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今回も積載能力を勘案して使用バイクはカブ90を選んだが、最短距離で走れば2時間程度で到着する筈なので、買い物や余裕を見て午後1時30分、35°の炎天下の中出発した。1日の内で一番暑い時間帯なので、うだるような暑さを覚悟していたのだが、走り出すと意外と涼しい。汗が噴き出すような事もなく、日陰に入ると涼しさを感じるのは長袖クールネックシャツに半キャップヘルメットのお蔭かも知れない。
買い物は落合や久世でも出来るが、暑いのでクルマや信号の多い街中は避けたいので、少し早いが足守で行う事にして、岡山県民なら誰もが知っている天満屋のハピーズにて今日のメインディッシュである鶏のモモ肉ステーキに添えるキノコや野菜、それに明日の朝食の食材を2人前調達する。鶏のモモ肉と酒はクロスカブさんが持参する手筈になっているから、冷蔵品は発泡ケースに納め常温品はレジ袋のまま積載ネットに挟んだ。
ハピーズからは何時ものR429を美咲町に向けて快走路をひた走る。最短距離は旭川沿いを落合に抜けて久世に出るルートなのだが、街中を避け探検を兼ねて目木に出るルートをとる事にした。
今回は新しくスマホにインストールしたGPS25000(国土地理院の1/25000の地図ソフト)を試してみる事にした。このソフトは位置情報をONにする事により、地図上に自車の位置が赤丸で表示されるので、どの方向に道路のどの位置にいるのか一目で分かるし、移動する事によって軌跡をトレースしてくれ、おまけに標高まで表示してくれる。最も優れているのは、カーナビでは表示されない道路まで表示される。地図上の黒色実線は幅員1.5~3mなので、バイクは十分通れる道だ。黒色破線はそれ以下の道で殆どは登山道のようなものなので、バイクでも無理だ。
黒色実線を辿って行き、繋がっていれば山越えできる道なのでショートカットが可能なのだが、実際は曲がりくねっているので、時間的には大回りでも広い道の方が早いと思われるが、山の中だから涼しいし、色々な発見があって面白いのだ。
地図によると美咲町支所から旭川沿いに落合方面に1㎞ほど走ると小谷川沿いに分岐する道がある。この峠を越えて更に進むと中国道と米子道が分岐する落合JCT辺りに出る事が出来ると踏んで、幾つも分岐する細い山道を地図ソフトを頼りに進む。分岐の度に止まって地図で確認するも、何せ1/25000である。地図の縮尺が大き過ぎて全体像が掴みにくい。縮尺を小さくすると老眼では見えにくくなる。慣れない事もあって3度ほど道を間違えて引き返しする嵌めになったが、カーナビと違って、細い山道でもピンポイントでバイクの位置を表示してくれるので、トリッキーな入り方をする道などには有効であった。
休憩を取りながら美作追分付近に辿り着いた時に、R181と県道411を間違えるという大きな失敗をやらかしてしまった。久世ICはそんなに遠くない筈なのになかなか案内看板が出ないので、不審に思いバイクを止めて確認したら、久世に向かう筈が落合に向かって走っていた。
峠越えで迷ったり、謎の神社に行ってみたりとかなりの時間を使った上に、このロスは大きい。このままでは4時30分には到着できないのでショートカットでR181に繋がる道を探し、何とか復帰。久世ICを過ぎ、久世から目木川に沿って県道327に分岐。ここからはワインディングロードが続くので、只管アクセルを捻りながら、深い山に分け入って行く。体に当たる風が段々と冷たくなって行くのが感じられる。
かなり飛ばしたが、それでも約束の時間に間に合わず10分遅れでキャンプ場に無事到着。5分遅れで到着して、私のカブを探していたクロスカブさんと入り口付近でバッタリ会った。
のとろキャンプ場はバンガローも数棟あり、芝生や広葉樹が茂るサイトが広がり綺麗に良く整備されているが、オートキャンプ場は無く、クルマだとサイトには駐車場から荷物を運ぶ必要がある。
受付をしていると、隣でクロスカブさんが「今日は金があまりいらないと思い、100円玉を握って持って来た。」と言ってポケットから小銭を取り出す。1泊料金は1人880円なので80円奢る事にして800円貰って自分の料金と共に支払った。やれやれ先が思いやれる。
気温は高いがそれでも30°位だろうか、汗が出る程でもないが、バイクを指定されたサイト№6に横付けして、先にテントを張って焚き火の準備を行う。こちらの用意は全て終わったのにクロスカブさんはまだ小さな1人用テントのポールと格闘している。見ているとポールにテントフックを先に付けてしまっているのでクロスして設置するポールがグチャグチャになって幾ら待ってもテントが立たない。今回で4回目のキャンプであるが、設営の仕方を忘れてしまったと言うので、テントの設営方法を指導する。先ずポール4本をクロスさせてテント裾のグロメットに刺せばテントは自立するので、その後にポールにフックを掛ければ5分もあれば設営できる旨を解説しながら手伝う嵌めになった。今回もペグは面倒だから打たないと言う。勝手にしなはれ。
次に取り出したのが、例のゴリラシートだ。「テントマットは買ったのか。」と尋ねると、まだ買っていないと言う。この人は人の忠告を全く聞かない。「小豆島では下が芝生だったから良かったが、今日は硬い土なのでグランドシートとテントだけでは、体が痛いでぇ。」と言うと。「天神峡ではグランドシート無しで、コンクリートの上で寝たから大丈夫。」と答える始末である。ここで、もう一度テントマットの種類と使用方法、バイクへの積載性、睡眠時の快適性を私のマットを見せながら詳しく解説すると、やっと分かったようだ。次回までには購入すると約束してくれた。やれやれである。
御礼のつもりか、薪を買いに行こうとしていたら、一人で山に入って枯れ枝と焚き付けを拾って来てくれたので、宴会の準備は全て整い、キャンプ場に併設された温泉に行く前に、持参したキンキンに冷えたサントリー生1缶を分け合って飲んだのが切っ掛けとなり、クロスカブさんが持参した純米吟醸酒「金陵」の一升瓶に手を付けてしまった。少し多めの食前酒で身を清めて温泉に向かう。
のとろ温泉は源泉掛け流しのようだ。受付で入湯料800円を支払い、キャンプ場で貰った温泉券にスタンプを押して貰うと10月まで1回限り半額の400円となるそうである。クロスカブさんは800円払ったら残金が100円になって丁度良かったと喜んでいた。今日のキャンプには1,700円を握り締めて来てたのね。私が80円奢らなかったら残り20円となっていたところだ。危ない!危ない!この温泉は少し温めだったので夏には丁度良い。あまりうだうだしていると、日が暮れて来るので適当に切り上げて、受付に置いてあったジャガイモ大2ヶを100円で購入してサイトに戻る。
サッパリしたところで、落ち着きの凍らせてキンキンに冷えた一番絞りとラガーで乾杯。焚き火台に火を入れ夕食の準備に取り掛かる。ここからは私が全て取り仕切り、クロスカブさんは何時ものように見ているだけだ。今回も持って来た物を見せて貰うと、紙皿と紙コップそれに割り箸だけだ。
小豆島では椅子があったら快適だろうと2人で話したので、今回は折りたたみ式の小さな椅子を持って来ていたのだが、クロスカブさんは折り畳み椅子は家に沢山あるが土の上に直に座るのが良いと、テントの下からグランドシートを引きずり出し、居場所を整えた。そんな事をしたらグランドシートは今夜もテントの中に敷くしかないだろうと思ったが、言うのも面倒くさくなったので黙っておいた。知らんで。
丁度良い具合に熾きになった焚き火台にマルチグリドルを掛け、クロスカブさんに頼んでおいた鶏のモモ肉をお願いすると、うやうやしく保冷剤入りの保冷袋から、大きなパック肉を2つ取り出した。昨日、津山のスーパーまで買いに行った一品だと胸を張るが、色が少し変である。手にとってよく見ると、20%引きのシールと共に国産豚モモブロックのシールが貼られていた。どう見てもブタ肉だ。それも油身が無いモモ肉だ。パックを持った手を震わせながら「あれほど念を押したのに何でブタ肉?」と問うと、「ありゃ。間違えてるわ。」と涼しい顔。こんな事もあろうかと思って、シッカリLINEの文章で鶏のモモ肉ですよ!と2度に渡り送り、返信の確認まで取っておいたのに…。しかも一抹の不安があったので、前日にLINEで「当日他の買い物をするので、鶏のモモ肉はこちらで用意しましょうか?」と送ったら、「大丈夫です。シッカリ用意出来ます。」との返信だったので、安心していたのだがこのザマだ。
料理が出来ないから、見ただけではブタ肉と鶏肉の区別が付かないのだろうか?それとシールに豚と印字されているのに見なかったのだろうか?銀行の役員までされた方が「初めてのお使い」レベルであるが、謎は深まるばかりである。
ブタのモモ肉は油身が無いので、焼いてもパサパサして美味しくない上に、この大きな塊は火を通すのに時間が掛かる。焼き豚にするか、煮物にするしか食べ方が無いのだ。しかも私が買った付け合わせは、鶏のモモ肉用にシメジとモヤシとカット野菜なので、ブタには合わない。
今日のメインディッシュはこれしかないので、仕方なく肉にナイフで切れ目を入れ塩と胡椒で焼きに掛かる。野菜を入れて鍋の蓋をして蒸し焼きにする。見た目は美味しそうな焼き色がついたが、食べてみるとやはり硬くてジューシーさが全くない。それでもクロスカブさんは美味し!美味しい!とドンドン食べる。この人は何時も何を食べているのだろうと、不思議に思う。クロスカブさんが金陵を飲みながら、「もう1パック買っておけば良かったかな。」と言ったのだが。いりません。
消化不良のまま酒で腹を満たし、10時消灯のチャイムが鳴ったので〆の熱々うどんを作って食した。その後ボソボソと11頃まで話しをして寝るとする。
テントの中は暑くはないが、シュラフに潜るほどでもないのでシュラフ上でそのまま眠った。何時か覚えていないが寒くなったので、シュラフに潜り夜明けまで快眠を貪った。最低気温はやはり20°くらいに下がっていたのだと思われる。エアコン無しで寝る事ができるのはやはり700m級の山のお蔭だ。しかもこのキャンプ場は蟻はいたが、蚊もブユも1匹もいない。正に楽園だ。翌日のツーリングでの悲劇は次回に続く。
小谷川沿いに分岐した道で休憩
のとろキャンプ場管理棟
サイトに続くメイン通路とバンガロー
林の向こうに広がる芝生広場
綺麗に掃除され箒の掃目まで付いたサイト
ダンロップ4人用とクロスカブさんのホームセンター1人用テント
隣接する「のとろ温泉天空の湯」
持ち込んだ酒類と焚き火
国産豚モモブロック
マルチグリドルで焼く豚のモモ肉
2枚目の豚モモ肉とキノコ
マルチグリドルで煮る〆のうどん
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