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統一球によって、野球はどう変わったのか?
時事ドットコムの分析記事から要点をまとめ3回掲載してます。今日は3回目。
3 守備・戦術編
統一球で戦い方にも変化が見られました。大量得点で一気に逆転できる望みが薄くなり、序盤からバントなどで手堅く得点を狙う作戦が、多くなりました。長打力より機動力のある選手が、1軍に定着する傾向も出てきています。
昨季は2点差以内の試合が412試合あり、前年より35試合増えました。成功した送りバントは、安打を含めて1562から1855に増加しています。着実に得点して競り勝とうとする意識の表れと言えるでしょう。
オリックスの岡田監督は、「一回からバントで1点取っていくこと(の必要性)が大きくなった。以前は相手に3、4点取られると計算していたが、失点が少なくて済むようになれば、戦い方も変わってくる」と言います。
巨人は、バント成功率が12球団最低の77%。細かい野球を徹底できませんでした。逆に中日と優勝を争ったヤクルトは86%のバントを決め、内野ゴロの間に走者を進めてかえす攻撃が光りました。
一方、ソフトバンクは12球団でずばぬけて多い180盗塁をマーク。小久保、カブレラらの長打が相手に与える脅威よりも、俊足の福田、明石、城所らの存在感が増しました。井上広報室次長は「本塁打がどんどん出れば、足は注目されない。統一球のおかげでうちの野球が地味ではなくなった」と指摘しています。
守備の面では、特に外野守備に大きな影響があったようです。ロッテの岡田は「昨季まで追い付けなかった打球に、追い付くようになった。柵越えだと思っても客席まで行かない打球があった」と振り返ります。
外野手の守備位置も、前寄りになりました。安打の処理では、バウンド後の跳ね方が鈍いため、果敢に前進して捕球する選手が増えたためです。
二塁走者が単打で生還できないケースも増えました。巨人の鈴木は「以前は打った瞬間にどの塁まで行けるか分かったが、統一球は判断が難しい」と話します。犠飛の数や外野手の補殺数に大きな変化がなかったのは、走者が進塁をためらう場面が多かったせいもあるでしょう。
まとめ
2011年は統一球の影響で「投高打低」に転じましたが、ファンは苦戦した打者たちの巻き返しと、より激しい攻防を期待しています。
2006年に球の反発係数を落とした際、本塁打は05年から294本減り、以降3年間1400本台で推移しましたが、スリルのある三塁打は増え続けました。「厳しい状況でも対策をするのがプロ。今回も適応してくれると信じている」と加藤コミッショナーが語っているように、2012年のプロ野球を見つめていきたいと思います。
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