2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
全15件 (15件中 1-15件目)
1
![]()
タイトルどおり、「午前零時」をテーマとしたアンソロジー。13人の作家のうち8人は初読の作家(*印)でした。 真夜中、しかも今日と明日、あるいは昨日と今日が入れ替わる瞬間をテーマにしているだけに、やはりホラー系の作品が多いようです。 尺の都合上、物語に奥行きや深みを感じるのはなかなか難しいですね。そんな中、物語に雰囲気を感じたのが「1、2、3、悠久!」と「ラッキーストリング」。でも、すきなのはなんとも切ない「午前零時のサラ」とスマートな「真夜中の一秒後」です。●鈴木光司 「ハンター」* スマートな短編。最後までこんな構造になっているとは思いもしませんでした。『リング』『らせん』の鈴木さんがこんな作品を書くとは!●坂東眞砂子 「冷たい手」* 枯れていく自分への恐怖と自責の念の間で揺れる。●朱川湊人 「夜、飛ぶもの」* これが空を飛ぶところを見てみたい気もします。が、本当にブーメランのように向かってきたら恐ろしいでしょう。●恩田陸 「卒業」 既読。『朝日のようにさわやかに』参照。●貫井徳郎 「分相応」 長編の序盤だけをかじらされたような感覚。で、このつづきは?●高野和明 「ゼロ」* なかなかおもしろいのですが、既読感漂うネタのため途中で気づいてしまったのが残念。●岩井志麻子 「死神に名を贈られる午前零時」* 怖さというよりも不気味さを感じた作品。もう深夜番組の背景のようにいる人たちを見られない?●近藤史恵 「箱の部屋」 その生活ぶりや結末に至る過程よりも、片付けに丸一日以上かかるという状況に驚嘆。●馳星周 「午前零時のサラ」* 変わっていく関係と変わらない関係。変わっていく関係はなんとも哀しく、変わらない関係はなんとも切ない。●浅暮三文 「悪魔の背中」* ユーモラスかつ上手くまとまった作品。悪魔の背中はどんなだったろう。●桜庭一樹 「1、2、3、悠久!」 いかにも桜庭さんらしい姉妹が登場。最後のオチが上手くはまったけれど、それ以上のものは感じなかった。●仁木英之 「ラッキーストリング」* オチはよかったけれど、そこまでがちょっと長すぎ。異国情緒は出ているのだが・・・●石田衣良 「真夜中の一秒後」 午前零時の使い方がなかなかおもしろかった。最後が未来を感じられるこの作品でよかったと思わずにはいられません。 アンソロジーは読んだことない作家さんを知るいい機会だと思っています。今回も気になる出会いがちらほらとあり、今後が楽しみです。収録作:鈴木光司 「ハンター」/坂東眞砂子 「冷たい手」/朱川湊人 「夜、飛ぶもの」/恩田陸 「卒業」/貫井徳郎 「分相応」/高野和明 「ゼロ」/岩井志麻子 「死神に名を贈られる午前零時」/近藤史恵 「箱の部屋」/馳星周 「午前零時のサラ」/浅暮三文 「悪魔の背中」/桜庭一樹 「1、2、3、悠久!」/仁木英之 「ラッキーストリング」/石田衣良 「真夜中の一秒後」2007年7月30日読了
2007.07.31
コメント(0)
![]()
『図書室の海』以来5年ぶりの短編集。 全体的にホラー色が強い作品が揃っています。わずか数ページしかないような掌編であっても、恩田さんらしさがひしひしと伝わってるようなものばかりです。現実から少し遊離していて、それでいてリアリティも感じられる、なんとも不思議な感覚です。目に見える恐怖というよりも、心に訴えかけるような恐怖を感じます。●「水晶の夜、翡翠の朝」 既読。『殺人鬼の放課後』参照。●「ご案内」 この位置に置かれたのが不気味な掌編。●「あなたと夜と音楽と」 毎週放送されるラジオ番組にあわせて過去の犯罪を暴く手段がおもしろい。●「冷凍みかん」 なんとも言えない恐ろしさ。今もどこかで冷凍みかんが溶けている?●「赤い毬」 不思議な世界と襲いかかる海。「ある映画の記憶」を思い出しました。●「深夜の食欲」 表現し難い恐ろしさがじわじわと押し寄せてきます。ドアの向こうは?●「いいわけ」 北のあの人かそれとも海の向こうのあの人か。どちらにしろお父さんは・・・ほがらかな中にある恐怖。●「一千一秒殺人事件」 不思議な家での不思議な出来事は不思議なまま。●「おはなしのつづき」 まいった。この切なさはたまらない。●「邂逅について」 エッセイ?。不思議な世界、不思議な作品との出会い。●「淋しいお城」 ミステリーランドの予告編。恐ろしさと、どうしようもない切なさ、哀しさをあわせ持つ短編。●「楽園を追われて」 あとがきにあるように普通のお話。『黒と茶の幻想』を思い出しました。●「卒業」 スプラッターなんだけれどとってもシュール。この設定の長編を読んでみたい気もします。●「朝日のようにさわやかに」 あちこちへ飛躍した話が落ち着く様が見事。でもさわやかとは思えません。サントリーのPR誌に“朝日”というのも狙いでしょうか。 ああ、何度“不思議”という言葉を使ったでしょう。でも、本当にそんな作品集なのです。収録作:「水晶の夜、翡翠の朝」「ご案内」「あなたと夜と音楽と」「冷凍みかん」「赤い毬」「深夜の食欲」「いいわけ」「一千一秒殺人事件」「おはなしのつづき」「邂逅について」「淋しいお城」「楽園を追われて」「卒業」「朝日のようにさわやかに」2007年7月24日読了
2007.07.25
コメント(0)
![]()
警視庁の刑事を辞めて8ヶ月、雑文を書いてしのいでいた草平のもとに現れたのは絶世の美女だった。手付金の100万円を手に入れ、依頼されたとおり男を尾行し続けたのだが、男は毎日買い食いしながら歩くばかり。しかし、競馬のために一日代理を夢子に頼んだその日に、男は命を落としてしまう。しかも、死因は栄養失調と過労による衰弱死で、胃や腸は全くカラであったという・・・ デビュー前に書かれた習作『ろくでなし』(1997年立風書房刊)をリライトし、装いも新たに柚木草平シリーズに加えられた作品。ということは『ろくでなし』では別の主人公だったわけで。 “永遠の38歳”のはずの柚木草平35歳、刑事を辞めて8ヶ月ということからか、あるいはもともと20代の頃に書かれた習作だからか、セリフも行動もやはり他の作品に比べて若いというか、青い感じがします。 ストーリーはちょっとSFがかった内容で、他の作品ではあまり見かけない傾向の作品かもしれません。その辺り、読み手によって好き嫌いが別れる可能性があります。もっとも、僕はこの程度なら全然大丈夫で楽しく読みました。 ただし、習作当時のエネルギーをそのまま残したとあとがきにあるように、少々強引で無理やりな感じが漂うことは否定できません。柚木草平初心者にはあまりおすすめできない作品でしょうか。割り切って「ヤング草平」と考えればいいのかも。 3歳分未熟で野心家な柚木草平。それだけでなく、やはりいつも以上に女性に振り回されている気がします。「東京という街の困ったところは・・・・・・いい女が多すぎることだ」関連作:『彼女はたぶん魔法を使う』『初恋よ、さよならのキスをしよう』『探偵は今夜も憂鬱』『誰もわたしを愛さない』『刺青白書』2007年7月21日読了
2007.07.23
コメント(0)
![]()
不倫相手に別れを切り出されたあたしは自棄になって夜の街に飛び出した。なんとか気を持ち直したあたしだったけど、突如頭上に大きな衝撃が! 落雷! 気が付いたらあたしは平安時代に。しかも源氏物語を書く紫式部に仕える小袖という女房の体に入ってしまったようで・・・ 久しぶりに柴田さんの作品を読みました。平安時代を舞台にしたり、源氏物語を題材とした作品はたくさんあると思うのですが、今回は「源氏物語のネタを探す役目」、言い換えると源氏物語の共同執筆者というのがなかなか魅力的でした。 扱われるのは日常の謎で、ネタ探しの中で小袖が出会った謎を紫式部こと香子が真相をたちまち解き明かすという形式。例えば、源氏物語では生霊によって殺されたことになっている夕顔。彼女のモデルとなった女性はどうして死んでしまったのか。その謎を解いた後に、香子が源氏物語に取り入れるという流れ。 このあたりにタイムスリップ(?)の設定が活用されていて、小袖は現代語訳で読んだ源氏物語の記憶を活かしてネタを探し、あるいは謎解きのヒントを導き出します。ちょっとした都の噂話から「これはあの人のあの有名な物語につながるのね」といったように。また、平安時代の風俗や習慣について、当時の目線と現代での目線とを比較させることによって、巧みに読者をひきつけています。 ただ、そういったシーンで思い出したかのように使われる方言には少々違和感を覚えました。京都在住の設定とはいえ、あまりにも唐突に出てくるので。もちろん、設定上京都在住でなければないしは京都にいなければならなかった“あたし”ですが、中途半端に方言を出す必要はなかったでしょう。 謎解きについては少々軽いかもしれませんが、なかなか興味深くおもしろい作品でした。源氏物語に嫌悪感を持ち、枕草子の方がいいと言っていた“あたし”が、実際に人々に触れ、源氏物語にはまっていくのもいいですね。2007年7月18日読了
2007.07.20
コメント(0)
![]()
芥川賞・直木賞の発表から一晩たちました。注目は直木賞。おそらく3時間以上かかったと思われるたいへん長時間にわたる選考会の結果、受賞作は松井今朝子さんの『吉原手引草』に。 いろいろなところでの予想を読む限り、今回の本命は北村薫さんの『玻璃の天』のようで、これと同時受賞があるのか?ってところでした。僕も同意見でした。 振り返ってみると、この意見の理由として多かったものは・・・・前回は受賞作がなかった。今回はあるだろう。・初候補が多い中、北村さんは5回目、松井さんは3回目の候補。・前回も北村さんは有力視されながら、該当作なしという結果で、「だったら北村さんにあげてもいいじゃん」という雰囲気・『玻璃の天』の版元は131回以降他社の受賞を退け続けている文藝春秋。・3部作中の2作目という微妙なポジションも直木賞好み。・北村さんは今回候補作になっている森見登美彦さんの『夜は短し歩けよ乙女』を山本周五郎賞に選んだ選考委員である。 ざっとこんな感じでしょうか。 あらためて見直すと、『玻璃の天』という作品の出来についてはほとんど語られていないのです。僕も含めて。これが落とし穴だったのでしょうか。もっとも、『玻璃の天』は受賞に値する作品だと思っていますよ。 傾向と対策もいいけれど、それだけじゃ・・・ということでしょう。でも、そうすると全部読まないと予想できないということですよね。
2007.07.18
コメント(0)
第137回直木三十五賞は松井今朝子さんの『吉原手引草』に決定したそうです。おめでとうございます。
2007.07.17
コメント(0)
第137回芥川龍之介賞は諏訪哲史さんの「アサッテの人」に決定したそうです。おめでとうございます。
2007.07.17
コメント(0)
新潟県中越沖地震および台風4号の被害に遭われた方にお見舞い申し上げます。 幸いshiba_motoは地震の揺れにも気づかず、台風も夜中のうちに通りすぎてくれたようで被害もなく、平和に3連休を過ごしました。 こちらは盆にあたるので親戚で大念仏を見たり、同級生10人ほどで酒を飲んだり、墓参りに行ったりしておりました。平和なものです。 地震や台風のような自然災害を目の当たりにすると、本当に自然の脅威を感じて恐ろしくなります。崩壊した建物、崩れる崖、あふれる川・・・できることなら、遭遇したくないものです。 でも、ある意味こういうのも不気味で恐ろしいんです。 http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/2007-07-16-23-18.html なんですか、この分布は! 震源が京都沖で、一番揺れているのが北海道って。震源の西側ほとんど揺れてないし。 震源の深さが360kmと非常に深いとか、プレートの関係とかあるんだろうけど。 何かの前触れのようで、不気味です。
2007.07.17
コメント(0)
![]()
ただ抱きしめあっているだけで感じられる幸せ。でも、大好きなセイちゃんには奥さんがいる。しかも、奥さんは出産を控えているのだ。奥さんが実家に帰っている間は、セイちゃんと一緒に暮らすことができる。二人だけの、仮の新婚生活の始まり・・・ 橋本さん流の不倫小説。でも、ほかの人のとはちょっと違う。 いけないことだとわかっている、愚かなことだとわかっている。でも止められない想い。葛藤。泥沼・・・不倫小説というのは大体そんなところじゃないかと想像します。 ただ、『月光スイッチ』の場合ちょっと違うんです。ドロドロした感じ、生臭さというか、下品さがないんです。ちょっとした修羅場もあるのだけれど、いたって爽やか。そしてのほほんとしているんです。扱うテーマは変わっても、いつもの橋本さんなんです。 それは、文体がもたらす効果なのかもしれないし、さらに言えば言葉の選び方なのかもしれません。あるいは、登場人物の行動や性格によるものかもしれません。 ストーリー自体はいたって平凡で、特別なひねりのようなものはありません。その辺のプラスアルファに欠けるのが残念。ハナちゃんのくだりはなかなかよかったですね。 橋本さんの作品は料理へのこだわりも感じられるのですが、それ以上に今回は押入れという設定に家の中へのこだわりを感じました。階段とか、玄関とか、家の中を小道具的に今までも使っていたことを思い出したんです。中でも今回は一番説得力がありますね。2007年7月10日読了
2007.07.13
コメント(0)
![]()
忘れられないあの人をふたたび見かけたのは、思いもかけないアダルトサイトだった。そこそこ美人でできる女だが男を選ぶセンスが欠けている都築祥子と、文学青年で社交性に欠け冴えない桜川衛。二人はやがて・・・ 先が気になり、読み続けてしまう物語でした。 何故か周りの人物に恵まれず、ただひたすら堕ちていってしまう祥子。繰り返される同じ過ち。もちろん、過ちに気づくことができない彼女にも非があるのでしょうが、本当に悲劇的。1章、2章は祥子の視点で書かれ、それが祥子への共感と同情を呼ぶのに効果的に機能しています。 2章まで読んだときには、「都築祥子と彼女によってくる変わった男達」なんて感じの連作短編集になるのかと思いかけました。冒頭のエピソードさえなければ本当に。 一方、対照的な3章は証券会社に就職した衛の視点。別人のように変わった衛が自分の仮想敵としてきた祥子を捜し求めます。この視点の転換は最初違和感があったのですが、衛が祥子を探すという構成上必要なことでしょう。でも、なんだか衛には感情移入できませんでした。 どこかでボタンを掛け違えたような人生。出会って、そして離れたことにより何かが変わってしまった二人。どこまで戻れば、どこからやり直せばいいのだろう。後悔とは少し違うかもしれないけれど、誰もが一度は考えることではないでしょうか。でも、やっぱりそれまでの積み重ねで今があるのだから、戻ることも、やり直すこともできないのですよね。「やり直しなんか、きかないんだよ」 祥子の言葉が胸に突き刺さります。2007年7月8日読了
2007.07.10
コメント(0)
![]()
新二や連が三年生になり、春高陸上部にも有望な新人が入部してきた。しかし、その新入部員鍵山は才能はあるが性格的に難があった。部員達の反感を買う鍵山。鍵山ではなく根岸と走りたい。だが、鍵山抜きで4継を戦い抜くのが難しいことは明らかだった。 感動の完結編。 やっぱり、ここまで読むとどうしたって思い入れができますから。ケガか何かで直接応援に行けない春高陸上部員、そんな感覚でした。新二をはじめとする部員達の活躍を病院のベッドとかで人づてに聞いて一喜一憂するような。 第一部、第二部と比較して陸上競技の濃度が増した気がします。特に後半、盛り上がれば盛り上がるほど濃く、そして深くなっていくようです。今まで随分あっさりしているように感じていたので、余計にその印象は強く、そして効果的でした。 また、春高陸上部内での友情はもちろんのこと、ライバル鷲谷高校の仙波・高梨との関係もいいですね。ともに手を携え、1つの頂点を目指すのもいいですが、互いに認め合い、憎しみとか怨念とかいうもののない爽やかなライバル関係というのもいいなあ。青春です。 残念なことに、この物語にも終わりというものがあり、いささか中途半端な気がしないでもありません。このメンバーで走る4継がどうなるのか、どこまでいけるのか知りたいとも思いますし、新二と谷口はどうなるのか、やっぱり気になります。もうちょっと先まで読ませてほしかった作品です。関連作:『一瞬の風になれ 第一部 イチニツイテ』『一瞬の風になれ 第二部 ヨウイ』2007年7月6日読了
2007.07.09
コメント(0)
![]()
シリーズ第5作は『退屈』に続く2冊目の短編集です。●「エンドレスエイト」 今年の夏は1回しかない。行事をいっぱい詰め込んで夏を満喫するハルヒたちであったが、なにかおかしい・・・繰り返される夏休み。たとえ長くなってしまっても、1度や2度はループさせた方がよかったのでは。それがループものの醍醐味というか楽しさでしょう。●「射手座の日」 お隣さんコンピュータ研から勝負を挑まれたSOS団。対決方法はコンピ研作成のリアルタイムシミュレーションゲーム・・・一心不乱にキーボードを叩き続ける長門がいいですね。普段のクールな感じとは大違いです。●「雪山症候群」 SOS団の冬は鶴屋さんの別荘で年越し。だが、スキーに出かけた団員達は吹雪に巻き込まれてしまい・・・ぐだぐだとパズルを解いておしまい。対を成す「孤島症候群」のときのような殺人劇を味わいたかったのですが残念。ただし、この作品が後の伏線となっている可能性は否定できません。 全体として、今まで以上にハルヒの道化ぶりが際立つ作品集といえるでしょう。逆にもはや誰がヒロインなんだかわからないほど長門がとりあげられていて、これでいいのかと感じることも。まあ、ハルヒが道化になるのは設定上仕方ないでしょうがね。収録作:「エンドレスエイト」「射手座の日」「雪山症候群」関連作:『涼宮ハルヒの憂鬱』『涼宮ハルヒの溜息』『涼宮ハルヒの退屈』『涼宮ハルヒの消失』2007年7月3日読了
2007.07.05
コメント(0)
第137回芥川龍之介賞・直木三十五賞の候補作が発表になりましたね。どちらも選考委員会は7月17日です。第137回芥川龍之介賞候補作 円城塔 「オブ・ザ・ベースボール」 文學界六月号 川上未映子 「わたくし率 イン 歯ー、または世界」 早稲田文学0 柴崎友香 「主題歌」 群像六月号 諏訪哲史 「アサッテの人」 群像六月号 前田司郎 「グレート生活アドベンチャー」 新潮五月号 松井雪子 「アウラ アウラ」 文學界三月号 柴崎さんは2回目の候補。どこかで読んでおきたいなあ。第137回直木三十五賞候補作 北村薫 『玻璃の天』 文藝春秋 桜庭一樹 『赤朽葉家の伝説』 東京創元社 畠中恵 『まんまこと』 文藝春秋 万城目学 『鹿男あをによし』 幻冬舎 松井今朝子 『吉原手引草』 幻冬舎 三田完 『俳風三麗花』 文藝春秋 森見登美彦 『夜は短し歩けよ乙女』 角川書店 前回につづき5度目の候補になった北村さん。今回こそと思うのですが、ほかにも強そうなのがちらほらと・・・
2007.07.05
コメント(2)
![]()
そこにはいるはずの人がいなかった。涼宮ハルヒ。クラス中の誰もがそんな人はいないと言う。おかしい。長門も朝比奈さんも変だし、古泉はどこにもいない。もちろんSOS団もない。そして、いるはずのない人がいた。朝倉涼子だった。 シリーズ最高傑作! なんて評判も聞いていたシリーズ第4作。その評判どおり、なかなかおもしろい作品に仕上がっていました。 『憂鬱』『溜息』『退屈』という過去3作が見事に伏線として機能しています。特に『退屈』に収録されていた「笹の葉ラプソディ」が再構成されて取り込まれています。この辺が当初から予定していたことなのか、それとも後から拾い集めているのかわかりませんが、とにかくキッチリカチッときれいにはめ込まれた印象なんです。 また、「やれやれ」といった風につねにSOS団を見つめ続け、ハルヒによって事件に巻き込まれ続けたキョンが、必死になってハルヒに会おうとしたり、元の世界に戻そうとするのが印象的でした。SOS団やハルヒ他、キョン自身がおかれている摩訶不思議な世界の全肯定ですからね。 ちなみに、今回大活躍の長門ですが、今までどおり無口な方がいい気がするんですけど。その方がらしくて。第一、それが長門有希の構成要素じゃないんですか。関連作:『涼宮ハルヒの憂鬱』『涼宮ハルヒの溜息』『涼宮ハルヒの退屈』2007年6月26日読了
2007.07.02
コメント(0)
![]()
姉の事故死には、どうやら真相を知る人が通っていた大学にいるらしい。そう判断した玲美は超難関・馳田学院への入学を決意する。だが、入学への道はあまりにも険しい。玲美は愛香、隼人そして杜夫の3人に相談をしてみた。そして出された結論はただひとつ、カンニングしかない。カンニング大作戦が始まった・・・ クロケンさんということでバリバリの本格を想像していたのですが、そんなことはなくて、ずいぶん変化球でした。 続きがどうなるのか、気になって気になって仕方がない作品でした。でも、これどうなんでしょう。 一番不満だったのは、鈴村女史のパートが生かされているとは到底思えなかったことです。 正義感が強く、曲がったことや不正を許すことができない人物だということはよくわかるのです。ですが、カンニングに対抗する処置をするだけならば、その人のことにこれだけの部分を割く必要はないでしょう。むしろ、流れを寸断させてしまった感じ。 逆に、これだけ割いた人物のなですから、もっと大立ち回りをさせて直接玲美たちと対峙してもよかったはず。その辺がなんとも中途半端で残念でした。 カンニングと言うのは当然不正行為ですし、馳田学院へ入りたい理由もイマイチすっきりしないのですが、それでも玲美や杜夫たちを応援したくなってしまいます。 ハイテクを活かしたカンニング方法は驚き。僕たちの頃にはちょっと考えられないなあ。2007年6月23日読了
2007.07.02
コメント(0)
全15件 (15件中 1-15件目)
1