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昨日、知人の八浜に住む尾崎氏が尋ねて来て、話しをしている内に明日午前6時から、世話役と日吉神社の参道の整備に行くが、四駆の軽トラかジムニーでないと行けない凄い所なので一度見に来て欲しいとの要望があった。確かこの神社は笏取り虫会員のトリッカーさんが以前行こうとして道が分からず断念。再度トライしたもののバイクを倒して新車のタンクを大きく凹ませた神社である。
話しには聞いていたがかなり難易度が高い神社であろう事は間違いない。そうなればどうしても幻の日吉神社に行ってみたくなり、尾崎氏には明日の夕方に行くと告げていたが、待ちきれなくなり、朝の5時30分に出発となった次第である。
リュックに、凍らせたペットボトルとナタ、電動空気入れを入れ、携帯ホルダーをカブから移設して、エンジンを掛けようとしたが掛からない。チョークを引いて何回キックしても掛からない。昨日、GSにガソリンを入れに行った時には一発で掛かったのにどういう事だ。今日は幸先が悪い。それとも「行くな!」というサインだろうか?リュックを降ろし、ヘルメット脱いで玉の汗を流しながら20回ほどキックした所でようやくエンジンが目覚めた。5年前のガソリンに新しいガソリンを混ぜたのでエンジンがビックリしたのだろうか?暖機を済ませるとアイドリングも安定している。
早朝なのでゆっくりとスタート。朝の空気は気持ちが良い。今日は盆なのでクルマも殆ど走っていないし曇り空なので、丁度良い。日吉神社に行くルートは3通りあり、尾崎氏は八浜から入ると言っていたので、こちらは田井から挑戦してみる事にした。
田井の街に着いた所でバイクを止めて、GPS25000の位置情報をONにする。ここからはGoogleMapにも表示されない山道なのでGPSが頼りだ。脇道に入ってから山道をグングン登って行く。125ccの非力なエンジンなので、ギアを落としてアクセルを開けるとマフラーの熱がお尻の辺りまで伝わって来る。十禅寺山登山道の手前で道が分岐。木製の小さな板看板に日吉神社とあったので、間違いない。ここからはオフロードだが、50mも進まない内に道幅が40cmほどの獣道になり、竹林の中に入って行く、昔はこの辺りに集落があったようで、崩れた家や石垣が竹林の中に確認できる。更に進むが道は段々細くなり、枯れた孟宗竹が行く手を阻み、もう道なのか何なのか分からない状態となった。徒歩でも通行不能な廃道となっていることが分かったので断念せざるを得ない。しかし、引き返すにもUターンは無理なので、少しずつバックで帰るしか手立てがない。やはりすんなりとは行かせてくれない幻の日吉神社。
こうなると、次は大藪港からのアタックだ。GPSによると民家の間の道を登って行くようになっているが、この道が50cmほどの畦道でとても道とは思えないような通路であったが、GPSの地図にはちゃんと載っているのが凄い。流石国土地理院だ。
小川沿いを登って行くと、舗装路に合流したので、初めからこの道を通れば良かったのであろう。更に進んで行くと、格子状の柵で道が塞がれていた。近づいてよく見てみたが、開ける事が出来ないように針金で縛ってあったので、ここも断念せざるを得ない。イノシシ除けと思われるが、この道を通って日吉神社に行く人は1人もいないのであろう。
こうなったら最後の手段で、八浜からのアタックを試みる。GPSの通りに進んだら、これも小川沿いの草ぼうぼうの畑の畦道のような細い獣道となったが、結局県道に合流。合流地点には下池と呼ばれる池があり、その土手を渡るとコンクリート道、更にオフロードとなり、急坂のガレ場となったので、バイクを止めてタイヤの前後の空気を1気圧程度まで抜く。
スタンディングでガレ場を抜けると、今度は笹が生い茂り、道が見えない箇所が数カ所。問答無用で突っ込み何とかクリア。倒木を踏み越え、頭上から垂れ下がった蔓植物を掻き分け、急坂を駆け上り、ヘルメットと顔が蜘蛛の巣だらけになりながらも、只管幻の日吉神社を目指すと、小さな日吉神社の道標を確認。
もう少しだと思いきや、前方に倒木が見えた。しかも倒れた杉に大きな桜が覆い被さり共倒れとなって道を塞いでいるではないか。リュックのナタを取り出しても歯が立たない大物なので、チェーンソーがないと無理であろう。ここで万事急須か。
しかし、諦め切れないので、坂にバイクを止めて歩いて現場検分を行うと、杉の倒木の根元付近の斜面にタイヤの幅ほどの隙間があるのを見つけた。渾身の力で桜の枝を除けて、スタンディングのまま狙いを定めてフロントタイヤを隙間に入れてアクセル全開で何とかクリア。たぶん今日一の難所だろうと安堵したとたんに、今度は行く手を阻む背丈程もある雑草が続いていた。道は全く見えないので先がどうなっているのか分からないが構わず突っ込んだ。しかし、数メートル進んだところでエンスト。もうこれ以上は進めない。悔しいがここで断念。完敗である。幻の日吉神社を拝する事はおろか、境内に辿り着く事すらできなかったのである。恐るべし日吉神社。
それにしても、どのルートも尾崎氏が来た形跡がない。今日になって何か急用が出来て急遽中止か延期になったか、或いは第4のルートがあるのか。最初に行った十禅寺山登山道の分岐点にガンメタのワゴン車が1台駐まっていたのが気になるが、機会があったら尋ねてみよう。
来た道を引き返し、下池の土手で休憩。凍らせたお茶を飲んで一息ついて、バイクに絡みついた蔓植物や細い枯れ枝を取り除いていると、とんでもない光景を目にした。まさか!何と左のリアサスのダンパーのネジが外れブランブラン。スプリングが欠落しているのだ。いくら激しいオフロードだったとは言え、こんな事が起こるものだろうか?正に目を疑うような光景だ。
リアサスはダンパーに被さるようにスプリングがセットされロッドにアッパージョイントがねじ込まれており、これを外そうとすると、スプリングコンプレッサーを使わないと外れない程にガッチリと組まれている筈である。しかもサスは上下にボルト留めされているのだ。これが緩んでスプリングが抜け落ちるような事が起こるとは到底考えられない。しかし、現実に抜け落ちているのだ。不思議だ。
このサスは純正品が廃番となっていたため、ほぼ同じ長さの台湾製の新品サスを装着しているので、分解はしていない。純正品と比べてかなり固いので、1本だけになっても脱落に気づけなかったのだろうが、脱落した場所が特定できないし、サス1本でまたあの過激なオフロードを走るのは危険なので、今日はこのまま帰る事にして、捜索は明日に持ち越しとした。
一本サスでの走行は強度的に少し不安ではあったが、サスが固いので乗り心地は丁度良いようにも感じる。これで大丈夫なら、左はスプリングが無くても良いような…。でもそうも行かないか。やはり幸先が悪かったので、日吉の神様が「今日は来るな!」という事だったのかも知れない。やれやれである。
田井から日吉神社への参道
集落があった形跡を残す崩れた廃屋(左側が日吉神社へ続く参道)
十禅寺山登山道から下った付近からの眺望
大藪港ルートは柵で通行不能
行く手を阻む杉と桜の倒木
草木の障害物でエンジンストップ
無念の八浜ルート引き返し地点
スプリングが抜け落ちた左リアサス
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