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ストック部品は全て覚えていないので、在庫があるにも拘らず、再購入してしまう事もあるので、在庫の箱をひっくり返して調べて行くと、何時買った物か全く記憶のないHONDA純正らしきオイルシールとダストカバーのセットが1袋出て来た。HONDAらしきシールは全て剥げて部品番号が見えないので車種を特定する事はできない。
インナーチューブ径とシールの内径をノギスで測ったらほぼ同じ36ミリであったので、TLR200かTLM220のものと思われるので、これを使用する事として、フォークオイルは少し使用したYAMAHAのサスペンションオイルの1L缶があるので、直ぐにでも作業が開始できる。
左のフォークはブレーキとスピードのケーブルが取り付けられているので、留め具を外す手間がかかる。フロントフェンダーを外して、アクスルシャフトのナットとトップナットは予め緩めて置き、ホイストでフロントを吊る。フロントタイヤを外して、3本のフォークボルトを緩めると、フォークが下に抜けてくる。
外したフォークを横に寝かせ、六角のソケットボルトに6ミリのレンチを突っ込み電動インパクトの一撃で緩める。中のオイルを抜きながらトップナットを外すと赤いフォークオイルが出て来た。あまり乗っていなかったので、予想通り14年前のオイルは殆ど劣化していない。インナーチューブを抜き取り、アウターチューブの中を覗いて見るも綺麗なものだ。
スクレーパーでダストカバーを押し抜き、スナップリングを外すのだが、スナップリングブライヤーの先が細いので、大きめのスナップリングの穴から滑って掴めない。14年前はどうしたのだろうと考えたが思い出せない。そういえば随分昔に買ったプライヤーがある筈と思い探したら出て来た。先の太さは丁度良いが、リングを縮めるにはプライヤーのグリップを開く側に逆に広げなくてはならない。それでも穴の大きさにピッタリ合った先端なので何とか外す事ができた。他に工具は無いので前回も恐らくこのプライヤーを使ったのであろう。
次はいよいよオイルシールだ。アウターパイプの縁に養生のためのチューブの切れ端を置いて、スプーン型のタイヤレバーで抉ると抜けた。パイプに当たるシール面は少し茶色に変色していたので、スナップリングのサビが落ちて来たのであろう。
アウターチューブのシールが当たる面を、触ってみたら少しザラついていたので、ボンスターで磨いてバックアップリングと共にパーツクリーナーで洗浄しておいた。
中のパーツも全て綺麗なままだったのでこれ以上は分解せず、オイルシールの打ち込みに掛かる。シールはHONDAの刻印や数字が刻印された面が外側に来る。HONDAの刻印は極端に小さいので天眼鏡がないと見えないレベルだ。
TLRの場合はインナーチューブには何も付いていないので、丸まったチューブの下側からシールを通せばシールを傷つける事を避けられる。圧入には今回も古いシールを敷いて単管パイプ(外径49ミリ)を使用してみたがパイプの径が少し大き過ぎたので、VU40の塩ビパイプ(外径48ミリ)で打ち込んだ。スナップリングの溝が見えるまで打ち込めばOKである。後はスナップリングを嵌めて、ダストカバーを押し込み、ソケットボルトを締めてオイルを入れればほぼ完成である。
フォークオイルの汚れも殆ど見られなかったので、オイルも再使用し、規定の295ccまで追加してフォークは終了とした。後は車体に組み込み、数キロ試走してみたが、オイルの漏れは確認できなかったので修理完了だろう。偶然手持ちパーツがあったので何とか車中泊ツーリングに間に合った。
フロント分解中のTLR200
TLRかTLMのものと思われるオイルシールとダストカバーセット
六角の6ミリのソケットボルト
2種類のスナップリングプライヤー
外側(右)と内側(左)の新旧オイルシール(上部はスナップリングとバックアップリング)
先が丸まったインナーチューブと新品のオイルシール
単管パイプと塩ビパイプ
オイルシールの交換がが完了したフロントフォーク
フロントフォークを組み付け組み立てが完了したTLR200
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