空のかなたへ
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娘に「老人性鬱病になったようだ」と言うと娘は笑いながら「ずっと鬱でしょう。ちょっと老人性って付けてみただけで。お母さんはずっとそうでしょ。何歳ぐらいからそうなの?」って聞くものだから「小学3年生の時から」と言った。娘は「まぁ、そんな早くから」と笑う。小学校3年生の夏。学校からの帰り道、キヨちゃんちの前の道は真っ直ぐでその道は途中から青々した稲穂の田んぼになって、田んぼはどこまでも続いていて山まで続いていて。その道を歩いていたとき突然風景が真っ白に止まってしまった。家も道も木も田んぼも山も真っ白で時間が止まってしまっていた。小学生だから言葉は知らなかったけど、あの時が虚しいの始まりだった。それから中学生になった頃だったか、その頃は詩集が流行っていて。「山のあなたの空とおく、幸い住むと人のいふ。あぁ、われ人ととめゆきて、涙さしぐみ帰りきぬ。山のあなたのなを遠く、幸い住むと人のいふ」って言う詩が好きだったなぁと思いだして。桂枝雀さんの「山のあなたの空とおく」という落語をyoutubeで見つけた。桂枝雀さんは重度の鬱で自死されていたんだ。娘が言う「お母さん、無理やりにでも私や○○君やお父さんの事を祈ってみたらどう。自分のことばかり見つめているからそうなるのよ。無理矢理にでも誰かのことを祈ればきっと気持ちが変わってくる」と。それから,無理矢理だけど祈っている。今日は仕事にも行けた。髪も切った。明日は体操にも行こう。人に会おう。
2017年03月23日
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