわたしが言うと、もごもごもごとくちを動かして言い返せない原色ババア。自分ちの庭木に毛虫がたかったので、おおさわぎして市役所に電話した原色ババア。各家庭で駆除するのが常識だろ。自宅の道路沿いの垣根に『駐車お断り』のプレートをつけているにもかかわらず、自分の車をわたしんちの門前に駐車する原色ババア。まずは自分のおこないを正せ。その他細かいトンチンカン行動を数え上げたらきりがない。さて、わたしも日本刀を持ってはすむかいのうちに……いかないよ~ん。冗談でもへんな書き込みすると捕まっちゃうから気をつけようっと。-----------------------------------------<ほっと一句>野鳥らがアケビついばむ小庭かな
2012年10月12日
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「よく眠れてますか?」「はい、おかげさまで。 でもわたしもだらしないもんで、 夜は11時ごろまでテレビ観てて、朝は9時過ぎまで寝てます」本当は、夜中1時過ぎまでテレビ観てて、朝は10時過ぎまで寝てるだろ。たまに昼近くまで寝てるだろ。------------------------------------------<ほっと一句>残暑去り元気に吠える番犬よ
2012年10月11日
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汗もかかないのに水分を摂り過ぎたせいだろうか、夜中トイレに四回も起きてしまった。トイレから帰って、すぐに眠れたからよかった。ちゃんと夢もみた。素人のわたしが、なぜかコンサートに出演することになった。楽器も弾けないし歌も歌えない。絶体絶命。どうしようかとあせっているところに尿意がやってきた。で、起きてトイレに。尿意に助けられた。寝床に帰ってみた夢は、まえの続きではなかった。ああよかった。-------------------------------------------<ほっと一句>ふとん干しふかふかよろこぶ老父かな(十月八日で八十歳)。
2012年10月10日
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むかし、うちの西側に柿ノ木があった。母が実家からもらってきて植えたものだ。さいしょ腰くらいの高さだったが、三年ほどで三メートルほどになった。毎年おいしい実を三十~四十個ほどつけた。近所の人に何個かあげた。老木になって、枝が簡単に折れそうな状態になっても実った。数はだんだん少なくなっていった。母が死んでからも実った。区画整理で移動することになって、置いてきた。やがてブルドーザーで倒された。三十年ほどずっと実りつづけた。----------------------------------------<ほっと一句>枯れ枝にしがみついてる蝉の殻
2012年10月09日
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霊園内の車道を、甲虫の幼虫が一匹、横断している。大きめだから、カブトムシだろうか。墓地から森林にむかって、仰向けで進んでいる。コンクリートの縁石にぶつかると、登れなくて、立ち往生しだした。このままだと、蟻の餌食になる。ゆびでつまみ、てのひらにのせる。マシュマロみたい。木の根元に放ってやると、落ち葉の下にもぐっていった。----------------------------------------<ほっと一句>夕暮れにランプみたいな柿ひとつ
2012年10月08日
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交通事故にあったユキオくん、瀕死の状態で病院に運び込まれ、手術室でこんな夢をみました。(お~い、ユキオ。おれ様は悪魔だあ。 おまえ、助かりたいかあ? 助かりたいよなあ。 だったら毎日殺人をしろ。いいか、わかったな。 殺人だぞ。毎日欠かさずだぞ)。一週間後、ユキオくんは病院のベッドで目覚めました。「あーあ、へんな夢をみたなあ。助かりたければ殺人だって。 縁起でもないよ。はやく忘れようっと」するとユキオくん、急に胸が苦しくなってきました。うっ、く、くるしい……、ま、まさか、ほんとうじゃないよな。殺人なんていやだよ。ぼくできないよ。胸の苦しさはいつまでたってもおさまりません。このままでは死んでしまいます。「そうだあ!」ユキオくん、なにをひらめいたのか、とっさに病院の窓から飛び降りました。自殺です。そう、ユキオくんは自分を殺したのです。悪魔との約束を守ったユキオくんは、すぐに生き返りました。それ以来、ユキオくんは毎日毎日、バリエーション豊かに自殺してます。-----------------------------------------------ジャンル:ファンタジー筆者談:十年ほどまえに作ったおはなし。ほのぼの系ブラックユーモア。
2012年10月07日
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●『俳句殺人事件~巻頭句の女(光文社文庫)』編:齋藤愼爾●『短歌殺人事件~31音律のラビリンス(光文社文庫)』編:齋藤愼爾俳句・短歌にまつわるミステリーがそれぞれ12、11編。けっこう厚い。それぞれ456、464ページ。厚い割には安い。それぞれ667円、686円、+税。筆者は、松本清張・五木寛之、皆川博子、寺山修司、倉橋由美子など、一流どころ。巻末の、齋藤氏による長めの解説がうれしい。そこに紹介されている関連図書に手を伸ばせば、読書の幅がひろがるってものだ。そしてさらにうれしいことに、ページの下に、いろいろな歌人の俳句・短歌が記されている。それぞれ200編あまり。はっきり言ってこの本は、手間がかかっている。それでいて、おそらく重版されず、初版1刷どまりだろう。1万部前後か。これだから出版業界は儲からない。やってられない。(カネを稼ぐことだけを考えるなら、 頭んなかがスカスカな連中をターゲットにして、 AKBだかSKTだかの水着の写真集を売ればいいのだ。 おっと、これは失言)。ああ、これを書いていたら、この本を再読したくなった。ちなみにこの本も関連図書も、ほとんど新刊では手に入らない。入手するには、ネットの古本屋さんが便利だ。-----------------------------------------------<ほっと一句>君といた銀木犀が香る道
2012年10月06日
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病院内のレストランにて。このコーヒーにがいなあ、と言って、スティック・シュガーのつもりで端を切ってカップに注いだのは、つま楊枝だった。-------------------------------------------<ほっと一句>かぜにゆれあかんべしてるまんじゅしゃげ
2012年10月05日
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父のひざ痛が、近くの町医者にいくら通っても治らないので、大学病院に予約の電話をしたら、紹介状がないと整形外科はかかれませんと言われたのだけれど、いま世話になってる医者に紹介状書いてくれなんて言いづらいよなあ、とおもいながら、どうにかもらうことができたので、あしたそれ持って大学病院にいくとしよう。めでたしめでたし。---------------------------------------<ほっと一句>秋風に運ばれてくる石焼芋屋のおっさんの声(字あまり)
2012年10月04日
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昼はラーメンかうどんか焼きそばだ。自分で作る。焼きそばがいちばん手間がかかる。大き目のフライパン(ペキン鍋)に油を敷き、ガスコンロを点火する。ペキン鍋を温めている間に具材を切る。ニンジン、タマネギ、長ネギ、ソーセージ、そんなもんか。モヤシはそのまま。長ネギ以外の具を鍋に入れて軽く炒めたら、よこにのけておく。焼きソバの麺を鍋に入れ、コップ三分の一ほどの水を注ぎ、ほぐしながら水を蒸発させる。粉状の焼きソバソースを麺にふりかけ、からませながらしばらく加熱する。長ネギを入れ、他の具と麺をからませながらしばらく加熱し、皿に盛る。かつおぶしとノリをふりかけ、できあがり。基本的に野菜はナマでたべても構わない主義なので、熱が十分に通ってなくても平気。所要時間は六、七分。ちなみに焼きソバは三人前で九十九円。つかうのは一人前。-----------------------------------------<ほっと一句>落ち葉二枚つかず離れず風に舞う
2012年10月03日
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台風が去った朝、庭に屋根瓦のかけらが落ちていた。名刺大のやつが七枚。どこから飛んできたのだろう。うちの瓦ではない。厚さは三ミリほどで、うねってなくて真っ平らだ。表面に薄茶色の苔が付着している。台風接近時は南風で、通り過ぎてからは北風だろうなあ。あの風速だから、だいたい半径二十メートル以内かなあ。近所の屋根を見ながら、いろいろ推理をめぐらせてみたが分からない。夕方、二階の窓を閉めようと障子を開けて、ふと目に入った屋根瓦。薄茶色の付着物。あれだ。前の三階家の、ガッツ石崎ちの屋根瓦が飛んだのだ。危ないなあ、まったくもう。(注:ガッツ石崎……深夜や早朝に窓全開で洗濯機を作動させる 無神経な主婦。毒入りカレー事件のマスミ容疑者似。過去日記ご参照)。自分ちの屋根の様子は、案外分からないものだ。おしえてやーんない。ザマアさらせ! ブハハハハ。雨漏りしろ。雨漏りしろ。漏れ漏れ漏れ漏れ漏れまくれえ!バンザーイ!--------------------------------------------<ほっと一句>ギンナンのにおいにむせる小道かな
2012年10月02日
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散歩の途中に畑があって、そこに大きな栗の木がある。イガがぱっくり開いて、大粒の実がかおをのぞかせている。地面にも数個ころがっている。栗の実たちが、どうぞ取ってくださいと言っているようだ。手を伸ばせば簡単に届く。五、六個しっけいしようか。いや待て。けさたまたま読んだ本に、こんなことが書いてあった。『人間の本当の人格を測る尺度は、 自分がけっして見つかりっこないのがわかっている場合に、 どうするだろうか、ということである。 by トマス・バビント・マコーレ(英の歴史家)。 言い換えると、君子はその独りを慎む』で、取るのやめた。放射性物質も、ちょっと気になったし。--------------------------------------------<ほっと一句>秋空につがいトンボのハネムーン
2012年10月01日
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