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2024.02.25
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カテゴリ: 不思議な世界
二人にとっては、初めての訪問地となる湖水地方のウィンダミア。
これまでは私のfurafuranさんが不思議な体験をして、それを私が聞いたり、観察したり、もしくはただ傍観したりしていればよかったのですが、この日はそうは行きませんでした。

そのきっかけをつくったのは、いつものようにfurafuranさんです。
ウィンダミアにあるボウネスの町に入るや否や、「ここに来たことがある」と言い始めます。
現在見ている町並みにダブって100年以上前の町の風景が見えてくると言うんですね。
サイコメトリー的な能力ですね。
しかも私も何度もこの町に来ていると言います。
私にはその記憶がありません。

これがそのボウネスの町です。







ここには、白鳥、ガチョウ、鴨など水鳥がたくさん集まって来ています。
しばらく水辺で戯れる水鳥たちを観察した後、私たちもウィンダミア湖を遊覧します。



上の写真の右手に見えるような船に乗り込みます。
その間中も、furafuranさんは100年以上前のボウネスの町と現在の町の風景を二重に見続けており、昔はあの建物はなかった、昔はもっと上品で静かな町だった、あの最近できた建物は下品だ、などと言い続けています。

例を挙げましょう。



上の写真の右側の白い建物は、出港直前にボウネスにあるオールド・イングランド・ホテルを撮影したものです。
furafuranさんによると、このホテルは100年以上前にもほぼ同じ形で存在していましたが、白い壁面はなく、それが気に入らない、となるようです。
実はその「気に入らない」という感情は、furafuranさんがそう思っているのではなく、100年以上前に生きていた「furafuranさんの過去生の女性」がそう言っているんだそうです。
つまり100年以上前のボウネスを知っている女性が、私たちをガイドツアーに連れ出してくれるわけです。

船に乗ってからも、その女性は私たちをガイドしてくれました。
船のどの辺りに乗ったほうがいいか、いろいろアドバイスしてくれます。

その女性によると、右側よりも左側の風景が面白いのだそうです。



その左側には、のどかな丘陵の風景が広がっています。
その女性によると、100年以上前の私は、子供のころから何度も(おそらく毎夏?)、このウィンダミアにあるボウネスを訪れていたのだそうです。
どうやら別荘か何かがあったようです。

furafuranさんも時々、この町には来ており、一緒に野山を散歩したそうです。

それを聞いた私は、今も昔も変わらないなと苦笑しながら、「当時はご迷惑をおかけしました」とお詫びします。
すると、その女性は「私も(歩くのが)好きだったから、なんでもないわ」とfurafuranさんを通じて答えるわけです。

そして不思議なことは、船から丘陵の風景を見ていたときに起こりました。
突然、私の目から涙がこぼれてきたんですね。
同時に私がその場所やその女性が好きだったという思いが漠然と沸き起こります。
私は自分に何が起こっているのかわからず、「一体どうしたことか」とfurafuranさんの目を見ます。
その次の瞬間、私は顔をくしゃくしゃにして泣きじゃくってしまいました。

長い人生、私だって人知れず泣いたことは何度もあります。
でも、こんな風に人目をはばからず大泣きしたのは、小さいころ姉にいじめられて悔しくて泣き叫んだ以来です(笑)。

それにしても、驚いたのはfurafuranさんや周りの人たちだったでしょう。
今まで仲良く話し込んでいたカップルの片方がいきなり泣き出したわけですから、きっと別れ話を切り出されて私が泣いているに違いないと勘違いした人もいたのではないでしょうか。

しかしながら、それ以上に驚いたのは、何で号泣しているかわからない私自身でした。
頭ではまったく泣く理由が浮かばないんですね。
つまり頭で考えて、悔しいとか、つらいとか、悲しいとか、うれしいとかを感じて泣いているのではないのです。
脳からの指令ではなく、胸の奥底に眠っていた泉のようなところから涙がほとばしってくる感じです。
それは止めることのできない、私の本体とも呼べる魂からの指令によって流れる涙でした・・・

と、当時書いたものの、この体験を言葉で説明するのは、ほとんど不可能です。
15年近く経った今でも難しいですが、あえて説明を試みてみましょう。

一瞬、19世紀後半に生きた前世の私に触れたような感じがしたんです。
その刹那、何とも言えない切ない感情のようなモノが一気に私の心に押し寄せてきました。
私はあっけにとられると同時に、その未知の感情に圧倒されます。
魂の琴線が、時空を超えて、響き合った瞬間です。

すると、私の中にいる「過去の私」が、軽く嗚咽をしたかと思うと号泣し始めました。
周りの人もfurafuranさんも驚いたと思いますが、実は一番驚いているのは私でした。
多分19世紀の私の人生では、泣き足らないような出来事があったのでしょう。
今の私の心を借りて、号泣している、そのように感じました。
(続く)





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最終更新日  2024.02.25 12:23:17
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