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2025年07月17日
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カテゴリ: 雑感


よく様々な問題を語る際に右とか左とかいう言葉が使われる。ネット界隈でもネトウヨとかパヨクというのは耳慣れた言葉だ。これにリベラルという言葉まであるのだが、これはどうやら左に分類されるらしい。この右とか左なのだが、つきつめていくとどうもよくわからない。一番古典的な定義は社会主義や共産主義を理論として正しいと思っている側が左でそれを批判する側が右というものだろう。しかし、いまどき階級闘争だの歴史の必然だのといった共産主義思想を信奉している人間がどれほどいるのだろうか。まあ、あえて定義づけると経済階層を上下に分け、格差縮小を是とする側を左とするということなのかもしれない。ただし、現実には格差を全くなくすということは不可能であるし、格差と言っても機会の格差と結果の格差がある。機会の不平等の是正は必要だが結果の不平等を是正することは悪平等だという考え方は、普通は左とはいわない。
次に、右翼というのは何なのだろうか。自民族至上主義や人種至上主義を右翼とよび、特に欧州などで外国人排斥を唱える団体や政治勢力を極右と呼ぶ。そうなると疑問がわく。どうやら政治においては右の反対は左、左の反対は右というわけではないらしい。実際に欧州の極右団体に共鳴している人々は、左翼の唱える格差縮小政策と親和性の高い貧しい階層の人間が多いという。穿った見方をすれば、競争社会で敗れ、他に誇るべき者のない人々が自民族の誇り、自分の人種への誇りに縋りつき、不満を外国人という他者に向けているようにも見える。
一方で、リベラルという言葉もある。もともとこれは伝統や宗教的因習からの自由を意味しており、妊娠中絶の自由、ジェンダー平等や環境保護、LGBT差別反対などの主張が含まれる。日本では強固な宗教がないので、伝統的家父長制をそれに替えることがあるが、さて、今の日本で伝統的家父長制などがどの程度残っているのだろうか。こうしたリベラルが、なぜ左翼とされ、場合によってはマイルドな左翼をさす言葉になったのかは不思議であるが、もともとの左翼が冷戦崩壊後にこうした考えを前面に出すようになったことによるのだろうか。いってしまえば「労働者を見捨てたリベラル」である。
結論を言ってしまえば、左翼は経済的階層を上下に分け、格差の是正を目指す考え方、右翼は自国自民族とそれ以外の内外に分け、自民族優先を唱える考え方になる。これを縦軸と横軸にして四分割してみると、左翼にも右翼にも含まれない部分ができる。経済的格差是正には関心がなくなおかつ自民族自国民ということにもこだわらないという立場である。新自由主義とか競争至上主義がこれにあたる。反対に左翼でもあり右翼でもある部分がある。自民族自国民優先でなおかつその中の経済的格差是正にも注力するという立場である。こうした政治勢力を右翼と呼ぶべきなのだろうか。左翼と呼ぶべきなのだろうか。そういえばナチスも当初は国家社会主義労働者党と称して社会主義に似た政策を掲げていたという。
また、自民族主義にはこだわらずに経済的格差是正を目指すという立場はどうだろうか。これははたしてなりたつものなのだろうか。自民族主義にはこだわらないということが多文化主義とかダイバーシティというお題目だけならよいのだが、外国人の単純労働者受け入れについてはどう考えるのだろうか。待遇の低い職種に外国人労働者を受け入れることは格差を拡大されるし、場合によっては定住した外国人が新たな下層階層を形作ることもある。はっきりいえば、単純労働者の流入と格差是正は両立しない。
右とか左とかをこうして整理してみると面白い。なお、日本国が衰退しているかどうかとか、万博は開催した方がよいかとかという問題は、もともと右とか左とかとは関係ないテーマであろう。すべてのテーマが右左に結び付くというわけではない。








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最終更新日  2025年07月17日 20時19分21秒
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