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2025年01月02日
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カテゴリ: 雑感




万葉集の最後に収録されている大伴家持の歌である。
万葉集といっても、巻によって内容はずいぶんと違い、最後の方の巻はほぼ大伴家持の歌日記のような体裁になっている。大伴氏の氏の長者であるとともに、地方高官でもあった彼は当時としては第一級の知識人であり、人望、そしておそらく容姿も優れた人物だったのだろう。彼の生きた時代は他の時代と同様、上級貴族の政争の激しい時代であり、藤原氏の台頭していった時代でもあった。同族の者に自重を促す歌も残っており、藤原氏に競うというよりも、新しい勢力図の中で、大伴氏がいかに生き残るかの方に腐心していたのかもしれない。越中の国司として赴任し、それについて左遷説もあるようなのだが、歌をみるかぎり、そんなことはないだろう。立山連峰の景観にみとれ、湖に舟を浮かべて遊び、「思うどち」(気の合った友人同士)とのこうした時間がいつまでも続けばよいという歌も遺している。同じ越中に赴任していた同族の大伴池主とは特に気が合ったようで、二人の間のやりとりの歌も、万葉集には収録されている。現代の腐女子が読めばBLかいなと思うほどに情愛こまやかな歌である。
越中の赴任が終わり、都に帰ってから橘奈良麻呂の乱が起きる。乱といっても、実態は大きな政変であり、大伴池主も獄中死したという説がある。大伴家持はこの後に因幡の国司に赴任するのだが、越中に比べて稲葉は下国とされ、これは明らかな左遷であろう。
雪の歌はこの因幡国司時代に詠んだ唯一の歌であり、そして万葉集に遺った最後の歌である。
都と違い因幡は雪が多い。
新年を迎える今日もこんなに雪が降り、どんどん積もってゆくことよ…この汚れない純白の雪が積もっていくように、今までの嫌なこと、嫌な事件を上書きするように、よいことがどんどん増えてゆけばよい。
きっとこんな気持ちでこの歌を詠んだのであろう。
雪のない晴天の東京であるが、今年こそはよい年であってほしい。境遇は様々であっても新年を迎える気持ちは昔も今も変わらない。






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最終更新日  2025年01月02日 06時48分44秒
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